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2013.10.31

祝 レッドソックス ワールドシリーズ制覇!

Img       ヴィクトリーノ 3回裏走者一掃の2塁打

Img_0001     歓喜の雄たけびをあげる上原

Img_0002     クレイグを力で抑え追加点を許さなかった田沢

ワールドシリーズ第6戦はレッドソックスがカージナルスを6対1で破り、6年ぶりにワールドチャンピオンになった。拍手々!

予想した通り、3勝2敗で地元フェンウェイパークに戻って来たレッドソックス、今日の試合では3回の裏に前回の登板で勝利投手になっているワカから早くも3点をあげた。これをたたきだしたのはまたしてもヴィクトリーノ、腰痛で2試合欠場していたが、2アウト満塁というおいしい場面でまわってきた。これをすぐものにするのだからヴィクトリーノは役者。グリーンモンスターにドカーンとぶちあてる2塁打を放ち、3人の走者をかえした。まるでタイガースと争ったリーグ優勝決定シリーズで放った逆転の満塁ホームランのデジャブをみているよう。

この3点はこのシリーズ当たりに当たっているオルティスが絡んでいた。ノーアウトで一番のエルズベリーがライトオーバーの2塁打で出塁、、ペドロイアがアウトになったあとオルティスは当然のように敬遠される。ここは4番にはいっているナポリに期待したいところ。が、前の3試合はDHがなかったので打席に立ったのは1回だけ。そのためかワカの速球に振り遅れてあえなく三振。こうなるとこの回は点は入らない予感がする。ところが、野球は何がおこるかわからない。5番のゴームズは打ちとられそうだったのになんと死球、これで雰囲気が変わった。このあとヴィクトリーノの価値ある一発がとびだした。

野球の流れは本当に筋書きのないドラマ。次の4回もレッドソックスは先頭打者のドリューのソロホームラン、ナポリ、ヴィクトリーノのヒットで3点をもぎとった。これで6対0。勝利を確信した。7回表カージナルスはヒットが続き先発のラッキーから1点とったが、満塁でマウンドにあがった田沢が4番の当たっているクレイグを一塁ゴロにしとめ追加点を与えなかった。あとはワークマンと上原がこの点差を守りゲームセット。

レッドソックスは昨年の最下位から見事に復活し、ワールドシリーズ制覇をなしとげた。この優勝をみると野球はつくづくチームワークがいいところが勝つなと思う。レッドソックスの選手は投手も野手もみな夫々の役目を果たしチームの勝利に貢献した。いいチームをつくったファレル監督やコーチ陣の力も大きい。レッドソックス、そしてボストンの街に乾杯!

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2013.10.30

小田原の外郎は薬だった!

Img_2          小田原で売られている薬の‘ういろう’

Img_0001_2       菓子の‘ういろう’

Img_0002_2     葛飾北斎の‘春興五十三駄之内 小田原’

数日前TV番組‘江戸のススメ’(BSTBS)でテーマにしていた‘江戸の値段’のことをアップしたが、その前の週にあった‘宣伝と広告’も興味深い話がいくつもでてきた。

小田原は伊豆をめぐるバスツアーに参加したとき、お土産購入タイムでかまぼこの‘鈴廣’に立ち寄ったくらいで、観光名所の小田原城などへは行ったことがない。だから、小田原というとすぐかまぼこというイメージができている。

‘江戸のススメ’に小田原の外郎がでてきた。まだこの外郎を食べたことがないのだが、もち米と砂糖を原料とする蒸し菓子ではない。薬、ええー!?これははじめて知った。薬の‘ういろう’は江戸時代、胃痛や腹痛などに効くといわれる道中常備薬だった。今でも小田原城の近く国道1号線に面しているお店‘ういろう’で対面販売されているという。

知らないついでが歌舞伎十八番のひとつ‘外郎売’。享保3年(1718)二代目市川団十郎が初演したこの芝居のなかに‘ういろう’の行商人が登場し、薬の効用やら名前の由来やらを早口で歯切れよくまくしたてる。テンポのいい長セリフに観客は拍手喝采したという。二代目団十郎がこの狂言を演じたのはこの薬が長らく患っていた喉の痛みを治してくれたから。

薬は実際には行商人が売ることはなかったのだが、二代目団十郎が感謝の気持ちをこめてこういう芝居に仕立て‘ういろう’を大いに宣伝した。葛飾北斎の絵はこの芝居をもとにして描いたもの。

では菓子の‘ういろう’はいつから売られたのか、こちらのほうは外郎家が来客の接待用につくったもので二代目が売り出した。まだ口のなかに入れてないので、今度東京駅のえきなかにあるお土産屋をさがしてみようと思う。もともと外郎とかカステラは好物なのでちょっと楽しみ。

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2013.10.29

関心のふくらむ大宮盆栽美術館!

Img_0003     盆栽の聖地、‘大宮盆栽町’を訪れる外国人観光客

Img      大宮盆栽美術館の盆栽庭園

Img_0002     ‘日暮し’(五葉松 樹齢約450年 大宮盆栽美)

Img_0004      現代感覚の盆栽

本日NHKの夕方のローカルニュースをみていたら、大宮の盆栽の話がでてきた。盆栽のことは知らないに等しいのだが、大宮盆栽については今年4月‘イッピン’というBSプレミアムの番組がとりあげてくれたので、少しばかり情報が入っている。だから、このニュースにも敏感に反応した。

地方記者のレポートによると、大宮盆栽を海外にどんどん輸出していこうという動きが盆栽園にでてきて海外からのバイヤーが多くやってきているとのこと。盆栽は日本より海外で愛好家がどんどん増えており、番組に登場したヨーロッパのバイヤーは500万円の商談をまとめていた。盆栽の輸出を営んでいる会社の社長さんは3年後の輸出額目標は5億円をめざすといい、それは十分可能と語っている。

盆栽は今海外ではアニメや原宿のKAWAIIファッションなどとともに‘クールジャパン’を象徴する存在になっているらしい。われわれが思う以上に盆栽は大きな魅力を秘めているようだ。愛好家の目がだんだんこえてきて最近では値段のはるようなものにも注文が入るようになった。で、どこの盆栽園も輸出用の盆栽づくりに本格的に取組みはじめている。

2010年3月にさいたま市が運営する大宮盆栽美術館がオープンした。場所は盆栽園の隣。美術雑誌にこのことが載ったので、いつか出かけてみようと思った。でも、きっかけがなかなかつくれず、今だに実現してない。‘生きている芸術’といわれる盆栽だが、名品というものをじっくりみたことがない。この美術館にある五葉松の‘日暮し’とか‘青龍’のような見事な盆栽をみたら大感激しそう。

‘イッピン’には現代感覚の盆栽もいくつかでてきた。ピンクの花を咲かせた盆栽は青山の洋服店に飾ってあったもの。こういうアートフルな盆栽をみたときに湧き起こる感情は最新の生け花アートを楽しむのと似ている。まさに進化する盆栽といった感じ。

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2013.10.28

ワールドシリーズ レッドソックス第4戦に勝ち2勝2敗タイ!

Img     ゴームズ 6回勝ち越しの3ランホームラン

Img_0001     強打のホリデーを抑えた田沢

ワールドシリーズ第4戦はレッドソックスが地元カージナルスを4-2で破り、2勝2敗のタイにした。

今年のワールドシリーズは勝ったり敗けたりでおもしろい。昨日はレッドソックスが粘り強く追いつき勝ちムードだったが、最後3塁手の走塁妨害でカージナルスがサヨナラ勝ちした。レッドソックスは今日敗けると王手をかけられるので、どうしても勝ちたいところ。が、3回カージナルスに1点入れられ、ちょっと嫌なムード。

5回に主砲オルティスが右中間を破る2塁打を放った。これでカージナルスの先発リンは動揺した。四球を2つ続け、犠牲フライで点が入った。まだ塁にランナーが二人残っていたので逆転してほしかったがこの回は同点どまり。

6回のレッドソックスの3点は2アウトからの得点。野球のおもしろさが凝縮されていた。三番のペドロイアがヒットで出塁、リンは前の打席にガツーンとやられたオルティスに逃げまくって四球を与える。この逃げのピッチングが今日の試合の明暗を分けた。カージナルスのマシーニー監督は戦闘意欲を失った投手を投げさせるわけにはいかず、ここで交代。

迎えるバッターはゴームズ(左翼)、レッドソックスの選手は皆髭を大きく伸ばしているのでゴームズもナポリも同じような顔にみえる。ゴームズは打席でヘルメットを何度も被りなおしたりとにかくせわしない。一球々思いきりよく振るし、選球眼もよくボール球には手をださない。そして、レフトに殊勲の3ランホームラン。レッドソックスベンチは大騒ぎ。ゴームズはこのシリーズ初ヒットがホームランとなった。

これで一気に試合の流れはレッドソックスに、4回投げたバックホルツのあと2回2/3投げた左腕のドゥブロンがカージナルスの打者をよく抑えた。この好投も勝利に大きく貢献した。

7回裏カーペンターにヒットを打たれ1点失ったが、田沢が昨日打たれた3番のホリデーを狙い通りのセカンドゴロにしとめてピンチをしのいだ。田沢の150キロをこえるストレートは威力があり、精神的に強いところも頼もしい。この2点差を8回ラッキー、そして9回上原が守りきりゲームを終わらせた。

この勝利でレッドソックスに勢いがでてきた。その中心にドーンといるのがオルティス、今日は3安打。毎試合いいところで打っているのが心強い。明日レッドソックスが王手をかけてフェンウェイパークに戻るような気がするが、はたして?

