« 2013年8月 | トップページ | 2013年10月 »

2013.09.30

レンジャーズ  レイズとワイルドカード決定戦!

Img

Img_0001

昨年同様レギュラーシーズンの最終戦にプレッシャーのかかる試合を行うことになったレンジャーズ、ホームでのエンゼルスとの対戦にエースのダルビッシュが登板した。試合は朝の4時から。ビデオ録画していたが、5時半に目がさめたので、目があまり開かないままみた。

試合は5回裏レンジャーズの攻撃、ノーアウトで1、2塁。エンゼルスに1回1点を入れられリードされている。だんだん試合経過がわかり、ダルビッシュは3番のトラウトにホームランを打たれていた。これは嫌なムード、敗戦がチラッと頭をかすめる。

だが、この心配はジェントリーが見事なセンター前ヒットを放ってくれ2点が入ったのですこし和らいだ。ところが、6回ダルビッシュはダブルプレーでツーアウトをとったのに続くバッターにヒットを打たれ、そしてそのあと四球と乱れてしまった。ワシントン監督はここでダルビッシュをあきらめピッチャーの交代を告げた。

だが、代わった投手がハミルトンにヒットを打たれ同点とされた。まったく疲れるゲーム。でも、今日のレンジャーズは気合が入っていた。7回の裏、ツーアウトランナー無しから3連続ヒットで再度リード。続く8回にもベルトレイとソトにホームランがでて2点加え4点差とした。これで勝負はついた。

レンジャーズはラストのアストロズ3連戦、エンゼルス4連戦に全部勝ち7連勝でレギュラーシーズンを締めくくった。これでレンジャーズとレイズは91勝71敗で並んだ。明日レンジャーズの本拠地で2枠目のワイルドカードをかけて激突する。

さて、どちらが勝つか?7連勝で意気のあがるレンジャーズに勝利の女神は微笑むような気がする。もし、勝てばポストシーズンに進出し、翌日クリーブランドでインディアンスとの1回だけの試合にのぞむ。インディアンスも10連勝して調子はあがっているから勝つのは大変だが、なんとか打ち負かしてもらいたい。そうすると、レッドソックとの対戦に登板できるでダルビッシュの雄姿がまたみれる。
がんばれ、レンジャーズ!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013.09.29

新秋田県立美術館 9/28 本オープン!

Img_0003     藤田嗣治の‘花鳥図’(1929年 パリ 連合国倶楽部)

Img_0002     ‘花鳥図・陸鳥’(部分)

Img_0001     9/28に本オープンした新秋田県美

Img     藤田嗣治の‘秋田の行事’(1937年 新秋田県美)

東北各県の県庁所在地でまだ行ってないところが2つある。岩手の盛岡市と秋田市。秋田の上の青森へは7年前、弘前で開催された‘奈良美智展’をみるためにクルマを走らせ駅前のホテルで一泊した。

盛岡と秋田へ出かける計画が具体的にあるわけではないが、9/22(日)のBS朝日で放送された美術番組をみて秋田へ足がちょっと向いてきた。その日の番組表をみて急遽ビデオ撮りすることになった番組は藤田嗣治(1886~1968)の話、タイトルは‘藤田嗣治・秋田への夢旅’。

番組のなかに新情報があった。安藤忠雄が設計した新秋田県美が昨日9/28に本オープンしたこと、そしてそこに藤田が1929年に描いた‘花鳥図’の精巧な複製が展示されること。

藤田が1937年現地で描いた大作絵巻‘秋田の行事’など藤田の作品を沢山蒐集した平野政吉のコレクションを展示する平野政吉美が秋田にあることは知っていた。が、この美術館は秋田県美とは別の美術館だと思っていた。ところが、よく調べてみると秋田県美が平野政吉美のことだった。どうもややこしい。

そして、新秋田県美。これはNO情報だったが、旧秋田県美から200m離れたところに新しく建設されたらしい。昨年の7/21に竣工し、新美術館がスタートした。では平野政吉コレクションはどうなったのか、旧秋田県美は今年の6月に休館となり、藤田の作品は全部新美術館へ移った。だから、いつかお目にかかりたいと思っている‘秋田の行事’は9/28からは新しい美術館にどーんと展示してある。

まだ足を踏み入れていない秋田、ここでちょっと横道にそれてどうでもいい話を少し。大学を出て会社に就職したとき最初に配属された部署に秋田高校出身の先輩が二人いた。年齢は3つちがいだが大学も一緒、別のグループで仕事をしており、二人とも課長に一歩手前のポジション。この二人同じ秋田の生まれで高校も大学も同じなのに、どうもウマが合わず会議の席ではよく火花を散らしていた。秋田を訪問したときは二人のことが頭をよぎりそう。

美術番組をみていると時々大きな収穫がある。今回それは藤田がパリにあった連合国倶楽部の一室を装飾するために描いた‘花鳥画’。この絵のことは手元の画集や回顧展の図録にはでてこない。だから、藤田がこんな狩野派のような画風の花鳥画を描いていたのか!という感じ。日本のTVクルーが高性能のカメラで撮影し色を正確にひろった複製を作成、そしてこれを新秋田県美で公開することになった。

連合国倶楽部は特別の会員制クラブのため現地のサロンで本物を目にすることは叶わない、せめて複製画をと思うがこれも今回は縁がない。でも、TVの画像で細部までみせてくれたので結構楽しめた。藤田作品には大いに関心をもっているので新たな作品の出現に強い刺激を受けている。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2013.09.28

日本の美 薄!  琳派のすすき

Img_0005    光悦・宗達の‘金銀泥薄下絵古今集和歌巻’(17世紀 畠山記念館)

Img_0004     尾形光琳の‘秋草図屏風’(左隻 18世紀 サントリー美)

Img     酒井抱一の‘秋草鶉図屏風’(19世紀 山種美)

Img_0002     鈴木其一の‘芒野図屏風’(19世紀 千葉市美)

琳派の画家たちが繰り返し描いた秋草図、その定番のひとつがすすき。ほかには菊、萩、桔梗(ききょう)、女郎花(おみなえし)、撫子(なでしこ)など、これから秋が深まれば目にとまるようになる。

秋の風情を感じさせるすすきが単独で描かれた巻物というと俵屋宗達が下絵を描き、本阿弥光悦(1558~1637)が古今和歌集を墨書した‘金銀泥薄下絵古今集和歌巻’がある。4.5年前まで畠山記念館へよく通い、珠玉の琳派コレクションをいい気分で鑑賞していた。薄が沢山描かれたこの巻物も心に響く一枚。

尾形光琳(1658~1716)の‘秋草図屏風’はMOAとサントリー美で体験した。サントリーのものは主役のすすきと菊が目立つように構成されているので、秋草図の屏風に描かれたすすきというとすぐこれを思い出す。光琳は宗達や宗雪の画風を受け継いでいるが、その画面構成は装飾性がより豊かになりデザイン的な表現になっている。

江戸琳派の酒井抱一(1761~1828)と鈴木其一(1796~1858)にもとても魅せられてすすきがある。正方形の画面が印象的な‘秋草鶉図’は屏風の前に立つたびに立ち尽くしてみてしまう。ハッとするのが低い位置に描かれた月、その配置にひっかかりをもちながら視線は月をとりかこむようにすっとのびるすすきに釘づけになる。可憐なすすきという感じ。すすきにばかり目を奪われて鶉はよくみてない。

‘芒野図’は画面いっぱいにうめつくされたすすきに目が慣れるまでちょっと時間がかかる。しばらくするとこのすすき野にはS字の道はできていることがわかる。土色のグラデーションをきかせて描かれた野原一面のすすき、一度みたら忘れられないほど強い存在感がある。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013.09.27

日本の美 薄!  近代日本画家のすすきコラボ

Img     菱田春草の‘武蔵野’(1898年 富山県近美)

Img_0004     東山魁夷の‘秋富士’(1955年 静岡県美)

Img_0001     小野竹喬の‘あかあかと日は難面もあきの風’(1976年 京近美)

Img_0003     徳岡神泉の‘薄’(1966年 東近美)

このところぐっと秋らしくなった。半袖で散歩していると寒さを感じるようになったから、そろそろ長袖に切り替えようと思う。散歩の時間は1時間、以前は1時間半くらい歩いていたが、足首とか腰に少し痛みがでてきたのでコースを短縮して1時間にとどめることにした。

秋の風物詩すすきは散歩コースで出くわす。すすきは山の近くとか田んぼがあるようなところへ行かないとみれないと思いがちであるが、ぶらぶら歩いてみると家のまわりでも結構目にする。すすきのイメージは垂れた稲穂と同じで先のほうがいい具合にカーブしているところ。今は穂を手でさわってみることはないが、小さい頃はそのやわらかい手触り感が心地よかっ記憶がかすかに残っている。

日本画とつきあっていると画家が描いた作品によっても季節感じることができる。夏が終わって秋が来たことを強く思わせるすすき、菱田春草(1874~1911)がとてもいいすすきを描いている。‘武蔵野’は明治神宮で4年前ようやく出会った。この絵を所蔵しているのは富山県近美なので何度もみるとこは叶わないが、もう2回くらいはみておきたい。

東山魁夷(1908~1999)が富士山を描いたものはこれまで3点みた。その2点は朱を基調にした色彩豊かな作品、もう一枚は‘秋富士’。これをみるたびに魁夷は春草の絵を意識したのだろうか、と思ってしまう。ちょっと不思議なのがすすきの丈の長さ、こんなに背が高かった?

