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2013.02.21

質の高い現代アートが揃うハーシュホーン美!

Img_3     ワシントン ハーシュホーン美とリキテンスタインのオブジェ

Img_0002_2     ミロの‘サーカスの馬’(1927年)

Img_0003_2     デ・クーニングの‘女’

Img_0004_2     ベーコンの‘ある肖像のための習作’

Img_0001_2     バッラの‘ボッチョーニの力Ⅰ’(1916~17年)

5年前ワシントンにきたとき航空宇宙博物館のすぐ隣にあるハーシュホーン美の前で写真を撮った。庭に飾ってあるリキテンスタインのオブジェに惹かれたからである。でも、ここは情報がなく訪問の対象ではなかった。その美術館のなかに足を踏み入れた。すると質の高い現代アートが次々と姿を現す。ここは知る人ぞ知る優れた現代アートの美術館にちがいない。

作品が展示されているのは2階と3階、企画展をやっている2階はパスして所蔵品のある3階に上がった。まず出迎えてくれたのは‘夢の美術館’(拙ブログ12/6/17)でとりあげたミロ(1893~1983)の‘サーカスの馬’、出足は好調。ミロにとってシンプルで自由に描かれたフォルムは人や鳥や動物の記号。この記号によってミロ独特の夢の世界が構成されている。もう一点、もうすこしにぎやかな作品にも魅了された。フィリップスコレクションに次いでここでもいい作品と巡り合えたのは幸運だった。

硬くて冷たいイメージのする抽象作品のなかでデ・クーニングの‘女’シリーズは親しみを覚える異色の作品。出会った4点は全部このシリーズ。とくに引き込まれた女がこの絵。きりりとした大きな目がやけに生々しいのに体のまわりは純粋抽象の線や色彩で表現されている。こういう具象と抽象の混じった作品では色彩そのものに命が宿っているようにみえてくる。

3月になると東京の美術館は西洋絵画の共演でいっそう活気づく。そのひとつが東近美で開催される‘ベーコン展’(3/8~5/6)。ベーコン(1909~1992)はロンドンのテートブリテンを数回訪れたのでその作風に一応目は慣れている。これまで体験した作品の数は少ない、でも画家のイメージはしっかりできている。それは幽霊を描く画家。

このイメージがつくられたのはNYのMoMAでみた‘ある肖像のための習作’。今回ハーシュホーンでなんとベーコン5点と遭遇したが、このなかにMoMAでみたものの別ヴァージョンがあった。これはベラスケスの‘インノケンティウス10世’(ローマ ドーリア・パンフィーリ美 10/3/4)のパロディ画、真っ暗な背景に建物の骨組みとなる鉄筋のような線は金色で彩色されて縦横にのび法皇なる人物をかこんでいる。どうみたってこれは幽霊。ベーコンはどうして幽霊にとりつかれたのだろうか?

通路は建物の形から円い帯になっており、ここにあまり大きくない彫刻やオブジェが飾られていた。ミロの‘女’というタイトルのついた彫刻があり、ほかにもお馴染みのムーアとかアルプ、バッラ、ジャコメッティなどなど。とくに強い磁力を放っていたのは未来派のバッラ(1871~1958)の赤い彫刻。躍動感のあふれた造形に元気をもらった。

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