« お楽しみTV番組! | トップページ | 若い女性研究者が新しい万能細胞の作製に成功! »

2014.01.29

2度目の‘下村観山展’!

Img_0005     ‘木の間の秋’(右隻 1907年 東近美)

Img_0003     ‘唐茄子畑’(左隻 1911年 東近美)      

Img_0002        ‘維摩黙然’(1924年 大倉集古館)

Img     ‘稚児文殊’(1923年 横浜美)

現在横浜美で開かれている‘下村観山展’は後期(1/10~2/11)に新たに47点が展示されるので、再度足を運んだ。地元の画家の大回顧展であることと会期が残り2週間になったことが影響してか館内は思った以上に賑わっていた。

今回の出品作で所蔵している数が多い美術館は横浜美、東近美、東博、東芸大美、三渓園。東近美蔵の4点はすべて後期の展示、そのなかで一番のお目当ては下村観山(1873~1930)が明治40年に描いた‘木の間の秋’。もし観山の絵を一点さしあげるといわれたら、躊躇なくこの絵にする。

何本も立つ木の幹をよくみると右隻の左にあるものが最も丸さが感じられる。ほかの多くは表面に幾筋もの線が縦にのびているため立体的な造形とはいえず装飾的な模様としての印象のほうが強い。もうひとつ強いインパクトをもっているのが木のまわりにはえる草花の葉の葉脈。その線は金で描かれている。この鮮やかな金が目に入ると瞬時にこの絵と琳派が結びつく。

図録でとても気になっていたのがはじめてみる‘唐茄子畑’、左隻にカボチャが描かれたこの絵は東近美でみたおぼえがないが、3年前所在がわかり東近美にはいったという。じつに見ごたえのある花の絵、葉の表と裏のリアルな描き方と斜めの垣が画面に奥行きを与えずっしり重いカボチャを引き立てている。

大倉集古館の‘維摩黙然’を久しぶりにみた。視線が寄っていくのは維摩の座っている腰掛に施された文様やそばにいる待女が身に着けている衣装の柄の精緻な描写、単眼鏡も使ってじっくりみたが維摩の髪や女の髪飾りなども細い線でていねいに表現されている。大倉コレクションの一枚に加えたくなるはず。

今回一番の収穫は初見の‘稚児文殊’、この存在感のある獅子の姿に思わず足がとまった。人物でも動物でもはやり目の描き方が作品の魅力を決定づける。いい獅子に出会った。

|

« お楽しみTV番組! | トップページ | 若い女性研究者が新しい万能細胞の作製に成功! »

コメント

今日、東京都美術館の、世紀の日本画、行ってきたのですが、観山の、弱法師 国立博物館のが観られて嬉しかったです。
いづつやさん、後出動予定は?

投稿: oki | 2014.01.30 00:05

to okiさん
大浮世絵展の展示替えで日程を調整してまして、
来週の2/5に上野と両国にいくことにしてます。

横浜美ではちょっとせせこましく飾られてた
‘弱法師’、東京都美ではいい感じでみたいですね。

投稿: いづつや | 2014.01.30 00:13

観山展の後期には足を運んでいないのですが、充実したラインナップのようですね。

有名な『木の間の秋』は、以前から画集で馴染みがありますが実見したことがありません。木だけを描いて、これだけ惹きつけられる作品は、あまりありませんね。スタジオ・ジブリの『もののけ姫』の森の描写は、こうした日本画に影響を受けているのかなと感じてしまいます。

投稿: ケンスケ | 2014.01.30 07:43

to ケンスケさん
後期もいい作品がでてます。今回は竹内栖鳳展の
ように観山全部みせます!という感じですね。
東近美の‘木の間の秋’は密度が濃い絵で、いつも
ながく絵の前にいることになります。

これで観山が終わり次は秋の菱田春草展(東近美)、
いい流れです。

投稿: いづつや | 2014.01.30 09:11

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 2度目の‘下村観山展’!:

« お楽しみTV番組! | トップページ | 若い女性研究者が新しい万能細胞の作製に成功! »