« 満足のキメ手はリファレンス作品! 赤の衝撃 | トップページ | 藤川球児 カブスへ入団! »

2012.12.05

満足のキメ手はリファレンス作品! 深く安らぐ緑

4533_2       グレコの‘受胎告知’(1596~1600年 マドリード プラド美)

4529_2   ファン・エイクの‘アルノルフィーニ夫妻の肖像’(1434年 ロンドン国立美) 

4531_2         モネの‘カミーユ(緑l衣の女)’(1866年 ブレーメン美)

4530_2     アンリ・ルソーの‘蛇使いの女’(1907年 パリ オルセー美)

4532_2     オキーフの‘ジャック・イン・ザ・プルピットⅣ’(1930年 ワシントン国立美)

今年も残り1ヶ月となり心は来年開催される西洋絵画の展覧会のほうへ向かっている。あと40数日ではじまるのが待望の‘エル・グレコ展’(1/19~3/31 東京都美)。これを皮切りに1ヶ月ごとにビッグな展覧会が続いていく。

ざっとあげてみると
‘クラーク・コレクション展’(2/9~5/26) 三菱一号館美
‘ラファエロ展’(3/2~6/2) 西洋美
‘ベーコン展’(3/8~5/6) 東近美
‘ルーベンス展’(3/9~4/21) Bunkamura
‘貴婦人と一角獣展’(4/25~7/15) 国立新美

グレコ展は1986年に西洋美で行われたグローバルクラスの大回顧展(作品数49点)を上回る作品が集結するというのだから、否が応でもテンションがあがる。じつはこの展覧会をみてグレコ(1541から614)に開眼し、緑がMyカラーになった。目玉の作品はプラドからやって来た有名な‘受胎告知’。大天使ガブリエルのまとった緑の衣を釘付けになってみた。

普通の回顧展だと同じ題材の作品は2点がいいとこだろうが、‘受胎告知’はほかに大原美にあるものなどが5点でていた。大原美の絵ではガブリエルの衣は黄色になっており、グレコはこの天使を二つの色で描いている。

ロンドンでみたファン・エイク(1390~1441)の‘アルノルフィーニ夫妻の肖像’も緑が印象深い作品。左にいる夫の顔は何度みても好きになれないが、妻の誠実そうな表情と緻密に描かれた緑の衣裳が心を安らかにしてくれる。

2年前みたモネ(1841~1926)の回顧展でサプライズの作品のひとつが‘緑衣の女’。これは図版では想像できない大きな絵で黒のストライプが縦にはいる緑の衣裳がやや後ろをむきかげんなカミーユの存在感をいっそう引き立てていた。この緑は忘れられない。

つい最近‘美の巨人たち’でとりあげられたルソー(1844~1910)の‘蛇使いの女’、この絵は2年前日本ではじめて公開され美術ファンをおおいに喜ばせた。ジャングルの生命力を表した緑のグラデーションには毎度々強く惹きこまれる。また、画面の構成が本当にすばらしい。

オキーフ(1887~1986)はホッパーやホーマーとともに大好きなアメリカの画家。4年前、アメリカの美術館を回った際ワシントンナショナルギャラリーで対面した‘ジャック・イン・ザ・プルピットⅣ’が特◎緑の絵リストに加わった。この美術館にはこのシリーズがほかにもあるので、次回はこれらがみれることを祈っている。

|

« 満足のキメ手はリファレンス作品! 赤の衝撃 | トップページ | 藤川球児 カブスへ入団! »

コメント

今回もそれぞれ名高い作品ですね! ブレーメンのモネの作品は実見していないので画集で見ただけですが。

さて個人的にエル・グレコの『受胎告知』には、はっきりとした思い出があります。26年以上前二度目にプラドに行った時、初めて見たのです(一度目の時は、プラドから寄託の形で別の美術館に所有されていて見ることができませんでした)が、釘づけになるくらいの衝撃を受けました。

プラドに並ぶエル・グレコの傑作の中でも『受胎告知』の色彩と表現力はとりわけ強烈で、しばし見とれてしまいました。

エル・グレコは、ずっとあとの後期印象派やフォーヴィスムの画家と同じくらい、すでに色彩そのものの表現力に気づいていた画家だったのですね。『受胎告知』では、赤と補色になっている緑が抜群の効果を上げています。

それにしても本当にすごい作品は、こちらからアプローチしようとせずとも、ぐいぐい引き込んでくる力を持っている。改めてそう思います。

投稿: ケンスケ | 2012.12.06 21:47

to ケンスケさん
Myカラーの緑ですから、これらの絵には特別
の思い入れがあります。

グレコはティツィアーノやティントレットの
色彩に影響を受けた画家ですから、色彩の力
をとても感じますね。色彩は人々の感情の反映
ともいえますから、内面をとらえようとした
表現主義に通じるものがあります。

大天使の衣の緑とトレド風景の木々の緑で緑の
画家グレコが強烈に印象づけられることになり
ました。

投稿: いづつや | 2012.12.07 00:16

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 満足のキメ手はリファレンス作品! 深く安らぐ緑:

« 満足のキメ手はリファレンス作品! 赤の衝撃 | トップページ | 藤川球児 カブスへ入団! »