小野竹喬(1889~1979)の絵は‘奥の細道句抄絵’(10点)の一枚、すすきのフォルムが様式化されデザインのように描かれている。明るい色彩とポップな感じのする画面はまるでポスターをみているよう。竹喬の手にかかると平凡なすすきが洒落た模様になる。晩年の竹喬の作品に200%心を奪われている。

徳岡神泉(1896~1972)の薄は東近美にあることはわかっているのだが、なかなか現れてくれない。背景を写実的に描かないこういう花の絵は外国人の目からするとは抽象画の部類に入る。薄の生命力だけを抽出したようなこの作品にいつか会ってみたい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013.09.26

メッツ松阪 8回を好投し3勝目!

Img_0001

メッツの松坂が最後の登板となるロイヤルとの対戦で8回を無失点に抑え、3勝目をあげた。これで大リーグ昇格後に投げた6試合の成績は3勝3敗。これは正直言って予想を上回る出来だが、松阪本人はこれくらいできるという手ごたえをあったのかもしれない。

復活後の3試合がかなり失点したので、やはりダメかなと悲観的にみてしまったが、登板を重ねるごとに球種をコントロールてきるようになった。打者を打ち取る勘がだいぶ戻ってきた感じ。安心してみてられるピッチング内容になってきたことは多くの大リーグファンにとってはシーズンの終わりに入ってきたグッドニュース!

3勝をあげたことで来季、メッツの先発陣の一角を占めることに一歩前進した。昨年はレッドソックスで後半戦に何回か投げたが、ことごとく失敗。かつても松阪の片鱗をちっともみせらないまま球団から解雇通知を受けた。それからメッツと大リーグ契約を結ぶまでの1年間はこれまで挫折を知らない野球エリートの松阪には試練の時だったにちがいない。

肘の故障の影響で150㎞台のストレートはもう投げられない。そのため、変化球のキレと投球術のうまさでバッターを打ち取るピッチングスタイルへのモデルチェンジが必要。これが少しづつ自分のものになっているのだろう。今日の好投は来期の活躍を予感させる内容だった。

後輩の岩隈、ダルビッシュもアリーグを代表する投手に成長し活躍しているし、ヤンキースの黒田も39歳で先発のローテーションをしっかり守って投げている。そして、レッドソックスの上原だって今や大リーグで一番安定したクローザー、松阪が彼らの活躍に刺激をうけ続けていることはまちがいない。

松阪の復活はまだはじまったばかり、来期は登板する試合は中継されるだろうからほかの日本人投手同様熱い思いで応援したい。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2013.09.25

大相撲 久しぶりに現れた有望力士 遠藤!

Img     勝ち越しを決めた新入幕の遠藤

Img_0001

大相撲にびっくりするほど強い新人力士が現れた。モンゴルやエジプトからやってきた外国人力士ではない。今、相撲ファンから熱いまなざしを向けられているその力士は秋場所に新入幕をはたした遠藤(前頭13枚目)、相撲が盛んな石川県に生まれた23歳。

大の相撲好きなのにうかつにも遠藤の名前を知ったのはつい一ヶ月前。クルマを運転しラジオを聞いていたら番組のパーソナリティを務める峰竜太が遠藤のことを話題にしていた。峰も相撲が好きなようで、‘遠藤という有望な力士がでてきたから、みなさん秋場所では名前を覚えておいて下さい’といっていた。とにかく、四つになっても、離れてつっぱってもいいとのこと。

遠藤は日大相撲部4年のときアマチア横綱になった。そのため、今年3月場所は幕下10枚目付出で初土俵をふんだ。所属は石川県出身の親方のいる追手風部屋。成績は5勝2敗、次の5月場所も5番勝ち7月場所で十両にあがった。関取になったがシコ名は本名の遠藤のまま。関取らしくない名前だが、相撲は抜群に強く14勝1敗で優勝、十両で14勝の優勝はもう何年も聞いたことがない。そして今場所晴れて新入幕。

幕下付出からわずか3場所というスピード出世がこの力士のスゴさを証明している。ここまでの話は今場所になってから知った。そして、幕の内の土俵にあがる遠藤の相撲っぷりをみるにつれて、これは大変な大物が現れたという思いを強くしている。とにかく、ものが違うという感じ。

今日11日目にはやくも勝ち越しを決めた。8勝3敗、あと2つは勝てそう。体は身長184㎝、体重143㎏と大きい。体躯としては大鵬タイプ。取り口は足腰が強く相撲勘がいい。俄然相撲がおもしろくなってきた。この調子でいくと稀勢の里はそのうち追い抜かれる。白鵬の後継者は遠藤で決まり!ながらく待っている日本人横綱が誕生するのは確実ではなかろうか。どれだけ強くなっていくか本当に楽しみ。これからは大相撲から目が離せない。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2013.09.24

連ドラ‘半沢直樹’(最終回)視聴率42.2%!

Img

昨日は朝からずっと話題の連続ドラマ‘半沢直樹’(TBS日曜劇場)を楽しんでいた。毎回高い視聴率を獲得し大ヒットしたこのドラマ、8話まで見たのは1回だけ。それも宇梶剛士が演じるヤクザ風社長が愛人と別荘で過ごしている場面を少しみただけ。そして、日曜に注目の最終回が放送された。

多くの人たちが毎週みている番組なんてそうはない。で、最後の盛り上がりのところをみることにした。TBSは番組が大ヒットしたのでPRに余念がなく、昼間に8話までをコンパクトに編集したダイジェスト版を流してくれた。これでドラマのあらすじが頭に入った。このビデオをみたあと半沢直樹(堺雅人)と大和田常務(香川照之)の対決に決着がつく9話をじっくりみた。

このダイジェストに半沢直樹の決めセリフ‘やられたら、やりかえす。100倍返しだ’が何回でてきたことか!日本は十人十色の国ではなく‘十人一色の国’(拙ブログ05/1/17)だから、サラリーマンの多くがこのセリフにうなずいて、‘俺だってあの上司、あの取引先の担当者には倍返しだ、100倍返しだ!’なんて息巻いているかもしれない。

このドラマが直木賞作家の池井戸潤の原作をどのくらい忠実に反映しているかわからないが、脚本はすごくよくできている。人気がでるはず。流石、ドラマはTBSだけのことはある。そして、感心するのが役者の達者な演技。あたりは柔らかいが度胸のすわったスカッとする言葉をはく堺雅人、悪役の常務の香川も大役者。大企業の役員になる人間というのは当たり前のことだが、能力はとびぬけている。そして、わがまま。こんな役員の姿を香川は本当にうまく演じている。

銀行マンを主人公にした‘半沢直樹’がこれほどヒットしたのはこのドラマが典型的な勧善懲悪型の話だからだろう。TBSは人気抜群だった‘水戸黄門’も制作しており、勧善懲悪スタイルのドラマは得意中の得意。2つは同じストーリーの流れだが、‘半沢直樹’は明から暗、暗から明に切り替わっていく緊迫感がとても強い。これが展開の速いカットや人物の顔の表情などをリアルに映すカメラワーク、テンポのいい音楽などにより生み出されている。まるで劇画をみている感じ。

視聴率が42.2%とドラマ番組では4番目の高さになった‘半沢直樹’、最後の予想外の終わり方は続編があることを示唆している。半年後か1年後か?期待して待ちたい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013.09.23

美術に魅せられて! 高額絵画ベスト3

Img_0005_2     セザンヌの‘カード遊びをする人たち’(1892~96年)

Img_0002_2     ピカソの‘夢’(1932年 NY ガンツコレクション)

Img              ポロックの‘No.5 1948’(LA ジェフェンコレクション)

世界的に有名な画家が描いた絵画の値段は一体どのくらいなのか?美術ファンなら誰しも気になるところ。コレクターは絵画マーケットの常連だから、どの絵に高値がつくということは知っており相場の動きにも敏感。でも、普通のアート愛好家にはこの金額情報は縁がうすく、時々メデイアで報じられたオークションでの高額落札を耳にするくらい。

先週の金曜、偶然みたTV番組に‘高額絵画ベスト3’というのがでてきた。だが、この番組はいつもみている美術番組ではなく日テレの‘ネプ&イモトの世界番付’。こういうバラエティ番組で知りたかった絵画のお値段がわかるのだから、情報のチャンネルは広くしておくことに限る。そのびっくり仰天の金額とは!

