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2013.10.12

竹内栖鳳の次は横浜美の‘横山大観展’!

Img_0008     横山大観の‘千与四郎’(右隻部分 1918年 野間財団)

Img_0001     横山大観の‘野の花’(1936年 永青文庫)

Img_0005                  今村紫紅の‘潮見坂’(1915年 横浜美)

Img_0004     小川芋銭の‘夕風’(1924年 五島美)

今年秋に行われる近代日本画の展覧会はビッグネームの回顧展が注目の的。東近美の‘竹内栖鳳展’(10/14まで)のあとは横浜で3つ続く。

★‘横山大観展’ 10/5~11/24  横浜美
★‘今村紫紅展’ 11/2~12/8   三渓園
★‘下村観山展’ 12/7~2/11   横浜美

横山大観(1868~1958)は上村松園、東山魁夷、平山郁夫と同様人気画家だから回顧展が定期的に行われる。大観は一生つきあう画家と昔から決めているので回顧展は見逃さずみてきた。そのため手元にある図録や画集も一番多い。作品はみているものが当然多くなるが、これはクラシックのモーツァルトの曲を何回も何回も聴くのと同じこと。ファン心理とはこういうもの。

今回は大観の作品だけでなく交友関係のあった画家が描いたものも沢山でている。その画家は今村紫紅、小杉放庵、小川芋銭、富田渓仙。感心するのがこの4人の作品、いずれも代表作の一つに数えられる名作がずらっと揃っているため、近代日本画の展覧会としてはかなり質の高いものになっている。

大観のサプライズは過去数度あった大きな回顧展にも展示されなかった作品が2点でていること。講談社の野間財団が所有する‘千与四郎’と永青文庫蔵の‘野の花’。与四郎は利休の幼少期の名前。この屏風では左隻にこの与四郎が庭の掃除をしているところが描かれている。そして、右隻には茶室のまわりに緑いっぱいの草木が配されている。その緑と強いコントラスをつくっているのが鮮やかな橙色の葉。この橙色をみるたびに秋を実感する。この絵は目白の野間記念館で一度みたが、回顧展ではこれまで体験しなかった。だから、これは貴重な鑑賞機会。

大原女がすすきや桔梗などに囲まれて横になっている場面を描いた‘野の花’をみるのは25年ぶり、京都であった中規模の大観展で対面し大変魅せられた作品だったが、その後ずっと展覧会にでてこなかった。3年前の‘細川家の至宝展’でひそかに期待していたがこのときもダメだった。ふっくらした大原女の姿をしばらくいい気分でながめていた。

今村紫紅(1880~1916)は三渓園で回顧展をみるから今回は軽く目慣らしのつもりだったが、傑作‘熱国之巻 朝之巻’(重文 東博)がさらっと飾ってありびっくり仰天。そして、お気に入りの縦長の‘潮見坂’まである。これはテンションが上がる。

また、小川芋銭(1868~1938)もいい作品がでている。最高傑作ともいわれる‘夕風’をみるのは18年ぶり。どうしてトウモロコシと白馬の組み合わせなのか?このちょっとシュールな作風が心を揺すぶる。

紹介した4点は‘潮見坂’以外は3点とも前期の展示(10/5~30)。後期(11/1~24)にも関心の高い作品がでてくるのでまた足を運ぶつもり。

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コメント

今日行って来ました。
山口晃の似顔絵コーナーはなくて良いですが、確かに良い絵が揃ってましたね。
千利休の若い頃を描いた絵はちょうど、僕が野間記念館に行った時に展示してあり、それ以来の再会。
野の花も良いですね。大観が人物画も素晴らしいのを描いているなと再発見。
四人の仲間のなかでは、冨田だけ京都画壇なんですね。
人物関係も面白く、図録では写真コーナーもありますし、良い展覧会でした。

投稿: oki | 2013.10.13 21:55

to okiさん
野間で千与四郎をみられましたか!この絵、
どういうわけか回顧展に出品されませんでした。
ですから、びっくりしました。

これと野の花がみれたので満足度は大きいです。
横浜美の展覧会、前回のプーシキン美展から観客
の集まるものに変わりましたね。いいことです。
熱く応援しようと思います

投稿: いづつや | 2013.10.14 13:37

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