ローマ史に輝く名将ハンニバルと女王クレオパトラ!
ターナーの‘吹雪 アルプスを越えるハンニバル軍’(1812年 テート・ブリテン)
トレヴィサーニの‘アントニウスとクレオパトラの饗宴’(17世紀 ウフィツィ美)
カニャッチの‘クレオパトラの自殺’(1659~63年 ウィーン美術史美)
西洋史にでてくる武将の名将列伝をつくるとすれば絶対にはずせないのがマケドニアのアレクサンドロス大王(BC356~323)と古代カルタゴの名将ハンニバル(BC247~183)。
ハンニバルが象を率きつれてアルプスを越えローマ軍を打ち負かしたという話を聞いたのは中学生の頃だった高校生の頃だったか忘れたが、とにかくすごいことをやった武将がアフリカの北にいたことはしっかりインプットされた。
でも、それがBC218年に起きたことであり、カルタゴが当時地中海を支配していた大国でローマはまだ新興国にすぎなかったことなどはもちろん深く理解していない。関心は一点、厳しい冬の時期にどうやってあのアルプスを象が登ったのかだった。事実イタリアにたどりついた象はたったの1頭だけだった。
少年画報などでみた絵にくらべるとターナー(1775~1851)の描いた‘吹雪 アルプスを越えるハンニバルとその軍勢’はだいぶ趣がちがう。ここでの主役は吹雪、これまでどういうわけかこの絵に縁がないので早く真近でみてみたい。
エジプトの女王クレオパトラはローマ史には欠かせない大スター。クレオパトラをエリザベス・テーラー、カエサルをレックス・ハリソンが演じたハリウッド映画がいまでも強烈に目に焼きついている。カエサルが暗殺されたあと、クレオパトラはアントニウスを操りエジプトに君臨しようとする。トレヴィサーニ(1656~1746)の絵ではクレオパトラをどうしても魔性の女にみてしまう。
ウィーンの美術史美にあるカニャッチ(1601~1663)の‘クレオパトラの自殺’は映画の最後のシーンで蛇が床をくにゃくにゃ這いまわるのをよく覚えているから、クレオパトラの死がすーっと腹に落ちていく。蛇は大の苦手、お付きの女はよくも顔をあんなに近づけてみれること。
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コメント
そのハンニバルが超えたと言われてるアルプスの経路は謎だそうですね。‘ 一つの道 ’と断定してる考え方もあるようですが、候補地は数個あるようです。そして 象さんに毛皮を着せたとか 油を塗ったとか・・・。私はこういう有名な英雄が単純に大好きです。どうやらイケメンのようでうれしいです。
投稿: Baroque | 2012.09.22 03:14
to Baroqueさん
若い頃スイスのジュネーブに住んでいてクルマ
でアルプスを越えてイタリアへ行ったことが
ありますので、ハンニバルのアルプス越えは
サプライズの一言です。
ハンニバルはイケメンだけでなく頭もよさそう
ですね。カルタゴの歴史もとてもおもしろいです。
シチリアからすぐ行けるチュニジアにも心がはやり
ます。
投稿: いづつや | 2012.09.22 13:55