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2012.12.15

満足のキメ手はリファレンス作品! 準ビッグネームの傑作(1)

4566  ジョルダーノの‘フィネウスを石に変えるペルセウス’(1680年 ロンドン国立美)

4569_2     グエルチーノの‘聖ペトロニラの埋葬’(1621~23年 ローマ カピトリーノ美)

4567     ホントホルストの‘大祭司の前のキリスト’(1617年 ロンドン国立美)

4568_2     ドメニキーノの‘ディアナの狩猟’(1616~1617年 ローマ ボルゲーゼ美)

西洋絵画の歴史のなかで名をなした画家、例えばダ・ヴィンチとかピカソのようないわゆるビッグネームの画家はその作品が美術の教科書にでてきたり、美術館で開かれる展覧会の目玉の絵になったりするから、絵画ファンだけでなく普通程度の関心で絵に接している人でも頭のなかに入っている。

美術館に展示されている作品は普通はこういう第一列にいる画家と次の二列にいる画家、準ビッグネームの作品まで。数でいうと二列の画家のほうが多いが、美術館めぐりをしていると時々準ビッグネームの作品でびっくりするような傑作と出くわすことがある。今日はそんなサプライズの作品をいくつか。

ロンドンのナショナルギャラリーで忘れられない体験があった。その絵はジョルダーノ(1634~1705)の‘フィネウスとその一味を石にするペルセウス’。美術館に飾ってある神話画のなかで一番大きい絵で縦2.75m、横3.66mある。

ジョルダーノはブランド美術館では展示されているので一応名前は知っている。だが、絵の前に長くいたことはなかった。ところが、この絵は違った。ええー、ジョルダーノにこんないい絵があったの!という感じ。メドゥーサの首を持つペルセウスの迫真のどや顔に視線が釘付けになる。

カラヴァッジョの影響を受けたグエルチーノ(1591~1666)もジョルダーノ同様、‘聖ペトロニラの埋葬’と出会うまではそれほど熱心にみない画家だった。2年前訪問したカピトリーニ美での一番のお目当てはカラヴァッジョの2つの絵だったが、同じ部屋に想定外のオマケがひょいと現れた。背景の空と衣装の目の覚めるような青、そして動きのある人物を斜めに配置する巧みな構成、これには200%参った。日本に帰って調べてみると、この‘聖ペトロニラの埋葬’は最高傑作だった。たまにはこんな大収穫がある。

ホントホルスト(1592~1657)はとても気になる画家。今年国立新美であった‘大エルミタージュ美展’で念願だった‘幼少期のキリスト’をみることができた。ロンドンのナショナルギャラリーにある‘大司祭の前のキリスト’とこの絵をみたから満ち足りた気分になる。ホントホルストはカラヴァッジョとラ・トゥールの光の描写をミックスし独自の作風をつくりだした。

予約をとってボルゲーゼ美に入館された人は用意した感動の袋が大きく膨らんだことにちがいないが、そのなかにはドメニキーノ(1581~1641)の傑作‘ディアナの狩猟’も多分入っているだろう。こんなに美しくて楽しいギリシャ神話の絵は滅多にない。

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