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2013.06.28

ファインバーグコレクション 目をひく応挙、蘆雪、蕭白!

Img_0004_2     円山応挙の‘鯉亀図風炉先屏風’(江戸時代 18世紀)

Img_0006_2                長沢蘆雪の‘藤に群雀図’(18世紀)

Img_0002_2     曽我蕭白の‘宇治川合戦図屏風’(18世紀)

Img_0005_2        鳥文斎栄之の‘遊女と蛍図’(18~19世紀)

円山応挙(1733~1795)が描く鯉の絵にとても魅了されている。その鯉がファインバーグコレクションにもあった。この絵は名古屋の徳川美でみたものとよく似ている。目が寄っていくのは水面下にある鯉の体の描き方。普段みている池の鯉は水面の下はこんなに透き通ってはみえない。だから、余計に釘づけになってみてしまう。

図録をみて惜しいことをしたなと思わせる作品が2点ある。それは前期(5/21~6/16)に展示された長沢蘆雪(1754~1799)の‘藤に群雀図’と‘梅・薔薇に群鳥図’。蘆雪は鳥を描くのが上手い。とくに雀がいい。雀の名手は蘆雪と菱田春草。

雀は一羽でいるとそれほど印象は強くないが、何羽も一緒になって木の枝などにとまっていると人目を惹きつける存在感がでてくる。とにかくにぎやかで群れているのが楽しくてしょうがないという感じ。この‘藤に群雀図’はみたかった!

曽我蕭白(1730~1781)は4点、後期(6/18~7/15)の展示は京博で行われた‘曽我蕭白展’(05年)でもみたことのある‘宇治川合戦図’と仙厓の絵をみている気分になる‘大黒天の餅つき図’。‘宇治川合戦図’で視線がむかうのはどうしても右の武者、京劇の役者のように顔は白く塗りたぐり唇は女でもないのに真っ赤。

なんじゃいこの赤、じぇじぇじぇ!蕭白は色彩にかんしても200%規格外の絵師、派手な赤や黄色をどどっと使う。この色彩パワーは京劇の影響かもしれないが、蕭白にとってどうして京劇が刺激の源になったのだろうか?興味は尽きない。

最後のコーナーは浮世絵の肉筆画と版画が沢山飾ってあった。菱川師宣や師平が描いた吉原風俗画は日本の美術館や展覧会でもなかなかお目にかかれないので、夢中になってみた。ほかで足がとまったのは勝川春章の細密描写が冴える‘文を破る女図’と鳥文斎栄之の蛍と遊ぶ遊女の絵。小さい頃は夏になると蛍を光をみるのが楽しみのひとつだった。絵ではない生の蛍をまたみたくなった。

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コメント

芦雪の『藤に群雀図』は、雀がゆるやかな弧の形に配置された構図にしばし見とれてしまいました。特に上の三羽がまったく同じ姿に描かれ、写実的なのに全体的にはリズムある装飾的な画面。いっしょに行った友人にもコメントしないではいられませんでした。

浮世絵は、いづつやさんもおっしゃる通り特に吉原風俗画が見ものだったと思います。厨房の中まで細部が描きこまれ、「あっ、鍋料理が用意されてる!」などと面白く見ました。(笑)

蕭白は、合戦図でもユーモアを発揮している人ですね!鳥文斎英之の『遊女と蛍図』もシンプルですが魅惑的な作品でした。

投稿: ケンスケ | 2013.06.29 08:34

to ケンスケさん
蘆雪の雀の絵が大好きなものですから、この絵を
見逃したのは悔やまれます。雀は小さくて可愛い
ですね。

アメリカにはボストン美とか今回のファインバーグ
のように師宣とか春章などのいい絵をもっている
美術館がいくつもありますから里帰り展は腹の底
から楽しくなります。

蕭白の男でも口を真っ赤に描く絵心はどこからきて
いるのでしょうね。とにかくパワーみなぎる絵師
です。

投稿: いづつや | 2013.06.30 00:26

栄之の‘遊女と蛍図’は楚蓮香に見立てたのかも知れませんね。

芦雪の描く動物は、雀に限らず何れも眼が可愛いくて、画家の優しさが伝わって来ます。

投稿: ル | 2014.01.24 12:43

to ルさん
栄之の絵はこれまでみたなかでは強く印象に残る
絵でした。おっしゃるような見立てでしょうね。

蘆雪の雀に大変魅せられてますが、正面から牛を
描いたものも愛嬌がありますね。

投稿: いづつや | 2014.01.24 15:51

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