1位 セザンヌの‘カード遊びをする人たち’   246億円
2位 ピカソの‘夢’                  153億円
3位 ポロックの‘No.5 1948’          138億円

2010年ロンドンのコートールド美を訪問したとき‘セザンヌ カード遊びをする人たち’展に遭遇した。展覧会の図録には展示されてない作品も載っており、これによって画像の絵の存在を知った。これはセザンヌ(1839~1906)が5点描いた‘カード遊びをする人たち’のなかの1枚で、個人が所蔵している。

番組によるとこの絵があるのは中東、確かカタール?よく覚えてない。アラブの富豪コレクターがなんと245億円で手に入れていた!

ピカソ(1881~1973)の‘夢’はお気に入りの絵。この金額に即納得。NYでこの絵と対面するのが一生の夢だが、ガンツコレクションが公開されることがあるのかまだ確認していない。何年か先に計画しているNYのギャラリーめぐりのときまでには情報を入手するつもり。

ポロック(1912~1956)もオークションで高値がつくアーティスト、まだ縁がない‘No.5 1948’は138億円でLAのアメリカ人コレクターが購入している。

ベスト3は皆個人の所有だから、縁遠い絵であることはわかっている。が、ひょっとしてお目にかかれるかもしれないという気持ちをなくしたら、その瞬間に絵は闇のなかに消えていく。だから、追っかけマインドだけは切らさないようにしている。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013.09.22

アイシャドーをつけた鳴門の鯛!

Img_0003     竹内栖鳳の‘海幸’(1936年 MOA美)

Img_0005     竹内栖鳳の‘海幸’(1942年 東近美)

Img          鳴門海峡の海で釣りあげられた鯛

Img_0002      目の上に鮮やかなアイシャドー

日曜の夜6時半からテレビ朝日で放送されている‘奇跡の地球物語’を時々みている。今日のタイトルは‘鳴門海峡の渦潮と極上の鯛’、大変興味があったので一週間前からビデオ予約をしていた。

地元のベテラン漁師は3㎏もある大きな鯛を釣り上げた。鳴門海峡の渦潮でもまれた鯛は上質な鯛だという。特徴は目の上にアイシャドーのような青や紫の模様があること。ここで採れる鯛しかアイシャドーはないらしい。そして、上質な鯛ほどこの青が濃く現れるといい、色が濃いほど美味いそうだ。この色は釣り上げて一日経つとほとんど消える。だから、鮮やかな色がみれるのは漁師か漁業関係者などに限られる。

この話を聞いてすぐ竹内栖鳳(1864~1942)が描いた鯛の絵が思い起こされた。MOAにあるものと現在東近美で行われている大回顧展(9/3~10/14)に通期展示されているもの。2点とも目の上に青が輝いている。はじめて栖鳳の魚の匂いがする鯛をMOAでみたとき、この鮮やかな青に目が点になった。鯛はしょっちゅうは食べられないが馴染みの魚で大好物、でも、アイシャドーのような青が目のところにあった?

で、これは栖鳳が装飾性を出すための色づけだと思っていた。隣の方も同じ。ところが、実際にこういう鯛が渦潮が発生する鳴門海峡の海にいることがわかった。そして、この極上の鯛のことを栖鳳は知っていた!ここからの謎解きはすぐできる。栖鳳の父親は京都の料理屋の主人。だから、鳴門鯛のアイシャドーのことは情報として栖鳳にもインプットされており目にしたはず。

鯛の絵を描いたのは栖鳳の晩年、MOAのものは72歳のころの作品で、そして二匹の鯛を描いたのは78歳で亡くなった年。鯛の目の上の青は一日すぎると消える、栖鳳はまだ青が残っている鳴門の鯛を目の前にして描いたのだろうか、そうともいえるし、あるいはそのときはみなかったとしても以前体験したときのことをイメージして描いたのかもしれない。

この番組のお蔭で栖鳳の鯛の絵にいっそう魅了されている。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2013.09.21

レッドソックス 東地区優勝!

Img        中継ぎ田沢

Img_0001      最後のバッターを三振にとる上原

Img_0002     優勝を喜ぶレッドソックスナイン

ボストン レッドソックスが6年ぶりにアリーグ東地区の優勝を飾った。昨年最下位からの劇的な復活だから、選手、監督、コーチ、そして熱狂的なファンはみんな嬉しくてたまらないだろう。拍手々!

6回まではブルージェイズから2点しかとれず、得点差は1点、緊張した雰囲気がとれたのは7回の攻撃、主砲オルティスのセンター前へのタイムリーヒットなどで3点を加え5-1にした。これで、球場は一気に優勝モード。8回レスターのあとに投げた田沢は特別の試合で緊張したのかホームランを打たれ2点を失ったが、これはご愛嬌。

頼もしい兄貴の上原がこの回を抑え、そして9回もなんなく無失点で締めた。最後のバッターを三振にしとめたのは上原にとっては理想的な終わり方。多くのファンの期待に応えてしっかり三振でアウトをとるのだから、立派なもの。シーズン後半、こういうシーンが何度も続き上原のピッチングはファンの心をわしづかみにした。だが、開幕当初移籍してきた上原という投手がここまで活躍するとは誰も予想していなかっただろう。

抑え投手が故障したため、コントロールのいい上原に代役がまわってきた。今年から監督になったファレルは以前レッドソックスの投手コーチをしていた。だから、投手の潜在能力を見抜くのに長けている。最初は球の速い田沢をクローザーに指名したが、投球術がまだこなれてない田沢にクローザーは荷が重すぎた。そこで、球種はストレートとフォークしかないがコントロールが抜群の上原を起用することを決断した。

上原には一気に運がまわってきた。簡単にストライクがとれるので3人をアウトにとるのが速いこと、フォークで三振を山のように築いていく。気がついてみたら、今や大リーグNo.1のクローザー。上原は大学で投げているころからいずれ大リーグに挑戦しようと思っていた。その磨き上げた投球術が見事に花開いた。これで上原物語ができる。

さあ、次はポストシーズン、なんだかレッドソックスがまたワールドチャンピオンになるような気がしてきた。頑張れ、上原!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013.09.20

美術に魅せられて! サージェント展、ホイッスラー展をみたい

Img_0001     サージェントの‘エドワード・ポイトの娘たち’(1882年 ボストン美)

Img_0008  サージェントの‘カーネーション、ユリ、ユリ、バラ’(1885年 テートブリテン)

Img_0009     ホイッスラーの‘白衣の少女’(1864年 テートブリテン)

Img_0010     ホイッスラーの‘画家の母’(1883年 オルセー美)

美術館が催す展覧会には一人の作家の作品を沢山並べる回顧展やテーマ型の作品展示、そして海外の美術館が所蔵する名品を集めたものといろいろなタイプがある。このなかで楽しみの大半は回顧展で占められている。だから、この画家の代表作やあの陶芸家の名品はそろそろみれるだろうとか勝手に妄想を膨らませている。

西洋絵画の画家の回顧展については、意外な画家をとりあげることがすこしでてきた。意外というのは日本で開催されることはこれまでなかったとか過去に行われてから随分な時が経つという意味で。例えば、10/8からはブリジストン美で‘カイユボット展’がはじまるし、来年春には‘バルテュス展’(東京都美)がある。この二人は開催してくれればありがたいがその可能性となると?というものだった。

こういう回顧展が実現するとじゃあー、こんな画家もとりあげてくれない!となる。その筆頭がサージェント(1851~1925)とホイッスラー(1834~1903)。ともにアメリカ生まれの二人の作品は1月NYやワシントンで美術館めぐりをしたとき結構な数出会ったので、今はもっと近づきしたいと思うようになった。

サージェントの回顧展がある場合、目玉にしてほしい作品というとやはりボストン美蔵の‘エドワード・ダーリー・ボイトの娘たち’。でも、これは夢みたいな話。なにしろこの絵は美術館にとってはお宝扱いの作品で図録の表紙を飾っているほど。ボストン美展は日本でこれまで何回か体験したが、この絵はいつもダメ。貸し出さないという内規があるのかもしれない。

テートブリテンにある花々と少女を描いた絵もとても気に入っている。15年前東京都美であった展覧会にも出品されたが、みるたびにのめりこんでいく。これも目玉作品の候補。そして、METの‘マダムX’も魅力満点の絵なので出品されたらどっと人が集まりそう。東京都美、国立新美、Bunkamura、三菱一号館美のどこかでサージェントに光をあてて欲しい!

熱い思いはホイッスラー(1834~1903)も同じ。いい人物画が沢山あるし、浮世絵の影響を受けた霞のかかった風景画にも心が揺すぶられる。過去みた作品の数は日本でも公開された‘画家の母’をはじめすこしずつ増えているが、まだまだ少ない。テートブリテンが所蔵する‘白のシンフォニーNo.2:白衣の少女’はまだお目にかかてない。‘No.1’のほうはワシントンナショナルギャラリーで運よく遭遇したので、こちらも是非みてみたい。

| | コメント (6) | トラックバック (0)

2013.09.19

マリナーズ岩隈 13勝目!

