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2013.09.10

展示スタイル一新の東近美コレクション展!

Img_0002     菱田春草の‘雀に鴉’(1910年)

Img     東山魁夷の‘秋翳(しゅうえい)’(1958年)

Img_0001     加山又造の‘千羽鶴’(1970年)

Img_0004     藤田嗣治の‘動物宴’(1949~60年)

東近美の所蔵作品を展示する仕方が昨年大幅に変わったことは‘ベーコン展’のあと寄ってみてわかった。このことは新ゴッホ美壁の色についてアップした際少しふれた。‘竹内栖鳳展’をみたあと、リニューアル展示に惹かれてコレクション展(8/10~10/14)をみてまわった。

4階にあがる前もらった作品リストをみると、どの作品も会期中出ずっぱり。以前は前期と後期に分かれていたが、今は日本画も2ヶ月ちょっと展示されている。照明技術の向上や光の当て方の工夫により作品にやさしい光が実現されているため、長く展示していてもOKなのだろうか?

4階の展示空間はすごくいい。壁の色は新オルセーとよく似た青紫がかった灰色。そして上から照明が当たっているので作品が非常にみやすい。以前みたのと同じ作品なのに絵自体が別物のように輝いている感じ。だから、一点々絵の前にいる時間が長くなる。

いい気持でみていたのが加山又造(1927~2004)の‘千羽鶴’。ぞっこん惚れているこの絵の魅力が新しい展示方法でいっそうますのは喜ばしいこと。隣に飾ってあった小林古径の大きな絵‘とうもろこし’にも足がとまった。とにかく、ここにあるどの絵も目を見張らせるのだからリニューアル効果は絶大。

3階にある作品では菱田春草(1874~1911)の‘雀に鴉’が心を打つ。これは左隻で右隻に鴉が一羽描かれている。竹内栖鳳の雀は2点とも地べたにいたが、春草の雀は木の枝に止まっている。雀は派手さはないが小さくてかわいらしいので心が安らぐ。雀の名手栖鳳と春草のコラボは一生の思い出になる。

意外な作品に出くわした。それは藤田嗣治(1886~1968)の‘動物宴’。何年か前にあった藤田の回顧展でお目にかかったときは個人蔵だったが、リストには美術館への寄贈となっている。これは大変おもしろい絵だから、ニヤニヤしながらみていた。

現在、Bunkamuraでポーラ美の藤田嗣治コレクションが展示されている。足を運ぶかどうかちょっと迷ったが大半をみているので今回はパスすることにした。ここで運よく‘動物宴’と遭遇したから気持ちが吹っ切れた。

2階の13室に展示されていたのは高山辰雄、東山魁夷、そして土田麦僊、タイトルは‘日本画のプロセス’、ひさしく東山魁夷(1908~1999)の絵をみてなかったので‘秋翳’、‘山かげ’、‘映象’、‘冬華’を息を呑んでみた。魁夷の絵は不思議な力をもっており、絵の前に立つと脈拍がとまったようになってくる。上村松園と東山魁夷はやはり特別な画家、その作品を生涯愛していきたい。

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コメント

東近美の現在の常設展は、粒ぞろいの作品がありますね!

菱田春草の『雀に鴉』は、一羽一羽の雀に見入りましたが、嘴を開けて鳴いている三羽が静かな画面にアクセントを添えています。

こうした雀の絵を見るたび、日本絵画では小さな動植物がとても愛されているのだなと感じます。

銀にオレンジ、黄色の映える加山又造の『千羽鶴』もさすがですが、今回の常設展示作品の中で私が一番惹かれたのは、東山魁夷の『冬華』です。

東山魁夷の単純化された形象と、同系色のグラデーションだけの色彩には本当に惹きつけられます。こうしたスタイルを生み出したのは、やはり天才ですね!

藤田嗣治は、テニ―ルスの擬人化された動物の絵に親しんでいたのではないでしょうか。

投稿: ケンスケ | 2013.09.11 08:13

to ケンスケさん
新しい展示の仕方になって、平常展示をみるの
が楽しくなりました。まだ2度しか行ってませ
んが、また以前のように定期的に鑑賞するのも
いいかなとも思ってます。

今回はすごくいいラインナップですね。春草、
魁夷、又造、そして想定外の藤田嗣治、魁夷の
4点に魅せられました。

投稿: いづつや | 2013.09.11 12:03

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