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2013.11.11

東博の‘描かれた風景’展で全国旅行!

Img      風景画に描かれた名所(拡大で)

Img_0001     司馬江漢の‘総州利根河今井渡’(江戸時代・19世紀)

Img_0003               池大雅の‘那智濺瀑図’(江戸時代・18世紀 東博)

Img_0004     谷文晁の‘彦山真景図’(江戸時代・1815年 東博)

東博で二度目の‘京都展’を見終わったあと、本館に寄り所蔵作品を軽くみた。ほかの美術館で開催されている展覧会へも急がなくてはならないから、1階はパスして2階の江戸絵画や浮世絵がお楽しみの中心。通常はこれで退館するのだが、このたびは浮世絵が展示してある部屋の前の特別1室・2室で興味深いオマケに遭遇した。

‘描かれた風景ー憧れの真景・実景への関心ー’(10/28~12/8)というタイトルのついたミニ企画展、出品作38点は大半東博が所蔵するものだが、個人や九博蔵のものもまじっている。惹かれる作品があったので目にしっかり焼きつけようと思っていたら、薄い冊子風の図録(600円)がちゃんと用意されていた。これは気が利いている。

江戸時代、人気の名所や人々にとってなじみの深い風景は池大雅や谷文晁などの画才抜群の絵師や浮世絵師たちによって数多く描かれた。今回でている作品に描かれた名所は図録に掲載された地図(拡大)でみてわかるようにかなり広い範囲にわたっている。

旅好きだった池大雅が絵にしたところは東北の松島、浅間山、熊野の那智の滝。‘浅間山真景図’は体験済みだが、松島と那智の滝は初見。一番長くみていたのは那智の滝、大雅の描くうす緑と朱で彩られたもこもこ山をみるといつも気が休まるが、そのボリューム感たっぷりの山の真ん中からドラム缶に穴が開いたように大量の水が流れ落ちている。隣に飾られている文晁の描いた那智の滝のほうが実景に近いが、絵としての魅力は大雅のほうに軍配が上がる。

文晁の大きな絵‘彦山真景図’は迫力満点、福岡県と大分県にまたがる英彦山はまだ縁がないが、山々はこの絵のように濃い墨で強く印象づけるほどインパクトのある姿をしているのであろうか、近くの耶馬溪は一度訪問したことがあるので、英彦山とも対面してみたい。

名所図で欠かせないのが霊峰富士山が描かれたもの、4点でている。そのなかで足がとまったのが司馬江漢の絵。富士山を遠くにとらえている場所は江戸川区にある江戸川今井橋あたり。江戸川にこんなに多くの帆船が浮かんでいた?見る者を喜ばすためにこういう構成にしたのだろう。

みている時間は長くなかったが旅心を刺激するいい企画展だった。学芸員のなかに旅好きがいるのかな?

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