Img_0001                岩隈 vs カブレラ

Img_0002_2

日本人投手が一ヶ月ぶりに勝ち投手になった。黒田、ダルビッシュ、岩隈が投げる試合は必ずみているのだが、3人揃ってなかなか勝てなかった。が、今日のマリナーズとタイガースの試合に登板した岩隈が8回を4安打無失点と好投し13勝目をあげた。

相手があのカブレラがいる強力打線のタイガースだから、戦前の予想としては岩隈は敗け投手。ところが、終わってみれば8-0でマリナーズが大勝ち。今日はマリナーズの打線が活発、調子がいまひとつだったタイガースの先発バーランダーから効果的に点をとってくれたので、岩隈も気持ちよく強打のタイガースを抑えられた感じ。

岩隈は前回の登板でも好投したのにリリーフ陣が1点のリードを守れず、勝ちが消えるという不運、だからたまにはこういうスカッとする勝利があってもいい。今日、身をのりだしてみたのが現在首位打者のカブレラとの対戦、岩隈はボールを低めに集め、2回三振を奪うなど完璧に抑えた。本当にスゴイピッチャーになった。

ここ数試合、失点が少ないので防御率はぐーんとあがり、2.76。これはダルビッシュの2.79を上回りアリーグ3位の成績。マリナーズの残りゲームは10、すると登板はあと1回か2回、もう1勝を加え14勝でシーズンを終了する可能性も出てきた。

前半が終わるころ、岩隈は疲れがでたのかホームランをよく打たれ調子を崩していた。そのため、後半は厳しい試合が続き、勝ち星は前半とはうって変わりひとつくらいしかつかず11勝がいいとこではないかと予想していた。これがいい方にはずれた。オールスターブレイクのあと、よく立て直し3勝した。登板回数も211イニングでリーグ2番目。これは先発投手としては◎がつく立派な成績。

明日は黒田とダルビッシュが投げる。ともに岩隈に続いて勝利をものにしてほしい。とくにレンジャーズはワイルドカードを争っているレイズとの大事な試合、ダルビッシュで敗けたら一気に脱落していくような気がする。ここが踏ん張りどころ。ダルビッシュに期待したい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013.09.18

ビッグニュース! キトラ古墳壁画 東博で来春公開

Img_0003     9月18日付朝日新聞の記事

昨日の朝日新聞夕刊と今日の朝刊に日本美術ファンにはたまらないニュースが載った。来春、東博で奈良県明日香村のキトラ古墳の極彩色壁画が公開されるという。

明日香村が奈良県のどこにあるかピンポイントですぐイメージできないが、この村で発見された高松塚古墳とキトラ古墳の壁画については一応画像の情報はあるし、いつかこの目でという思いをずっと抱いてきた。その願いが来春、東京で叶えられるというのだから嬉しい話。共催する朝日新聞に大拍手!

公開は4~5月、2010年までに石室からはぎ取られた四神の‘青龍’(東方の守護神)、‘白虎’(西方)、‘朱雀’(南方)、‘玄武’(北方)のうち複数が展示されるようだ。四つ全部みたいが、二つみれるだけでも貴重な体験。

展示日程が決まり実際にみるとなると、壁画の前にたどり着くまでに相当時間がかかりそう。昨年1月に公開された中国の国宝中の国宝‘清明上河図’と同じような鑑賞になることは必至。でも、こういうのはへっちゃら。現地へ行かなくてお目にかかれるのだから、2時間待つくらいなんてことはない。

一番見たいのは‘朱雀’と動きのある‘白虎’、一体どれが登場するか?今からワクワクしている。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013.09.17

わくわくワールドツアー! ローマ―パレルモ列車の旅

Img

Img_0001       テルミニ駅から発車するインターシティナイト

Img_0002       フェリーに乗り込む列車

Img_0003       フェリーの中できれいに並んだ客車

BS放送をみている人ならお気づきのように国内外の旅の番組がとても多い。その全部をウオッチしているわけではないが、これまで出かけた海外の名所スポットなどがでてくるときは楽しくみている。今日は偶然チャンネルが合った番組でびっくり仰天した鉄道路線の話。

その番組は7/3にBS日テレで放送された‘ちょっと贅沢! 欧州列車旅行 美の宿るローマ’、前半はベルリーニの彫刻作品に焦点を当てローマ観光の定番スポットをめぐり、最後の15分くらいがテルミ二駅を発車しシチリアのパレルモまで行く夜行列車、インターシティナイトの紹介に充てられている。

テルミ二駅は3年前2回ローマへ行ったとき宿泊ホテルが駅の近くにあったので、駅内を気楽に歩けるようになった。インターシティナイトは21:20に発車する。最初のナレーション、‘ローマーパレルモの距離は900㎞、乗り換えなしで13時間半の列車の旅’、ここで?だったのが‘乗り換えなし’、シチリア島へは海を渡らなければいけないのだが、この疑問は番組の最後の最後で解けた。

ブーツの形をしたイタリアのつま先の街、ヴィラサンジョバンニに列車が到着するのは夜明け前の4:50、ここから先は海を渡らなくてはならない。さて、どうなるの?この列車は、レールの先には大きな口をあけたフェリーがあった!ええー、列車をまるごとフェリーに載せるの?!目が点になった。こんな光景をみたのははじめて。フェリーに乗り込むのはクルマとかトラックというイメージができあがっているから、列車まで運ぶというのは想像できなかった。

このフェリーはたぶん列車専用のフェリー、切り離された客車はきれいに並んでいる。確かにお客は乗り換えなし、客車のなかにずっといればいい。海を渡り終えたらまた縦に長い列車になり、目的地のパレルモを目指して走っていく。

シチリアを訪れるには飛行機だけでなく列車を利用するというオプションもあった。こういうフェリーを体験するのもおもしろいかもしれない。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013.09.16

美術に魅せられて! コンスタブル展は実現するだろうか?

Img_0002_2       ‘干草車’(1821年 ロンドンナショナルギャラリー)

Img_0001_2    ‘水門を通るボート’(1826年 ロンドン ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ)

Img_2       ‘跳ねる馬’(1825年 ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ)

先週の‘美の巨人たち ターナー’をみていたら、‘イギリスでみることのできる最も偉大な絵画’なるアンケート調査(2005年 BBCラジオ 回答者12万人))が番組の冒頭にでてきた。

この美術番組は人気があるからご存知の方も多いと思うが、みてない人のために
ベスト10を再掲してみたい。
1 ターナー   ‘戦艦テメレール’(1839年)
2 コンスタブル ‘干草車’(1821年)
3 マネ      ‘フォリー=ベルジェールのバー’(1882年)
4 ファン・エイク ‘アルノルフィーニ夫妻の肖像’(1434年)
5 ホックニー   ‘クラーク夫妻とパーシー’(1970~71年)
6 ゴッホ     ‘ひまわり’(1888年)
7 レイバートン ‘スケートに興じるウォーカー師’(1795年)
8 ブラウン   ‘イギリスの見納め’(1852~55年)
9 デラ・フランチェスカ ‘キリストの洗礼’(1450年頃)
10 ホガース   ‘放蕩息子の一代記’(1733年)

番組のスタッフは10/8から東京都美ではじまる‘ターナー展’を意識して今日の一枚に‘戦艦テメレール’を選んだのだろうが、この順位は意外だった。ターナーの絵だったら、同じくナショナルギャラリーが所蔵する‘雨、蒸気、速度 グレートウエスタン鉄道’(1844年以前)が一番好まれていると思っていた。

1位と2位がイギリス人画家というのがイギリスらしい。それだけターナーとコンスタブルがイギリス国民に愛されているということだろう。おもしろいのがラファエロ前派、ブラウンがベスト10に入っているのに、ミレイの‘オフィーリア’もロセッティの‘プロセルピナ’もでてこない。

ターナー(1775~1851)の回顧展がもうすぐ開幕するのでワクワクしている。1998年‘テートギャラリー展’が東京都美で開かれたときターナーの作品は‘ノラム城、日の出’など4点、今回は油彩が30点以上やって来るからテンションが相当上がりそう。

展覧会がまだはじまっていないのに次の画家の回顧展にも気が回る。期待したいのはなんといってもコンスタブル(1776~1837)、この画家に開眼したのは森美の開館記念展に出品された‘水門を通るボート’。その後ナショナルギャラリーやテートブリテン、そしてV&Aで作品に遭遇し目がだいぶ慣れてきたが、まだまだ見足りない。また、不運だったのが3年前‘跳ねる馬’をみようと意気込んで出かけたロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ、ところがこの絵は常設展示されてなかった。

東京都美かBunkamuraでコンスタブル展を開催してくれると最高なのだが、さて実現するだろうか?

