« アゲイン ‘洛中洛外図屏風’に完全密着! | トップページ | ‘光悦展’の圧巻は20点の光悦茶碗! »

2013.11.08

期待通り名品の揃った‘井戸茶碗展’!

Img     国宝‘大井戸茶碗 銘 喜左衛門’(朝鮮時代・16世紀 大徳寺孤蓬庵)

Img_0001     ‘大井戸茶碗 銘細川’(重文 朝鮮時代・16世紀 畠山記念館)

Img_0002     ‘大井戸茶碗 銘有楽’(重美 朝鮮時代・16世紀 東博)

Img_0003     ‘青井戸茶碗 銘柴田’(重文 朝鮮時代・16世紀 根津美)

今秋二つの美術館で行われるやきもの展に1年くらい前から大きな関心を寄せていた。ひとつが根津美の‘井戸茶碗展’(11/2~12/25)、もうひとつは五島美の‘光悦展’(10/26~12/1)。同じ日にみたので、家路につくころは満ち足りた気分だった。

根津美の特別展に足を運ぶのは今は年に一度くらい。今年は‘井戸茶碗展’、根津や五島がやきもの展をやるというと期待値はすぐ膨らんでいく。出品されている74点は名品揃い、これだけ名の知れた井戸が集めてこれるのだから根津美はやはりブランド美術館。

侘び茶の茶碗の筆頭にあげられるのが井戸、もともとは朝鮮時代に民窯で日常的な雑器としてやかれたものなのに日本の茶人たちの目にとまり、茶の湯では欠かせない茶碗になった。そのなかでとりわけ茶人や戦国の武将たちの心をとらえたのが大ぶりな井戸茶碗、大井戸。全部で39点でている。

国宝に指定されている‘喜左衛門’と遭遇するのは2度目。前みたのは2002年五島美で行われた‘茶の湯名椀展’。惹きこまれるのは渋めの枇杷色と竹節状の高台にみられる荒々しい梅花皮(かいらぎ、釉薬のちぢれ)、手にとったら轆轤目の感触がよさそう。

畠山記念館で6,7年前やっとみることができた‘細川’もお気に入りの大井戸。ほかの大井戸よりちょっと大きく、高台いっぱいに美しい梅花皮ができている。そして、心をスッキリさせてくれるのが明るい枇杷色。‘喜左衛門’、‘加賀’とともに‘天下三井戸’と呼ばれるのもよくわかる。

‘有楽’は織田信長の弟、織田有楽が所持していたのでこの銘がついている。東博の平常展に長年通っていたから、やわらかい枇杷色と白い雲が魅力のこの大井戸とは何度となく出会った。だから、井戸茶碗のなかで一番馴染みのある井戸といえる。

小ぶりの‘青井戸茶碗、銘柴田’は高台からまっすぐに開いた形が真に美しい。まわりの青井戸とくらべてちょっと青みがかった淡い枇杷色と形の良さが際立っている。

展覧会の図録は井戸茶碗の名品で埋め尽くされているので宝物を手にいれた気分。そのなかで一点欠けているのが‘加賀’、この名椀はまったく縁がないが一体誰が所有しているのだろうか?

|

« アゲイン ‘洛中洛外図屏風’に完全密着! | トップページ | ‘光悦展’の圧巻は20点の光悦茶碗! »

コメント

おお、僕も今日井戸茶碗行ってきました。
柳宗悦の言葉が図録に載っていますね、朝鮮では雑器として作られたかもしれないのに日本では茶会に用いられるなど面白い。
国宝の茶碗からして、持ち主が、腫れ物の病にかかると縁起が悪いじゃないですか!
井戸茶碗初めて知りましたが面白い。
茶碗展覧会三つ達成して次回招待券貰いました。
いづつやさんは、あと三井記念かな。

投稿: oki | 2013.11.08 23:54

to okiさん
井戸は銘に細川とか柴田とか歴史上の人物がでて
きますから、茶碗がこの時代茶人や武将たちの
関心の的だったことがよくわかります。喜左衛門
を持つと腫れ物ができるというのもなにか因縁め
いてますね。

今回やきもので根津、五島、三井がコラボしてま
すが、三井はみたものが多いのでパスです。

投稿: いづつや | 2013.11.09 11:37

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 期待通り名品の揃った‘井戸茶碗展’!:

« アゲイン ‘洛中洛外図屏風’に完全密着! | トップページ | ‘光悦展’の圧巻は20点の光悦茶碗! »