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2013.03.29

MoMA(7) シュルレアリスム エンターテイメント!

Img_0003_2     マグリットの‘光の帝国Ⅱ’(1950年)

Img_0002_2     マグリットの‘偽りの鏡’(1928年)

Img     クレーの‘魚のまわりで’(1826年)

Img_0001_2     クレーの‘猫と鳥’(1928年)

美術本に載っている有名な絵と対面するときは特別な感情が湧き上がってくる。MoMAにはそんな絵が4点ある。ピカソの‘アヴィニョンの娘たち’、シャガールの‘私と村’、ダリの‘記憶の固執’、そしてモンドリアンの‘ブロードウェイ・ブギウギ’。

1990年、1993年にここへ来た時この4点は2回とも揃い踏みだった。ところが、今回はちがった。展示してあったのは‘アヴィニョンの娘たち’と‘ブロードウェイ・ブギウギ’、シャガールとダリはローテーションのため倉庫でお休みなのか、それともたまたま他館へ貸出し中なのかわからないが、定番の名画がないと面食らう。

フィラデルフィア美でシャガールは数点みることになっていたが、時間に追われパニック状態になり展示室をひとつとばすという決定的なミスと犯したため対面のチャンスが消えてしまった。そして、MoMAでも‘私と村’と遭遇できず、悪い流れが2日続いた。

シュルレアリスムは代表格のダリは1点も展示してなかったが、マグリット2点、ミロ4点、タンギー2点、エルンスト1点のラインナップ。そして、半分シュルレアリストのクレーが‘魚のまわりに’や‘猫と鳥’など5点。このなかでとくに印象深いのがマグリットとクレー。

ここにあげた4点はすでにみているものだが、こういういい絵は何度みても楽しい。展示室のなかで一際輝いているのがマグリット(1898~1967)の‘光の帝国Ⅱ’、ブリュッセルの王立美にあるものは縦長のカンバスなのに対してこちらは横長。この絵はぱっとみるとどこがシュールなの?という感じ。夕暮れ時は昼間の残像があるのでこんな光景に出くわすことはままある。

‘偽りの鏡’もなんとか絵のなかにはいっていける。画面いっぱいに描かれた目が強いインパクトをもっているが、瞳と雲のダブルイメージはまあわかりやすいし、瞳のむこうに大空が広がっていることもイメージできる。マグリットのシュール画はダリの夢の世界とはちがっていつも見慣れている光景がモチーフに使われているので、エンターテイメント感覚で楽しめるのが特徴。

クレー(1879~1940)の作品のなかで最も好きな絵‘魚のまわりで’と再会した。魚や丸は小学生の子どもでも描けそうだが、お皿の青やまわりの黄色の配色には天性のカラリスト、クレーならではの豊かな才能が発揮されている。しばらくいい気持でみていた。

絵の前でニヤニヤしていたのが‘猫と鳥’、額のところに描かれた鳥はこの猫がこれから食べてしまおうと考えている鳥が頭にちらついていることの表現だろう。猫の気持ちがこれほど伝わってくる絵を歌川国芳がみたら裸足で逃げるにちがいない。

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