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2013.09.15

アートに乾杯! ミケランジェロの彫像

Img_0003     ゾッキの‘子どものミケランジェロ’(19世紀後半 カーサ・ブオナローティ)

Img_0004     ゾッキの‘子どものミケランジェロ’(1861年 フィレンツェ パラティーナ美)

Img  ヴォルテッラの‘ミケランジェロの胸像’(1564~66年 カーサ・ブオナローティ)

イタリアの街で芸術心が特別刺激されるのはやはりフィレンツェとローマ。街をまわっていると美術の教科書に載っている絵画や彫刻の傑作がここにもあった、あそこでもみたという感じだから、ルネサンス芸術に一気に近づいたという気になる。

フィレンツェで一生忘れられない作品というと、絵画ではボッティチェッリの‘春’と‘ヴィーナスの誕生’、ラファエロの‘椅子の聖母’と‘大公の聖母’、そして彫刻はミケランジェロの‘ダヴィデ’。フィレンツはあまり大きくない街なので、目的の美術館へは簡単に行ける。

だから、はじめての観光旅行でもウフィッツイ美でボッティチェッリの美しい絵に遭遇し、アカデミア美で大きな‘ダヴィデ’を見上げるようにしてみることができる。これでまずはルネサンス芸術のエキスが体に注入される。何事も最初に体験したものは長く印象に残る。

天才ミケランジェロ(1475~1564)とのつきあいはこうしてフィレンェからはじまった。3年前訪問したカーサ・ブオナローティも貴重な体験だった。ここは邸宅美術館なので作品がゆっくりみられる。入ってすぐの部屋に興味深い彫刻が飾ってある。

それはロマン主義の彫刻家ゾッキによりつくられた‘子どものミケランジェロ’、サン・マルコ修道院の庭園でファウヌスの頭部を彫刻するこ子どものミケランジェロが描かれている。ファウヌスはギリシャ神話のパンのこと、天才少年は大人顔負けの技術で上半身が人間で下半身が山羊のパンの頭を夢中に彫っている。

子どものミケランジェロの彫刻はおもしろいことに別ヴァージョンがピッティ宮のパラティーナ美にもある。2度目のフィレンツェのときラファエロの‘椅子の聖母’がみたくてピッティ宮を訪れた際、出くわした。ミケランジェロの天才ぶりがこの彫刻で心に焼きつけられたといっていい。

カーサ・ブオナローティにはミケランジェロの胸像もある。これを制作したのは1564年のミケランジェロの死に立ち会った画家・彫刻家のヴォルテッラ。つぶれた鼻を横からもみてみた。ヴォルテッラは1550年頃ミケランジェロの肖像を素描で描いており、それに基づいてブロンズの胸像に仕上げた。この胸像はカーサ・ブオナローティからそう遠くないところにあるバルジェッロ国立美にも展示してある。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013.09.14

ビッグニュース! 来年4月東京都美で‘バルテュス展’

Img_0010       ‘街路’(1933年 NY MoMA)

Img        ‘部屋’(1952~54年)

Img_0005       ‘カードゲーム’(1948~50年 マドリード ティッセン・ボルネミッサ美)

ネットをサーフィンしていたら大変嬉しいニュースにぶちあたった。来年春、東京都美で‘バルテュス展’(4/19~6/22)が開かれる。チラシもできており、出品作が1点載っている。

Baroqueさんの話だと1993年に東京ステーションギャラリーでバルテュス展があったそうだから、それ以来の回顧展ということになる。バルテュス(1908~2001)が気になりだしたのは2001年に放送されたNHKの美術番組をみてから。このバルテュス物語のなかに生涯に描いた350点のうち代表作がいくつもでてきたが、ほとんどが縁のないものばかり。

日本であった回顧展をみてないのでこれまで体験したバルテュスは数えるほどしかない。
‘目を覚ましたテレーヌ’、‘山’、‘夏’(メトロポリタン美)
‘街路’、‘居間’(MoMA)
‘アリス’、‘キャティーの化粧’、‘トルコ風の部屋’(ポンピドゥーセンター)
‘カードゲーム’(ティッセン・ボルネミッサ美)

1月にNYで待望の‘街路’(拙ブログ3/23)をみて、来年は回顧展、これはすごくいい流れ。これまでの実績で好感度をグッと上げている東京都美、案内によると大規模な回顧展になるというから期待がもてそう。出品作についてはつい妄想したくなるが、今最も関心の高い絵は‘部屋’(個人蔵)。足を大きく広げてカーテンを開けている女の子、その異様に鋭い目が気になってしょうがない。

‘夢見るテレーヌ’や‘ギターのレッスン’、‘アンドレ・ドランの肖像’もみてみたいが、実現の可能性は10%くらいだろう。でも、手元の作品情報は画業全体の一部にすぎず、個人が所蔵しているものが多いから、展示会場ではサプライズの連続ということも十分ありえる。開幕がとても楽しみ!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013.09.13

英語版‘花は咲く’を歌うイル・ディーヴォ!

Img      イル・ディーヴォ

NHKの番組をみているとよく流れてくる東日本大震災復興支援ソング、‘花は咲く’。このお気に入りの曲の英語版ができ人気のヴォーカルグル―プ、イル・ディーヴォが歌っていることを11日(水)の番組‘花は咲くスペシャル’で知った。

心に沁みる歌なのだが全部の歌詞は覚えてなく、口ずさんでいるのはサビの
   ♪♪ ‘花は 花は 花は咲く
      いつか生まれる君に
      花は 花は 花は咲く
      わたしは何を残しただろう’

作詞は岩井俊二氏で作曲したのは女性の菅野よう子氏。こんないい曲ができたのは本当にすばらしいこと。菅野さんが英語版に曲をアレンジしたものを今年5月ベルギーのブリュッセルでイル・ディーヴォが歌い英語版‘花は咲く’が誕生した。CDが発売され、彼らの公演でも歌っているからこの名曲が世界中に響き渡ることになった。

この歌の伝道役になったイル・ディーヴォのことはほとんど知らない。一度日本のTVに出演したのをみたことがあるが、この4人グループの名を耳にしたのはそれ以来のこと。出身地が皆違っていてスペイン、アメリカ、フランス、スイス。

最もカッコいいのが左から2番目のスペイン人のマリン。その歌いっぷりは有名なテノール歌手プラシド・ドミンゴのような雰囲気をもっている。日本にも数回きているようで、そんな縁で英語版を歌うことになったのだろう。

今週はTVで2回いい歌に遭遇した。‘花は咲く’とプレミアムシアターで放送された映画‘ハッピーフライト’のエンディングに流れていた軽快な英語の歌。とてもおもしろい映画だったが、最後の歌もすごく耳に心地よかった。‘美術ばかりにのめりこんでないで、バランスよく芸術を楽しみなさい!’とミューズがささやいているような気がした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013.09.12

パーフェクトピッチングを続ける上原!

Img

大リーグは残り試合が20ゲームをきり、地区優勝、ワイルドカード獲得をめざして熾烈な戦いが繰り広げられている。そうしたなかポストシーズン(以下PC)に日本人選手は何人出場できるだろうか。

アリーグで優勝がほとんど決まっているのが東地区のレッドソックス。2位のレイズに9.5ゲーム離し独走態勢に入っている。今日もレイズ相手に勝利した。最後に登板するのが今や大リーグで一番のリリーフ投手になった上原、3人を簡単に打ち取り34人連続アウトを達成した。そして、26試合連続無失点。

38歳にして見事花を咲かせた上原、とにかくコントロールがずば抜けてよく、140キロ台のストレートと得意のフォークボールを低めて集めてポンポンストライクをとっていく。上原はテンポよく自分のペースで投げ込んでいくので打者はなかなかヒットを打てず、あっというまにフォークに空振り三振。まったく安定したピッチングで神がかっている感じ。

PSでは中地区のタイガースがリーグチャンピオンになりワールドシリーズに進出するのではないかと思っていたが、ここにきてレッドソックスが勝つ可能性がでてきた。前半いいピッチングをしていたバックホルツが怪我から復帰したことで投手陣の柱ができただけでなく、好調な打線により得点力が上がっている。そして、リリーフは絶対の守護神上原。ひょっとすると、またワールドチャンピオンになるかもしれない。

ダルビッシュのいるレンジャーズはナリーグの中地区で優勝を争っているパイレーツと地元で対戦しまさかに3連敗。これで首位のアスレチックスとの差は3ゲーム。終盤にきてこの調子だと優勝は難しい。2つあるワイルドカードを獲得するのが精いっぱいだろう。ダルビッシュはがんばっているが、残りの登板4回で勝つのは2回、14勝どまりか。

ワイルドカードでのPS進出を狙って最後の踏ん張りをみせているヤンキース、レッドソックスに3連敗したあと当面のライバルオリオールズに2勝1敗と勝ち越した。ワイルドカード獲得の可能性はまだ十分ある。黒田が残りの登板でいいピッチングをすること願っているが、勝てるのはあとひとつくらいか、そして、イチローはこのところ精彩を欠いている。打てないのは疲れがたまっているからだろう。ヤンキースのPSはやはりないと思う。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013.09.11

美術に魅せられて! 美術館で外国人を多くみるようになった?!

Img

先週出かけた‘竹内栖鳳展’(東近美)で強く印象づけられることがあった。日本人女性と外国人男性のカップルが横で作品をみており、女性が英語で男性に絵のことを説明している。それが別にうるさいわけでもないので、しばらくいくつかの作品をこの二人と入れ替わりながらみることになった。

日本画の展覧会をこれまで数多くみてきたが、このように外国人が熱心にみている光景に出くわすことはあまりない。竹内栖鳳は巨匠だが一般の美術ファンの知名度としては高くない画家。その回顧展が開かれる初日に外国人と一緒になるとは思ってもみなかった。この二人は円安のため増えた外国人観光客?それとも日本で暮らしている人?

