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2012.11.12

‘アイルワースのモナリザ’はダヴィンチの真作!?

4445_2          ‘アイルワースのモナリザ’(16世紀 個人)

4444_2             ‘モナリザ’(1503~05年 ルーヴル美)

昨日の朝日新聞に1ヶ月前から気になっていたダヴィンチ作品の話が掲載された。そのことについて少しばかり。

9月27日、‘アイルワースのモナリザ’はダヴィンチの真作!というニュースが入ってきたときはそれ本当?という気持ちのほうが強かった。こうした作品の真贋論争に関する話は有名な画家の作品が盗まれたとか、誰々の作品がオークションで史上最高の金額で落札されたとか、また新たな作品が発見されたといった話と同様に大いに好奇心を刺激する。

今回のニュースは特別関心が高い。というのも、この‘アイルワースのモナリザ’という作品は今年春にBunkamuraで開催された‘レオナルド・ダ・ヴィンチ 美の理想’展(3/31~6/10)でお目にかかったからである。でも、この展覧会で関心があったのは‘ほつれ髪の女’だけだったので、この絵についてはどうせ誰かの模写ではないの?という印象がぬぐえず、ささっとみて終わりだった。

この絵の説明書きは‘レオナルドによる1503年の未完成作説あり’となっていたが、半年経ち絵を管理するモナリザ財団(チューリヒ)はダヴィンチの真作として発表した。財団によるとこの肖像画は若いモナリザを描いたもので、ルーヴルにある‘モナリザ’と顔の比率や隠れた技術が同じという。

だが、若いモナリザといっても二人が同一人物という感じがしない。一番の違いは目。‘アイルワース’のほうは目力がとても強い。年をとるとこの目がルーヴルの‘モナリザ’のような感じになるのだろうか。人物を描くとき最も大事なのは目であることは昔から変わらない、だから目の表現がこれだけ違うということはもし同じ人物をダヴィンチが描いたのなら、時間の経緯とともに画家の女性に対する感じ方がだいぶ変わったことになる。やはり真作説とするのはかなり無理がある。

この絵の真贋論争、これで終わりとはいかない。ルーヴルの‘モナリザ’のオリジナルの色を再現させたフランスの光学技師パスカル・スコット氏に解析を依頼すれば一気に解決するような気もするのだが、モナリザ財団の研究者は乗らないだろう。さて、この話どう展開するのか、ちょっと覚えておきたい。

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コメント

アイルワ―スのモナリザに関する報道を私も読みましたが、Bunkamuraで見たとき、模写ではないかと思いました。やはりオリジナルとは出来栄えがだいぶ違うのではないでしょうか。

プラド美術館のモナリザの模写についてもご存知ですか。今年の2月にネットを中心にかなり報道されていました。プラドの作品は背景が黒く塗りつぶされていたのがX線画像を使った調査でオリジナルと同じ風景が発見され、もとの状態に洗浄されたそうです。

この作品は、なんとダ・ヴィンチがオリジナルを制作していたのと同時に同じアトリエで弟子(誰かはまだ特定されていない)が制作したそうです。証拠は、X線画像で見つかった、両作品になされた同じ下書きの変更らしいです。

http://www.museodelprado.es/coleccion/galeria-on-line/obra/mona-lisa-o-la-gioconda/

投稿: ケンスケ | 2012.11.13 12:42

to ケンスケさん
Bunkamuraでみたときは心が動きませんで
したから、自分の直感を信じようと思います。

プラドにもモナリザの模写があるようですね。
はじめてみました。情報ありがとうございます。

投稿: いづつや | 2012.11.13 18:45

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