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2013.07.16

いつかみてみたい‘ベアトゥス黙示録写本挿絵’!

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Img_0004_2     ‘ベアトゥス黙示録注解’(ファクンドゥス写本 マドリード 国立図書館)

Img_3         ‘ベアトゥス黙示録注解’(ファクンドゥス写本)

Img_0003_2     ‘ベアトゥス黙示録注解’(ファクンドゥス写本)

アルタミラの洞窟壁画のある場所をスペインの地図で確認していたとき、前から気になっていた絵に関連した情報が入ってきた。それは手元の美術本に載っているとても興味をひく写本挿絵が描かれた場所。今日はその話を少しばかり。

中世のスペイン、アストゥーリアス王国にリエバナという小さな村があった。8世紀後半、ここの修道院の院長ベアトゥスが‘ヨハネ黙示録’についての注釈書を書いた。内容がよかったので10世紀から13世紀にかけて多くの写本がつくられた。そして、挿絵画家の手によって写本の挿絵も一緒に描かれた。これが世にいう‘ベアトゥス本’。

この写本は主なものだけでも23ある。多くは北スペインでつくられたが、ピレネー山脈を越えたフランスのサン・スヴェールの教会でも一冊つくられた。この写本に描かれた一場面がモワサックにあるサン・ピエール教会の入り口の半円形に彫られた彫刻群のもとになっている。

目を楽しませてくれるのが写本に描かれたヨハネ黙示録の場面。この黙示録が絵画化されたものは2つ知っている。ひとつは実際にはみたことはないが、フランスのロワール川沿いに建つ古城‘アンジェ城’に飾られている巨大なタペスリー、もうひとつは3年前ブリュージュのメムリンク美でお目にかかった‘聖ヨハネ祭壇画’。

‘ベアトゥス本’にはいろいろな黙示録のヴァージョンがでてくるが、マドリードの国立図書館が所蔵する‘ファクンドゥス写本’(岩波書店から出版)は平面的な描き方だが、色が鮮やかで画面に動きがあるので思わず見入ってしまう。とくにおもしろいのが天使と竜が戦う場面。竜には7つの頭と10個の角がある。この異様な姿をした竜は一度見たら忘れられない。

また、最後の竜と黒い獣が登場する絵柄もインパクトがある。竜も獣も同じ数の頭と角があり、その前で人々は手をあげあるいは無力感を漂わせた姿で列をなしている。そして、地に使われている赤と青と黄色の色面がその光景を引き立ている。べたっとした色使いだが、色の力は相当強い。マドリードをまた訪問することがあったら、是非みてみたい。

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