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2014.01.31

期待の高まるバルテュス展、ホイッスラー展!

Img_0003     会期:4/19~6/22 東京都美

Img_0007     会期:12/6~3/1  横浜美

横浜美で下村観山展を堪能して、出口へ向かっていたらほかの美術館で行わることになっている展覧会のチラシが置台のうえにいくつも並んでいた。そこに関心をよせているものがあった。

4月に開幕する‘バルテュス展’のチラシは新しいヴァージョン、作品情報は2点から7点増え9点が判明した。これまで体験したり美術本で知っているのは‘キャシーの化粧’(1933年 ポンピドー)と表紙に使われている‘夢見るテレーヌ’(1938年 メトロポリタン美)。

まだお目にかかってない‘夢見るテレーヌ’がMETの所蔵というのは新情報。昨年1月にMETを訪問したときは、バルテュスはどういうわけか代表作の一つ‘山’などはまったく姿を現わしてくれなかった。08年にみた3点のなかに‘テレーヌ’はなかったから、この絵はここ4,5年のうちに手に入れたのかもしれない。

もう1点気になるのが前のチラシからでている‘美しい日々’、ワシントンにあるハーシュホーン美のコレクションだが、この作品とも会っていない。今わかっている出品作をみるだけでもわくわくしてくる。とにかくみていない作品がほとんどだろうから楽しくなりそう。

日本には多くの‘バルテュスト’がいるようだ、荒木経惟、江國香織、坂本龍一、篠山紀信、高階秀爾、吉永小百合、あの吉永小百合もバルテュスのファンだったとは!

京近美のあと横浜美でも開催される‘ホイッスラー展’、開幕するのは12月なのにもうチラシができており7点載っている。このなかに嬉しい絵が、なんと追っかけ画の‘白のシンフォニーNo.2 小さなホワイト・ガール’(1864年 テートブリテン)が表紙に。これは理想的なラインナップ。テートからは過去日本にやってきたことのある‘’青と金とノクターン’(1872~75年)と‘肌色と緑の黄昏’(1866年)も出品される。

そして1年前フィラデルフィア美で遭遇したジャポニスム全開の作品‘紫とバラ色 6つのマークのランゲ・ライゼン’(1864年)も久しぶりに公開される。こんないい作品で構成されるのだからホイッスラー展もみごたえがありそう。

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2014.01.30

若い女性研究者が新しい万能細胞の作製に成功!

Img     STAP細胞を発見した小保方晴子さん

Img_0001     マウスのリンパ球からつくられたSTAP細胞

日本の若い女性研究者が新しい万能細胞を発見したというニュースが昨夜ネットで流れ、今日は朝からTV各局が一斉に報じている。世界の科学者たちを驚かすすごいことをやってのけたのは神戸の理化学研究所に所属する小保方晴子(おぼかたはるこ)さん、まだ30歳のとてもチャーミングな女性。

研究者というと医者と同じように白衣を着ている人というのが一般的なイメージだが、この女性はおもしろいことに祖母からもらったかっぽう着姿で電子顕微鏡を覗いている。これは親しみを覚える。2012年ノーベル賞に輝いた山中伸弥教授の発見したiPS細胞とは違う万能細胞をこのかっぽう着研究者が日本料理をつくるようにつくりだしたという話はTV局のスタッフの制作意欲を刺激することはまちがいなく、すぐにでも‘STAP細胞誕生物語’ができるのではなかろうか。

新しい万能細胞は体細胞を酸につけたり、細い管を通したり、毒素を加えたりといった刺激を与えるだけで生み出せることがわかった。あまりに簡単すぎてマジックみたいな話。だから、論文を投稿した小保方さんに対し英科学誌ネイチャーのレフリーが‘あなたは何百年にもわたる細胞生物学の歴史を愚弄している’と相手にしなかったのも無理はない。画期的な発明というのはいつに時代でも定説や常識との戦い。

STAP細胞は次のステップとして人の細胞の研究へと移行していくからハードルは高くなるが、熾烈な競争により万能細胞が生まれるメカニズムの解明に拍車がかかることだろう。人の命を救い、重い病気の治療に貢献する再生医療や薬の開発にまた新たな道が開かれようとしている。少ない知識ながら生命の不思議さにぐっと心が寄っていく。

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2014.01.29

2度目の‘下村観山展’!

Img_0005     ‘木の間の秋’(右隻 1907年 東近美)

Img_0003     ‘唐茄子畑’(左隻 1911年 東近美)      

Img_0002        ‘維摩黙然’(1924年 大倉集古館)

Img     ‘稚児文殊’(1923年 横浜美)

現在横浜美で開かれている‘下村観山展’は後期(1/10~2/11)に新たに47点が展示されるので、再度足を運んだ。地元の画家の大回顧展であることと会期が残り2週間になったことが影響してか館内は思った以上に賑わっていた。

今回の出品作で所蔵している数が多い美術館は横浜美、東近美、東博、東芸大美、三渓園。東近美蔵の4点はすべて後期の展示、そのなかで一番のお目当ては下村観山(1873~1930)が明治40年に描いた‘木の間の秋’。もし観山の絵を一点さしあげるといわれたら、躊躇なくこの絵にする。

何本も立つ木の幹をよくみると右隻の左にあるものが最も丸さが感じられる。ほかの多くは表面に幾筋もの線が縦にのびているため立体的な造形とはいえず装飾的な模様としての印象のほうが強い。もうひとつ強いインパクトをもっているのが木のまわりにはえる草花の葉の葉脈。その線は金で描かれている。この鮮やかな金が目に入ると瞬時にこの絵と琳派が結びつく。

図録でとても気になっていたのがはじめてみる‘唐茄子畑’、左隻にカボチャが描かれたこの絵は東近美でみたおぼえがないが、3年前所在がわかり東近美にはいったという。じつに見ごたえのある花の絵、葉の表と裏のリアルな描き方と斜めの垣が画面に奥行きを与えずっしり重いカボチャを引き立てている。

大倉集古館の‘維摩黙然’を久しぶりにみた。視線が寄っていくのは維摩の座っている腰掛に施された文様やそばにいる待女が身に着けている衣装の柄の精緻な描写、単眼鏡も使ってじっくりみたが維摩の髪や女の髪飾りなども細い線でていねいに表現されている。大倉コレクションの一枚に加えたくなるはず。

今回一番の収穫は初見の‘稚児文殊’、この存在感のある獅子の姿に思わず足がとまった。人物でも動物でもはやり目の描き方が作品の魅力を決定づける。いい獅子に出会った。

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2014.01.28

お楽しみTV番組!

Img     BSプレミアム ‘イッピン’

Img_0001     テレビ朝日 ‘奇跡の地球物語’

わが家では世間一般の家庭と同じようにTVによって日々起こる出来事を知り、新しい情報を得ている。だから、多岐にわたる文化現象や美術についても関心のあるものの情報が増え理解が深まるのは質の高いTV番組のおかげといってもいいすぎではない。

今関心を寄せている番組は、
★日曜美術館    NHK 日曜 9:00~10:00
★美の巨人たち   TV東京 土曜 10:00~10:30
★世界の名画    BS朝日 金曜 9:00~10:00
★巨匠たちの輝き  BSTBS 水曜 10:00~11:00
★江戸のススメ   BSTBS 月曜 10:00~11:00
★イッピン    BSプレミアム 火曜 7:30~8:00
★奇跡の地球物語 テレビ朝日 日曜 6:30~7:00
★BBC地球伝説   BS朝日 火曜 7:00~9:00
★ららら♪      Eテレ 土曜 9:30~10:00

美術番組の定番となっている日曜美術館と美の巨人たちをみるのはライフワークみたいなものだが、日曜美術館をみるのは月の半分に減っている。最近はこの作家より今回顧展が開かれ人気の高いあの画家だろう、と思うことが多くなった。昨年は狩野山楽・山雪、今年はまだはじまったばかりだが、没後50年の板谷波山、波山をとりあげないなんてどうかしている。

時間は30分と短いが情報量が多くて内容が充実しているのがイッピンと奇跡の地球物語、どちらも毎週TVの前にいるわけではないが、興味のあるものだと目に力をいれてみている。イッピンは昨年いろいろなことを教えてもらった。そのひとつが先月放送された‘奈良の墨’、いい墨をつくる職人の技をしっかり目に焼きつけた。

テレビ朝日の奇跡の地球物語もよくできた番組。とくに印象深いのは‘鳴門鯛’と‘包丁づくり’、この番組はTVガイドにタイトルがのってないのでいつも日曜の朝新聞で内容をチェックし、関心のあるものだと番組のはじまりを楽しみにしている。

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2014.01.27

藤田嗣治の宗教画と風俗画!