2020年に東京で五輪が開催されることが決まったので、これから日本にやってくる外国人はどんどんふえてくることが予想される。政府は2020年に観光客が2000万人になることを目標として掲げている。今年が1000万人くらいだから、その倍。

ここ数年展覧会へ出かける回数がだいぶ減ったので、美術館で会う外国人美術ファンの数が傾向として増えているかどうかはわからない。例えば、東博にやって来る外国人観光客はかなり増えているのだろうか?特別展ではない本館で行っている総合文化展にはヨーロッパやアメリカからきた人をよくみるが、以前と比べて随分多くなったという感じでもない。でも、観光客が現在の2倍になると館内の風景が変わり、外国人の姿が目立つようになるかもしれない。

たぶんそういう時代が来ることを想定しているためだと思うが、東博でも東近美でも従来の展示方法や照明の当て方を大幅に改善し、作品が見やすく美術を心から楽しめる展示空間に変えている。で、今東博の漆器や刀のコーナーは見事な展示になっており、外国人が熱心にみている光景によく出くわす。そして、まだ訪問していない新東洋館でも展示の仕方がすごくよくなったらしい。

昨年から現代アートのビッグネームの回顧展が続いている。東近美の‘ポロック展’と‘ベーコン展’、そして、今年はウォーホルやリキテンスタインらの作品が並んだ‘アメリカン・ポップ・アート展’(国立新美)、3つの展覧会で目についたのがアメリカ人。来年森美で開催される‘ウォーホル展’にも相当数のアメリカ人やヨーロッパの人が押し寄せるにちがいない。

観光客の増加にともなって美術館にやって来る観客のグローバル化が進めば、その対応も必要になってくる。おもてなしの心で運営のできる美術館とできない美術館、どの美術館に外国人が集まるか、興味津々である。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2013.09.10

展示スタイル一新の東近美コレクション展!

Img_0002     菱田春草の‘雀に鴉’(1910年)

Img     東山魁夷の‘秋翳(しゅうえい)’(1958年)

Img_0001     加山又造の‘千羽鶴’(1970年)

Img_0004     藤田嗣治の‘動物宴’(1949~60年)

東近美の所蔵作品を展示する仕方が昨年大幅に変わったことは‘ベーコン展’のあと寄ってみてわかった。このことは新ゴッホ美壁の色についてアップした際少しふれた。‘竹内栖鳳展’をみたあと、リニューアル展示に惹かれてコレクション展(8/10~10/14)をみてまわった。

4階にあがる前もらった作品リストをみると、どの作品も会期中出ずっぱり。以前は前期と後期に分かれていたが、今は日本画も2ヶ月ちょっと展示されている。照明技術の向上や光の当て方の工夫により作品にやさしい光が実現されているため、長く展示していてもOKなのだろうか?

4階の展示空間はすごくいい。壁の色は新オルセーとよく似た青紫がかった灰色。そして上から照明が当たっているので作品が非常にみやすい。以前みたのと同じ作品なのに絵自体が別物のように輝いている感じ。だから、一点々絵の前にいる時間が長くなる。

いい気持でみていたのが加山又造(1927~2004)の‘千羽鶴’。ぞっこん惚れているこの絵の魅力が新しい展示方法でいっそうますのは喜ばしいこと。隣に飾ってあった小林古径の大きな絵‘とうもろこし’にも足がとまった。とにかく、ここにあるどの絵も目を見張らせるのだからリニューアル効果は絶大。

3階にある作品では菱田春草(1874~1911)の‘雀に鴉’が心を打つ。これは左隻で右隻に鴉が一羽描かれている。竹内栖鳳の雀は2点とも地べたにいたが、春草の雀は木の枝に止まっている。雀は派手さはないが小さくてかわいらしいので心が安らぐ。雀の名手栖鳳と春草のコラボは一生の思い出になる。

意外な作品に出くわした。それは藤田嗣治(1886~1968)の‘動物宴’。何年か前にあった藤田の回顧展でお目にかかったときは個人蔵だったが、リストには美術館への寄贈となっている。これは大変おもしろい絵だから、ニヤニヤしながらみていた。

現在、Bunkamuraでポーラ美の藤田嗣治コレクションが展示されている。足を運ぶかどうかちょっと迷ったが大半をみているので今回はパスすることにした。ここで運よく‘動物宴’と遭遇したから気持ちが吹っ切れた。

2階の13室に展示されていたのは高山辰雄、東山魁夷、そして土田麦僊、タイトルは‘日本画のプロセス’、ひさしく東山魁夷(1908~1999)の絵をみてなかったので‘秋翳’、‘山かげ’、‘映象’、‘冬華’を息を呑んでみた。魁夷の絵は不思議な力をもっており、絵の前に立つと脈拍がとまったようになってくる。上村松園と東山魁夷はやはり特別な画家、その作品を生涯愛していきたい。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2013.09.09

初日に出かけた‘ミケランジェロ展’!

Img_0001           フィレンツェの地図(拡大で)

Img_0003        ‘階段の聖母’(1490年頃)

Img_0006      ‘レダの頭部習作’(1530年頃)

Img_0005     ‘クレオパトラ’(1535年頃)

上野の西洋美ではじまった‘ミケランジェロ展 天才の軌跡’(9/6~11/17)を初日にみてきた。I LOVE ミケランジェロなので、3年前お目にかかった‘階段の聖母’(拙ブログ10/2/18)であってもひとりでに足が美術館に向く。

今回展示されるミケランジェロ(1475~1564)の初期の彫刻作品や素描など60点はフィレンツェにあるカーサ・ブオナローテイ(拡大地図で)が所蔵しているもの。日本でミケランジェロの彫刻が公開されたのは過去一度だけあった。だが、これは木彫の磔刑のキリスト像、大理石の彫刻がやって来たのは‘階段の聖母’がはじめて。だから、今回の展示はちょっとした‘事件’といっていい。こんなことはこの先まずないだろう。

‘階段の聖母’はミケランジェロ15歳のころの作品。この歳でこんな作品をつくりあげるのだからまったく恐れ入る。現地でも感じたことだが、顔をみて次に視線を子どもを抱いている手に移すと手が異常に大きいことがわかる。一方、足をみるとこれは普通の足。じつに生な感じがするのが親指裏のうしろのふくらみ。これは新発見だった。

素描で目を惹くのは‘レダの頭部’、こういうのをみるとミケランジェロが絵を描いている姿が頭に浮かび、彫刻作品に対する思い入れが心のなかに積み重ねられていく。作品として描かれた‘クレオパトラ’は3年前みたかどうかは定かでない、みてないような気がする。クレオパトラのインパクトのある思いつめた目をしばらくみていた。

この展覧会へ出かけたのは‘階段の聖母’と再会し、図録をゲットするためだった。彫刻作品をコンプリートしたミケランジェロとは一生つきあうつもりなので、こうした素描や関連資料を収録した図録はとても貴重。時間をつくりじっくり読もうと思っている。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2013.09.08

祝 東京五輪決定!

Img

Img_0001

今日は2020年の夏の五輪とパラリンピックが行われる都市が決まる日なので寝ずに投票と5時からの開催都市の発表までLIVE中継をみていた。結果は予想通り東京に決まった。拍手々!やはり五輪は特別のイベントだから血が騒ぐ。

大方の人は7年後に開かれる東京の五輪がどんな計画で準備されるのかはNHKの7時のニュースで具体的なイメージをもったのではなかろうか。まず、目を惹くのリニューアルされる国立競技場。流線型の形をした開閉式の天井を設け収容人数は8万人になるという。これが開幕の1年前に完成したら、いち早く見に行きたい。

37施設のうち22が新たに建設されるようだ。どこにどの競技の施設をつくるかはもう決まっているから、これから具体的な建設計画が策定される。

気が早いがチケットを手に入れたい競技はアバウトだが、陸上競技、競泳、柔道、体操、そしてマラソンはもちろん沿道で応援するつもり。チケットはワールドカップのときと同じように抽選で決まるのだろうか。一生に一度は五輪を生でみたいと願っていたから、なんとかしてもどこかの競技場にもぐりこみたい。

五輪はアスリートたちの技と闘志に心が揺すぶられるだけでなく、開会式と閉会式に行われる華麗なエンターテイメントショーも楽しみのひとつ、これを誰が担当するかは最大の関心。3年後のリオデジャネイロでは閉会式に次の五輪をやる都市が紹介される。だから、それを考えると人選は来年あたりには終わっている必要がある。リストアップされたい人はやる気度にスイッチが入ったかもしれない。

アーチストたちはいろんな分野から集められる。作曲家、オーケストラ、ミュージシャン、歌手、雅楽・三味線・和太鼓奏者、画家、漫画・劇画家、デザイナー、花火師、ファッションモデル、歌舞伎役者、バレリーナ、ダンサー、日本舞踊家、よさこい祭りなど各地の祭りの踊り手たち、振付師、舞台演出家、、、、

勝手なアイデアが湧いてくる、例えば、草間彌生とか村上隆、奈良美智に制作の依頼が入ってくるかもしれない。そして、引退を発表した宮崎駿監督にもひと肌脱いでもらおうと誰だって思うし、元気なら小澤征爾にだってタクトをふってもらいたい。ミュージシャンだったら、ビッグネームの井上陽水、小田和正、矢沢永吉とかエグザイル、、、

五輪は子どもたちにも大人にも夢と希望を与えてくれる。東京に決まって本当によかった!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013.09.07

‘竹内栖鳳展’ ここは動物園?!

