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2013.05.04

クイズ 広重の‘東海道五十三次’に富士は何回でてくる?

Img_2     葛飾北斎の‘富嶽三十六景 神奈川沖浪裏’(1831年)

Img_0002_2     歌川広重の‘東海道五捨三次之内 原 朝之富士’(1833年)

Img_0001_2     渓斎英泉の‘江戸日本橋ヨリ富士ヲ見ル図’(1830~37年)

Img_0003_2     棟方志功の‘富嶽頌 赤富士の柵’(1965年)

絵画に描かれた富士で日本人に最も親しまれているのはやはり葛飾北斎(1760~1849)の‘富嶽三十六景’ではなかろうか。与謝蕪村や梅原龍三郎の描いた富士は教科書でお目にかかることはないが、北斎の富士は必ず載っている。だから、富士の絵というと北斎の浮世絵を思い浮かべる人が多いはず。

‘富嶽三十六景’に描かれた富士は全部で46枚、文字通り富士尽し。富士を連作にして売り出そうというアイデアは誰が思いついたのだろうか?シリーズものは当たると安定した売り上げが確保できる。いつの世にも商売上手がいる。後に印象派のモネはこれにヒントを得て積みわらや睡蓮などの連作を精力的に制作していく。

46枚の富士のうち雄大なスケールで描かれたのは‘凱風快晴’など3点だけ、そのほかは遠くに小さく描かれたり、樽の中に入ったりと手前に大きく描かれた人物や木々などのモチーフの引き立て役として描かれている。でも、富士がなくては絵は成立しない。富士があるから職人の仕事や旅人の姿は生き生きしてくる。で、本当の主役は題名の通り富士山だったのか、となる。

傑作‘神奈川沖浪裏’は浮世絵の代名詞、日本人の誰もがダ・ヴィンチの‘モナリザ’を知っているように、多くの欧米人がこの絵に魅了されている。だから、この絵はまさに世界の美術史におけるお宝、そしてそこに描かれた富士が今度世界遺産になった。波のお化けを思わせる波濤と美しい富士、一度みたら忘れられないこの絵の人気が一段と高まるにちがいない。

さて、タイトルのクイズの答えは次のどれ? A15点 B7点 C3点、正解はBでした!歌川広重(1797~1858)の‘東海道五捨三次之内’シリーズは55点、だから富士の絵は1割強。そのなかで最も大きく富士を描いているのが‘原 朝之富士’。おもしろいのが頂が枠の外にはみ出してるところ。ちょっと頭をのばしてみるか!という感じだが、これで山の立体感がいっそうでてくるのだから絵のマジックをみているよう。

渓斎英泉(1791~1848)の風景画にも富士山がでてくる。この日本橋からながめた富士は構図がとてもいい。手前が魚河岸、富士と魚河岸に挟まれる日本橋、ゆるやかにカーブを描くフォルムの橋の上にどーんと三角構図の富士。こういう風景画らしい作品は簡単に描けそうだが、じつはその逆、なかなか描けない。

棟方志功(1903~1975)の‘赤富士の柵’は草野心平の詩を絵画にしたもの。志功がアメリカに4ヶ月滞在しているとき描かれた。富士山の生命力がこれほど真に迫ってくるのは志功の情熱が霊峰富士の魂と一体化しているからだろう。志功の作品では心を揺すぶる一枚。

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