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2013.10.27

アートに乾杯! 心をときめかせる風俗画3点

Img_0002     国宝‘婦女遊楽図屏風’(左隻 17世紀前半 大和文華館)

Img       ‘歌舞伎図巻 茶屋遊びの場’(重文 17世紀前半 徳川美)

Img_0001     ‘桜下弾弦図屏風’(17世紀前半 出光美)

今年の春、新歌舞伎座が完成したのを機に行われた‘歌舞伎展’(サントリー美)で待望の絵と出会った。名古屋の徳川美が所蔵する‘歌舞伎図巻’、何年か前現地でみたのだが、そのとき展示されていたのは残念ながら期待していた場面でなく追っかけがリセットされていた。

みたかったのは‘茶屋遊びの場’、男装した采女が舞台の中央で大刀に寄りかかっている姿。もう何年も前からしびれてきたこの体をS字にまげたカッコいいポーズ、やっとその前に立ちいい気持でながめていた。こういう鮮やかな色彩と繊細な文様が目を惹く衣装を身に着けた人物が登場する風俗画をみると心が大いにときめく。

この采女をみたので風俗画は大仕事が終わった感じ。ここまで来るのに何年もかかった。美術本に載っている主だったものはほぼ目のなかにいれたが、最も感激したのはこの‘歌舞伎図巻’と奈良の大和文華館にある国宝‘婦女遊楽図屏風(松浦屏風)’。

じつはこの2枚のちょっと大きめの図版をリビングの壁に飾っている。松浦屏風は奈良ではじめてみたときからだから、もう20年くらいになる。そして、この春から采女も一緒に飾っている。松浦屏風に描かれている遊女は普通イメージする遊女とはまったく異なり、自分の感性をしっかり主張する魅力にあふれる女性が文を書いたり遊戯に興じている感じ。

これと会ったときは修復が終わったばかりだったので、屏風全体が輝いていた。地の金箔に目がくらくらし18人の着る小袖の色の組み合わせと華麗な文様がえもいわれず美しく声を失ってみていた。まさに‘THE 風俗画’。それ以来日本画の好きな人がいるとこの屏風を薦めている。

出光美にある‘桜下弾弦図’も大変魅了されている一枚。これまで4回くらいみる機会があったが、いつも左の長いキセルをもつ人物にでれっとしている。桜が満開になるとこの絵がふと頭をよぎる。

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2013.10.26

‘江戸の値段’ 江戸っ子は湯屋通い!

Img_0002     鳥居清長の‘女湯’(1781~89年 川崎・砂子の里資料館)

Img        湯屋の2階でくつろぐ男たち

Img_0004      ‘江戸名所図屏風 湯屋’(江戸寛永期・1624~43年 出光美)

今週21日に放送されたBSTBSの‘江戸のススメ 江戸の値段’はとてもおもしろかった。江戸時代の物の値段が一体どのくらいだったのか、一般庶民の暮らしのなかでどんなことにお金を使っていたのか、現在の暮らしぶりと比較してみると興味深い実態がいくつも明らかになった。

番組にでてきた物やサービスの値段をざっとあげてみると、
★寄席  48文(約720円 1文は15円で計算)
★歌舞伎の桟敷席  35匁(56000円)
★浮世絵   20文(300円)

★おでん     4文(60円)
★そば一杯  16文(240円)
★ゆで卵    20文(300円)
★蒸し羊羹   213文(3200円)

★湯屋入浴料 大人8文(120円)
          子供6文(90円)
★髪結床   32文(480円)
★女髪結い 200文(3000円)

★草履     10文(150円)
★下駄    100文(1500円)
★煙草     4文(60円)

江戸の庶民は毎日のように湯屋に通った。仕事を終えた七つ半(午後5時)ころから混みはじめる。湯銭は8文が相場。湯屋の2階で脱衣するものはもう8文を茶代として払うことになっている。2階には囲碁、将棋などがおいてあって町内の男の一種の社交場になっていた。

また飲んだり食ったりもでき、寿司、菓子、煎餅などが売られ、膏薬とか歯磨粉といったものも手に入った。以前松山の道後温泉へ行ったとき、追加の料金を払うともう少しゆったり楽しめるようになっていたが、これは江戸の湯屋のやり方を踏襲したものだった。

湯屋の光景を描いた浮世絵としては鳥居清長の‘女湯’がしっかり心に刻まれている。もう一枚忘れならない絵がある。出光美が所蔵する‘江戸名所図’、ここに湯屋が描かれている。これは寛永年間(1624~43年)に大流行した蒸し風呂形式の湯屋。湯女という接客女がおり垢掻きから浴後の着替えまでサービスしてくれた。この湯女は遊女でもあるから、湯屋は吉原が一時的に衰退するほど繁盛した。

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2013.10.25

美術に魅せられて!  国宝絵画鑑賞の思い出

Img       国宝‘彦根屏風’(右隻 17世紀前半 彦根城博)

Img_0001_2     ‘彦根屏風’(左隻)

Img_0002_2     国宝 俵屋宗達の‘風神雷神図屏風’(17世紀 京都・建仁寺)

美術品をみることが野球と同様人生における大きな楽しみになってから、国宝の鑑賞にはこだわってきた。せっかく美術とかかわりをもったのだから、最高の作品を数多くみたい。そんな思いが絵画、彫刻、工芸の国宝との出会いに駆りたてる。

もう何年も前から追っかけ国宝リストをつくっており、思いの丈が叶ったものはそのつどニヤニヤしながら済みマークをつけている。今年の収穫は4~6月に東博で開催された‘国宝 大神社展’、蒔絵の手箱や神像など文字通り国宝のお宝がどどっと目の前に現れたから、展示室に入ってから退出するまで終始興奮状態だった。

国宝の美術品はクラシック音楽みたいなもの。モーツァルトやベートーベンの曲を何回聴いても飽きることなく聴くたびに感動するように、日本画や仏像の国宝をみると美の輝きに心が強く揺さぶられる。2日前、来年行われる展覧会で思いもよらなかった国宝が展示されることがわかった。

それは来年正月早々に開幕する‘大浮世絵展’(1/2~3/2 江戸東博)に出品される‘彦根屏風’。遊里の日常のひとこまを描いたこの風俗画は一度みたことがある。が、なぜかいつだったか思い出せない。これは浮世絵の展覧会にでてきても不思議ではないのだが、思い描いていた作品にはまったく入ってなかったからすごいプレゼントをもらったような気分。期待の展覧会の楽しみがひとつ増えた。

俵屋宗達の‘風神雷神図’はやはり特別な絵。宗達にぞっこん参っているので、このちょっとユーモラスな風神雷神とは定期的に会いたくなる。嬉しいことにその願いが来年3月叶う、京都へ出向かず東京で、見逃せないその特別展は‘栄西と建仁寺’(3/25~5/18 東博)。

‘建仁寺展’は京博で何年前かにあった。だから、展示品は同じようなものがでてくるのかなと想像しているが、‘風神雷神図’はクラシック。何度でも公開されるのは望むところ。とても楽しみにしている。

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2013.10.24

ワールドシリーズ レッドソックス先勝!

Img_0001     1回裏走者一掃の2塁打を放ったナポリ

Img_0002     8回無失点に抑えたレスター

ワールドシリーズ第1戦はレッドソックスが1,2回カージナルスのエース、ウェインライトから5点奪うなど打線が効果的に点をとり8ー1で先勝した。

点差がこれほど開いたのは意外だった。ウェインライトは1回裏かなり緊張していた。また、いつもは堅い内野の守備が乱れ、オルティスのセカンドゴロでダブルプレーのチェンジだったのに、ショートが球を取り切れず満塁にしてしまった。続くバッターはポストシーズン(PS)好調なナポリ、ボール2つのあと左中間に大きな2塁打を放ち3点入った。これは試合の流れをレッドソックスにもってくる一打。そして2回にも2点入ったから、もうレッドソックスの勝ちがみえてきた。

これを確信させたのが先発レスターのピッチング。今日はタイガース相手のリーグ優勝決定シリーズの6戦で投げたときよりだいぶ良かった。コントロールがよくカットボールに威力があった。唯一のピンチだった4回の1アウト満塁をピッチャーゴロのダブルプレーできりぬけ、8回2アウトまでカージナルス打線を無失点に抑えた。

エースがPSで一番いい投球をみせると打撃陣は奮い立つ。7回オルティスがライトスタンドに2ランホームランを打ち込んだ。今日は3番ペドロイア、オルティス、5番のナポリが夫々いいところで打ちチームの勝利に貢献した。レッドソックスの打線は一度火がつくと切れ目なくヒットが続く。明日登板のカージナルスのワカには相当プレッシャーがかかっているにちがいない。ワカを打ち崩したらシリーズの流れは一気にレッドソックスにいく。

新聞報道によると指揮者の小澤征爾さんが試合前田沢、上原を激励したそうだ。ボストン交響楽団を30年指揮し、ボストン市民に愛された小澤征爾さんは大の野球好き。レッドソックスと日本人選手の相性がいいのは大指揮者のお蔭かもしれない。

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2013.10.23

ワールドシリーズ カージナルスは新人投手ワカがポイント!

