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2013.03.21

メトロポリタン美(10) 額縁にハエがとまっている!

Img_0001_2     クリストゥスの‘カルトゥジオ会修道士の肖像’(1446年)

Img_2     エル・グレコの‘黙示録第5の封印’(1608~14年)

Img_0002_2     ベラスケスの‘エマオの晩餐’(1622~23年)

Img_0003_2     フェルメールの‘窓辺で水差しを持つ女’(1662~65年)

メトロポリタンにある古典絵画はワシントンナショナルギャラリーと同じように前回時間をかけてみたので、リカバリーリストに書き込んでいるのは数点。集合時間が迫っているので大急ぎで回った。

作品が展示してあるのは2階の中央部分の部屋、まず目指したのはファン・エイクの一世代後のクリストゥス(~1476)が描いただまし絵。この修道士の肖像のどこがだまし絵? 額縁の下のところにハエがとまっている(拡大画像で)!前回この絵はリストに載せてなくて見逃した。09年Bunkamuraでだまし絵展があったとき、この絵のことを思い出しほぞを噛んだ。

フランドルの画家たちは自分の技術の高さを誇示するためこういう本物そっくりのものを描いて見る者をびっくりさせた。これも絵画をみる一つの楽しみ。普通こんな肖像画にハエがでてくるなんて思わないから、絵の情報がないと見落とす。関心のある方はこのハエをお忘れなく。

次の追っかけ画はベラスケス(1599~1660)の若い頃の作品‘エマオの晩餐’、前回は肖像画の傑作‘ファン・デ・パレーパの肖像’など4点をみたが、この絵はでてなかった。作品の存在を知ったのもこの後のこと、カラヴァッジョの‘エマオの晩餐’はキリストを正面からとらえているが、ベラスケスはキリストを横向きに描き手をあげ驚いた表情の弟子たちを手前と奥に配置。テーブルを囲む3人を画面いっぱいに描くことでこの奇跡に出くわした弟子の驚きの大きさを表現している。

エル・グレコ(1541~1614)はすでにみている4点、プラスαはなかった。大作‘黙示録第5の封印’の鮮やかな緑と枢機卿の見事な肖像画をしばらく言葉を失ってみていた。ワシントンナショナルギャラリーとMETにあるグレコは真に傑作揃い。作品の質の高さにはほとほと感心させられる。アメリカのコレクターたちはスペイン絵画をスゴイ情熱をもって収集していたに違いない。

今回フェルメール(1632~1675)の部屋では特別の思いがあった。昨年9月、BSプレミアムの‘極上美の饗宴’に出演した歌舞伎俳優の中村獅童がフェルメールの作品に対しおもしろい見方をしていた。それを思い出しながら大好きな‘窓辺で水差しを持つ女’にうっとり。アメリカにあるフェルメールではこの絵に最も魅了されている。

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