音楽の流れる‘ドビュッシー 音楽と美術’展!
ドニの‘イヴォンヌ・ルロールの3つの肖像’(1897年 オルセー)
カイユボットの‘ピアノを弾く若い男’(1876年 ブリジストン美)
ブリジストン美では現在‘ドビュッシー 音楽と美術’展(7/14~10/14)が行われている。ここの西洋絵画の企画展への思い入れは正直言ってBunkamuraや三菱一号館美に比べるとかなり低く、あまり期待してない。
だから、今回足を運んだのは例外。が、テーマに関心があったからではなくチラシに載っていた気になる作品をみるため。鑑賞時間は15分で終了。画像はみたかった順に並んでいる。
モネ(1840~1926)の‘嵐、ベリール’はオルセーでは通常は飾られてない作品。10年パリのグランパレであった大回顧展に出品されることを期待していたがダメだったので、この先ずっと縁がないと思っていた。ところが、思いがけず日本で夢が叶うことになった。素直に嬉しい。これでオルセーにあるモネの追っかけは‘霜’と‘コルサース山’の2点を残すのみ。
沢山でているのがナビ派のドニ(1870~1943)。2年前国立新美であったオルセー展でみた‘ミューズたち’や‘木々の下の人の行列’がまたやってきた。気になる絵は未見の‘イヴォンヌ・ルロールの3つの肖像’。色調が淡く乙女チックな空気が漂う画面は奥行があり、とても魅せられた。
今年はバーン=ジョーンズ(1833~1898)イヤー、三菱一号館美ですばらしい回顧展を体験したことは大きな喜び。そして、ここでも1枚お目にかかれた。作家とのかかわり方はおもしろいものでひとつの展覧会をきっかけに急速に深まっていく。
この展覧会にそれほど熱くなってないのはテーマ型の企画展に関心がうすいこともあるが、一番の理由はチラシに載っている絵をすでにみているから。でもこれは個人的なことで、展覧会としての格付けは間違いなく特◎、オルセーやオランジュリーにある名画がパリに出かけなくてみれるのだから幸せな気分になる。
それを強く思わせるのが‘夢の美術館’で何点も紹介したホーマー(1836~1910)の‘夏の夜’(オルセー)。これは大好きな絵、そして、マネの傑作‘浜辺にて’もある。みてのお楽しみ!
想定外の収穫が1点あった。それは最近ブリジストンが手にいれたカイユボット(1848~1894)の‘ピアノを弾く若い男’。これを購入した話は知っていたが、本物をみるのははじめて。なかなかいい。
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コメント
ううむ、いづつやさん、忙しいですね。
たまには音声ガイドなんていかがですか?
ラフマニノフのピアノとか、貴重な音源でしたよ。
モネのベリール、は、オルセーでは、常設されてないのですか?
そんなものがよく日本に来ましたね!
カイユボットは、テーマがテーマだけに、ドビュッシー弾いていたらと思っちゃいます。
投稿: oki | 2012.08.10 00:47
to okiさん
ドビュッシーの音楽は好きですが、このテーマ
に興味があるわけではないので、追っかけ画を
ささっとみて終わりです。
オルセーにあるモネはカタログに載っている
ような作品はいつも出ているのですが、モネの
画集に登場するような作品はスペースの関係で
通常は収蔵庫におさまっています。
‘ベリール’はこの扱いの絵です。これを日本
でみれたのはラッキーでした。
カイユボットのピアノの絵は惹き込まれました。
テーマに相応しい作品ですね。
投稿: いづつや | 2012.08.10 01:18