Img      カージナルスの新人投手ワカ

明日からレッドソックスとカージナルスが戦うワールドシリーズがはじまる。第1,2戦はレッドソックスの本拠地フェンウェイパークで行われる。BS放送はアナウンサー、解説者は現地で実況中継、今年の解説者はカージナルスOBの田口。そして、ゲスト解説はフェンウェイパークで何度もプレーした元ヤンキースの松井秀喜。

第1戦の先発はレッドソックスは左腕のレスター、カージナルスはナリーグの最多勝投手ウェインライト。このワールドシリーズ、田沢、上原のいるレッドソックスが勝つことを信じているが、カージナルスは難敵。ポストシーズンでのカージナルスの試合をみるかぎり、かなり強い。だから、戦いは7戦までもつれるのではないかと思っている。

カージナルスの強みは投手力。先発、ブルペンともにいい。先発陣はレッドソックスがリーグチャンピオンを争ったタイガースのようにすごく調子のいい2人の投手がいる。大きなカーブを得意球とするウェインライト、2mの大男が投げるカーブはなかなか打てない。

もう一人は新人のワカ(22歳)、リーグ優勝決定シリーズでは2度ドジャースの大エース、カーショーと投げ合い、2試合とも無失点に抑え勝ち投手になった。この快投によりMVPに選ばれた。このワカはストレートが速く球に勢いがあるので、強力打線のレッドソックスといえどもそう簡単には打ち崩せないだろう。だが、ワールドシリーズという特別な舞台での登板だから、好調なワカでもプレッシャーは感じるはず。だから、ちょっとした投球の乱れにレッドソックスの打者がつけこめば勝機はでてくる。このワカを打てるかがレッドソックス勝利の鍵をにぎっている。

打線をくらべてみるとレッドソックスのほうがすこし上回っている。カージナルスの要注意バッターは1番のカーペンターと3番のホリデー、そして5番を打つ名捕手モリーナ。足の速い選手も多く機動力を使って得点を重ねるところはレッドソックスと似ている。

今年のワールドシリーズはリーグで最高勝率をあげたチーム同士の戦いだから、いい試合が期待できそう。レッドソックスに勝って欲しいが、さてどんなドラマが待っているか。

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2013.10.22

クライマックスシリーズはもうやめたら!

Img

大リーグのポストシーズンはアリーグ、ナリーグとも緊張感がありドラマチックな試合で野球ファンを楽しませてくれている。一方、日本のプロ野球のクライマックスシリーズ(CS)はただの金儲けのための興行として行われているだけ。こんなおもしろくないCSをやっていると、プロ野球の魅力はどんどん低下していくことはまちがいない。

セリーグは昨年も今年も巨人が2位以下を大きく引き離して優勝した。巨人とほかの球団の戦力が違いすぎるのだから、この結果は当たり前といえば当たり前。スポーツは団体競技でも個人競技でも複数のチームあるいは選手が競い合って熾烈な戦いをするから見る者に感動を与える。今のセリーグはこういう状況とおよそかけ離れた魅力のない試合が2年も続いている。こんなペナントレースをみてどこがおもしろいのか。

CSにはじめて出場した3位のカープは2位のタイガースを破り巨人にむかっていったが、こてんぱんにやられて3連敗。なんともあわれな試合。まあ、はじめから結果はわかっていることだが、レギュラーシーズンで20ゲーム近く離されたカープが巨人と戦う資格はもともとないのにCS興行という金儲けのために両チームの選手たちはプレーしているのである。

CSはもともとシーズン終盤になり優勝が決まったあとの消化試合を少なくするためにつくりだされたもの。チーム数の多い大リーグで行われているポストシーズンとはまるっきり異なる。昨年のパリーグのように最後の最後まで優勝争いが繰り広げられると消化試合は生まれようがない。だから、こういうシーズンのときCSをやる意味はまったくない。選手たちは優勝の歓喜にむせび、そのまま日本シリーズをやりたいに決まっている。

CSはもうやめたほうがいい。セリーグは巨人が連覇し続けても消化試合が多くなり観客が減ることはないから興行収入がガクンと落ちる心配はない。そして、CSをはじめたパリーグ自体が今は各チームの戦力が拮抗してきたからシーズンの最後までおもしろい試合が期待できる。

パリーグのCSで目をおおうばかりの試合があった。西武とロッテの対戦。第1戦11-1、第2戦15-0、これほど無様な試合をお客さんにみせてお金をとるのか!と呆れた。こんな試合をCSで平気でやっているのがプロ野球の現実。全国の野球少年は大リーグの上原のすばらしいピッチングをみて大喜びしているだろうし、将来は大リーグを目指す子が多くなるにちがいない。

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2013.10.21

ルノワール 次の追っかけ画はこれ!

Img_0004   ‘眠る女’(1897年 ヴィンタートゥール オスカー・ラインハルト・コレクション)

Img     ‘カーン・ダンヴェールの少女たち’(1881年 サンパウロ美)

Img_0001     ‘昼食の終わり’(1879年 フランクフルト シュテーデル美)

Img_0005     ‘ワァルジュモンの子供たちの午後’(1884年 ベルリン美)

2年前新しいTVに切り替えて以降、美術番組をみる楽しみが一段と増した。NEWソニーの画質は驚くほどいいから、番組でとりあげる美術館に展示されている作品は現場感覚そのもの。出かけたことのある美術館が登場する場合、絵の前で感激したときのことが生き生きとよみがえってくるのでわけもなく楽しい。

また、こうした美術番組は画家の作品を集めた画集の役割も果たしてくれる。好きな画家の美術本は専門書のような値の張るものはそうそう手はでないが、手ごろな値段のものは結構な数揃えている。ここに載っている作品が追っかけ画のベース。

そして、今は印刷ものに加えてTVの美術番組で生のままの作品情報が得られるようになった。この2年の間にかなり頻繁にでてきたルノワール物語、先週のBS朝日の‘世界の名画’では最晩年の傑作‘浴女たち’にスポットを当てていた。

番組のなかに新情報の作品でぐっとくるものがいくつかあった。これまでかかえていたルノワールの追っかけ画のうち3点は1月のアメリカ美術館めぐりで運よくみることができた。で、最新の必見リストの上位にかかげているのは美術番組で知ったもの。

みたい度の最も強いのはスイスのヴィンタートゥールにある‘眠る女’とサンパウロ美が所蔵する‘カーン・ダンヴェールの少女たち’。でも、将来みれる可能性は小さい。スイス美術館めぐりの計画は頭のなかにあるから、オスカー・ラインハルト・コレクションとの対面は実現するかもしれないが、サンパウロにあるこの愛らしい二人の少女に会うことまずない。ブラジルはやはり遠い国。

こういうとき勝手に妄想するのがBunkamuraの展覧会。サンパウロ美には相当質の高い印象派&ポスト印象派コレクションがあることはわかっている。そこでBunkamuraが‘サンパウロ美名品展’をやってくれないかと、これまでサンパウロ美の所蔵作品をみたのはサントリーであった‘ロートレック展’の6点とセザンヌの絵1点のみ。ここにはルノワールやゴーギャンのいい絵があるから、これらがやって来てくれたら最高だが、、

ドイツにあるルノワール作品にも心を寄せている。ベルリンはいつか再訪する予定だが、フランクフルトのシュテーデル美は優先順位が上がってこない。はたして訪問する機会があるだろうか。

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2013.10.20

レッドソックス ワールドシリーズ進出 上原MVP!

Img     7回裏逆転満塁ホームランを放ったビクトリーノ

Img_0001      MVPを手にした上原

アリーグ優勝決定シリーズはレッドソックスがタイガースを4勝2敗で破り、6年ぶりにワールドシリーズへ進出した。

今日は6時半に目が覚めたので1時間遅れでレッドソックスとタイガースの第6戦をみようとTVをつけた。すると、どういうわけか9時からの試合開始、で、またひと眠りした後この大一番をみた。開始時間が繰り下がったため、試合を最初からみた人が多かったのではなかろうか。

タイガースの先発は第2戦で完璧に抑えられたシャーザー、今日の試合も簡単には点を許さない。が、先に点が入ったのはレッドソックス、5回裏2アウトのあと9番の若いボガーツ(3塁)が2塁打を放ち、続く1番のエルズベリーが見事にライトにタイムリーヒット。これでレッドソックスが1点リードした。

野球は点が入ると、次の回投手は崩れて点を奪われることがよくあるが、6回表のタイガースの攻撃もあれれ!という感じでノーアウトランナー1、2塁になった。ここで先発のバックホルツが降板、ところが交代した投手が次のバッターに四球を与えピンチを広げ、4番のマルチネスにヒットを打たれ2点が入った。

ノーアウトでまだ1、3塁だからもう2点くらいとられてもおかしくない状況、が、そのあとフィルダーの拙い走塁などがありこの回の失点は2点にとどまった。この回のピンチを2点でしのいだのがあとから振り返ってみれば大きなポイントだった。これでレッドソックスが逆転する雰囲気がでてきた。

大きなドラマが待っていたのは7回裏、1アウト満塁で打席は2番のビクトリーノ、このシリーズ当たりがでてなく、この試合でもバントをうまく決められなかったりで期待は小さかった。でも今年フィリーズから移籍してきたこの男はやるときはやる、なんとレフトスタンドに満塁ホームランをたたき込んだ。これは価値ある一発。5-2とゲームをひっくり返した。

これで試合の流れは一気にレッドソックスに、8回表田沢が3度目の対戦となった強打のカブレラをショートゴロに抑え、最後は上原が3アウトを難なくとりゲームセット。上原はポンポンとアウトをとるから観客は大いに盛り上がる。上原はまさに期待に応えてくれる千両役者!すごいクローザーになった。拍手々!

