ロートレックの傑作‘ボレロを踊るマルセル・ランデ’!
‘ボレロを踊るマルセル・ランデ’(1896年 ワシントン・ナショナルギャラリー)
‘ムーラン・ド・ラ・ギャレットの片隅’(1892年 ワシントン・ナショナルギャラリー)
‘ムーラン・ルージュのダンス’(1890年 フィラデルフィア美)
08年に待望のシカゴ美術館を訪問したときは目の前に現れる名画の数々に体がほてりぱなっしだった。そのひとつがロートレック(1864~1901)の油彩‘ムーラン・ルージュにて’、これと出会ってからロートレックの油彩にいっそうのめりこむようになった。
アメリカのブランド美術館にはロートレックの魅力あふれる油彩が沢山ある。それまで好みはポスターより油彩のほうにあったが、それらはオルセー以外ではアメリカの美術館が多くコレクションしているためなかなか縁がなかった。だから、08年のアメリカ美術旅行はその夢を実現させる第1ラウンドとなった。
今年1月に出かけた2ランド目でも嬉しいことに大収穫だった。わくわく気分でみたのがワシントンナショナルギャラリーに展示してあった‘シルクペリック劇場でボレロを踊るマルセル・ランデ’。この絵は08年のとき残念ながら姿をみせてくれなかった。なにしろTASCHENのロートレック本の表紙を飾っている絵だからみたくてしょうがない絵。
ポスターとちがって大きな絵なので、劇場の華やかな雰囲気と生き生きとボレロを踊る主役の息づかいがストレートに伝わってくる感じ。念願の絵と対面できたのでなんだか大仕事をしたような気分。ナショナルギャラリーではほかに4点あったが、前回もみた‘ムーラン・ド・ラ・ギャレットの片隅’を長くみていた。
この手前の人物を横からとらえた構図はフィラデルフィア美蔵の‘ムーラン・ルージュのダンス’でも同じ。そして後ろのほうには多くの人物をゆるい円をつくるように配置していくのがロートレックの画面構成の特徴。これにより奥行きができホールの広がりがイメージできる。
ナショナルギャラリーとはじめて出かけたフィラデルフィア美で赤丸つきの2点がみれたので今年はすごく充実したロートレックだった。ミューズに感謝!
| 固定リンク
コメント