Img_2       ‘蹴合’(1926年)

Img_0001_2       ‘海幸’(1942年 東近美)

Img_0003_2       ‘雪中噪雀図’(1900年 海の見える杜美)

Img_0005_2        ‘爈邊’(1935年)

竹内栖鳳の絵で最も有名なのは猫を描いた‘斑猫’(重文 山種美、後期展示)だが、猫のほかにもいろいろな動物や魚などを描いている。会場にいるとここは動物園かいなと錯覚するほど。栖鳳はいきものたちが腹の底から好きだったにちがいない。

今回登場するいきものをあげてみると、ライオン、虎、龍、熊、象、牛、馬、犬、鹿、狐、猿、兎、ネズミ、ヘビ、蛙、トンボ、ハチ、キリギリス、鳥は鷲、白鷺、カモメ、軍鶏(しゃも)、アヒル、雀、そして魚は鯛、鯖、エイ、鯉。数が多いのがライオン、鴉、雀で4作品。狐、アヒルもよく描かれ3点づつ。

そのなかでとくに惹かれているのが軍鶏の争いをモチーフにした‘蹴合’、軍鶏の絵はもう1点あり大倉集古館が所蔵しているが、今回これは東京ではみられずこのあと巡回する京都市美のみの展示。個人蔵の‘蹴合’とははじめて対面したが、二羽ともに体を曲げて戦闘態勢に入っており、戦いの激しさはこちらの方に軍配があがる。

鯛の作品はてっきり以前みたことのあるMOAの鯛だと思った。これは東近美にあるもので、よくみると子どもの鯛が一緒に描かれている。栖鳳の描くいきものは匂いまで伝わってくるとよくいわれるが、それを最初に感じたのが鯛の絵。その印象が体のなかにしっかり残っているので、今回出会った鯛からも潮の香りと甘い鯛の刺身の匂いが伝わってきた。

雀を描かせたら右にでる者がいないのは江戸絵画では長沢蘆雪、そして近代日本画では竹内栖鳳と菱田春草。この回顧展で雀は前期に2点‘百騒一睡’、‘喜雀図’と後期に‘雪中噪雀図’が展示される。愛らしい雀をみると自然と肩の力が抜ける。‘雪中噪雀図’も楽しみ。

足立美にある二匹の子犬を久しぶりにみた。手前の犬は体を洗ってもらったところで、ストーブのそばで体を温めている。なぜストーブのそばかというと火かき棒と石炭のかけらが描かれているから。あえてストーブをださないところがおもしろい。この犬の表情をみたとき、やはり栖鳳は円山応挙の流れをくむ京都の画家だなと思った。

後期にも足を運ぶつもり。チケットはすでに手当してある。画集に載っている作品がまたぞろぞろ登場するので楽しみは尽きない。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2013.09.06

驚愕のラインナップ‘竹内栖鳳展’!

Img_0003      ‘金獅’(1901年 ボークス)

Img_0005             ‘おぼろ月’(1928年 京近美)

Img_0001             ‘驟雨一過’(1935年 京都市美)

Img     ‘夏鹿’(1936年 MOA美)

つい一週間前、東近美のHPに載っている出品作を確認し想像していた以上の大回顧展であることがわかった‘竹内栖鳳展’(9/3~10/14)、早めに出動してきた。

会期は京博や東博であった狩野永徳展や長谷川等伯展並みの40日ちょっと。これを前期(9/3~9/23)と後期(9/25~10/14)に分けて、全部で100点くらいが展示される。そのラインナップがすごい。画集に載っているものがほとんどでてくる。巨匠のわりに回顧展が行われることが極めて少ない竹内栖鳳(1864~1942)、だから東近美の学芸員はとびっきり気合が入っている。まさに‘栖鳳のいい絵全部みせます!’スタイルの立派な展覧会、拍手々!

これまで栖鳳の絵を体験した美術館は東近美、京近美、山種美、熱海のMOA美、そして島根の安来にある足立美。画集には京都市美がもっている作品がいくつも載っているが、このコレクションは縁がなかった。また、広島にある海の見える杜美でも竹内栖鳳の作品がよく展示されることは知っていたが、訪問することがないまま横浜に帰ってきた。

昔手に入れた画集に記されている所蔵先がちがっているものがあった。京都の竹内栖鳳記念館にあったものは海の見える杜美の所蔵になっている。そして、先般書いた‘おぼろ月’は個人蔵ではなくて京近美の所蔵。海の見える杜美の場合は作品を購入したのだろうが、‘おぼろ月’は寄贈されたのかもしれない。

一回目の鑑賞で最も注目していたのは‘金獅’。このライオンは動物園でみるライオンそのもの。顔を思いっきり右にむけているが、次の瞬間こちらを振り向き牙をむきだして威嚇してきそう。口の上の髭だけは胡粉の白で目立つように描かれている。

長いこと対面を待っていた‘おぼろ月’、ようやくみることができた。うすい黄色がかった大きな月を後ろ姿の狐がじっとみている。おぼろ月の手前、草木を斜めに配置して狐を挟む構成にとても魅了される。本当にいい絵をみた。

この絵の隣に飾ってある‘驟雨一過’にも足がとまった。この鴉は与謝蕪村の晩年の傑作‘鳶鴉図’(重文 北村美)を彷彿とさせる。図版でみるのとはちがって柳のうす青緑と鴉の黒の対比がじつに印象的。栖鳳は画業の後半こうした青緑やうす緑を多用し墨の濃淡だけで表現した風景画とは趣の異なる深みと装飾性を融合させた画風を生み出した。

MOAにある‘夏鹿’はお気に入りの作品。今は熱海までクルマを走らせることはなくなったが、以前はよくでかけた。ここには心を打つ栖鳳の絵が片手くらいあり、すばらしい動物画に夢中にさせられた。この鹿もその一枚。

| | コメント (8) | トラックバック (0)

2013.09.05

スイス物語  チーズフォンデュ!

Img      スイスの家庭料理 チーズフォンデュ

Img_0002     フォークに刺したパンを鍋のなかに

Img_0003     パンによくチーズをからませる

世の中には食べ物はなんでもOK,、嫌いなものはないという人がいる。その一方でこれも嫌いあれも食べられないという人もいる。嫌いなものが過度に多いわけではないだ、ひとつふたつとあげていくと結構ある。

その筆頭は納豆、イクラ、ウニ、ヨーグルト、とろろ芋、この5つはこれまで口のなかに入れたことがない。そして、もうひとつ苦手なのがチーズ。でも、納豆のようにまったく舌がうけつけないというのではなく、チーズケーキやピザは美味しくいただいている。が、かまぼこを食べるようにはチーズを食べる習慣はない。

スイスの家庭料理、チーズフォンデュはチーズといっても固形物のものではないから問題ない。これをジュネーブではじめて食べたときの感想は正直なところ‘質素な鍋料理だなあー!’という感じ。これほど簡単な料理はない。チーズをおろしてホーロー鍋であつあつに溶かし、この中にフォークに刺したパンを入れよくチーズをからまして食べる。

溶けたチーズには白ワインやにんにくがはいっており、クリーム色でいい匂いがする。チーズフォンデュは日本のしゃぶしゃぶと同じような食べ方だが、パンを鍋のなかでゆっくり回しチーズをたっぷりからませるから少し時間がかかる。

チーズはこってりしているから、一口サイズのパンでも10個くらい食べると腹が膨らんでくる。ひとつの鍋を数人で囲みパンをぐるぐるまわし、白ワインを飲み、ほかの料理も口にするので、テーブルは大いに盛り上がる。鍋料理は日本でもスイスでも賑やかで楽しい。

義理の父と母がジュネーブにツアーでやって来てチーズフォンデュを夕食に食べたとニコニコ顔でしゃべっていた。食べ物のことを話しているときが一番幸せ!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013.09.04

わくわくワールドツアー! スイス マッターホルン

Img_2          マッターホルンのみえる街 ツェルマット

Img_0001_2           登山鉄道 ゴルナーグラート鉄道

Img_0002_2         ゴルナーグラートの展望台からみるマッターホルン

Img_0003_2             絶景 マッターホルン 

2日前、BSTBSでとてもありがたい番組があった。‘世界一周魅惑の鉄道紀行’ははじめてみたが、今回はスイスマッターホルンだったので目に力が入った。

若い頃スイスのジュネーヴに住んでいて、アルプスの絶景と縁があった。マンションの窓から年に数回モンブランがみえ、マッターホルンを真近で見ることができた。番組の構成はチューリヒから出発する列車に乗ってツェルマットまで行くのが前半、そして後半はそこから登山鉄道に乗り換え、マッターホルンの雄姿が眼前にみえる終着駅のゴルナーグラートまで。

スイスにいたときジュネーブからはクルマでツェルマットに入ったところは違うが、ツェルマットからは同じ。もちろん当時と車両は異なっている。ツェルマットの街の様子はもうすっかり忘れているが、登山者が多くみられるのは昔も今も変わらない。

登山鉄道は終点のゴルナーグラート駅(標高3089m)まで何回停車したか、そして何分くらいで着いたかはよく覚えてない。が、ホテルのそばにある展望台がでてくると当時の感動がよみがえってきた。そう、目の前にすばらしいマッターホルン(4478m)があった!この眺めを目にすることができたのは一生の思い出。

山の天候はよく変わるので下で晴れていてもここにやってくるとマッターホルンには雲がかかっていた、なんてことはよくある話。また、逆のケースもある。われわれのときはツェルマットでは曇っていて今日はダメかなと思って登ったが、展望台に着くと幸運にもマッターホルンはそのカッコいい姿をみせてくれた。

スイスは第二の故郷、もう一度訪問しマッターホルンを仰ぎみたい!