さあ、次の舞台はワールドシリーズ。24日(日本時間)からカージナルスとの戦いがはじまる。今年はオールスターゲームでアリーグが勝ったから第1戦はレッドソックスの本拠地フェンウェイパークで行われる。がんばれ、レッドソックス、がんばれ、田沢、上原!

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2013.10.19

わくわくワールドツアー! ジヴェルニーのモネの家と庭

Img_0001            セーヌ川沿いの街とノルマンディー地方

Img_0004     パリ サン・ラザール駅

Img_0002      ジヴェルニーのモネの家

Img_0003       水の庭

BS各局が制作する美術番組は2年前3本あったのに、今はBS朝日の‘世界の名画’だけ。毎週みているが、10月からは金曜日になった。番組の内容はとくに変わってない。4日のダヴィッドのあと2週、視聴率の期待できる印象派が続いた。モネとルノワール。

モネ(1840~1926)の大ファンだから、モネ特集のときは目の色が変わる。今回は‘日傘の女’(1886年 オルセー美)の誕生物語。楽しくみたが、作品のことに加えてジヴェルニーにあるモネの家に関する情報がいろいろ入ってきたのがありがたかった。

モネが43歳のときに移り住んだジヴェルニーはまだ縁がない。そのため、次回パリへでかけることがあればこのモネの家とシャルトル大聖堂が訪問先の優先順位の一番になっている。では、どうやって行くのか、団体ツアーにはジヴェルニー訪問がコースのなかにはいっているものもある。そうでないコースでパリに滞在するときは自由時間を使って出かけることになる。

オプションは二つある。ひとつはパリからでている観光バスツアー‘ジヴェルニーのモネの家 半日コース’を利用する。もう一つの選択は自分で列車に乗りジヴェルニーをめざす方法。この番組のお蔭で後者の段取りがおおよそわかった。

サン・ラザール駅から大西洋に面した街、トゥルーヴィル駅まで走る長距離列車(2階建て)が運行されているようだ。これに乗って45分で到着するヴェルノン駅で下車する。ここがジヴェルニーの最寄駅、駅からは便利なことにモネの家行きのシャトルバスがでているとのこと。20分で到着。

パリから1時間半くらいでモネの家に行けることがわかり、このオプションがいいかなという気がしてきた。そしてこの列車を利用するとモネが連作を描いた大聖堂のあるルーアンや美味しいシーフードにありつけそうな保養地、トゥルーヴィルへも足がのばせる。トゥルーヴィルは2時間で着くというから、ノルマンディー地方へは意外と気軽に行ける感じ。

モネが風景画を制作したセーヌ川沿いの街を巡る旅をいつの日か実現させたい。

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2013.10.18

‘クリーブランド美展’の嬉しいオマケ アンリ・ルソー!

Img      雪村の‘龍虎図屏風’(室町時代・16世紀)

Img_0002     ルソーの‘虎と水牛の戦い’(1908年)

今年わが家はアンリ・ルソーイヤー、1月アメリカの美術館を訪問したとき幸運にも必見リストに載せていたルソー作品を8点もみることができた。そして、横浜美で開催された‘プーシキン美展’でも1点遭遇。これほど上手くいっていいのかと思うくらいの運の良さ。

この運は来年も続くことになった。10/9東京都美で‘ターナー展’を堪能したあと、いつものように他館が行う展覧会のチラシをざざっと手に入れた。そのひとつが来年1/15からはじまる‘クリーブランド美展 名画でたどる日本の美’(東博)、このチラシはすでにゲットしているものとは別ヴァージョン、そこに嬉しい作品がでていた。

なんとルソーの‘虎と水牛の戦い’、ええー、本当に?!‘特別出品’とある。この展覧会は日本画の里帰り展と思い、雪村の‘龍虎図’と対面するのを一番の楽しみにしていた。その楽しみに想定外のルソーが加わるのだからたまらない。この絵を含めて西洋絵画&中国の名品が10点あまり披露されるようだ。なんとも太っ腹なオマケ。

クリーブランド美自慢の西洋絵画コレクションは一度みる機会があったが、ここには‘夢の美術館’(拙ブログ12/5/23)でとりあげたようなすばらしい作品が残っている。そのためいつか現地へという思いは強い。その追っかけ画筆頭にしているルソーの絵がわざわざ日本に来てくれる。クリーブランド美、本当にエライ。

それにしてもアメリカの美術館はルソーのいい絵をコレクションしている。ジャングル画に絞ってあげてみると、
★‘虎と水牛の戦い’        クリーブランド美
★‘ライオンの食事’        メトロポリタン美
★‘陽気なおどけものたち’    フィラデルフィア美
★‘異国風景’            ノートン・サイモン美
★‘ゴリラとインディアンの戦い’ リッチモンド美
★‘夢’                MoMA
★‘虎に襲われる兵士’      バーンズ・コレクション
★‘熱帯の森を散歩する女’   バーンズ・コレクション
★‘不愉快な出会い’       バーンズ・コレクション
★‘猿のいる熱帯の森’      ワシントンナショナルギャラリー
★‘滝’                シカゴ美
★‘フランス共和国の女神’    ロサンゼルス郡立美

この12点のうち未見はクリーブランド、ノートン・サイモン、リッチモンド、シカゴ、ロサンゼルス郡立にあるもの。夢の追っかけはまだまだ続く。 

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2013.10.17

ビッグニュース!  ‘翠玉白菜’がやって来る

Img     ‘翠玉白菜’(清時代末 19世紀  台北故宮博物院)

Img_0001     郭熙の‘早春図’(北宋時代 1072年)

Img_0002     ‘画琺瑯蟠龍瓶’(清時代 18世紀前半)

来年開催される‘台北・故宮博物院展’の概要が昨日明らかになった。
<開催期間>
★東博 6/24~9/15
★九博 10/7~11/30

今回、目玉の作品として故宮のお宝中のお宝がやって来る。あの有名な‘翠玉白菜’!みられた方なら誰もがびっくり仰天する玉彫刻の傑作である。これはスゴイことになった。新聞報道によると公開は東博のみで2週間限りの展示とのこと。九博で披露されるのは同じ玉彫刻で角煮を表した‘肉形石’、これは現地でみた覚えがない。

白と緑が上手い具合に半々に混じった翡翠を使って白菜に彫り上げた‘翠玉白菜’、よくみると葉っぱにキリギリスがとまっている。これをみたときの感動は半端でないほど大きなものだった。だから、故宮の美術品というとすぐこの白菜と珍玩を思い浮かべる。東博で23年ぶりに再会できるのだからこれほど嬉しいことはない。

出品作の情報はこの2点とふたつの書のみ、公開されるのは全部で231点。このなかにどんな絵画、やきものが入っているだろうか?勝手に強く期待しているのが北宋で活躍した宮廷画家、郭熙(かくき)の名作‘早春図’、はじめて故宮に出かけたときは事前に情報を得ていた玉の白菜、珍玩、そしてやきものだけに集中していたので、絵画や書のところはパスした。

ここに水墨画の傑作や有名な書があることを知ったのはそれからだいぶ後のこと。だから、そのリカバリーをいつか果たしたいという思いが強い。で、わざわざ日本にやって来てくれる水墨画について勝手な妄想が生まれる。白菜と早春図の組み合わせはやはり欲張りすぎか、でも目の前に現れて欲しい!

