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2012.10.13

目を見張らせる光と色彩の饗宴!

4342_2     レンブラントの‘フローラ’(1654年頃)

4341_2     ターナーの‘ヴェネツィア、サルーテ聖堂の柱廊から望む’(1835年頃)

4344_2       ゴーギャンの‘水浴するタヒチの女たち’(1892年)

4343_2           ルドンの‘中国の花瓶に活けられたブーケ’(1912~14年)


4年前メトロポリタン美を訪問したとき、事前に作成した‘必見名画リスト’をにぎりしめて館内を走り回った。お陰でお目当ての作品はかなりみることができた。でも、残念ながら姿を見せてくれなかったものがいくつかある。

それらが今回のメトロポリタン美展で何点リカバリーなるか、追っかけ画の筆頭にあげていたのがレンブラント(1606~1669)の‘フローラ’。絵をみるとき心がけていることがある。最初は画面に顔を寄せてみるが、そのあと後ろに下がってみてみる。光の輝きをほかの絵と比べるためである。

絵はやはり本物をみないと画家の本当のすごさがわからない。左からあたる光によって横向きのフローラが背景の闇から浮き上がっている。レンブラントは絵の細部はところどころ手抜きをする。前に出している左手は闇のなかに隠れているので指はざざっと描かれている。見る者の視線はこんなところにいかないことを知っているのである。

絵画作品のなかで最も明るく光があふれているのがターナー(1775~1851)のヴェネツィアの風景を描いたもの。ターナーはロンドンのナショナルギャラリーやテートブリテンでいろいろみてきたが、こんなに明るい絵ははじめてかもしれない。この雲の白は本当に目に焼きつく。

最後の‘水の世界’の部屋にはこのターナーの絵をはじめご機嫌な作品がずらっと並んでいる。モネの‘マヌポルト’(拙ブログ8/28)、セザンヌの‘レスタックからマルセイユ湾を望む’(08/5/16)、そしてホーマーの‘月光、ウッドアイランド灯台’。

Metにはゴーギャン(1848~1903)のいい絵が揃っている。そのなかでまだ縁がなかったのが‘水浴するタヒチの女たち’、存在感のある裸の女が画面中央に後ろ姿で平板な緑の色面に囲まれるように立っている。これでMetとワシントンナショナルギャラリーが所蔵するゴーギャン作品を全部みることができた。ちょっと感慨深い。

今回ハットする絵があった。ルドン(1840~1916)の‘中国の花瓶に活けられたブーケ’。とくに心を奪われたのは右の赤い花。昨年訪問したクレラー=ミュラー美、ゴッホ美、そして今年の三菱一号館美でルドンをみる機会があったが、この絵がベストワン。目の覚めるよう色彩の輝きを放つルドンの花の絵はなかなかお目にかかれない。Metにこんなすばらしいのがあったとは!大収穫だった。

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コメント

私が前から大好きなターナーの『ヴェネツィアの大運河』の画像ありがとうございます。

今回のメトロポリタン展は風景画が本当に充実し、METの実力を存分に見せてくれますね。

風景画以外も含め19世紀のオールスターが集まっている感を持ちました。しかもコンスタブル、ミレー、モネ、セザンヌ、ゴッホ、ルドン、ルソーなど一級品ばかり。目が眩むような感じでした。

METと東京都美術館に感謝いっぱいです!

投稿: ケンスケ | 2012.10.14 21:38

to ケンスケさん
今回出品されたターナー、ちょっと離れてみても
発光体があるような感じで輝いてましたね。
参りました!

私は光と色彩を楽しむために絵画を見ているの
ですが、レンブラント、ホッパー、ターナー、
ホーマーの4点にとくに感激しました。そして、
想定外のルドンの赤。

東京都美はこのあと、あのグレコ展ですから
大張り切りですね。今は東京都美、国立新美、
西洋美、Bunkamura、三菱一号館美の5強に
ものすごく期待してます。

投稿: いづつや | 2012.10.14 23:52

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