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2013.09.03

アートに乾杯! 雨が降ってきた

Img_0003     鈴木春信の‘雨中美人’(1765年 ボストン美)

Img_0001     葛飾北斎の‘絵本隅田川 両岸一覧’(1801~06年 ロンドン V&A美)

Img_0005   歌川広重の‘東海道五捨三次之内 庄野 白雨’(1833~36年 ボストン美)

Img_0004     歌川国芳の‘東都御厩川岸之図’(1831年 ボストン美)

絵画のジャンルのなかで風景画が心のなかに占めている部分はとても大きい。西洋絵画は印象派であり、日本や中国で描かれたものでは浮世絵版画や牧谿や雪舟の山水画。

浮世絵で雨の情景が描かれた絵というとすぐ思い浮かべるのは歌川広重(1797~1858)の‘名所江戸百景 大はしあたけの夕立’。雨が太さを変えた2つの墨の線で表されている。われわれ日本人はこの浮世絵に慣れているので雨が斜めの線で表現されていることに違和感がない。

でも、西洋人にとってこの雨の線は衝撃的だっただろう。敏感に反応したのがゴッホ、しっかり模写して自分流の‘大はしあたけの夕立’をつくった。ここで素朴な疑問、ゴッホはもうひつつの雨の絵の傑作‘東海道五捨三次之内 庄野 白雨’をみたのだろうか?

‘庄野 白雨’は横長サイズの画面の上斜めの角度をかなりつけた雨の線なので激しく降る夕立の光景がリアルに伝わってくる。坂を登っていく籠かきも下っていく鍬を担いだ農夫も雨に濡れまいと大急ぎで走る。広重の緊張感のある動的描写が冴える傑作中の傑作。

鈴木春信(1725~1770)の‘雨中美人’は雨の勢いと同時に突風が吹き荒れている感じ。にわか雨というより大嵐のイメージ。‘大変々、早く干しものをかたずけなくちゃ、下駄がぬげちゃった。もう、裸足でやるわ’ 春信はじつにいい絵を描く。

町の人々が雨に打たれる光景を横一面に描いてみせたのが葛飾北斎(1760~1849)の狂歌絵本‘隅田川 両岸一覧’。視線が集まるのが着ていた衣服をぬいで雨除けにしている真ん中の男、大股で走っているのに対し右にいる女たちは小走りで進んでいる。ざざっとひかれた斜めの雨の線をじっとみていると小刻みに動いている。

歌川国芳(1797~1861)の雨は斜めではなく垂直線で表現されている。地面には水たまりがいたるところにできており、ぴちゃぴちゃという音が聞こえてくる。本降りになってきたので男たちは覚悟を決めて歩いているのだろう。どうでもいいことだが、かつて仕えた上司のなかに雨が極端に嫌いな人がいた。雨がふりだすと、落ち着きがなくすぐタクシーにしようといいだした。今でも雨の日は顔がしかめっ面になっているにちがいない。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013.09.02

アートに乾杯! 北斎のダブルイメージ

Img_0003     葛飾北斎の‘富嶽百景 海上の不二’(1835年)

Img_0001     葛飾北斎の‘竜神に祈る新田義貞’(メトロポリタン美)

Img_0004   クレインの‘ネプチューンの馬’(1892年 ミュンヘン ノイエ・ピナコテーク)

Img_0006     川端龍子の‘渦潮’(部分 1956年 川端龍子記念館)

人気の浮世絵師のなかで図録の数が多いのは葛飾北斎(1760~1849)と歌川国芳(1797~1861)。これはそれだけ回顧展が多く開かれたということ。逆に美術本はあっても図録は一冊もないのが喜多川歌麿(1753~1806)、不運なことに歌麿展を一度も体験してない。

千葉市美が開館したとき企画された歌麿展は仕事の関係で東京を離れていたので見逃した。そのあと回顧展は開かれてない。だから、今度は東博がやってくれないかと思いつづけている。北斎や写楽のような大歌麿展を。願いが叶うかはわからない。東博なら次は歌麿をやらなくてはいけないだろう!と勝手に妄想しているだけ。

図録が多いと楽しみも多い。本がとにかく好きだから、いい図録を横に置いておくと気分がいい。こうした図録をいくつかマージしてMy図録に仕上げた。いい絵をいろいろ結集させ絵同士が響き合うようにレイアウトしたから、名画たちも喜んでいるはず。そして、この編集作業のおかげで絵師の画力がいろんな角度からみえるようになった。そのひとつが北斎の表現したダブルイメージ。

‘富嶽百景’の一枚に‘海上の不二’というのがある。ダイナミックにうねる波頭が頂点に達し下にむかってはじけ散っているが、そのしぶきは千鳥の姿に変身している。これが北斎のスゴさ。同じようなイメージの絵がもう1点ある。それはメトロポリタン美が所蔵する‘竜神に祈る新田義貞’。この波頭が竜神になるのをみて瞬間的に思い浮かんだのがクレイン(1846~1915)の描いた‘ネプチューンの馬’。北斎とクレインの頭の中では同じアイデアが閃いた。

明治以降に活躍した日本画家、川端龍子(1885~1966)にもダブルイメージの絵がある。白い波が竜に変わる‘渦潮’。こうしたダブルイメージはダリが構成する精緻なフォルムの変容とはちがって、空に漂う雲や海辺にうちよせる波をみていたら誰しもふと別のものや生き物をイメージするようなこと。よく対象をみつめ、形の変化を楽しんでいると案外アーティストしているかもしれない。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013.09.01

アートに乾杯! 歌麿とフェルメールの手紙の絵

Img_0001     喜多川歌麿の‘婦女人相十品 文読む女’(1791~92年 MOA美)

Img  喜多川歌麿の‘五人美人愛敬競 兵庫屋花妻’(1795~96年 太田記念美)

Img_0002     フェルメールの‘窓辺で手紙を読む女’(1667年 ドレスデン国立美)

Img_0003  フェルメールの‘手紙を読む青衣の女’(1663~64年 アムステルダム国立美)

手紙を主題にした絵というと西洋絵画が好きな方ならフェルメール(1632~1675)が、そして浮世絵の美人画にぞっこんという人は喜多川歌麿(1753~1806)が思い起こされるのちがいない。二人をつなげているのは風俗画。日常のなにげない光景が描かれていると絵がとても身近なものに感じられる。

歌麿の絵には文を読んだり、書いたりする女性がよくでてくる。‘婦女人相十品’のシリーズで文を読んでるのは今でいえば高台にある家の奥さん、まあ熱心に読んでいること。どうでもいいことだが、どこの誰からきたものだろうか?隠して読んでいるのが気になる。

一方、‘五人美人愛敬競’の夢中で読んでいる女は吉原の遊女。これを所蔵しているのは浮世絵専門の太田記念美。5点全部揃っているのはここだけ。だから、美術館自慢のお宝。

歌麿の絵のおよそ130年くらい前に同じモチーフを描いたのがフェルメール。手紙に関する作品は30数点のうち6点。読んでいるのはここにあげた2点、手紙を書いている場面が2点、そして召使いが届いた手紙を女主人に渡すのが2点。

‘窓辺で手紙を読む女’をドレスデン国立美でみたのは10年前のこと。この絵は必見作品の一つとしてリストアップしていたので緊張してみていた。だが、好きなフェルメールには入れてない。もう一点、‘取り持ち女’にも会うことになっていたのに残念ながら他館へ貸出されていた。そのため、残った未見の絵3点のひとつになっている。

衣装の鮮やかな青が目に焼きついているのが修復された直後日本にやってきた‘手紙を読む青衣の女’、2年前再会したこの絵は‘真珠の耳飾りの少女’にくらべると思い入れは小さいのだが、フェルメールブルーだけはしっかりみた。手紙を読む場面を描いた作品は2点ともみていると気分が重くなる。フェルメールの大ファンだが、カッコつきなのはこういう絵に惹かれないから。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2013年8月 | トップページ | 2013年10月 »