Img     ‘十字架降下’(1927年 ひろしま美)

Img_0005     ‘優美神’(1946~48年 聖徳大学)

Img_0003     ‘カフェにて’(1949~63年)

Img_0004     ‘朝の買物’(1962年)

この半年の間にTVの美術番組で藤田嗣治(1886~1968)の物語を2回みたので、今年は新しい建物になった秋田県美へ出かけ大壁画‘秋田の行事’をみようという気になっている。まだ足を踏み入れていない地というのは情報がないせいかちょっと心細いところがある。秋田も心理的には遠い街、でも気持ちがこの地にむかいだすと、秋田新幹線に乗れば2時間くらいで着くことに気づく。これで心のバリアが消えた。

藤田の作品に全部魅せられているわけではないが、上手い絵だなと思うものがいくつもあるから、これからもずっとつきあっていく画家であることに変わりない。そう思わせるきっかけとなった作品がひろしま美でみた‘受胎告知’、‘山王礼拝’、‘十字架降下’。

広島に住んでいるときこの美術館には何度も足を運んだが、出かけるたび藤田の宗教画を描く腕前に感心させられた。強いインパクトを持っているのが琳派をイメージさせる金箔の地、日本人だからこそ描ける日本流宗教画という感じ。

8年前東近美で開催された回顧展でお目にかかった‘優美神’もじっとながめてしまう作品。これをみていると二つののことが思い浮かぶ、古典絵画ではお馴染みの三美神とボッティチェリの‘春’に描かれた様々な草花。精緻に描きこまれた美しい花々、これほど見事な西洋絵画を描いてしまうのだから藤田の描写力は本当にすごい。

‘カフェにて’は数点のバリエーションがあるようで、回顧展にでた2点(ともに個人蔵)とポンピドーにある1点をみた。テーブル席につき手をあごのところにやり物思いにふけっている女性の姿はドガの絵にでてくる女性を連想させる。そしてマネの絵も浮かんでくる。パリの日常の光景をとらえたドガ、マネ、藤田はしっかりつながっている。

藤田は子ども画の名手、‘朝の買物’やポーラ美やパリ市美にある子どもたちを描いた作品に200%魅了されている。口元をきゅっとしめ買ったフランスパンを手にもっている女の子、つい‘パンは好きかい’と声をかけたくなる。

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2014.01.26

藤田嗣治とアンリ・ルソーのコラボレーション!

Img     藤田嗣治の‘2人の少女と人形’(1918年)

Img_0002     藤田嗣治の‘2人の子どもと鳥かご’(1918年 松岡美)

Img_0004    ルソーの‘詩人に霊感を与えるミューズ’(1909年 バーゼル美)

先日あった日曜美術館に現在秋田県立美で開かれている‘レオナール・フジタとパリ 1913~1931’(12/7~2/2)がとりあげられた。昨年9月BS朝日で放送された藤田嗣治物語をとても興味深くみたので(拙ブログ13/9/29)、日曜美術館でも大壁画‘秋田の行事’の制作にスポットをあてるのかなと予想していた。

その予想は当たっていたが、これだけなら情報の増分にならないのだが、1点ハッとさせられる絵があった。それは藤田嗣治(1886~1968)がパリに渡り売れっ子画家になる前に描いた‘2人の少女と人形’、これははじめてみる絵で手元の画集にも載っていない。

よく似た絵を藤田はもう1点描いている。東京の松岡美が所蔵している‘2人の子どもと鳥かご’、こちらのほうは今は足が遠ざかっているが、この美術館によく通っていたころお目にかかった。この絵は普通に鑑賞したのに、秋田県美の展覧会にでている絵にハッとしたのはこの絵に影響を与えたのがアンリ・ルソー(1844~1910)だったという話がでてきたから。

藤田はピカソのアトリエでルソーの‘詩人に霊感を与えるミューズ’をみて大きな刺激を受けたという。このルソーの絵は画集でもよくみており、最初に描かれプーシキン美が所蔵しているものを昨年横浜美で嬉しいことにみることができた。

正面向きに大きく描かれたミューズと詩人のアポリネール、これをじっとみて藤田の描いた‘2人の少女と人形’に目を移すと‘確かに2人の女の子の描き方はルソーの画風を彷彿とさせるな’と素直に思う。藤田がルソーを吸収していたとは!これまでまったく気づかなかった。この話は藤田が西洋絵画を古典でも新しい絵画でも貪欲に研究していたことのあらわれであり、藤田の吸収能力の高さを如実に示している。

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2014.01.25

わくわくワールドツアー! パリ

Img_2     モンパルナス ‘ドーム’

Img_0001_2     ‘ロトンド’

Img_0004_2      10区 ‘デュブラン広場’

Img_0003_2     カイユボットの‘パリの通り、雨’(1877年)

TVの美術番組にでてくる街はほとんどがヨーロッパの主要都市、なかでも頻繁に登場するのがフィレンツェとパリ、フィレンツェはルネサンス美術にスポットをあてた番組ならここを中心にして番組が構成されることが多い。そして芸術の都パリ、印象派の画家やアンリ・ルソー、ピカソ、モディリアーニなどパリを舞台活躍した芸術家は数えきれないほどいるからこの街の風景は何度も映し出される。

つい先日も日曜美術館で藤田嗣治が取り上げられ、モンパルナスがでてきた。最近どういうわけか美術番組にシャガールが選ばれないが、10年くらい前はよく特集が組まれモンパルナスにある‘ラ・リュッシュ(蜂の巣)’が必ず登場した。

こうしたエコール・ド・パリの画家とセットでインプットされているモンパルナス、TVでは度々出かけているが実際この地区へはまだ足を踏み入れていない。今も存在しているヴァンヴァン交差点にある‘ドーム’と‘ロトンド’はピカソやモディリアーニ、シャガール、藤田嗣治らが通ったカフェ。この店に入ってみたいという気持ちが美術番組のせいですごく強い。また、ここからすぐ近くにある高さ210mの‘モンパルナスタワー’(59階建)にも関心を寄せている。

そして、パリでもうひとつでかけてみたいところがある。観光名所というのではないが、カイユボット(1848~1894)が‘パリの通り、雨’を描いた10区のデュブラン広場。ここはカイユボットの家の近くにあるらしい。昨年ブリジストン美でカイユボットの回顧展を体験し、08年シカゴ美でこの絵と衝撃的な出会いをしたから、絵に描かれた建物を一度みてみたい。

好きな画家への思い入れが強くなると、画家の物語を頭に描きながらゆかりの街の風景をながめる旅をしてみたくなる。こういうちょっと目に力がはいるくらいの旅も楽しいかもしれない。

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2014.01.24

遠藤 琴欧洲を破り10勝目!

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Img_0001     琴欧洲をすくい投げで破った遠藤

大相撲1月場所は横綱白鵬が13連勝と勝ち続け全勝優勝に一歩近づいた。今日の対戦相手は早々と綱とりに失敗した稀勢の里だから楽に押し出した。

この調子のいい白鵬に千秋楽に挑むのは大関鶴竜、初日に敗れたものの2日目からはずっと白星を重ね横綱を追っている。今場所鶴竜は5キロ体重が増えたという。この効果が相撲の内容にでており、連日力強い取り口をみせている。大関になってはじめて優勝に絡んできたが、今場所賜杯に届かなくてもこういう安定感のある相撲をとっていたら、綱への道が開けるかもしれない。

白鵬、鶴竜についで今場所大相撲ファンの注目を集めているのが幕内3場所目の遠藤、昨日は勝ち越しのかかった琴奨菊に気迫でふっとばされてしまったが、今日は関脇の琴欧洲を土俵際きわどいすくい投げで破った。これで10勝目。あと2番勝って12勝とするかもしれない。

昨年遠藤を期待の力士としてとりあげたとき、すぐにでも白鵬の後継者になると断言したが、予想通りそんな雰囲気になってきた。やはり遠藤は久しぶりにでた大物。とにかく相撲勘がいいから相手の動きに機敏に対応して流れのなかで投げを決め、土俵を割らせる。これは白鵬のような相撲。

今場所最も注目された稀勢の里、またもダメ、肝心なときにいつも期待を裏切る。こんなに気が小さいようでは横綱は無理、これからはファンの目は体の大きくなった鶴竜と遠藤、そしてエジプト出身の大砂嵐に移っていくだろう。

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2014.01.23

マー君 ヤンキース入り!

