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2013.10.03

アートに乾杯! 茜空に魅せられた画家たち

Img_0001     中村岳陵の‘残照’(1961年 静岡県美)

Img     横山操の‘ふるさと’(1965年)

Img_0002     小野竹喬の‘夕雲’(1965年 京都市美)

Img_0003     小野竹喬の‘残照’(1962年 国立劇場)

年に一、二度茜色に染まった空や雲の美しさに見とれる日がある。昨日がその日だった。ただ最高の夕焼けを10点とするとその半分くらいだったので感激はほどほどといったところ。

自然の色ほど心に沁みるものはない。夕焼けでも咲き誇る紅葉でも茜色や赤が自然のキャンバスに強くそして優しく輝いている。秋の茜色というのはちょっともの悲しい気分にさせるところがある。だから、画家の絵心を駆りたてるのかもしれない。

茜空が強く印象づけられるのが中村岳陵(1890~1969)が描いた‘残照’。この絵と対面することを長く待っていたが、2007年に開催された‘日展100年展’(国立新美)で漸くみることができた。真っ赤な空を背景にシルエット風に描かれた木々の太い幹と無数にみえる細い枝が今も目に焼きついている。

横山操(1920~1973)の‘ふるさと’はまだ縁がないが、図版をみているだけで体がフリーズしてくる。この夕焼けは横山が生まれた新潟平野南部でみたもの。遠くにみえる茜色に染まった空の情景はまるで仏の世界にいるよう。ずっしりと重い夕焼けである。

茜空の画家といわれるのが小野竹喬(1889~1979)。お気に入りの夕焼けは何点もあるが、とくにぐっとくるのが‘夕雲’と‘残照’、実景の茜空ではないのに秋の夕方の空や雲はこんなイメージにみえてしまうのだから不思議。すっきりとした色使いとシンプルな造形によって表現された変化する雲と色彩のひろがり。秋の深まりをしみじみ感じさせる茜空こそ竹喬絵画の真骨頂。

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