エンジョイ 海百景! シニャック、ホッパー、レイセルベルヘ、モネ
ホッパーの‘大波’(1939年 ワシントン コーコランギャラリー)
レイセルベルヘの‘舵を取る男’(1892年 パリ オルセー美)
近くの少学校はあさってから夏休みという。小さい頃夏はよくプールや海で泳いだ。水泳好きはそのころからずっと変わらず、今も週末はクルマで5分のところにあるスイミングクラブで泳いでいる。泳ぐ場所はいろいろ変わったが、プールでのクロール泳法はもう30年も続いている。
水泳が生活の一部になっているものの、海水浴は長いことしていない。だから、湘南海岸の混み具合は想像するだけ。5年くらい前までは春や秋に熱海のMOA美へ行くため頻繁にクルマを走らせた湘南道路、すいすい走っていたが、今は海水浴シーズン真っ最中だからなかなか前へ進まないだろう。
海好きなので本当は夏の海を見に伊豆半島へ行きたのだが、一度体験した交通渋滞が思い出されどうしても尻込みしてしまう。で、夏の海をイメージさせる絵をみて楽しんでいる。シニャック(1863~1935)の点描画‘微風 コンカルノー’に大変魅了されている。シニャックの絵はモネほど多くは体験してないが、20年くらい前みたこの絵が今のところベスト1、リズミカルに進む帆船が青い海にいっぱい。軽やかな気分になる。
同じ点描法で描かれたレイセルベルヘ(1862~1926)の‘舵を取る男’もすばらしい海景画。3年前あった‘オルセー美展’に出品されたから記憶に新しいところ。この絵もシニャックの絵と同様西洋美で開かれた‘ジャポニスム展’で遭遇した。こうした画面構成をみると、西洋画の画家たちが浮世絵の大胆な構図や色使いに大きな影響を受けたことがよくわかる。
ホッパー(1882~1917)の‘大波’は08年シカゴ美であった大回顧展で200%KOされた作品。この絵は夏にみると心が爽快になる。今年1月、ワシントンのコーコランギャラリーで再会のはずだったが、残念なことにどこにも見当たらなかった。惜しいことをした。
海の絵を沢山描いているモネ(1840~1926)、そのなかで明るい色調と光りに満ちた海の光景が目に沁みる‘ブージヴァルの断崖の小道’がとても気に入っている。光を体で感じるときの感覚が絵にそのまま表現されているところがなんといってもすごい。
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