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2013.10.16

アートに乾杯!  鶴の美

Img_0007          辺文進の‘梅竹双鶴図’(明時代・15世紀)

Img_0001      円山応挙の‘紅梅鶴図’(1772~80年 三井記念美)

Img_0003     川合玉堂の‘松上双鶴’(1942年 山種美)

Img_0002     加山又造の‘円舞’(1982年 川村記念美)

10/13放送のNHK‘ダーウィンが来た!’はタンチョウの話だったのでいつもより楽しくみた。タンチョウがいる場所というと北海道の釧路湿原をすぐイメージするが、今は十勝地方にもすみついているらしい。番組のなかで一番印象深かったのはタンチョウのダンス。こんな姿をじかにみたらその美しさに体が震えるだろう。

今まわりにバードウオッチングを趣味にしている人はいない。かつて一緒に仕事をした上司のなかにバードウオッチングを楽しんでいる人がいた。マーケティングセンスが抜群で海外宣伝部にいたころはいいCMをつくっていた。今も双眼鏡をもって野山を歩いているのだろうか。

鶴は縁起のよい鳥だから古より絵に描かれ、工芸品の模様に使われてきた。花鳥画で華やかさを競う鳥というと鳳凰、孔雀、そして鶴。タンチョウの際立つ美しさは羽の白から生まれている。そして目を惹きつけるのがその純白に映える頭の鮮やかな赤。このアクセントの赤と羽の白を支えているのが足と尾っぽの黒。美を生み出す生き物の色の組み合わせにはほとほと感心する。

中国明代の初期に活躍した辺文進の描いた鶴で魅せられるのは生感覚の描写。目の前に二羽の鶴がいるよう。口をあけて鳴いているところや大きく足を前に出して進む感じがじつにリアル。これに対して円山応挙(1738~1795)の‘紅梅鶴図’は上から紅梅を垂らす画面構成が優美さをいっそう引き出している。これはお気に入りの一枚。

鶴というと花は梅というのが定番の組み合わせだが、川合玉堂(1873~1957)は松の上に鶴を描いている。これまで山種美とMOA美で2点みたが、松との相性もなかなかいい。とてもエレガントな感じがするタンチョウの舞、加山又造(1927~2004)はこれをすばらしい絵にした。川村記念美ではじめてみたときあまりの美しさに卒倒しそうになった。鶴の絵ではこれに最も魅せられている。

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2013.10.15

アートに乾杯!  鯉、白象、龍に乗る

Img_0002         尾形光琳の‘琴高仙人図’(江戸時代・18世紀 MOA美)

Img_0005        鈴木春信の‘見立琴高’(1769~1770年 山口県美浦上記念館)

Img_0003          勝川春章の‘見立江口の君図’(1785~86年 ボストン美)

Img       橋本雅邦の‘騎龍弁天’(1886年 ボストン美)

中国の故事を題材にして描かれた絵が日本で様々なバリエーションを生むことはよくある。仙人ものでよく目にするのが‘蝦蟇・鉄拐’、これに対し仙人が鯉に乗る‘琴高仙人図’は数は少ない。

これまでみたものですぐ思いつくのは雪村と尾形光琳(1658~1724)。光琳の描く琴高は仙人らしくなく、裕福な商家の若旦那という感じ。李在と雪村の作品では仙人と鯉は水のなかから右から左にむかって飛び出してくるのに、光琳は同じに描いたのでは芸がないと思ったのか逆方向にしている。

鯉に乗るのは男だけとは限らない。女も乗る。浮世絵版画でふたつ体験した。ひとつは鈴木春信(1725~70)の‘見立琴高’、もうひとつは葛飾北斎(1760~1849)の‘北斎漫画’にでてくる‘魚濫観音図’。北斎には肉筆画のものもあることを拙ブログで何年か前に教えてもらった。

春信の見立絵に大変魅せられている。この‘見立琴高’では仙人は文を読んでいる遊女の姿で描かれている。原画が江戸時代ではこんな絵に変容するというのがおもしろい。量感のある鯉の背中に乗って遊女が旦那からの手紙を読んでいるとはねぇー。こういう浮世絵はハイレベルなアートエンターテイメント!

白象に乗っている女性は仏画の普賢菩薩と江口の君。勝川春章(1726~92)の‘見立て江口の君図’は2006年に開催された‘ボストン美蔵肉筆浮世絵展’でお目にかかった。春章の美人画にぞっこん参っているので、普賢菩薩に見立てたこの遊女、江口君をうっとりながめていた。円山応挙の描いたものよりこちらのほうに2倍惹かれている。江口は摂津国(大阪府)の地名のこと。

橋本雅邦(1835~1908)の‘騎龍弁天’は昨年あった‘ボストン美 日本美術の至宝’展に展示された。とても見栄えのする絵。龍もこんな美人を乗せていると幸せ気分でスピードがでるだろう。

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2013.10.14

レッドソックス タイガースにまさかの逆転勝ち!

Img     オルティス 8回裏同点満塁ホームラン

Img_0001      ケリーをうちとる上原

アリーグ優勝決定シリーズ、レッドソックスとタイガースの第2戦は絵に描いたようなドラマチックな結果で終わった。これだから野球はやめられない。

昨日ヒット1本に抑えられ0-1で敗れたレッドソックス、第2戦もタイガースのエース、シャーザーに7回まで完璧に抑えられた。ヒットはたったの2本、奪われた三振は13。そして、先発バックホルツが5点の失点、こうなると今日は勝てそうにないからチャンネルをちょこちょこ変えるようになる。

ところが、シャーザーがマウンドを降りたとたん流れががらっと変わった。野球は筋書きのないドラマチックなスポーツといわれるが、今日の一戦はまさにそういう試合だった。8回裏2アウト満塁で4番オルティス、ピッチャーはクローザーのベノア、ここでホームランがでればレッドソックスは一気に追いつく。

ベノアの投じた初球をオルティスは見事にしとめた。ライトを守る名手ハンターはレッドソックスのブルペンまで飛び込んで捕ろうとするがボールはグラブの横を通りすぎていく。まさかの満塁ホームラン!これはスゴイ。鳥肌の立つ一打だった。

同点となり急遽上原が肩をつくりだした。速いキャッチボールをぼんぼん繰り返し9回表の登板に備える。代打のナポリが三振となったが粘ってくれたので、上原の準備も間に合った。

上原はいまやヤンキースのリベラみたいなクローザー、9番のケリーを簡単にアウトにとったあと、ジャクソンからは三振を奪い、ハンターも釣り球の高めでイージーフライにうちとる。いつものようにあっという間の3アウト。これで逆転劇の舞台は整った。果たして、その裏サルタラマキアのヒットでサヨナラ勝ち。大興奮の試合だった。

この勝利でレッドソックスは勢いがでてくるだろう。タイガースの本拠地でワールドシリーズ進出を決めるかもしれない。

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2013.10.13

李在の‘琴高乗鯉図軸’と再会!

Img_0005          倪さんの‘漁庄秋せい図’(1355年)

Img_0002          李在の‘琴高乗鯉図軸’(明時代・15世紀)

Img_0003             雪舟の‘琴高仙人’

Img_0006     雪村の‘琴高・群仙図’(重文 京博)

東博で行われている‘京都展’をみたあと、東洋館へ足を運び特別展‘上海博物館 中国絵画の至宝’(10/1~11/24)を大急ぎでみた。

上海博の中国絵画コレクションは25年くらい前お目にかかった。東博だったかほかの美術館だったか忘れたが、絵画だけでなく陶磁器、仏像、工芸なども公開するいわゆる中国美術展として開催された。そのときチラシに載っている倪さん、李在、そして後期(10/29~11/24)に展示される王蒙の絵もやってきた。だから、この至宝展はサプライズ感の強い鑑賞というわけではない。

倪へいの‘漁庄秋せい図’は構図が印象深い。手前の土坡の上にすっきりとした木を数本大きく描き、そこに見る者の視線を集めそのあと川の向こうの裾野の広い山々へ誘う。この妙な遠近感がおもしろい。

絵の前に長くいたのは李在が描いた仙人が鯉に乗っている絵。これは水中から仙人が現れたところ。この琴高という仙人、あるとき龍の子をとってくるといって川のなかに潜っていった。弟子たちは身を清めて待っておれといわれたものだから、ずっと待機していた。そうすると仙人がド派手に現れた、なんと赤い鯉に乗って帰ってきた!

李在は中国に渡った雪舟(1420~1506)が影響を受けた画家。で、雪舟も琴高仙人を描いている。この絵は原画に較べインパクトがない。李在の絵よりもっとおもしろく描いたのが雪村。京博にある‘琴高・群仙図’とはじめて出会ったときは度肝を抜かれたという感じ。まるで西部劇にでてくるロデオのシーンをみているよう。鯉がこんなに仙人と相性よく描かれていると馬や牛以上に親しみを覚える。

こういう奇抜な絵を李在が描き、それを雪村がまたとびっきりおもしろい絵に仕上げた。絵画は時代を超えてコラボしわれわれを楽しませてくれる。

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2013.10.12

竹内栖鳳の次は横浜美の‘横山大観展’!

