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2012.09.04

ハドリアヌスの愛したアンティノウス!

4244_3     ‘ハドリアヌス帝の胸像’(2世紀 ローマ国立博)

4245_2       ‘アンティノウスの像’(2世紀 ローマ カピトリーニ美)

4246     古代ローマ世界

2年前、ローマの国立博物館やカピトリーニ美にでかけたときギリシャの神々の彫像やローマ皇帝の胸像などを沢山みた。そのなかで立派なあごひげをはやした14代皇帝ハドリアヌス(76~138)の像はよく覚えている。そして、若々しいアンティノウスの美しい姿にも足がとまった。

ところが、そのとき二つの像はつながっていない。ハドリアヌスが愛したのは妻のサヴィーナではなく美少年アンティノウスだったということを知らなかったのである。二人の関係を知ったのはほんの2ヶ月前。ハドリアヌスは同性愛の趣味があったのか!という感じ。

こうなるといろいろ知りたくなる。二人のことを少しばかり。アンティノウスはそれはそれは美しい容貌をしていたらしい。彼はギリシャ人で生まれたのは小アジア北西に位置するビティニア(現在のトルコ)。ハドリアヌスは皇帝になってから実施した領土視察のときみそめたという。アンティノウスは15歳前後、そしてハドリアヌスの歳はというと48歳。

それ以降ハドリアヌスは領土視察に妻や側近とともにアンティノウスも連れて行く。ところが楽しい関係が7年くらい続いたあと悲劇が待っていた。130年エジプトに出かけたとき、アンティノウスがナイル川で溺死したのである。ハドリアヌスの悲しみは深く誰も慰めようがなかったという。

悲しみにくれるハドリアヌスはこのあと人々に何と思われようとかまわないというような行動をとる。アンティノウスを神格化するため、事故の起きた場所の対岸に新都市アンティノポリスを建設し、ギリシャでは腕のいい彫刻家を集めアンティノウスの彫像を大量につくらせた。

これまでギリシャやローマの美術館とかルーヴルなどでよくアンティノウスの彫像にでくわしたのはこのためだった。

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コメント

ローマ皇帝の名前は映画や物語で‘聞いたことある・・・’が多ので興味が湧いてきます・・・。

個人的に地中海文明には魅力を感じてますので いづつや様のこういうお話は楽しいです。
冷房や暖房設備、ビニールハウスなどのなかった時代は
気候温暖な地中海から文明が発生したのでしょうか・・・

投稿: Baroque | 2012.09.05 20:31

to Baroqueさん
シチリアとか北アフリカなど穏やかな地中海
の沿岸を旅行してみたくなりました。

古代ローマ時代、船が行き来し食料や壺といっ
た実用品などの交易が頻繁に行われ豊かな世界
が広がっていたのでしょうね。

投稿: いづつや | 2012.09.05 23:41

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