« 満足のキメ手はリファレンス作品! 魅了される紫 | トップページ | 満足のキメ手はリファレンス作品! 準ビッグネームの傑作(1) »

2012.12.14

満足のキメ手はリファレンス作品! 黒の画家

4563     マネの‘すみれの花束をつけたベルト・モリゾ’(1872年 オルセー美)

4562          ルノワールの‘桟敷席’(1874年 ロンドン コートールド美)

4561        ゴヤの‘ドーニャ・イサベル・デ・ポルセール’(1805年 ロンドン国立美)

4564     ゴッホの‘じゃがいもを食べる人たち’(1885年 アムステルダム ゴッホ美)

4565     スーラージュの‘絵画 1985’(1985年 パリ ポンピドー)

近代に入ってから活躍した画家が描いた絵で黒が強く印象づけられる作品は3点がすぐ思いつく。黒の名手、マネ(1832~1883)のベルト・モリゾの肖像画、ルノワール(1841~1919)の‘桟敷席’、そしてゴヤ(1746~1828)のマハの衣装を着ている女性の肖像画。

2年前三菱一号館美で開館記念の‘マネ展’があり、モリゾを描いた作品を‘すみれの花束’など5点みた。モリゾの写真を過去みたかどうか記憶が定かではないが、絵をみるかぎりこの女性が多くの男性の心に火をつけるとびっきりの美貌の持ち主であったことが容易にわかる。そして、こういう知的な美女によく似合うのが黒い衣装。黒に引き立てられた白い顔がとても神々しく感じられる。

パレットから黒の絵の具を追放した印象派だが、ルノワールの初期の作品のなかには黒の傑作が1点ある。それがロンドンのコートールド美にある‘桟敷席’。これまで数回紹介したが、My好きなルノワールのベスト5に登録しており憧れの作品として不動の地位を築いている。

スペインの巨匠ゴヤ(1746~1828)の描く肖像画には名画が揃っているが、‘ドーニャ・イサベル・デ・ポルセール’も体が熱くなるくらい魅力に富んだ一枚。黒いレースから透けて見える肌のピンク色の輝きに思わず目が釘付けになる。

ゴッホ(1853~1890)がオランダにいた頃描いた作品のなかで群をぬいていいのが‘じゃがいもを食べる人たち’。働く人々を愛しつづけたゴッホは農家におけるつつましい食事の光景を見事に描写している。

‘黒のペインター’と呼ばれるフランスの抽象画家、スーラージュ(1919~)。黒の絵としてこれほどわかり易い絵はなく、大きな画面はピアノの鍵盤のような4つのパネルで構成されている。かすれぎみに走る白い線は決して整然と引かれていないが、それがかえって何か不気味なものの存在を暗示させる。

|

« 満足のキメ手はリファレンス作品! 魅了される紫 | トップページ | 満足のキメ手はリファレンス作品! 準ビッグネームの傑作(1) »

コメント

マネは黒が印象に残る画家ですね。

『桟敷席』は、私の好きな作品の一つです。

マネは、ベラスケスやゴヤの作品に傾倒していたから黒を好んだのでしょうか。

ゴッホがオランダ時代に描いた作品の黒系統の色は生活の過酷さを強烈に感じさせて、アルル時代の明るい原色とは同じ画家のものとは思えません。

投稿: ケンスケ | 2012.12.16 08:31

to ケンスケさん
マネの黒好みはスペインの絵画との関連がある
かもしれませんね。

‘桟敷席’に200%惚れています。はじめて
日本でみたときは卒倒しそうでした。

ゴッホのオランダ時代の絵にもいいのがあり
ますね。絵描きとしての技量はまだ発展途上で
すが、農民たちの内面が強く伝わってきます。

投稿: いづつや | 2012.12.17 00:21

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 満足のキメ手はリファレンス作品! 黒の画家:

« 満足のキメ手はリファレンス作品! 魅了される紫 | トップページ | 満足のキメ手はリファレンス作品! 準ビッグネームの傑作(1) »