Img_0008     横山大観の‘千与四郎’(右隻部分 1918年 野間財団)

Img_0001     横山大観の‘野の花’(1936年 永青文庫)

Img_0005                  今村紫紅の‘潮見坂’(1915年 横浜美)

Img_0004     小川芋銭の‘夕風’(1924年 五島美)

今年秋に行われる近代日本画の展覧会はビッグネームの回顧展が注目の的。東近美の‘竹内栖鳳展’(10/14まで)のあとは横浜で3つ続く。

★‘横山大観展’ 10/5~11/24  横浜美
★‘今村紫紅展’ 11/2~12/8   三渓園
★‘下村観山展’ 12/7~2/11   横浜美

横山大観(1868~1958)は上村松園、東山魁夷、平山郁夫と同様人気画家だから回顧展が定期的に行われる。大観は一生つきあう画家と昔から決めているので回顧展は見逃さずみてきた。そのため手元にある図録や画集も一番多い。作品はみているものが当然多くなるが、これはクラシックのモーツァルトの曲を何回も何回も聴くのと同じこと。ファン心理とはこういうもの。

今回は大観の作品だけでなく交友関係のあった画家が描いたものも沢山でている。その画家は今村紫紅、小杉放庵、小川芋銭、富田渓仙。感心するのがこの4人の作品、いずれも代表作の一つに数えられる名作がずらっと揃っているため、近代日本画の展覧会としてはかなり質の高いものになっている。

大観のサプライズは過去数度あった大きな回顧展にも展示されなかった作品が2点でていること。講談社の野間財団が所有する‘千与四郎’と永青文庫蔵の‘野の花’。与四郎は利休の幼少期の名前。この屏風では左隻にこの与四郎が庭の掃除をしているところが描かれている。そして、右隻には茶室のまわりに緑いっぱいの草木が配されている。その緑と強いコントラスをつくっているのが鮮やかな橙色の葉。この橙色をみるたびに秋を実感する。この絵は目白の野間記念館で一度みたが、回顧展ではこれまで体験しなかった。だから、これは貴重な鑑賞機会。

大原女がすすきや桔梗などに囲まれて横になっている場面を描いた‘野の花’をみるのは25年ぶり、京都であった中規模の大観展で対面し大変魅せられた作品だったが、その後ずっと展覧会にでてこなかった。3年前の‘細川家の至宝展’でひそかに期待していたがこのときもダメだった。ふっくらした大原女の姿をしばらくいい気分でながめていた。

今村紫紅(1880~1916)は三渓園で回顧展をみるから今回は軽く目慣らしのつもりだったが、傑作‘熱国之巻 朝之巻’(重文 東博)がさらっと飾ってありびっくり仰天。そして、お気に入りの縦長の‘潮見坂’まである。これはテンションが上がる。

また、小川芋銭(1868~1938)もいい作品がでている。最高傑作ともいわれる‘夕風’をみるのは18年ぶり。どうしてトウモロコシと白馬の組み合わせなのか?このちょっとシュールな作風が心を揺すぶる。

紹介した4点は‘潮見坂’以外は3点とも前期の展示(10/5~30)。後期(11/1~24)にも関心の高い作品がでてくるのでまた足を運ぶつもり。

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2013.10.11

二度目の‘竹内栖鳳展’も関心の的は動物画!

Img_0001     ‘ベニスの月’(1907年 高島屋史料館)

Img_0003     ‘松魚’(1937年)

Img     ‘炎暑’(1930年 愛知県美)

Img_0004     ‘春雪’(1942年 京近美)

現在、東近美で開催中の‘竹内栖鳳展’は来週の14日で終了する。今回出ている作品は二度足を運ぶと全部みれるようになっている。後期に出動すべきタイミングは10/8~14。9日に出かけたので思いの丈が叶えられた。

竹内栖鳳(1864~1942)で最も魅せられているのは昔から動物画。風景画にはあまり心が動かない。ところが、風景画のなかで一枚見惚れてしまうものがある。それは後期のみに展示される大作‘ベニスの月’、この絵をみるのは3度目。とにかく見上げるほど大きな絵で、しかもベニスの光景が写実性豊かに描かれているので思わず立ち尽くしてしまう。月の光が墨の濃淡によって表現されており、哀愁の漂うベニスの光景を見事にとらえている。

前期はピチピチ跳ねる鯛の絵をみたが、このたびは深みのある青が目にしみる鰹。鯛と同じく海の魚の匂いがしてくる。鰹ははじめてみたので大収穫。魚がいるかと思えは陸の生き物もぞろぞろでてくる。ライオン、虎、兎、家鴨、白鷺、ヘビ、ネズミ、蜂、そして大スターの猫。‘班猫’の前では大勢の人が感心したように瑠璃色の目をじっとみつめている。

思わず足がとまったのが‘炎暑’、普通に考えるとじょうろはこんな不安定な形では描かない。これは蜂に注意をむけさせるためにわざとこの向きにしている。造形にひねりをきかせるところが栖鳳の特別の感性。誰も真似ができない。

長いこと対面を待っていたのが小舟の舳にとまる鴉を描いた‘春雪’、これは晩年の与謝蕪村の世界に通じるものがある。こういう鴉をみるとぐっとくる。いい絵をみた。

栖鳳の大回顧展に巡り合えたのは一生の思い出になる。心を打つ動物画に乾杯!

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2013.10.10

‘京都展’ 洛中洛外図は楽し!

Img_0006_2   国宝‘洛中洛外図屏風 上杉本 御所’(室町時代・16世紀 米沢市上杉博)

Img_0005_2     ‘上杉本 子どもたちの綱引き’

Img_0004_2  ‘洛中洛外図屏風 歴博乙本 御霊祭’(重文 室町時代・16世紀 国立民俗博)

Img_0002_2 ‘洛中洛外図屏風 勝興寺本 二条城’(重文 江戸時代・17世紀 富山県勝興寺)

日本画の風俗画のなかでとりわけ脳を本気にさせるのが洛中洛外図屏風、室町時代から江戸時代にかけてかなりの数制作されたが、現在国宝、重文に指定されているのは7点。それらが全部結集する‘京都展’が10/8から東博ではじまった。

まず7点の展示日程のことを。
★前期展示(10/8~11/4):上杉本(国宝)、歴博乙本(重文)、舟木本(重文)、
                   勝興寺本(重文)
★後期展示(11/6~12/1):歴博甲本(重文)、舟木本、福岡市博本(重文)
                   池田本(重文)

今回の展覧会は前菜がなくいきなりメインディッシュをいただく感じ。また、食後のスイーツもなし。大作の洛中洛外図や壁画や襖絵なので作品の数は全部で20しかない。でも、ビフテキを食べるのに時間がかかるようにこれらをしっかり楽しんでいると館内に結構長くいることになる。

洛中洛外図をみるのはかなりしんどい。多くの方が同じ思いだろう。それは金雲の合い間に描かれているひとつ々の場面が小さいから。これが沢山あって京都の町の光景を余すところなく描写している。右から左へそして下から上へと視線を動かしていくが、描かれている日常生活の情報が多すぎるからおもしろいのに疲れる。

上杉本は以前米沢市へ遠征して時間をかけてみたので、どんな光景が描かれているかはしばらくみていると想い出す。この洛中洛外図は2000年に修理が完了したこともあって色彩が鮮やかなので、とても楽しめる。足が止まるのが御所での舞楽、武士の家の前で行われている闘鶏、将軍の邸宅、家の屋根葺き、子どもたちの綱引きや羽子突き遊びなど。

上杉本を単眼鏡を使って満喫したあと、目に力をいれたのは初見の‘歴博乙本’と‘勝興寺本’。通期展示の‘舟木本’は上杉本同様、何が描かれているかはわかっているので今回はパス。歴博乙本で興味深かったのは御霊祭の神輿、祭りの熱気が伝わってくるよう。

勝興寺本の見どころは左隻の中央に大きく描かれた二条城、当時は天守閣があり城の前を祇園祭の神輿が進んでいる。この洛中洛外図は人物が比較的大きく描かれているので、画面の隅から隅まで根気強くみた。注目したのは祭りの行列に舟木本でもみられる幌を担いだ母衣武者が登場するところ。また、猿曳きにも目がとまった。

後期も洛中洛外図を存分に楽しみたい。

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2013.10.09

名画がずらっと揃った‘ターナー展’!

Img     ‘スピットヘッド’(1808年)

Img_0003     ‘レグルス’(1828年)

Img_0007     ‘平和ー水葬’(1842年)

Img_0004     ‘湖に沈む夕陽’(1840~45年)

上野へ出かけ待望の‘ターナー展’(10/8~12/8)をみてきた。開幕するまで展覧会の内容を知らせるチラシが複数つくられ主だった出品が両手くらい載っていたから、この日本初の回顧展に対する期待値がどんどんあがっていた。その絵と次々遭遇し館内では終始ご機嫌だった。

作品は2点を除きすべてロンドンにあるテートブリテンが所蔵するもの。油彩、水彩、スケッチブックなどが110点。展示の仕方はオーソドックスに若い頃の作品から順番に飾られ最後に晩年のものが6点でてくる。

手元に現地で購入した美術館がつくったターナー(1775~1851)の画集があり、家に帰ったあとそこに載っている作品と今回出品されているものをつきあわせてみた。125点のうち20点がやってきた。だから、ラインナップはかなり見ごたえがある。

テートブリテンのターナールームは定期的に作品をローテーションしているので、4,5回くらい足を運ばないと全部をみとどけることはできない。今回はそのローテーション1回分をみた感じ。日本に居ながらターナーの傑作を体験できるのだから、これは一つの‘事件’といっていい。

33歳のころに描かれた‘スピットヘッド:ポーツマス港に入る拿捕された二隻のデンマーク船’は画面の下1/3の波の表現に目が釘づけになった。中央に拿捕されたデンマークの船やイギリス海軍の船が横一線にきれいに配置されており、そこがまるで崖の上のほうにみえ小舟が波にゆれているところまで岩がどどっと崩れ落ちたような感じ。

最も心を奪われたのが‘レグルス’、絵からだいぶ離れたところからでも吸い寄せられそうになるくらい強い磁力を発していた。絵自体がまるで発光体のよう。こういう強い光を感じさせる絵はそうない。風景画では印象派のモネとカイユボット、そして人物画ではフェルメール、ルノワールとサージェントの女性の肖像画など。全部あわせても片手くらい。この神々しいくらいまぶしい光を息を呑んでみていた。

最後の部屋にぐっとくる作品が3点ある。対になっている‘平和ー水葬’と‘戦争、流刑者とカサ貝’、‘湖に沈む夕陽’。船体の黒の輝きに強いインパクトがあり、銀が塗りこめられたようにみえる光が海面に反射する光景が目を惹く‘平和ー水葬’。思わず背筋がしゃんとした。ナポレオンが描かれた‘戦争’は現地でみたことがあるので、このペアとなる絵が日本でみれたのは幸運だった。

‘湖に沈む夕陽’をながめていてすぐ頭をよぎったのがブリジストン美にあるザオ・ウーキーの作品。こういう画風になるともう抽象画の世界にかなり足をつっこんでいる。ウーキーはモネよりもターナーのほうに影響を受けたのかもしれない。

満足度200%の展覧会だった。ミューズに感謝!

