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2013.07.31

エンジョイ 海百景! 芳翠、由一、武二、繁

Img_0001     山本芳翠の‘浦島図’(1893~95年 岐阜県美)

Img_0002     高橋由一の‘江の島図’(神奈川県近美)

Img_0004     藤島武二の‘大王岬に打ちよせる怒濤’(1932年 三重県美)

Img_0003     青木繁の‘朝日(絶筆)’(1910年 佐賀県立小城高校)

日本の洋画家への思い入れは日本画家にくらべると少し弱くなるが、ビッグネームの回顧展は見逃さないようにしている。昨年はすばらしい‘高橋由一展’(東芸大美)があり、2年前には‘青木繁展’(ブリジストン美)が開催された。また、この年はそごう美で‘藤島武二・岡田三郎助展’も楽しんだ。

今期待している回顧展は山本芳翠(1850~1906)と梅原龍三郎、そして森本草介。はたしてその可能性はあるだろうか?このなかで山本芳翠については画集が手元にないので、画業全体がつかめてない。3年前、三菱一号館の開館記念展で芳翠の‘十二支’シリーズに出会った。はじめてこのシリーズを知ったが、鑑賞欲を強く刺激された。出品された3点を所蔵しているのは三菱重工業、ほかの9点もみたくなるが、一体どこにあるのだろうか?もし、回顧展に遭遇すれば望みが叶う可能性もでてくる。

そのときはもちろん代表作の‘浦島図’にも会える。この絵は‘前田青邨展’をみるため岐阜までクルマを走らせたとき、平常展示でみた。絵自体は何年も前から目に焼きついていたが、本物にはなかなか縁がなかった。体が引きこまれるのは亀の上に乗っている浦島太郎だが、戸惑うのがこの浦島太郎の顔、女性かいな!?長い髪、ぽちゃっした丸みのある顔、そして体をちょっとひねるポーズ、どうみても女性の姿。

まわりの侍女や童子のかわいらしさや柔らかそうな肌をみていると、なんだかブーシェの絵をみているよう。そして、心安まるのが穏やかな海。遠くにみえる水平線が画面の上のほうに引かれているので海が広々としている。こういう絵は年に一回はみたくなる。

風景画は自分の知っている場所だと身近な感じがする。高橋由一(1828~1894)の‘江の島図’はとても気に入っている。海が描かれているところは少ないがこの道を通り島に渡っているから、海は十分イメージできる。フランスのモンサンミッシェルへ行ったとき、すぐ江の島を思い出した。

三重県の大王岬がどこにあるかわからない。でも、藤島武二(1867~1943)の絵で岬の名前だけはずいぶん前からインプットされている。武二の風景画で魅せられているのは画面に動きのある‘大王岬に打ちよせる怒濤’と‘室戸遠望’(泉屋博古館分館)。‘大王岬’は両サイドの岩がつくるV字の間に描かれた波の激しいしぶきに緊張感がある。

青木繁(1882~1911)の絶筆‘朝日’は回顧展のとき息を呑んでみていた。そして、しだいにターナーとモネの絵が重なってきた。波の揺れが青木繁の波乱万丈の人生を象徴しており、その終わりのときを朝日が明るく照らしているようにみえた。

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