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2013.03.01

フィラデルフィア美(1)大イベント ルノワール&セザンヌとの対面!

Img_0004_2          フィラデルフィア美の外観

Img_0002_2     ルノワールの‘浴女たち’(1887年)

Img_0003_2     セザンヌの‘サント・ヴィクトワール山’(1904~06年)

Img_0001_2     ロートレックの‘ムーランルージュのダンス’(1890年)

Img_0005     ドガの‘踊りのレッスン’(1878年)

アメリカの東海岸の都市をめぐるツアーはどの旅行会社も売り出している人気のツアーで、ワシントン、フィラデルフィア、ニューヨーク、ボストンなどをまわる。そのなかにちょっと異色のものがA社からでてきた。その違いはフィラデルフィアでは名所観光を見学するだけでなく、フィラデルフィア美へも入館すること。美術館に入るものはこれまでなかったのですぐ参加を申し込んだ。

喜び勇んでの鑑賞時間は1時間半、追っかけ画が必見リストにいっぱい書き込んであるからとても忙しい。大げさにいうと走りながらみている感じ。まず、向かったのがルノワール(1841~1919)の絵がある部屋。印象派は1階にある。

ルーム164に待望の‘浴女たち’がどーんと飾ってあった。印象派の描き方から離れ、ルノワールが整然とした古典的な様式に新しい境地をもとめたこの水浴図との対面を何年待ったことか、やっとみることができた。画集ではイメージしにくいが結構大きな絵。三角形構成のとんがったところにいるちょっと官能的な姿態をみせる女性に自然に目が寄っていく。その前の横向きになっている裸婦をよくみるとキャンバスの表面にひび割れの線がふたつ走っている。ルノワール作品でこういう保存状態がよろしくないものをみたのははじめて。魅了される作品だけに心が痛む。

この部屋にはもう一つの追っかけ画があった。セザンヌ(1839~1906)の‘サント・ヴィクトワール山’、このシリーズをこれまで何点かみてきたが、この美術館にある絵との縁はとても薄かった。過去日本でセザンヌ展が2回開かれたがこうした傑作中の傑作は200%やってこない。また4,5年前にあったフィラデルフィア美展(東京都美)でも当然ダメ。でも、この傑作をみないとセザンヌは済みにならない。その絵の前にようやく立った。

画集で惹かれる通り、画面の多くを占める緑の塊が目に心地いい。そして、紫を中心にしたモザイク画のようにみえるサント・ヴィクトワール山が緑と青とうすい褐色のなかで存在感のある姿をみせている。この絵の隣にもう1点、この山を描いたものが並んでいる。色調はよく似ており、じっくりみないと違いに気づかない。

2枚目の絵よりもうひとつみたい作品が残っている。そう、有名な‘大水浴図’。ところが、どこをみわたしてもない!これは想定外の展開。大変残念だが、こういうことはよくあること、もう一度やって来なさいということかと、気をとりなおして次の部屋に移動した。

リストで◎をつけていたロートレック(1864~1901)の‘ムーランルージュのダンス’は期待通り姿をみせてくれた。アメリカにあるブランド美術館でをみてまわるときの楽しみのひとつがロートレックの油彩画。シカゴ、ワシントンナショナルギャラリー、ボストン、メトロポリタン、どこへいってもいい作品が1,2点ある。ここでも画面に目がはりつくこの絵と対面した。ワシントンでみた‘マルセル・ランデ’とともに大収穫だった。

ドガ(1834~1917)の‘踊りのレッスン’は画面構成に魅せられる。左下と右上をむすぶ対角線で画面は二つの分けられ左が動きのある踊りの場面、そして右は男の先生が静かに踊り子たちをながめ、婦人は椅子に座って新聞を読んでいる。この動と静のコントラストがおもしろい。

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コメント

フィラデルフィアの美術館には行ったことがないのですが、印象派や後期印象派の作品で有名な美術館ですね。しかも相当大きい美術館のようですが。

ルノワールの『浴女たち』は、やはりアングルらの描線を思い起こさせますが森や水の暖かい色はルノワールらしくていいですね。でもひび割れがあるのはどうしてなのでしょう。技法を変えると影響が出るのでしょうか。

『サント・ヴィクトワール山』の実際の緑は薄いのですか。画像では水彩画のような印象を受けます。

ドガ作品の左上の鏡を見て、やはり浮世絵の影響?と思いました。この鏡が画面に広がりを与えていますね。

投稿: ケンスケ | 2013.03.02 08:12

to ケンスケさん
念願のフィラデルフィア美にようやく行けました。
大きな美術館です。短い時間でしたが、広い館内を
一通りまわりました。

ルノワールの絵にひびが入っていたのにびっくり
しました。ちょうどおしりのところにかなり長く
でているので目立ちます。何が原因でこうなった
のでしょうか?

ここに似たようなサント・ヴィクトワール山が2点
あることは画集でみていたのですが、本当に2点あ
るの?という感じでしたがちゃんと並んでました
。どちらも色がよくでていて気に入ってます。

ドガは画面構成が上手いですね。鏡を使ってそこ
に踊り子だけでなく外の風景を映しだすのですから
、浮世絵の得意技をフルに取り入れてます。ロート
レックはドガを尊敬してましたから、ドガのこうし
た描き方もまねしたのかもしれませんね。2点とも
踊りの空間が広くイメージされますね。

投稿: いづつや | 2013.03.02 12:12

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