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2013.02.16

ナショナルギャラリー(7) 期待を上回るロスココレクション!

Img_2          ロスコの作品

Img_0001_2     アルバースの‘正方形へのオマージュ’

Img_0004_2     ブランクーシの‘空間の中の鳥’(1925年)

Img_0002_2     デュシャンの‘なりたての未亡人(フレッシュ・ウィドウ)’(1920年)

忙しくみてまわった東館だが出会った作品の充実度は前回の3倍くらいあった。美術館めぐりで一番ショックなことは展示室が工事関係などで封鎖されいるとき。5年前の東館は追っかけ作品はことごとく期待を裏切られ満足度はまことに小さかった

ところが今回はとても調子がいい。前日出かけたフィリップスコレクションのロスコルームの余韻に浸っているのにロスコ(1903~1970)がまたも4点姿を現わしてくれた。目が釘づけになったのがピンクと黒と橙色の色面の組み合わせ。黒との対比でピンクが浮き上がっている。長方形の色面がニ、三重なる構成にはいろいろなヴァリエーションがあるが、こういう明るい色に惹かれていたので興奮状態でみていた。これでロスコは2日で8点、このあとNYのメトロポリタンで3点、MoMAで1点遭遇したので全部で12点、ロスコに対する熱い思いがミューズに伝わったのかもしれない。

薄塗りで輪郭のぼやけているロスコの作品に対して、アルバース(1888~1976)の色彩対比は整然としている。1950年から制作をはじめた‘正方形へのオマージュ’は千点以上にのぼる。この作品は一番外側が青、その次はグレイ、そして中央は黄色。じっと見ていると目の錯覚で色がこちらに向かってきたり奥に後退しているようにみえる。陰影をつけなくてもまた遠近法を使わなくても色調に変化をつけたり、色の間の相互作用によって絵画空間が立体的になり様々なイメージが喚起される。色彩の探求はじつに奥が深い。

ルーマニア出身の彫刻家、ブランクーシ(1876~1957)の生み出す抽象彫刻に限りない魅力を感じている。大理石でつくられた‘空間の中の鳥’は単純化を極めたそのフォルムがなんとも美しい、みるたびに思うのだがこれは鳥の姿ではなく三ケ月がしゃんと背筋を伸ばし夜空を照らしている光景をイメージしてしまう。

デュシャン(1887~1968)の‘なりたての未亡人(フレッシュ・ウィドウ)’は言葉遊びから生まれた作品。‘フランス窓(フレンチ・ウィンドウ)’と読み間違えることを狙っている。デュシャンは物とイメージと言葉の関係をいとも簡単組み替えてしまう、そして物体からすっと意味をはぎとることで次の作品レディメイドが誕生した。 

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