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2013.10.08

ビッグニュース! Bunkamuraで‘シャヴァンヌ展’

Img_0002_2      ワシントンナショナルギャラリー蔵のシャヴァンヌ

Img_2      フィラデルフィア美蔵のシャヴァンヌ

Img_0003_2     メトロポリタン美にある‘眠り’(1867~70)

昨日、BunkamuraのHPをみたらびっくりする展覧会の情報が載っていた。なんと
シャヴァンヌ(1824~1898)の回顧展が来年1/2~3/9に開催される。もちろん日本でははじめてのこと。流石、Bunkamura、新しい画家にチャレンジする意気込みが立派。

シャヴァンヌの画集をもってないので、この画家の画業全体がみえてない。これまで体験したものはとても少ない。シャヴァンヌの絵ですぐ思い浮かべるのは3年前に日本でも公開されたオルセー蔵の‘貧しき漁夫’、音が聞こえてこない静かな絵だが、淡い色調と悲しみにくれる漁夫の内面描写に思わず見入ってしまう。

オルセーでは大作の‘夏’、‘海辺の娘たち’、そして‘夢の中での三者択一’に出会い、シャヴァンヌの魅力にとりつかれた。だから、オルセーこそがこの画家を知るきっかけとなった美術館。では、ほかのブランド美術館はどうか。

ロンドンのナショナルギャラリーにはっとする絵がある。それは大作の‘洗礼者ヨハネの斬首’。これはエポック的な絵画体験で、シャヴァンヌという画家のスゴさを実感した。Bunkamuraにやってきたら最高だが、、1月アメリカの美術館をまわったとき3つの美術館でシャヴァンヌに遭遇した。

ワシントンナショナルギャラリーでは3点が目の前に現れたので面食らった。忙しい鑑賞なので絵のタイトルはメモしなかったが、3点とも写真におさめた。画像の質が悪いのは目をつぶっていただきたい。次に行ったフィラデルフィア美では2点、これもタイトル、制作時期はわからない。

そして、メトロポリタン。ここは2階の印象派の展示室へ入る長い通路の壁に‘眠り’シリーズ(全部で5点)が飾ってある。以前もみた覚えがあるのでオルセー同様、目がすこし慣れている。

回顧展は年が明けたらすぐはじまる。どんな作品が結集するのか、期待して開幕を待ちたい。

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2013.10.07

いつか行きたい国内の美術館!

Img_0001_2     軽井沢千住博美術館の展示空間

Img_2     千住博の‘ザ・ウォールズ’(1995年)

Img_0003_2     エゴン・シーレの‘カール・グリュンヴァルトの肖像’(1917年 豊田市美)

10月に入り、注目の展覧会が次々と開幕を迎えるのでテンションがだんだん上がってきた。出動計画は一応できているが、プラスαとして美術館めぐりに加えるかどうかで迷っている展覧会が2つある。

★‘セキ美名品展’ 9/28~11/4 ニューオータニ美
★‘山寺 後藤美コレクション展’ 10/20~11/8 Bunkamura

セキ美というのはネットで調べると松山市にある美術館だった。展覧会のサブタイトルは‘加山又造と近代絵画の巨匠たち’、又造の絵となると心が動くが、コレクション全体の質がわからないので悩ましいところ。

Bunkamuraも地方の美術館のコレクションを展示する。後藤美は7,8年前山寺を訪れたとき美術館の存在を知った。バルビゾン派の作品があるらしい。何かの展覧会で1,2点みたような気がするが、コレクションの全貌についてはまったく情報がない。

国内にいくつもある美術館のなかで所蔵品が東京でお披露目される美術館というのはトップクラスの美術館なのだと思う。現地へ行かなくて作品が鑑賞ができるのだから、ありがたい展覧会であることは確か。こうした展覧会がある一方、当地に出向かないと作品にお目にかかれない美術館もある。

今、行きたい度の強い美術館は3つ、
★新秋田県美
★軽井沢千住博美
★豊田市美

TVの美術番組で新秋田県美を知ったように、軽井沢にある千住博美もどこかのBSで紹介されていたような記憶がある。建物はちらっとみただけだがすごく斬新なデザインだった。開館したのは2年前らしく、1978~2012年にかけて制作された千住の作品が100点あるという。代表作‘ウォ―ターフォール’にとても魅了されているのでいつか訪問してみたい。

豊田市美にはクリムトやシーレの作品が3点もあるのだから一度は行ってみたい美術館。クルマなら東名を利用し3時間も走らせれば着く。浜松で鰻を食べるということにしたら出かけやすくなるかもしれない。花も団子も味わえれば楽しい旅になるだろう。

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2013.10.06

川村記念美 ニューマンの‘アンナの光’を103億円で売却!

Img     ニューマンの‘アンナの光’(1968年)

Img_0001     ロスコの‘シーグラム壁画’(1958年 川村記念美)

Img_0002     ステラの‘フリン・フロンⅡ’(1968年 川村記念美)

昨日の新聞にとても残念な記事が載っていた。千葉県の佐倉にある川村記念美は所蔵するニューマンの大作‘アンナの光’を103億円で売却したことを4日発表したという。じぇじぇじぇ!

川村記念美へは足が遠ざかっている。3年前にあった‘ニューマン展’をみて以降ここで開催される展覧会には関心が薄くなり出かけてない。でも、もう行かないと決めたわけではなくビッグな企画展が開かれるまではお休みにしておこうというスタンス。

ここはロスコ(1903~1970)のコレクションで世界的に有名、‘シーグラム壁画’が7点もあるのだからスゴイ。そのうえステラ(1936~)が10点以上、そしてニューマン(1905~1970)の‘アンナの光’も所蔵している。その一枚が売りに出されたとは!一体何があったのか?

美術館を運営するインク業界の大手DICの業績がどんな状態にあるのかまったく知らないが、ニューマンの‘アンナの光’を手放さなければならないのだから、財務状態は相当悪いのだろう。絵を売れば譲渡益が103億円も入るのだから、美術品も財務状況の改善には役にたつ。先だって終了したTBSの大ヒットドラマ‘半沢直樹’にも旅館屋の若き社長が父親の会長に美術品の売却を認めさせるという話がでてきた。

この売却話は金額は大きく異なるが村内美がクールベの有名な作品を手放したのと同じこと。となると、DICはいずれロスコやステラも売りに出す?ニューマンの絵はその序章だったりして、、美術館には厳しい現実が待っている? そうならないことを切に願っている。

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2013.10.05

大リーグ地区シリーズ レッドソックス、タイガース先勝!