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Img_0001       ヤンキースと7年契約を結んだマー君

注目のマー君の移籍先がヤンキースに決まった。契約金額がスゴイ、7年総額161億円。ヤンキースは楽天に移籍金20億円を払うからマー君を獲得するために181億円の投資をしたことになる。これは裏を返せばヤンキースが先発陣に対してかなりの危機感を感じていることのあらわれでもある。

獲得の意思を表明した7つの球団のなかからヤンキースを選んだのはアリーグがDHをとっていることも理由のひとつだろう。パリーグでプレーしたから大リーグでも投げることに専念できるチームのほうがいいはず。年俸がダルビッシュの倍くらいになるが、これはそのときの事情の違いでこうなったことだから実力と絡めて比べないほうがいい。マー君だって自分がダルビッシュより上だとは思ってないだろう。

今シーズン、ヤンキースの先発陣は4人が確定、黒田、サバシア、マー君、ノヴァの順で登板すると思われる。黒田は今年も期待したいところだが、昨年の後半のような敗けが続くことがないとはいえない。そのときマー君へ過度に期待するのは酷。ダルビッシュだって1年目の前半は球のちがい、マウンドの固さに慣れるのに苦労した。

新戦力の野手は捕手とセンターとライト、移籍したのは打撃の中心だったセカンドのカノーと外野のグランダーソン、そしてアウトがAロッド。そうなると打線の鍵を握っているのは復活組のジータ―とファーストのタシエラと新顔のマッキャン。もしこの3人が調子に乗れないと打線は苦しい。ジータ―はちょっと心配だからタシエラがシーズンを通して活躍しないと優勝は難しい。

1番を打つレッドソックスから移籍してきたセンターのエルズベリーは大きな戦力、足が速いからあとは主軸のロングがどのくらいでるかでゲームの勝ちが左右される。その軸となるのがタシエラ。ナリーグから移ってきたライトのベルトランと捕手のマッキャンの2人がコンスタントに打つかは?

タイガースのカブレラのような選手や絶対的なクローザーが今ヤンキースにはいないので、マー君がどんどん勝てるということはないだろう。15勝が一年目の目標になる。12、13勝だったら大ブーイングだろうな、マー君はこのプレッシャーに負けずがんばってほしい。今年はダルビッシュ、黒田、マー君、岩隈の応援で忙しくなりそう。

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2014.01.22

ベレゾフスキーのラフマニノフ・ピアノ協奏曲第2番!

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Img_0001     N響と共演するボリス・ベレゾフスキー

今週の日曜日久しぶりにN響の演奏会を聴いた。お目当てはボリス・ベレゾフスキー(45歳)が弾くラフマニノフのピアノ協奏曲第2番、期待通りの素晴らしい演奏で名曲の力を今しみじみ味わっている。

ベレゾフスキーのピアノを聴くのは確か今回が2度目。ここ10年以前ほどクラシック音楽を楽しんでないが、Eテレのクラシック番組とBSプレミアムシアターはさらさらとはチェックしており、好きな曲が演奏されるときとか注目の指揮者や演奏家が出演するときはみることにしている。

例えば、2日前亡くなったアバドとか現在のベルリンフィルの常任指揮者ラトル、そしてピアニストのポリー二やバレンボエム、キーシンが登場するような場合なら心はハイテンション。今回のベレゾフスキーもTVガイドで出演を知ったときから楽しみにしていた。

6、7年前だったかはじめてベレゾフスキーの演奏を聴いたとき、いっぺんにファンになった。その背の高さ、顔をみて瞬時に頭をよぎったのがロックギタリストの大御所、エリック・クラプトン。なにか雰囲気が似ている。テクニックがスゴイのは折り紙つきだが、もうひとつ魅せられるのがピアノを弾く姿、背筋がぴっとのび、指は力強くリズムよく動く。こういう姿勢のいいピアニストはいそうでいない。

これまでラフマニノフの2番は数限りなく聴いてきた。ピアノ協奏曲のなかではこれを最も愛している。チャイコフスキーのあのポピュラーなピアノ協奏曲1番にも感動するが、何度も何度も聴きたいと思うのはラフマニノフの2番のほう。その哀愁漂うスケールの大きな曲想は悲しく切ない愛の物語をテーマにした映画にはもってこいの音楽。ベレゾフスキーの演奏を聴いてまた惚れ直した。

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2014.01.21

指揮者クラウディオ・アバド 死去!

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Img_0001     ベルリンフィルを指揮するアバド(2011年5月18日)

今日はイタリアからとても悲しいニュースが入ってきた。指揮者のクラウディオ・アバドが胃がんのため亡くなった。享年80、大好きな指揮者だったので残念でならない。心からご冥福をお祈りしたい。合掌!

この十年くらい美術の鑑賞に多くの時間を割いているため、クラシック音楽やオペラを聴く機会がぐっと減っている。だから、アバドが指揮する演奏会をTVでみたのはルツェルン音楽祭と2011年5月にあったベルリンフィルのマーラー没後100年記念演奏会の3回くらいしかない。

このマーラーの演奏会は運よく2012年10月BSプレミアムシアターに登場した。アバドがベルリンフィルを指揮し、演目がアバド得意のマーラーとくれば高いクオリティは保障されているから見逃すわけにはいかない。ぬかりなくビデオ撮りし、拙ブログでもアップした(12/10/30)。このころのアバドは元気そうだったので、2000年に手術した胃がんからはもう十分に回復したように思えた。でも、実際は癌との戦いは続いていた。

世の中に大勢いる筋金入りのクラシックファンほどモーツァルトやベートーベンなどの音楽に精通しているわけではないが、20年くらいNHKのクラシック番組をビデオ収録し大変な数のテープを保有しているので有名な名曲はおおよそインプットされている。

そのビデオテープで再生回数が最も多いのは指揮者ならカルロス・クライバーとアバド。とにかくこの二人が別格の指揮者。アバドはオペラを指揮したものも数本あるが、もう数えきれないほど聴いたのはマーラー、社会人になってからのめり込んだマーラーをアバドの指揮で聴く、これは最高の楽しみだった。

クラシックは生の演奏を聴くのが最もいいことはわかっているが、そこまでのクラシック通ではないので通常はCDかビデオで楽しむ。マーラーを聴きはじめたころはCDを沢山集めた。それがクラシックの第一ステージ、次はN響アワーのビデオ化。この第ニステージからCDは聴かなくなりクラシックは収録ビデオコレクションを聴くことが習慣になった。

演奏会をビデオ化したものはCDに比べると音質は落ちるが、演奏に臨場感があり指揮者の身振り手振りや奏者の渾身の演奏ぶりがじかに伝わってくるからクラシックを体全体で楽しむことができる。アバド指揮ベルリフィルの演奏するマーラーの交響曲1番、2番‘復活’、5番はお宝ビデオのひとつ。これからはこれを聴いて大指揮者アバドを偲びたい。

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2014.01.20

マネの描いた夫人の肖像画!

Img     ‘読書’(1868年 パリ オルセー美)

Img_0001     ‘青い長椅子のマネ夫人’(1874年 オルセー美)

Img_0003     ‘温室のマネ夫人’(1879年 オスロ国立美)

Img_0004     ‘温室にて’(1879年 ベルリン絵画館)

マネ(1832~1883)は妻シュザンヌの肖像画を何点か描いている。そのうち3点がパリのオルセー美にある。‘読書’、美の巨人たちにでてきた‘ピアノを弾くマネ夫人’(1867~68年)、そしてパステル画の‘青い長椅子のマネ夫人’。

残念なことにどれもまだ縁がない。これまでオルセーを訪問したのは3回、マネの作品が展示されている部屋でお目にかかるのはいつも‘草上の昼食’、‘オランピア’など美術本に載っている有名な作品ばかり。館のつくる図録に‘読書’ら3点は掲載されてないからこういう作品はいつもは倉庫のなかにあってときどき並べられるのだろう。

シュザンヌはオランダ人で2歳年上の姉さん女房、‘読書’をみると丸顔でぽっちゃりタイプの女性。‘青い長椅子’の女性は別人のようにみえるが、‘温室のマネ夫人’は‘読書’のころからひとまわり太った感じ。昨年1月、メトロポリタン美で50歳ころのシュザンヌを描いた横向きの肖像画と出会った。顔はみえないがボリュームのある体つきではなかった。

‘温室のマネ夫人’をみたのは4年前開かれた三菱一号館美の開館記念展‘マネとモダン・パリ’、夫人が座っているベンチはどこかでみたことがある、そう、10年くらい前西洋美で‘ベルリン美展’があったとき展示された‘温室にて’。この絵に描かれた美形の女性にぐぐっと惹きこまれたのを今でもよく覚えている。

ここに描かれている二人はマネの友人ギルメ夫妻、でもその関係はどこかあたたかくない。ドガの‘アプサント’ほど冷め切った空気は流れていないが心が通い合っていない様子。経済的に恵まれた夫婦であってもお金に困っている男女であっても、信頼関係はなにかの拍子でがらがらと音をたてて崩れていく。

2枚の絵はマネがアトリエとして借りていた家の温室で描かれた。ギルメ夫妻を描いているところにシュザンヌがやってきたので、マネは妻も同じポーズで描くことになった。

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2014.01.19

ドガからもらった絵を切断したマネ!

