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2013.08.11

ウェッセルマン、ローゼンクイストにもご機嫌!

Img_0004_2     ウェッセルマンの‘グレート・アメリカン・ヌード#50’(1963年)

Img_0005_2     ウェッセルマンの‘ヌード’(1965年)

Img_2     ローゼンクイストの‘ラナイ’(1964年)

Img_0007_2     オルデンバーグの‘ジャイアント・ソフト・ドラム・セット’(1967年)

1960年代にアメリカで一斉を風靡したポップアート、ウォーホルとリキテンスタインは最接近とはいかないが少しは馴染みがある。でも、ほかのアーティストは作品に出会った回数が極めて限られているので知らないに等しい。この状態を早く解消しアメリカの現代アートをもっと楽しみたいと思っているので、国立新美の広い展示空間に飾られている刺激的な作品は1点々がどどーんと体の中に入ってくる。

これまでとは違うアートの世界が開けてくる感じがして気分がいつになくハイになったのがウェッセルマン(1931~2004)の作品。数も多く最後の部屋に15点ある。過去にみたウェッセルマンは‘浴槽コラージュ’が最も印象深いが、‘グレート・アメリカン・ヌード#50’ にもトイレットペーパーに替わってラジオやオレンジジュースの瓶、リンゴが置かれている。横にまわってみたが本物のラジオ。

赤いガウンを身につけた金髪の女性はいかにもアメリカの女性という感じでとてもチャーミング、思わず笑ってしまうのが背景のルノワールの描いた女性と同じように手を顔にあてていること。これは一種のパロディ。ルノワールの絵の下にはセザンヌの静物画とルドンの花瓶がみえる。今となっては古典ともいえる印象派の作品をアメリカの家庭のリビングのなかに違和感なく溶け込ませ、芸術と日用品を一体化させる表現がとても新鮮に映る。

‘ヌード’シリーズは全部で4点あった。ハッとするおもしろい絵で一瞬マグリットが頭をよぎった。顔の口から上をカットし強調された乳房の下もなし。そして、風になびく髪は明るい黄色で平板に表しその向こうにはむくむくとした白い雲と青い空が広がる。こうした余分なものを大胆にカットしたグラフィックな感覚はまさに現代アートの真骨頂。200%KOされた。マグリットがこの絵をみたら裸足で逃げるかもしれない。

ローゼンクイスト(1933~)の‘ラナイ’にも大変魅了された。この絵こそアメリカ版のマグリット。マグリットとの違いはひとつひとつのモチーフが大きいことと重なり合っていること。缶詰の桃、お馴染みの逆さになったクルマ、プールサイドにいる女性、そして鉛筆の一部、これらは一体どう関係しているのか?意表を突くモチーフの組み合わせはマグリットの頭のなかとまったく一緒。ここには自然はでてこず、どれも日常生活で見慣れたもの。1月MoMAとMETでもシャープでモダンシュール全開の作品と遭遇したが、ローゼンクイストにだんだん嵌ってきた。

オルデンバーグ(1929~)のビニールでつくられたドラムセットの前に長くいた。シンバルや太鼓をこのようにぐにゃぐにゃにする衝動はどこからやってくるのだろうか、この作家の作品ではMoMAにある‘フロア・コーン’と名づけられた巨大なアイスクリームが目に焼きついている。今回、ソフト・スカルプチャーの作品などいくつもをみたから、次にオルデンバーグと会うときは目をキョロキョロさせないですみそう。

満足度200%のポップアート展だった。ミューズに感謝!

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