日本芸術院にちょっと寄り道!
池口史子の‘ワイン色のセーター’(2002~03年)
先週の水曜日、東芸大美の‘契丹展’をみる前、日本芸術院に寄った。当初ここへ行く予定はなかったから、これは犬も歩けば棒に当たるというやつ。
上野へ行くときはだいたいJRを利用するから改札を出てから少し歩くと東博や東京都美に着く。この日は最初にサントリー美の‘紅型展’から美術館めぐりがスタートしたので、地下鉄銀座線で上野までやってきた。JRに慣れていると地下鉄からの歩きがちょっとおっくう。
途中、階段をあがるところがある。いつもならまっすぐ進み文化会館の横を通って東芸大美へいくコースをとるのだが、この日に限って‘東博、東京都美はこちらが近道です’という案内が目に入った。暑かったので、楽をしようと左に曲がった。
ここの階段が何段もあることを思い出したのは半ばほど登ったとき。上がりきったところからは確かに新しくできたスタバのところまで早く行けるが、暑いときはこの階段はきつい。そんなことを思いながら進んでいると、日本芸術院の前に作品展示のバナーがでてきた。
‘日本芸術院会員 生誕100年の作家たちの作品’(7/9~9/23)、ここはいつも無料でみられるので中に入ってみることにした。年に1,2回は入館するので作品の数はわかっている。お目当ての日本画は誰の絵だろう?
ビッグネームのいい絵が3点でていた。高山辰雄(1913~2007)の‘沼’、赤の画家奥田元宋(1912~2003)の‘かい’、そして杉山寧(1909~1993)の‘暦’。いずれも過去にみたことのある作品だが、名画はみるたびに感動がある。きつい階段を登ったのでミューズがとびっきりの絵を用意してくれたのかもしれない。
展示室の入り口のところに2011年度の‘恩賜賞・日本芸術院賞’に決まった作家のリストがあった。美術部門では洋画家の池口史子(ちかこ、1943年生まれ 69歳)さんが‘恩賜賞と日本芸術院賞’を受賞されている。池口さんはご存知のように作家堺屋太一(1935年生まれ、77歳)の奥さん。
03年損保ジャパンの‘池口史子展’でみた‘ワイン色のセーター’を思い浮かべながら、東芸大美へ向かった。
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