Img_0003_2     ドガの‘マネとマネ夫人像’(1868~69年 北九州市美)

Img_0002_2       ドガの‘アプサント’(1876年 パリ オルセー美)

Img_0004_2 マネの‘鉄道’(1872~73年 ワシントンナショナルギャラリー)

Img_0005_2 マネの‘フォリー=ベルジュールのバー’(1882年 ロンドン コートールド美)

昨日放送された‘美の巨人たち’(TV東京)に北九州市美が所蔵するドガの‘マネとマネ夫人像’が登場した。TVガイドでこの番組をみつけたとき、どうしてこの絵なの?というのが正直な気持ち。

絵をみたのは4年前横浜美で開催された‘ドガ展’、このはじめて体験する回顧展は大学時代から親しくつきあっている友人と一緒にみてまわったが、‘マネとマネ夫人像’の右側が切断されていることにまったく気がつかなかった。

だから、マネがこの絵を切断したという話を身をのりだして聞いていた。手元にあるドガとモネの画集にこの絵はしっかり掲載されている。ところが、美術本でながめているのは絵のところだけで文章はあまり読まない。そのためこの絵でドガはマネ夫人の姿を全部描かなかったのだなと思ってみていた。

この認識は横浜美でも同じ、図版とちがって額縁におさまった本物をみているのに脳はすでにインプットされている図版と同じ感覚でみている。夫人は浮世絵風に画面から一部をカットしたのだと。これがそうではないことが購入した図録でちゃんと解説されているが、美術本同様図録もしっかり読まないのでマネによる絵画切断事件は今の今まで知らなかった。

ドガ(1834~1917)とマネ(1832~1883)は年が近く、ともに裕福な家庭に育ったためか二人は気が合った。ドガは1862年ルーヴルでベラスケスを模写しているとき偶然マネに会う。ドガ28歳、マネ30歳。絵を交換しようということになりドガはマネとピアノを弾くマネの夫人を描いた。

ところが、マネは夫人の顔の描き方が気に入らなかったようでこの部分をばっさり切断した。ええー、そこまでしちゃったの!ナレーションではこのころマネ夫妻はマネの女性好きが原因でしっくりいってなかったという。これから先は勝手な妄想だが、ドガは人物の心理描写が抜群に上手い。このことはお気に入りの‘アプサント’をみたらよくわかる。

ドガは当然二人の心の動きがよく読めるので、マネと夫人を‘アプサント’にみられるような孤立感を感じさせるように描いたのではないか。マネはドガの鋭い描写力を知っているからあせった。‘俺たちはそこまで冷え切ってはいないんだ、こんな描き方はやめてくれ、ドガ’。

ドガとマネの仲はこうして一時険悪になったが、それもすぐに解消する。二人はお互いにモチーフを共有し風俗画の名手として世に知られるようになる。マネの最晩年の傑作‘フォリー=ベルジュールのバー’、これをみるたびにドガの‘アプサント’が重なる。同じように都会の孤独感をみていたのかもしれない。

この絵はワシントンナショナルギャラリーにある‘鉄道’とともにマネの作品では最も魅了されている。

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2014.01.18

ワールドシリーズ優勝トロフィーが22日東京で一般公開!

Img     年俸が1億3000万円になった田沢純一

今日の大リーグ関連ニュースによるとレッドソックスの田沢純一の今シーズンの年俸が1億3000万円になるという。昨年が8400万円だから大幅アップを獲得した。契約は一年。

田沢は昨年のレギュラーシーズン、そしてポストシーズンでいいチッピングをしクローザーの上原とともに投手陣の柱の一人としてチームの勝利に貢献した。今年27歳の田沢の成長しろはポテンシャルとしては大きいものがあるから、今年は昨年以上に期待できる。ファレル監督が先発で起用するかどうかはわからないが、田沢が先発にまわれば応援にも力が入る。上原の前で投げるにせよ、先発で登板するにせよ力のある球をびしびし投げこんで欲しい。

田沢と上原は来週の21日にワールドシリーズの優勝トロフィーをもって安倍首相を訪問するそうだ。そして、そのあとレッドソックス贔屓のキャロライン・ケネディ駐日米大使と小澤征爾さんとの懇談会もセットされているとのこと。ボストン・レッドソックスはいまや日本では最も注目を集める球団、2人はその強いチームに欠かせない選手。こういう話を聞くとこちらまで嬉しくなる

恵比寿にある‘MLB cafe TOKYO’へは今シーズンは出かけてみようと思っているのだが、22日はここで優勝トロフィーが一般公開される。大勢の大リーグファンが押し寄せるような気がするが、今はとても寒いのでその中にはおれない。ニュースでその様子をみることにした。

さて、マー君の移籍球団が決まる日が迫っている。ヤンキースかドジャースか?

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2014.01.17

わくわくワールドツアー!  シャルトル大聖堂

Img_0001     パリから南西80㎞に位置するシャルトル

Img_0002     北側からみた‘シャルトル大聖堂’(1260年)

Img_0003     シャルトル大聖堂の正門入口

Img_0004      シャルトルブルーのステンドグラス

1/4の‘美の巨人たち’でとりあげられた‘シャルトル大聖堂’、残念なことにまだ訪問してない。これは団体ツアーを選ぶときここが行程に入ってないものに参加することが重なったため。パリで自由時間がある場合、美術館めぐりのほうに心がむかっているので、どうしてもゴシック建築の最高傑作といわれるこの聖堂は後回しになってしまう。

でも今は優先順位はぐっと上がり、次回のパリ旅行ではお楽しみの一つとすることを決めている。パリからの距離は思ったほど遠くはない。南西に80㎞というからバスでも電車でも1時間で到着する感じ。めざすは大聖堂、‘美の巨人たち’のおかげでこのゴシック建造物の大きさや高さが数字で確認できた。

正面入口(西側)の高くそびえ立つ2本の尖頭、形は違っているが右が103mで左が112m。聖堂の奥行きは130mあり、幅は最も長いところで64m、さてシャルトル大聖堂のお目当てはというと、それは3つある入り口のまわりに飾られているロマネスク様式の石像ではなく、中の窓にはめられているステンドグラス。

壁に大きく開けられた窓には全部で170枚ものステンドグラスがはめこまれているという。美術本をみてあこがれているのがステンドグラスを象徴する‘シャルトルブルー’、青のガラスは皆シャルトルブルーと思っていたら、そうではなかった。これは正面入口の背後にある淡い青色のガラスをさしている。この青が特別透き通っているのはガラスの主成分である二酸化けい素がほかのガラスより多く含まれているため。

いつかこのステンドグラスの前に立った時には愛用の双眼鏡を使ってその美しい透明感をじっくり感じとろうと思う。以前から情報としてはインプットされていた絵柄は職人たちの働く光景が描かれたもの。聖堂建設のために寄進したパン屋、肉屋、魚屋、靴屋、大工、毛皮商、両替商などをみるのも楽しそう。

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2014.01.16

板谷波山物語 映画‘HAZAN’(2004年)!

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Img_0002_5     ‘葆光彩磁草花文花瓶’(1917年)

Img_0003_5     轆轤師 現田市松

2004年に陶芸家、板谷波山(1872~1963)の生涯をテーマにした映画‘HAZAN’が製作された。企画の経緯は知らないが、おそらく没後40年ということでつくられたのだと思う。この映画を劇場では見なかったのだが、同時に作られたDVDの情報を出光美あたり?で知り、5000円をだして購入した。

一度みて以来かなりの間隔があいたが、出光美で開催中の回顧展へ出かけたので、久しぶりに再生してみた。芸術家の映画を過去に数作TVや劇場でみたことがある。かなり古いがカークダグラスが演じたゴッホ、モデイリアーニ、レンブラント、そしてわざわざ映画館へ足を運んで鑑賞したフェルメール(2004年)とカラヴァッジョ(2010年)、いずれも好きな画家だから映画のハイライトとなったシーンは目に強く焼きついている。

‘HAZAN’も感激する映画、板谷波山(榎木孝明)の芸術家魂というものがかくも激しくそして美しいものかと感じ入り、貧しさに耐え夫を支える妻まる(南果歩)の気丈夫なふるまいに胸を打たれる。芸術家の人生は平坦ではない。その作品が世に認められるまでは苦労の連続、波山はアールヌーヴォーの新鮮なデザインに刺激をうけ、釉薬の研究を重ねついに葆光彩磁を生み出す。‘草花文花瓶’を畳におきじっとみつめる波山の姿が印象的。

波山は成形は腕のいい轆轤師にまかせていた。最初は有田出身の深海三次郎が轆轤をひき、そのあと小松出身の現田市松が50年以上にわたってパートナーをつとめた。次々と生み出された波山の傑作は見事な形をつくりだす市松の高い職人技と波山の芸術性豊かな色彩とデザインの合作。この創作過程は浮世絵における絵師、彫師、摺師のコラボと似ている。

映画は最後に田端の波山の家に一人の実業家が訪ねてきて、‘一生のおつきあいをさせていただきたい。展覧会にでた作品を千円で買い取らせて下さい’と懇願する。それをそばで聞きうれし涙を流すまる、このシーンが忘れられない。

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2014.01.15

板谷波山を所蔵する美術館!

