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2014.03.21

ズームアップ 名画の響き合い! 1882年

Img_2  マネの‘フォリー=ベルジェールのバー’(ロンドン コートールド美)

Img_0006_2       ルパージュの‘ロンドンの靴磨きの少年’(パリ 装飾美)

Img_0002_2     レーピンの‘休息’(モスクワ トレチャコフ美)

Img_0004_2   クラムスコイの‘ソフィア・クラムスカヤの肖像’(国立ロシア美)

お気に入りの絵画というのは出会った瞬間から強く惹きつけられるものがある一方で、長いこと図録でみているうちにその魅力を感じることが増していくものもある。マネ(1832~1883)の描いた最晩年の傑作‘フォリー=ベルジェールのバー’は後者のタイプの絵。

今から19年くらい前、この絵を日本橋の高島屋で開かれた展覧会でみたときはルノワールの‘桟敷席’のほうに惹かれていた。しかし、その後マネの作品をみる機会がいろいろあり、マネという画家のスゴさがわかってくると、この絵が大変な傑作だなと思うようになった。

はじめての体験ではこちらを向いている女性バーテンダーと後ろの女性が別の人物だと思ってみていた。ところがあとでわかったのだが、後ろの女性は鏡に映っているバーテンダー、ええー?!どうしてそうなるの?カウンターの向こうに鏡があり、そこにバーテンダーと対応している男の客が映っている、これはマネが仕掛けた巧妙なトリック。マネの動きや立体感をつくる構図のとりかたは並みの画家からは生まれてこない。

マネの影響を受けた自然主義派のルパージュ(1848~1884)は気になる画家のひとりだが、その作品をみた数は少なく両手もいかない。豊かな才能をもちながらルパージュは35歳の若さでこの世を去る。一級の風俗画として視線を釘づけにする‘ロンドンの靴磨きの少年’とはまだ縁がない。4年前パリを訪問した際に装飾美にも足を運んだが、どういうわけか展示されてなかった。いつかこの逞しく生きる少年に会いたい。

ときどき開かれるロシア絵画を集めた展覧会、関心の的はレーピン(1844~1930)やクラムスコイ81837~1887)、2年前に開かれた‘レーピン展’(Bunkamura)にとても魅了される肖像画があった。1882年に妻を描いた‘休息’。その穏やかな寝姿をしばらくみていた。レーピンは同じ年に5歳の息子も描いている。母親の衣服と同じような赤褐色をした布を背にしてちょこんと座る姿が愛くるしい。

クラムスコイが16歳の娘を描いた作品も強く印象に残っている。この絵が出品されたのは2007年東京都美で開かれた‘国立ロシア美展’、いい絵がいくつもサンクトペテルブルクからやって来たが、この美しい色白の少女を息を吞んでみていた。

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