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2013.03.10

メトロポリタン美(4) 魅了されたマネとモネはこれ!

Img_2     マネの海景画

Img_0005_2     マネの‘あいさつする闘牛士’(1866~67年)

Img_0002_2     モネの‘ひまわりのブーケ’(1881年)

Img_0001_2     モネの‘睡蓮’(1919年)

印象派絵画をみることはライフワークなのでリカバリーをなしとげたい作品は手元にある画集や美術本を総動員して入念に作成してある。リストに載せているマネ(1832~1883)は6点。はたして、対面できたのは5点、フィラデルフィア美同様調子がいい。しかも嬉しいことに情報のなかったプラスαが2点。

スペインの風土や人々の生き方を愛し、ベラスケスやゴヤなどスペインの画家が描く作品から大きな刺激をうけたマネ、ワシントンのフィリップスコレクション、ナショナルギャラリーとMETにはそのスペイン趣味を表現した作品がいくつもある。

‘あいさつをする闘牛士’はその一枚、黒みをおびた黄土色の背景に観客にあいさつをする闘牛士が浮き上がっている。目を惹くのがソックスの白と靴の黒のコントラスト、頭の髪の毛と頬のひげの黒はまさに純黒といった感じ。頭のほうは違和感はないが、頬はこんなに黒くはないはずだが、まるでつくりもののひげをつけているよう。もう一点、右腕に赤いケープをかけてポーズをとっている粋な闘牛士を描いた作品も横に並んでいた。

予定通りリカバリーがうまくいったのでほっとしていると、これらよりぐっとくる作品が現れた。今回縁がある海を描いた絵。タイトルや制作時期は確認しなかったが、波が大きくうねるリアルな描写に目が釘づけになった。そして、遠くに見える船と手前の小さな帆船をむすぶ対角線によってつくられる奥行きのある空間構成が広々とした海の情景をイメージさせてくれる。いい絵をみた。

お気に入りのモネは全部で17点、ここでも数は最も多い。08年のときは16点、そのなかに3点の花の静物画があったのだが、今回それらが強く印象に残った。その1点がひまわり。10年パリのグランパレで開催された大モネ展で心を奪われる花の絵と遭遇したが、そのときと同じように感動の袋が大きく膨らんだ。海外の美術館でもモネのこういう静物画をみる機会はほとんどないから、その美しさにハッとするのかもしれない。

さらに横長の睡蓮の絵にも足がとまった。このキャンバスは珍しいので、前回もいい気持ちになったことをよく覚えている。横にお馴染みの‘睡蓮の池と日本の橋’があったが、この睡蓮の明るい黄色のほうが倍の磁力を放っていた。

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コメント

マネの海景画、とても魅力的な絵ですね! 平面的な色の塗りがそれ以前の絵画や同時代のモネなどと違って新鮮な印象を与えます。

『あいさつする闘牛士』もマネらしい黒にピンクや水色、赤が映えていていいですね。そして背景は、ベラスケス的な曖昧な空間。METにある私の好きな『スペイン人の歌手』やオルセーの『横笛を吹く少年』も同系統の背景ですが、その背景のために人物に強いスポットライトが当たりますね。

モネの二点は、目を見張るような色です。ルノワール的な明るく、淡い黄色、緑、ピンク、紫。モネはルノワールといっしょに制作していたから影響も受けたのでしょうか。METで見た記憶がはっきりしないのですが実物は、きっとものすごく素晴らしい色彩なんでしょうね。

投稿: ケンスケ | 2013.03.10 22:47

to ケンスケさん
気になっていた‘闘牛士に会えて、‘マネ夫人’も
ありましたから、リカバリーは上々でした。そして
オマケにぐっとくる海の絵とくればいうことあり
ません。

カラヴァッジョ、ベラスケス、マネと流れる生感覚
のDNAの継承を勝手に信じてますから、マネの
人物画はおろそかにできません。収穫の多い
美術館めぐりでした。

モネの静物画は見る機会がほとんどありませんから、
夢中になってみました。ルノワールとモネの花の絵、
どちらも魅力にあふれてます。その明るい色使い
に酔いしれますね。

投稿: いづつや | 2013.03.11 01:10

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