Img     ‘葆光彩磁珍果文花瓶’(重文 1917年 泉屋博古館)

Img_0002     ‘彩磁禽果文花瓶’(重文 1926年 敦井美)

Img_0007     ‘氷華磁瑞華彫文花瓶’(1926年 敦井美)

Img_0005      ‘葆光彩磁和合文花瓶’(MOA美)

8日に出光美で鑑賞した‘板谷波山展’(1/7~3/23)によって板谷波山(1872~1963)の作品については一応済みマークがつけられる数に達した。そこで、これまでみた作品はどこの美術館が所蔵しているものかざっとレビューしてみた。

★出光美
★泉屋博古館(京都)
★敦井美(新潟)
★茨城県陶芸美(笠間)
★MOA美(熱海)
★東芸大美
★東近美工芸館
★東博
★京近美
★野間文化財団
★石川県美(金沢)

板谷波山のやきものをはじめてまとまった形でみたのは敦井美のもの。1993年に日本橋の高島屋で‘近代日本美術の粋 敦井コレクション展’があり、波山作品が10点くらい展示された。このなかで大変印象深かったのが大作2点、6.7年前重文に指定された‘彩磁禽果文花瓶’と白いやきもの‘氷華磁瑞華彫文花瓶’。これをみて板谷波山のとりこになった。そして、一点でも多くみたいという気持ちがふつふつと湧いてきた。

それから21年が経ち、幸運なことにいくつもの名品が目の前に現れてくれた。記憶に強く残っている美術館は数の多さでいうとやはり出光美、回顧展を2回みたのでコレクションのほとんどを鑑賞できた。その次が泉屋博古館。東京にある分館で5年前板谷波山を中心にしたやきもの展があり、傑作‘葆光彩磁珍果文花瓶’にようやく出会った。これは本当に見事な葆光彩磁、息を吞んでみていた。

今年は泉屋博古館分館でも板谷波山展が6/14~8/24に開催されることになっているので、またお目にかかれそう。前回は全部で19点、住友コレクションにどれほどあるか知らないが倍の数を期待したい。

波山の生まれた茨城県の陶芸美では専用の展示室があり、名品の数々を堪能できる。また、熱海にあるMOA美が所蔵する波山もいいのが揃っている。確か5,6点みた。そのなかで一際大きいのが‘葆光彩磁和合文花瓶’、これも目に焼きついている一品。

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2014.01.14

アートに乾杯! シャヴァンヌの魅力

Img_0001     ‘夏’(1873年 パリ オルセー美)

Img_0002     ‘夢’(1883年 オルセー美)

Img ‘洗礼者聖ヨハネの斬首’(1869年 ロンドン ナショナルギャラリー)

Img_0004     ‘聖女マリアたちの上陸’(1876~77年)

パリのオルセー美を2008年訪問したとき、シャヴァンヌ(1824~1898)は重点鑑賞画家の一人だった。だから、玄関ホールと10点くらい飾られていた部屋では一点々熱心にみた。

2011年秋に展示スタイルを一新したオルセー、玄関ホールにあった‘夏’は前と変わってないのだろうか?この絵は縦3.5m、横5mの大作で画面には大勢の人たちが描かれているので思わず見とれてしまう。壁画の魅力がこの絵には満ち溢れている。

シャヴァンヌルームで一番長くみていたのは‘夢’、Bunkamuraで‘諸芸術とミューズたちの集う聖なる森’(シカゴ美)の前に立ったとき視線がすぐ向かったのが湖の上に飛来し竪琴を奏でている女神と恋の歌を歌っている女神、そしてすぐこの女神たちと‘夢’に描かれた3人の乙女が重なった。

乙女たちは上手い具合に配置され、薔薇の花、月桂冠、金貨を手に持っている。これは‘愛、‘栄光、’富’を象徴しており、左で眠っている旅人にどの徳をとるのか問いかけているところ。この絵はギリシャ神話におけるパリスの審判の話を思い起こさせる。この一枚でシャヴァンヌがぐっと近くなった。

もう一点、忘れならない絵がある。それはロンドンのナショナルギャラリーでお目にかかった‘洗礼者聖ヨハネの斬首’、シャヴァンヌが45歳の頃描いたこの作品は例外的に激しい絵。オルセーの静かで穏やかな絵がイメージされているので、ちょっと面食らった。シャヴァンヌにこんな心がザワザワする絵があったの!という感じ。

死刑執行人のムーア人は画面に平行になるように真横に描かれている。この人物の描き方が連想される絵が回顧展にあった。それは描かれている場面はちがうが‘聖女マリアたちの上陸’。十字架を右手にもった左向きの老人はムーア人同様、画面にぺたっと貼りつけられたように平面的に描かれている。

さらに、跪く二人の女性のうち目をとじてまっすぐ正面をむいている左の女性のポーズにぴんときた。両手を横に少し広げる姿は斬首される聖ヨハネの両手の恰好と同じ。2枚の絵は強く響き合っていた。

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2014.01.13

今年はビッグな浮世絵展が2回ある!

Img        葛飾北斎の‘難波六郎常任’(1781年)

Img_0001          葛飾北斎の‘菖蒲に鯉’(1808~13年)

現在江戸東博で開かれている‘大浮世絵展’(1/2~3/2)は人気が高く大勢の観客を集めているが、東京だけでなく名古屋でもビッグな浮世絵展が行われている。

名古屋ボストン美はこの街に3年ほど住んでいたので馴染みの美術館、ここで昨年末の21日‘ボストン美浮世絵名品展 北斎’が開幕した。会期は3月23日まで。ボストン美が所蔵する質の高い浮世絵コレクションを日本で公開する里帰り展はこれまで2008年、2010年に行われ、今回が最終回。

過去2回は江戸東博と山種美でみた。ところが、北斎をとりあげる3回目が東京にも巡回するのかどうかについては情報がなかなか入らず気が気でなかったが、12月の中旬ごろ東京でも開催されることがわかった。時期は今秋の9/13~11/9、美術館は上野の森美。

この浮世絵展はどうしても見逃せないので、もし巡回しないのであれば名古屋まで遠征しようと思っていたところ。だから、上野での開催にほっとしている。作品は気を惹く‘難波六郎常任’や‘菖蒲に鯉’など約110点、3回の展覧で里帰りした浮世絵は450点になるという。摺りの状態のいいものがこれだけの数みれるのだから、日本で開催された浮世絵展としては最も充実した展覧会かもしれない。

アメリカに帰ったフェノロサはボストン美のキュレーターになり、1892~93年に‘北斎展’を行っている。それから120年の時が流れ、ボストンの北斎が里帰りした。年初の‘大浮世絵’を満喫したあと半年くらい間があくが、秋にまた上質の浮世絵にお目にかかれる。今年は浮世絵好きにはいい年になりそう。

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2014.01.12

‘シャヴァンヌ展’は特別な鑑賞体験!

Img     ‘諸芸術とミューズたちの集う聖なる森’(1889年 シカゴ美)

Img_0006     ‘労働’(1867年 ワシントンナショナルギャラリー)

Img_0003     ‘羊飼いの歌’(1891年 NY メトロポリタン美)

Img_0001            ‘幻想’(1866年 大原美)

展覧会の開催を知ったときから関心を寄せていた‘シャヴァンヌ展’(1/2~3/9)をみた。美術館は好感度の高い渋谷のBunkamura。

シャヴァンヌ(1824~1898)の作品をみる機会は2012年末の時点ではごく限られていた。まとまった形でみたのはオルセーに展示してある‘貧しき漁師’とか‘夏’など9点とメトロポリタン蔵の5点くらいしかなく、このほかはロンドンのナショナルギャラリーにある‘洗礼者聖ヨハネの斬首’とか日本で開催されたシカゴ美やフィリップスコレクションやウィスロップコレクションの名品展でみた4点などがプラスされるだけ。だから、トータルの体験はせいぜい20点ほど。

そして昨年1月アメリカの美術館をまわったとき、シャヴァンヌ作品が少しばかり増えた。今から振り返ると今回の回顧展のプロローグだったのかもしれないが、ワシントンのナショナルギャラリーで3点、フィラデルフィア美で2点と遭遇した。

そのうちナショナルギャラリーでみた2点がBunkamuraに展示されていた!現地では忙しくてメモする暇がなかったタイトルは‘労働’と‘休息’というものだった。この2点だけでなく今回出品されている作品の大半はフレスコ画風の壁画の縮小作品。

シャヴァンヌが公共建築の壁を飾る壁画で名をなしたことは一応インプットされているが、なにぶん1874年からはじまり1900年に完成したというパリのパンテオンの壁画装飾をはじめとしてこれまで一度も壁画にお目にかかったことがない。そのため、目の前にある作品は傑作‘貧しき漁師’や‘少女’のような精神性の高い象徴的な作品とはまったく別のものをみているという感じ。

壁画装飾として油絵具の艶を消したような淡い色調で描かれているのは穏やかで荘厳さが漂う世界。アルカディア風の森が聖なる舞台となっているのがシカゴ美が所蔵する‘諸芸術とミューズたちの集う聖なる森’、チラシをみたときからみたくてしょうがなかったが、期待通りのすばらしい作品。この壁画はシャヴァンヌの生まれ故郷であるリヨン美の階段の壁に描かれているそうだ。いつかみてみたい。

