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2013.12.16

植田正治とオキーフが花でコラボ!

Img         植田正治の‘花視る’(1990年代)

Img_0001         植田正治の‘花視る’(1990年代)

Img_0004     オキーフの‘ブラック・アイリス Ⅲ’(1926年 NY メトロポリタン美)

Img_0005     オキーフの‘オニゲシ’(1928年 ミネアポリス大美)

東京駅にあるステーションギャラリーは改築前は3回くらい訪問したことがあるが、新しくなってからは気になる展覧会がなくずっとパスしてきた。やっと出かける気になった展覧会がはじめて体験する写真展‘植田正治のつくりかた’(10/12~1/5)というのは想定してなかったが、これが植田正治(1913~2000)との不思議な縁のはじまりとなるかもしれない。

プロフィールをみるとこの写真家は2000年に亡くなっている。享年87だから長生きしたのである。日曜美術館に境港で現在写真館を継がれた三男の方が出演され、晩年の植田正治は静物を撮って楽しんでいたと語っておられた。植田の助手をつとめた鳥取の写真家池本喜己氏の話がとても興味深い、植田はこう言っていたという‘俺は静物にはじまって静物に終わるんだ、体が動かなくなったら最後は静物を撮る’

ステーションギャラリーの最後の部屋に1990年代にカラーで撮影した花の写真が8点展示してあった。どれも接写したものだから花は画面からはみだすほどで大きい。ぱっとみて花とは思えないところがあり抽象表現にも近いアートフルな写真というイメージ。強く惹かれるのは形だけでなくその色調の強さ、血を思わせるような赤、優雅さを漂わせるベージュ、そしてやわらかいうす緑。

息をのんでみているうちにある画家の絵が頭に浮かんできた。それはアメリカの女流画家ジョージア・オキーフ(1887~1986)の描いた巨大な花の絵。今年の一月、ワシントンのナショナルギャラリーやフィリップスコレクション、NYのメトロポリタン美で幸運にもオキーフの作品を数多くみることができた。

オキーフが描く大きな花などの静物画は写真家の夫の仲間がやっていたキュビスム風の写真に強く影響されている。‘プラック・アイリス’や‘オニゲシ’にみられる画面の構成や色彩は植田の撮った写真にすごく似ている。対象にぐっと近づくと具象のイメージが半分消え抽象表現の世界になっていく。写真家植田と画家のオキーフがとらえた花の姿が同じになっても不思議ではない。二人の時空を超えたコラボがとてもおもしろく感じられた。

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コメント

初めての新装東京ステーションギャラリーでしたか!
赤レンガの階段とか、東京駅を見渡せる吹き抜けとか、面白いですよね。
植田については、埼玉県立近代美術館で、僕たちには植田正治が必要なんだ、とか、写真美術館で、植田正治とジャック アンリ ラルティーグ、とか、いろいろやっているので、今回のステーションギャラリーはパスです。
図録兼書籍で我慢です。
いづつやさんは、期待してガッカリきた展覧会のことは、全く触れませんね。僕も見習わないといけませんね。

投稿: oki | 2013.12.18 21:08

to okiさん
展覧会は銀座にあるギャラリーとは違ってお金
を払ってみるものですから、みたあと美味しい
とんかつを食べたほうが良かったなと思うよう
な展覧会は避けたいですよね。

今は追っかけ作品とか贔屓の作家の回顧展に
しか鑑賞のエネルギーを注いでませんから、出か
けてつまんなかったものはほとんどありません。

今年は東近美のベーコン展くらいです。これは
好きになれる作品があるかもしれないと思って足
を運びましたが、あの幽霊はやっぱりダメでした。
でもガックリくる展覧会とはちょっとちがいます。
自分の気持ちを確かめに行ったようなものです
から。

投稿: いづつや | 2013.12.18 23:29

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