Img               シャーザー vs セスぺデス

Img_0001   レギュラーシーズンで21勝したシャーザー(タイガース)

10月は大リーグが最も盛り上がる時期、ポストシーズンの地区シリーズ(5戦)がはじまった。昨日のナリーグの試合はカージナルスとドジャーズがまず先手をとり、今日のアリーグはレッドソックスとタイガースが先勝した。5戦のうち3勝したほうが次のリーグチャンピオンシリーズ(7戦)に進出する。

朝4時からスタートしたレッドソックス対レイズの試合は12-2でレッドソックスの大勝。レンジャーズとのワイルドカード(WC)決定戦、そしてインディアンスとのWC同士の戦いをいずれも敵地で勝利したレイズが地区シリーズにそのまま勝ちムードをもっていくと思われたが、レッドソックスの強力打線に先発のムーアがやられてしまった。
点差が大きく開いたので注目の上原の登板はなし。

10時半から中継されたタイガースとアスレチックスとの試合は期待通りおもしろかった。結果は3-2でタイガースの勝ち。この試合で釘づけになってみたのがレギュラーシーズンで21勝をあげた新エースのシャーザー、決め球は150キロ台のストレートと緩いカーブ。初回から調子がよく三振をばんばんとっていく。とくかく速いストレートにアスレチックスのバッターがねじふせられている感じ。

7回裏、セスペデスにレフトに2ランホームランを打たれ1点差に詰めよられたが、アスレチックスにゲームをひっくり返される投球内容ではなかった。シャーザーはこの回で降板しあとはリリーフ投手がこの1点を守り切った。試合の流れからいうとタイガースが初回に入れた3点でしっかり勝った試合だった。

さて、明日はタイガースは昨年までの大エース、バーランダーが投げる。もし、シャーザーに続いて好投するとタイガースが一気に勝利につき進むかもしれない。

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2013.10.04

美術に魅せられて! 来年大きな期待を寄せている展覧会

Img_0003      台北の故宮博物院

Img_0001     葛飾北斎の‘恋夢艋(ゆめのうきはし)’(1809年)

Img_0004     鈴木長吉の‘鋳銅置物’(1900年頃 ハリリコレクション)

TVの美術番組をみているとアーティストが生み出した名品の数々に遭遇するだけでなく、新しくできた美術館や改築が終了した美術館のこととか開催されている展覧会、またこれから行なわれる展覧会などいろいろな情報に接することできる。

来年開催される展覧会については今のところ4月くらいまでしかわからない。そのなかには楽しみにしているもの、例えば‘ウォーホル展’(2/1~5/6 森美)や‘バルテュス展’(4/19~6/22 東京都美)があるので感動袋の準備に怠りない。

情報が早く欲しいのはそのあとに予定されているもの。大きな期待を寄せている展覧会が3つあるのだが、時期および美術館については正確なことはわからない。

★‘台北故宮博物院展’  時期:夏 美術館:東博
★‘大春画展’        時期:? 美術館:?
★‘ハリリコレクション展’  時期:? 美術館:?

‘故宮博物院展’は昨年3月に新聞報道されているものだから開催は間違いないのだが、予定通り7月か8月に開幕するのだろうか?なにしろ中国美術の殿堂からの出品だから、期待は否が応でも高まる。やきもの、水墨画、工芸品、どんな宝物がでてくるだろうか、ものすごく楽しみ。

‘大春画展’は2月の番組で知ったもの。大英博物館で昨日10/3から3ヶ月開催されたあと日本に巡回することになっているらしい。大英博で春画の展覧会をやるとは、じぇじぇじぇ!日本ではどこの美術館で開催されるのか?

‘ハリリコレクション展’は来年あるかどうかはじつは?昨年12月に放送されたBSプレミアムに登場したハリリ氏(イギリス在住イラン人)は‘いつか日本で鈴木長吉や柴田是真などのコレクションを公開したい’と語っていたので、今関係者が開催の実現にむけて動いているのだと思う。

ハリリ氏が蒐集した日本の明治工芸品は1000点以上、コレクションの目玉となるものが2011年11月の‘BSプレミアム 極上美の饗宴’で紹介されが、その質の高さに驚愕した。もしそれらが里帰りしたら大きな話題になるにちがいない。来年、それとも2年後?

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2013.10.03

アートに乾杯! 茜空に魅せられた画家たち

Img_0001     中村岳陵の‘残照’(1961年 静岡県美)

Img     横山操の‘ふるさと’(1965年)

Img_0002     小野竹喬の‘夕雲’(1965年 京都市美)

Img_0003     小野竹喬の‘残照’(1962年 国立劇場)

年に一、二度茜色に染まった空や雲の美しさに見とれる日がある。昨日がその日だった。ただ最高の夕焼けを10点とするとその半分くらいだったので感激はほどほどといったところ。

自然の色ほど心に沁みるものはない。夕焼けでも咲き誇る紅葉でも茜色や赤が自然のキャンバスに強くそして優しく輝いている。秋の茜色というのはちょっともの悲しい気分にさせるところがある。だから、画家の絵心を駆りたてるのかもしれない。

茜空が強く印象づけられるのが中村岳陵(1890~1969)が描いた‘残照’。この絵と対面することを長く待っていたが、2007年に開催された‘日展100年展’(国立新美)で漸くみることができた。真っ赤な空を背景にシルエット風に描かれた木々の太い幹と無数にみえる細い枝が今も目に焼きついている。

横山操(1920~1973)の‘ふるさと’はまだ縁がないが、図版をみているだけで体がフリーズしてくる。この夕焼けは横山が生まれた新潟平野南部でみたもの。遠くにみえる茜色に染まった空の情景はまるで仏の世界にいるよう。ずっしりと重い夕焼けである。

茜空の画家といわれるのが小野竹喬(1889~1979)。お気に入りの夕焼けは何点もあるが、とくにぐっとくるのが‘夕雲’と‘残照’、実景の茜空ではないのに秋の夕方の空や雲はこんなイメージにみえてしまうのだから不思議。すっきりとした色使いとシンプルな造形によって表現された変化する雲と色彩のひろがり。秋の深まりをしみじみ感じさせる茜空こそ竹喬絵画の真骨頂。

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2013.10.02

日本の美 萩! 平安から描き継がれてきた秋の定番モチーフ

Img_0002     国宝‘源氏物語絵巻 御法’(復元模写 12世紀前半 五島美)

Img     長谷川等伯の‘萩芒図屏風’(右隻 17世紀初期 京都・相国寺)

Img_0005     酒井抱一の‘四季花鳥図巻’(部分 1818年 東博)

Img_0001     鈴木其一の‘萩月図襖’(19世紀 東京富士美)

風に吹かれる萩やすすきをみると秋の到来を実感する。萩もすすきも平安時代のころから描かれてきた。

名古屋にある徳川美と東京の五島美が所有する国宝‘源氏物語絵巻’、その復元模写19図が2005年11月徳川美でオリジナルと一緒に展示された。この模写は200%大拍手の労作、以来定期的にながめいい気持ちになっている。‘宿木三’と‘御法(みのり)’に心を揺すぶる萩がでてくる。

光源氏の妻、紫の上が亡くなる場面が描かれている‘御法’、桔梗とともに咲き誇る萩は茎が風に吹かれて大きくまがっているのが印象的。死がそこまで忍び寄っている紫の上のはかない命を暗示しているよう。

長谷川等伯(1539~1610)は六曲一双の金地の屏風に萩(右隻)とすすき(左隻)を装飾的に描いている。沢山描かれた萩は右から左へだんだんと横に傾いていく。背景の残された金地の部分のとりかたが絶妙なのでゆたっりとした気分で眺められる。こういう構成は並みの絵師には描けない。右の上では萩のてっぺんをあえて画面からはみださせ、広がりのある萩の姿にみせている。

酒井抱一(1761~1828)の‘四季花鳥図巻’は東博の‘秋の特別公開’(9/18~29)に展示されていたから楽しまれた方も多いかもしれない。大きな月と萩の組み合わせはこの図巻の見どころのひとつ。月にかかるように上から垂れさがる紅白の萩、そこに鈴虫がいる。まさに秋モード全開といったところ。

鈴木其一(1796~1858)も師匠に倣って襖に萩月図を描いた。ラグビーのボールのような月と紅白の萩の安定感を感じさせる配置がなんともすばらしい。この絵の前ではいつも隣の方と‘いいねえ!’を連発しながらみている。

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2013.10.01

日本の美 菊! 江戸絵画にみる菊図

Img_0002     円山応挙の‘花鳥図’(18世紀 大英博)

Img_0007                  伊藤若冲の‘菊花図’(18世紀)

Img_0005       酒井抱一の‘菊に小禽図’(19世紀 山種美)

Img_0004     鈴木其一の‘菊図’(左隻 19世紀 ボストン美)

小さい頃秋になると父親に連れられて恒例の菊の花の品評会に行った。このため、菊には愛着がある。特賞のリボンがつけられた菊の前ではいつも目をまるくしてみていた。現在でもこういう催しが開かれているのだろうか?

円山応挙(1733~1795)が中国の花鳥画に影響されて描いた作品は今は大英博の所蔵。10年前大阪市美で応挙の大回顧展があったときに里帰りした。二幅のすばらしい花鳥画で菊と小鳥をうっとりながめていた。応挙の描いた花鳥画のなかで孔雀は横におくとして最も魅かれているのはこの絵と三井記念美にある‘紅梅鶴図’。

インパクトのある菊の絵としてすぐ思い浮かぶのは伊藤若冲(1716~1800)の‘菊花図’。若冲の高度なテクニックである筋目描をじっくりみれるのがこの菊の花弁。墨のにじみが広がる面と面の重なりによって菊の質感が見事に表現されている。だから、菊図は若冲の展覧会では楽しみの一つ。いくつかみた菊のなかでこの筋目描が一番いい。

琳派の絵師たちも秋を代表する花として菊をよく描いた。酒井抱一(1761~1828)の‘菊に小禽図’はお気に入りの一枚、スッキリした構図のうえバランスよく配置された白、黄色、赤の菊がじつに印象深い。これは元は十二ヶ月花鳥図として描かれたもので、ほかにもファインバーグコレクションの‘柿に目白図’などがある。

鈴木其一(1796~1858)の‘菊図’は20年くらい前に開催されたボストン美日本画名品展で公開された。当時、まだ鈴木其一の作品をみる回数は少なかったのでこの菊に出会ったときはすごく感激した。いつかまた会いたい。

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