ところで、不思議なのがこの絵と08年シカゴ美を訪問したとき会ってないこと。どこかへ貸し出されていたのだろうか、この大きな絵は美術館がつくる図録(英語版)にもどういうわけか掲載されてない。だから、展覧会のチラシで絵の存在を知ったときは頭が混乱した。こんないい絵なのに情報がまったくないとは。そういうわけでBunkamuraでこれを体験できたことは一生の思い出になる。

メトロポリタン美の‘羊飼いの歌’ は1年前にみたばかりだから記憶に鮮明に残っている。これと対照的なのが数回足を運んだ倉敷の大原美にある‘幻想’ と‘警戒’、この大きな絵をみたという実感がまったくない。どうしたことか?東京でリカバリーできて本当によかった。

ほかで印象深いのは平面的な人物描写が強いインパクトをもっている‘聖女マリアたちの上陸’とパンテオンの壁画の一部の‘聖人のフリーズ’。フィラデルフィア美では‘聖人のフリーズ’は展示されておらず、出会った2点は‘労働’と似たタイプの作品だった。

この回顧展を契機にシャヴァンヌの描いた壁画をめぐる旅がしたくなった。スタートとしてパリに行くことがあったらパンテオンへ出かけることを心に決めた。

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2014.01.11

極上のやきもの展 ‘板谷波山の夢みたもの’!

Img     ‘彩磁桔梗文水差’(1953年)

Img_0001     ‘葆光彩磁草花文花瓶’(1917年)

Img_0002     ‘葆光彩磁花卉文花瓶’(1923年)

Img_0003     ‘彩磁延壽文花瓶’(1936年)

江戸東博で浮世絵の名品の数々に出会いテンションがプラトー状態のまま、次に向かったのはJR有楽町駅から歩いて5分で到着する出光美。ここで今没後50年となる板谷波山(1872~1963)の回顧展(1/7~3/23)が開かれている。関心の高い展覧会のときはすべてに気がまわる、そのシンプルなタイトル‘板谷波山が夢みたもの’もいい感じ。

波山のやきものを回顧展へでかけてみるのは2度目。前回みたのは今から17年前、当時広島に住んでおり門司にある出光美の分館で板谷波山展があるというので、クルマを走らせた。そのとき購入したのは回顧展のためにつくられた図録ではなくその前にできていたもの、これをみると掲載された作品の半分くらいが展示されていた。だから80点くらいだったように記憶している。

今回は出光の波山コレクションの173点がでている。近代の陶芸家としては別格の存在である板谷波山の作品がこれほど多くみれるのだから、素直に嬉しい。バラエティに富んだ作品のなかでとくに心が揺すぶられるのが葆光彩磁(ほこうさいじ)、葆光というのは光をつつみかくすこと、艶のないことを意味する。

波山がこの淡い彩色を施し艶消し釉をかけた葆光彩磁を完成させたのは大正のはじめころ。草花の表面に浮かびあがる微妙なぼかし効果は淡いベールにつつまれたような色合いを生み、色彩のむこうから淡く光がもれているかのよう。とても温かみがあって穏やかな感じがするのがこのやきものの魅力。

お気に入りは花瓶の形とアールヌーヴォー調の花の図案が完璧に一体化している‘草花文花瓶’と花の咲き具合と枝ぶりがとても美しく感じられる‘花卉文花瓶’、こんな名品に会えると心がふわふわしてくる。彩磁の作品にも端正なアールヌーヴォーの美を表現したものがある。波山が81歳のときに制作した‘桔梗文水差’、このシャープなデザイン感覚にはただただ感心するばかり。

釉下彩の作品、彩磁には鳳凰や鳥や鹿などの生き物をモチーフにしたものがあるが、一番好きなのは胴部に窓をもうけ薄肉彫りで桃を描きまわりを青の青海波でうめた‘延壽文花瓶’。この再会した吉祥文の桃を息を吞んでみていた。

満足度200%のご機嫌な展覧会だった。ミューズに感謝!

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2014.01.10

北斎・広重の定番風景画!

Img 葛飾北斎の‘富嶽三十六景 凱風快晴’(1831年 ベルリンアジア美)

Img_0001     葛飾北斎の‘紫陽花に燕’(1830~37年 ベルリンアジア美)

Img_0002     歌川広重の‘阿波鳴門之風景’(1857年 和泉市久保惣記念美)

Img_0003     小林清親の‘日本橋夜’(1881年 江戸東博)

江戸東博で開かれている‘大浮世絵展’に作品を貸し出してくれた海外の美術館は大英博、ベルリン国立アジア美、ホノルル美、そしてシカゴ美。いずれも質のいい浮世絵を所蔵していることで名が知られている美術館。

こうした美術館にあるコレクションはよく浮世絵の本に載っており、摺りの状態のよさからいうと現在世界にある浮世絵のなかでは最上位に位置づけられるもの。だから、浮世絵を腹の底から楽しもうと思ったら今回のような特別な展覧会に足を運ぶにかぎる。

葛飾北斎(1760~1849)の風景画と花鳥画でベルリンアジア美のものは7点。そのうち‘富嶽三十六景’の ‘凱風快晴’など3点と‘紫陽花に燕’が1/2~2/2に展示され、‘山下白雨’、‘常州牛堀’そして‘百合’の3点が後半の2/4~3/2にでてくる。

9年前東博で大規模な北斎展が行われたとき、‘富嶽三十六景’にメトロポリタン美から16点が里帰りし、浮世絵ファンの目をおおいに楽しませてくれたが、今回その役回りがベルリンアジア美。摺りのいい富士を心ゆくまで眺めていた。そして、北斎展に出品された‘紫陽花に燕’をまたみれたのも幸運だった。後半に展示される‘山下白雨’と‘百合’と会うのが今から楽しみ。

歌川広重(1797~1858)の風景画も北斎同様、お馴染みの傑作がずらずらっと並んでいる。これぞ日本橋の‘東海道五拾三次之内 日本橋 朝之景’、‘庄野白雨’、‘名所江戸百景 大はしあたけの夕立’、、、
三枚続きのワイドスクリーンに描かれた‘阿波鳴門之風景’はお気に入りの一枚。いくつもできた渦潮をじっとみていると目がまわってくる。中央斜めに岩の段差ができ水が下に流れ落ちるさまがじつにリアル、見ごたえ十分の鳴門の渦潮を息を吞んでみていた。

明治時代以降に活躍した浮世絵師で興味があるのは小林清親と若くして亡くなった井上安治の二人だけ。だから最後のコーナーはあまり時間はかからない。でも、小林清親(1847~1915)の‘日本橋夜’、猫の絵、そしてユーモラスなポンチ絵はしっかり楽しんだ。

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2014.01.09

国宝‘彦根屏風’と春信の傑作に再会!

Img     国宝‘彦根屏風’(1624~44年 彦根城博)

Img_0001      鈴木春信の‘雪中相合傘’(1767年頃 大英博)

Img_0002 勝川春潮の‘田圃道の遊山’(1781~1801年 ベルリンアジア美)

Img_0003_2     歌川豊国の‘三代目瀬川菊之丞’(1796年頃 大英博)

江戸東博で2日からはじまった‘大浮世絵展’、展示室に入ってすぐ国宝‘彦根屏風’が出迎えてくれる。いきなり風俗画の傑作がみれるのだから豪華な演出。これをみるのは二度目なのだが、この前いつどこでみたのかどうしても記憶が戻ってこない。

六曲一双の屏風は一部コンディションの悪い所がある。だから、はじめてみる人はこれが国宝?と違和感を感じるかもしれない。右と左では人物の恰好が違う。右の4人が立ち姿であるのに対し、左は皆座って双六遊びをしたり三味線をひいたり、また文を書いたりしている。

視線が向かうのが左の若衆、刀を支えにして腰を極端に曲げるインパクトのあるポーズをとっているので一度みたら忘れられない。風俗画をみる楽しみのひとつが描かれている人物が身に着けている着物の柄、いずれもはっとするような斬新な意匠、日本はきもの文化があるおかげで装飾的な意匠が非常に発達した。

今回みた鈴木春信(1725~1770)は3点、そのなかに跳びあがるほど嬉しい傑作があった。12年前行われた回顧展でお目にかかった‘雪中相合傘’。相合傘という抒情的な描写に心がぐっと惹きつけられ雪や衣装に施された空摺にも目が釘付けになる。これは歌麿の‘四季遊花之色香 上下’とともに大英博自慢のお宝浮世絵。会期中ずっとでているのでいつ出かけてもみれる。ご安心を。

ベルリンからやって来た勝川春潮(1781~1801)の‘田圃道の遊山’の前にも長くいた。絵は過去に2度くらいみたことがあるが、いつも手前横に並んだ女性たちよりもその背景に描かれた田圃の情景を人物が小さくなる遠くまで追っかけてしまう。

