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2013.03.07

メトロポリタン美(1) ハドソンリバー派の揃い踏み!

Img_0003_2       メトロポリタン美の正面

Img_0001_2     コールの‘雷雨のあとのホウリオウク山からの眺め’(1836年)

Img_0002_2     チャーチの‘アンデスの山奥’(1859年)

Img_2       ビーアスタットの‘ロッキー山脈 ランダーズ・ピーク’(1863年)

ニューヨークのメトロポリタン美を訪問するのは5年ぶり、前回は館内に3時間いたのでお目当ての古典絵画や印象派は高いヒット率でみることができた。だから、今回はそうした絵はパスして見逃したものを中心にした鑑賞。滞在時間は2時間、のんびりみてると目的の半分にも達しないのでスタートするとギアはすぐ‘みるぞ!’モードに切り替わる。

真っ先に向かったのは2階の右手奥にあるアメリカ絵画が展示してある部屋。前回ここは工事のため封鎖されており、サージェントの‘マダムX’など数点を別のところでみたにすぎない。そのため、アメリカ絵画はほとんど初対面。期待の作品はハドソンリバー派。

前回縁のなかったコール(1801~1848)の‘雷雨のあとのホウリオウク山からの眺め’とビアースタット(1830~1902)が予定通り姿を現してくれた。ハドソンリバー派のことを知ったのは03年、NHK教育の番組‘人間講座 美は時を超える’、講師を務めた日本画家の千住博がこの画家たちの作品に導いてくれた。それから10年経ちようやくその絵に出会った。

前回買った美術館の図録を何度もみていたので絵の中にすっと入っていけた。‘雷雨’は右にみえる中洲があって大きく蛇行して流れる川に視線がむかう。その形がとても気になる。そして次に心をとらえるのが左の幹や枝の折れ曲がった大きな木。ここに雷が落ちたのだろう。そこから下の川のほうへ目を移動させると、一人の男性がいることに気づく。ここまでは事前のシミュレーション通り。どうも絵を描いている様子。こういう大きな作品は時間があればずっとみていたくなる。

‘ロッキー山脈’も待望の作品、見事な大風景画といったところ。遠くをみると雪の帽子を被った雄大なロッキー山脈が横に連なり、中景では滝が流れ落ちている。この雪や滝の白が心に強く刻み込まれる。幸運にもワシントンのコーコランギャラリーとここで2回も目を奪われる傑作に遭遇、今年はハドソンリバー派に開眼したモニュメンタルな年になった。

チャーチ(1826~1901)の‘アンデスの山奥’は前回作品を収蔵している倉庫の一角でみた。どうしてこんなところでみるのか不思議に思ったが、1点とはいえハドソンリバー派とはじめて対面したので溜飲を下げた。その絵が今回はコール、ビーアスタットと揃い踏み、3人にもっと近づきたいという気持ちがだんだん大きくなってきている。

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コメント

どれも魅力的で引き込まれてしまう作品ですね。構図もさることながら光の描き方がなんとも素晴らしいです。

ハドソンリバー派の作品は、昨年東京都美術館で開かれたMET展でも立ち止って見ました。

ご紹介の作品も含めハドソンリバー派の作品は、アメリカの大自然を高い視点から俯瞰的に描いていますが、神の視点を表しているのでしょうか。当時のアメリカの画家は敬虔なクリスチャンとして神の創造の偉大さを描いたのでは?と私には感じられます。

ビ―アスタットの『ロッキー山脈』は、10数年前METで見た時、強く惹かれました。昔のインディアンの大自然の中での暮らしは、この絵に描かれているような感じだったのでしょうか。

投稿: ケンスケ | 2013.03.08 08:19

to ケンスケさん
アメリカの壮大な大自然をみていると神のこと
を思い浮かべるでしょうね。

若冲の細密画ではないですが、大きな画面を
細かいところまで精緻に描写して仕上げるには
相当なエネルギーがいりますから、画家の心の
なかに宗教的なものがないとこういう立派な絵
は生まれてこないかもしれませんね。

アメリカの自然を旅したのはグランドキャニ
オンとモニュメントバレーだけでしてロッキー
山脈にはまだ縁がありません。ビーアスタットの
絵をみたからにはなんとしても実景を体験した
ですね。今美術館巡りを少し減らした自然体験
ツアーいろいろ考えているところです。

投稿: いづつや | 2013.03.08 15:18

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