歌川派の総帥豊国(1769~1825)はまだ回顧展を一度も体験してないが、浮世絵の展覧会を度重ねることにより作品の数がだいぶふえてきた。3点みたなかで収穫は役者絵の‘三代目瀬川菊之丞’。図録にはとても気になる‘雨乞い小まち’(ギメ美)が載ってるが、これは残念ながら東京展では展示されない。

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2014.01.08

‘大浮世絵展’は浮世絵のオールスターゲーム! 歌麿

Img_0001     ‘四季遊花之色香 上下’(1781~85年 大英博)

Img_0002     ‘鮑取り’(1789~95年 大英博)     

Img_0003     ‘北国五色墨 てっぽう’(1795年頃 シカゴ美)

Img_0004     ‘難波屋おきた’(1789~1801年)

今年の展覧会めぐりは江戸東博からスタートした。両国駅に来るのは久しぶり、1万人の入場があったという2日3日は期待の‘大浮世絵展’(1/2~3/2)は大混雑だったようだが、今日の10時半ころは普通の入りだった。でも、12時には大勢の人が押し寄せていた。タイトルについている‘大’がかなり効いている感じ。

キャッチコピーの‘浮世絵の傑作、大集合’に偽りなし!これは浮世絵のオールスターゲームといっても過言ではなく、20年に一度クラスのスゴイ展覧会。国際浮世絵学会の創立50周年を記念する特別展だから、浮世絵コレクションで名が知れる海外のブランド美術館から相当数の名品がやって来るだろうと思っていたが、予想を大きく上回る豪華なラインナップが実現していた。会期中全部で約340点が展示される。数が多いだけでなく一点々が絵柄といい摺りの状態といい一級の浮世絵。

とりわけ嬉しいのが喜多川歌麿(1753~1806)、‘ええー、これがあるの!あれも’、というくらい追っかけ画が目の前に現れた。これはたまらない、大英博からやって来たのは絶品の2点、‘四季遊花之色香’と‘鮑取り’。
‘四季’はボストン美蔵のものを4年前みたのだが、手元にある美術本に載っているのはこの大英博にあるもの。着物の柄のこまかいところまではっきりわかるうえ色がよく残っている。これがみれるなんて天にも昇る気分。

画集でもみたことのない‘鮑取り’にも体が震える。海中には腕のよさそうな二人の海女、そして舟の上に3人、籠の大きさからすると今日の収穫は上々の様子、岩場からこれをながめている女たちの配置がじつにいい感じで左では男の子が蟹と遊んでいる。

長いこと追っかけていた‘北国五色墨 てっぽう’にようやく会えた。これを原宿の太田記念美が所蔵していることを知り展示されるのをずっと待っていたが、どういうわけか展示されない。諦めていたが、思わぬところでシカゴ美のものと遭遇した。この肉感的で貫録十分の遊女の前ではちょっと緊張する。

‘難波屋おきた’は珍しい絵(展示は1/2~14)。一枚の紙の裏表におきたの立ち姿が摺られている。うしろ向きとこちら向き。この絵の存在は知っていたが、お目にかかるのははじめて。展示は1/2~14なので幸運だった。もう一点ある‘高島おひさ’は1/15~26に展示される。

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2014.01.07

わくわくワールドツアー! 北欧 フィヨルドとムンク

Img     ノルウェー観光の目玉フィヨルド

Img_0001     ムンクの‘叫び’(1893年 オスロ国立美)

海外旅行の軸足をアメリカに移すつもりなのだが、ヨーロッパでひとつ残っているところがある。ノルウェー観光の目玉であるフィヨルドとムンクの‘叫び’がみれるオスロ。

旅行会社から送られてくるツアー案内に必ず載っているノルウェー、スウェーデン、デンマーク、フィンランドをまわる北欧の旅、それなのにこれまでどうも心が向かわなかった。それはやはりイタリアやフランス、スペインなどの魅力が優っていたから。

ところが、こうした国を数回訪問しもうそろそろいいかなという気持ちになってきたので、ようやく北欧の優先順位が上がってきた。で、ガイドブックやツアーパンフレットを眺めどんな楽しみがあるのかチェックしている。北欧4国のなかで関心の的はノルウェー。

BSの旅行番組などにフィヨルドが出てくることがあり、海岸一帯に広がるその大迫力の景観が旅心を駆り立てるが、ノルウエーの地形がまったくわかってないのでどこをどう行くのかイメージできない。まあ、はじめていくところはいつもこんな調子だが。

ノルウェーでもうひとつのお楽しみはあのムンク(1863~1944)の絵画、小さいころから目に焼きついている‘叫び’、西洋絵画と長いことつきあっているのにこの絵をみてないというのがずっと心に引っかかっている。だから、なんとしてもオスロ国立美へ足を運び夢を実現したい。

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2014.01.06

わくわくワールドツアー! アンテロープキャニオン

Img      アンテロープキャニオン

Img_0002     グランドキャニオン

Img_0003     モニュメントバレー

旅の思い出として強く心に刻まれるものは国内でも海外でも圧倒的なスケールで目の前に広がる大自然。国内では阿蘇山をすぐ思い浮かべるが、海外だとやはりアメリカ観光の定番であるグランドキャニオンとモニュメントバレーが最も印象深い。

ここを19年前に訪れた。もう一度この驚異の大自然を目にすることがあるかもしれないが、そのときは関心の度合いは2番目。では一番のお目当てはどこか、それは現在人気の高いアンテロープキャニオン(アリゾナ州)、この彫刻のような自然の芸術の存在を知って5,6年になるが思い入れがだんだん強くなってきている。

情報をゲットしたころは一日に20人くらいしか中に入れないということだったが、最近では旅行会社が企画する‘アメリカ西海岸’ツアーにグランドキャニオンとモニュメントバレーとセットで行程に組み込まれることが多くなった。だから、今わが家ではここが‘行ってみたい度’の一番。あの波のような模様のできた神秘的な岩肌が心をとらえてはなさない。

アメリカの自然めぐりでもうひとつ行ってみたいところがある。ヨセミテ国立公園、前回のグランドキャニオンのときここも訪問先の候補のひとつだったが、日程などで縁がなかった。このあとヨーロッパ旅行にシフトしたためこの有名な観光地の優先度は下がる一方。

だが、これからはアメリカへの旅を増やそうと思っているのでヨセミテが浮上してきた。ある旅行会社が販売しているツアーには都合のいいことにアンテロープキャニオンもヨセミテも入っている。でかけるとすればこのツアーを選択することになるかもしれない。

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2014.01.05

枕崎のかつお節をフランスで生産!

Img_0001_2       ブルターニュ地方の漁港 コンカルノー(拡大で)

Img_0002_2    かつお節に乗り気のコンカルノー市長

Img_0004_3      ‘エビのそばクレープ包みけずり節添え’

Img_0003_3      肉と野菜のコンソメスープにかつお節を使う

先月の4日、ユネスコの無形文化遺産に‘和食’が登録されて以来、日本料理の味を支えるだしのことがTVでよく取り上げられるようになった。昨日の朝放送されたNHKの番組ではかつお節を海外で生産するというとても興味深い話がでてきた。

国内で生産されるかつお節の約4割を占める鹿児島県の枕崎市、今、水産加工業協同組合と製造業者はフランスでかつお節の現地生産の計画を進めている。場所はブルターニュ地方の漁港、コンカルノー(拡大地図で)、一度訪問したことのあるモン・サン・ミッシェルからは南西200㎞くらいのところ。

事業計画では今年中に機械を設置し年間で40トンの生産をめざす予定だという。なぜ現地生産かというと、EUは輸入の基準が厳しく日本からかつお節を輸出できないため。プロジェクトのメンバーから生産計画の説明を受けたコンカルノーの市長さんはこの事業に乗り気のようで市としても全面支援するとのこと。

地元フランス料理のシェフもかつお節の味にご満悦、早速お得意の料理にけずり節を添えてみたり肉と野菜のコンソメスープにかつお節をあわせてさらにいい味をだそうとしている。流石、フランスは食の大国、腕のいいシェフは日本のだしの代名詞みたいなかつお節にも敏感に反応する。

昨年みたある料理番組では、昆布やかつお節からとっただしを使った新しいフランス料理に挑戦しているヨーロッパの料理人たちを紹介していた。こういう話しやかつお節の現地生産、そしてイギリスにおける‘しらたき’人気などを耳にすると、海外の食文化のなかで日本の食材を使ったり和食の魅力にとりつかれた人たちがわれわれが思っている以上に増えているのかもしれない。

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2014.01.04

読書の楽しみ!

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昨年の前半は行動経済学の本を読みこなすのに時間をさいたが、後半はMy図録の整理で忙しく本をじっくり読む暇がなかった。この図録作りはもう少しで終了する。で、どの本に集中するか思案の最中。

その候補のひとつがつい一週間前に買ったダン・ブラウンの新作‘インフェルノ(上)(下)’(角川書店 1800円)、前作の’ロスト・シンボル(上)(下)’(角川書店 2010年)がまだ積んだままになっているので、2作を一気に読んでしまおうと思っている。

もうひとつ、年末に興味深い本が出版された。塩野七生さんの新著‘皇帝フリードリッヒ二世の生涯(上)(下)’(新潮社 2500円)、読みたい気持ちはすごく強いが同じく塩野さんの‘十字軍物語1,2,3’(新潮社 2010年)を読破するのが先、まず前の橋から渡って十字軍全体の話を頭に入れたあとのほうがフリードリッヒ二世のことがイメージしやすい。だから、しばらくたって本屋に出向くことにした。

本を読むには相当なエネルギーがいるから時間がないとなかなかページが進まない。でもその時間を捻出するのは簡単ではないので、当初の読書計画は後退し買い込んだ本がどんどんたまっていく。現在、わが家には読んでない本が40万円相当ある。このためよほど読みたい本でないかぎり、新規の購入はストップ中、とにかく在庫の本を優先的に消化すると決めている。

美術関連の本でそろそろ気合を入れて読もうかなと思っているのは、
★‘ルーベンス回想’(ブルクハルト著 ちくま学芸文庫 2012年)
★‘迷宮としての世界(上)(下)’(ホッケ著 岩波文庫 2010年)
★‘ゴシック・リヴァイヴァル’(ケネス・クラーク著 白水社 2005年)
★‘岩波世界の美術 ギリシャ美術’(スパイヴィ著 岩波書店 2000年)

なんの本でも読み終えると新たな情報によってそれまで知らなかった世界に誘われる。もしこれが居心地のいいものであれば毎日が楽しい。そんな本と遭遇できることが多くあるといいのだが。

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2014.01.03

2014年スポーツ展望!

Img     ソチ五輪で活躍が期待される浅田選手と高梨選手

わが家の一年はアート鑑賞と大リーグで回っているが、今年はこれにビッグイベント、ソチ五輪とサッカーのワールドカップが加わる。野球に限らずスポーツそのものが大好きなので今年はアスリートたちへの応援が忙しくなりそう。

関心の高いスポーツの日程を確認しておくと、
2/7~23    ソチ五輪
3/28      プロ野球開幕
3/30      大リーグ開幕
6/12~7/13  サッカーW杯

ソチ五輪まであと1ヶ月、期待の種目は浅田真央ちゃんや羽田選手らが出場するフィギュアスケート、スピードスケートの男子500m。真央ちゃんに金メダルをとってもらいたいが、夢が叶うだろうか。男子の羽田選手も技がぐんぐん進化しているようでメダル獲得に夢がふくらむ。

金メダルに最も近いといわれているのが女子ジャンプの高梨沙羅ちゃん、若い力が爆発して初代チャンピオンになるかもしれない。すごく楽しみ。

6/12にブラジルで開幕するサッカーW杯、日本は一次リーグはC組に入り、コロンビア、ギリシャ、コートジボワールと対戦することになった。初戦のコートジボワール戦(6/14)に勝てば前回大会同様一次リーグ突破への道が開ける。対戦相手はどこも世界ランキングは日本より上、だから勝ち上がるのは容易ではないが、日本も実力は確実にあげているのでいい結果になるような気がするが、はたして?

3月末にスタートする大リーグ、もっぱらの関心はマー君がどこの球団に入るかということだが、ヤンキースは年俸20億円OKと獲得に気合が入っている。ドジャーズはどんな作戦でマー君の心を動かすのか、マー君がどのチームへ入るにせよこれからはダルビッシュ同様登板する試合が毎回みれるから大リーグの楽しみがまたひとつ増える。

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2014.01.02

今秋注目の展覧会!

Img 菱田春草の‘落葉(らくよう)’(重文 左隻 1909年 永青文庫)

Img_0002 ホイッスラーの‘青と銀のノクターンNO.1’(1872年 フォッグ美)

小さい頃は正月になると‘一年の計は元旦にあり’ということわざが強く心をとらえ、今年はこれを励行するとかいって親と約束したりした。今このフレーズはわが家における年間の展覧会鑑賞計画づくりへと駆り立てる。

これをつくるにあたってできるだけ多くの美術館のHPをサーフィンすることにしているが、美術館によっては年度単位で企画展のスケジュールを載せているため、今年末までの展覧会情報がみえないところもある。

そのため、トータルな展覧会情報をつかむには美術雑誌が特集する展覧会記事などがおおいに役立つ。また、コメントをしていただいた茂木さんやokiさんからは‘ホイッスラー展’、‘日本国宝展’といったビッグな展覧会を教えてもらった。

前半の展覧会については昨日載せたので、後半に開催される注目の展覧会も皆さんと共有しておきたい。今手元にある情報で高い関心を寄せているのは5つ。

★‘菱田春草展’    9/23~?        東近美
★‘チューリヒ美展’  10/1~12/22    国立新美
★‘東山御物の美’   10/4~11/24    三井記念美
★‘日本国宝展’    10/15~12/7     東博
★‘ホイッスラー展’  12/6~3/1      横浜美

跳び上がるくらい嬉しいのが菱田春草(1874~1911)の回顧展。10数年前愛知県美で回顧展があったが、そのころ広島にいて見逃したのでこの機会をずっと待っていた。上村松園、昨年の竹内栖鳳と完璧な回顧展を実施した東近美の主催だから期待値は否が応でも上がる。追っかけ画がどっとみれることを今から祈っている。

東博の‘日本国宝展’、タイトルからしてお宝だらけというイメージ。未見の国宝が何点みられるか、期待して開幕を待ちたい。最近上野にある美術館にやって来る観客の数を現在の1000万人から3倍の3000万人にしようという推進プロジェクトができたという話を聞いた。

国宝展のようなビッグな企画展は美術愛好家の層を広げるためだけでなく、外人観光客の数を増やしたり日本に住んでいる外国人にも上野に足を運んでもらおうという狙いがあるのかもしれない。

西洋絵画はチューリヒ美のコレクションとホイッスラー(1834~1903)が楽しみ。

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2014.01.01

謹賀新年 2014年前半展覧会プレビュー!

Img_0001     長澤蘆雪の‘躍馬図’(江戸時代 18世紀 アルカンシェール美)

今年も拙ブログをよろしくお願いします。スタートはいつものように1月から6月にかけて開催される展覧会の情報から。

★西洋美術
1/2~3/9     シャヴァンヌ展      Bunkamura
1/25~4/6    ラファエロ前派展     森アーツセンター
1/30~5/6    英国の唯美主義      三菱一号館美
2/1~5/6     ウォーホル展       森美術館

4/4~5/25    ポルデイ・ペッツオーリ美展    Bunkamura
4/19~6/22   バルテュス展       東京都美
6/14~9/23   ヴァロットン展      三菱一号館美
6/28~9/15   華麗なるジャポニスム展    世田谷美

★日本美術
1/2~3/2     大浮世絵展        江戸東博
1/7~3/25    板谷波山展        出光美
1/15~2/23   人間国宝展        東博
1/15~2/23   クリーブランド美展    東博
1/25~4/1    世紀の日本画       東京都美
3/25~5/18   栄西と建仁寺        東博

4/8~5/11    中村芳中展         千葉市美
4/19~7/13   明治工芸の粋       三井記念美
4/22~5/18   キトラ展         東博
6/14~8/24   板谷波山展         泉屋博古館分館
6/14~8/3    鉄斎展           出光美
6/24~9/15   台北故宮展         東博

(注目の展覧会)
西洋絵画で最も期待しているのは東京都美で開かれる‘バルテュス展’、チラシに載っている作品のほかに‘夢見るテレーズ’も出品されることがわかった。会場でどんなサプライズがあるだろうか、とても楽しみ。明日からBunkamuraで開幕する‘シャヴァンヌ展’も鑑賞欲が刺激される展覧会。

今年Bunkamuraは注目の美術館、シャヴァンヌのあとはミラノにあるポルティ・ベッツォーリ美のコレクションがやって来る。これまで美術本でみていたポッライウォーロの‘貴婦人の肖像’とボッティチェリの‘死せるキリストへの哀悼’がお出ましいただくのだから期待値は高まる。また、森美の‘ウォーホル展’もすごく楽しみ。

日本美術は年初から関心の高い展覧会が続く。江戸東博の‘大浮世絵展’に国宝の‘彦根屏風’(1/2~1/14)が出品されるので出動が早くなりそう。これと一緒にみることにしているのが出光美で行われる‘板谷波山展’、ひさしぶりの回顧展だから、ワクワクしている。

4月にある‘キトラ展’も待ち遠しい。奈良まで行かなくてみられるのだから、本当にありがたい展覧会。このあと控えるのが今年最も関心を寄せている‘台北故宮展’、待ち時間が長くなることは今から覚悟しているが名品をみるためなら2時間待ちだってへっちゃら。どんな名品が並ぶだろうか。

今年の干支は馬、いくつかある候補作品のなかから長澤蘆雪の元気な馬の絵を選んだ。

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