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2012.07.21

‘奈良美智展’ 君や僕にちょっと似ている!

4099_4         ‘真夜中の巡礼者’(2011年)

4100_2     ‘春少女’(2011年)

4098_2     ‘山少女’(2012年)

4101_2     ‘Real One’(2012年)

横浜美で開催中の‘奈良美智展’(7/14~9/23)をみてきた。今年は‘エルンスト展’もみたから横浜美へ足を運ぶ回数が例年より多い。

奈良美智(1959~)という作家をうーんと知っているわけではない。すこしまとまった形で作品をみたのは今回を含めて3回しかない。だから、この作家が今どこで創作活動をし、どういう形でそれを発表しているかについてはまったく疎い。

回顧展なので初期のころの作品から最新作までが一堂に展示されているのかなと思っていたら、ほとんどの作品は今年あるいは昨年に制作されたものだった。06年弘前市までクルマを走らせて見に行った‘A to Z展’のときは小屋がいくつもあり、ミニ博覧会のなかに紛れ込んだ感じだったが、今回はその雰囲気が一部再現されていた。

はじめの部屋に展示されていたのがブロンズ彫刻7点、そのなかで最も惹かれたのが‘真夜中の巡礼者’。彫刻は館に入ってすぐの中央ホールに大きな少女像が飾ってある。これは写真撮影OK、デジカメを手さげバッグのなかにいれとけばよかった。

お気に入りの絵画は不二家のペコちゃんを連想させる‘春少女’。目と目の間が大きく開いたこの少女にはいろいろなヴァージョンがある。目をあけている少女と目をとじ瞑想している少女。‘春少女’の見所はなんといってもその目。瞳のまわりには少女漫画で嬉しいときに使われるキラキラ星のような点々がぼかし気味にきれいに描かれている。

この少女の隣に展示されているのは目は切れ長で八重歯をチラッとみせるちょっと毒の入ったドッキリヴァージョン。こういう大人をも手玉に取りそうな少女も一緒に並ばせるところが奈良智の作品の大きな魅力になっている。

沢山あるドローイングを1点々みていると自然に顔がニヤニヤしだす。足がとまるのはシュルレアリスムの定番の技法、ダブルイメージで描かれた‘山少女’。この髪と山の合体したフォルムはステンドグラスのような目とうまく響き合う。シンプルなものはやはり強く印象に残る。奈良智はキャラクターづくりの極意を完璧にマスターしている。

‘Real One’の少女は手にはさみを持ち髪には髑髏マークのアクセサリーをつけているから、うかつには近づけない。‘元気かい?’なんて声でもかけようものなら、‘おじさん、指切ってあげようか!’と冷や汗ものの切り返しをくらいそう。

図録はまだ出来ていなかったので、それが完成したとき散歩がてらまた美術館に寄ることにした。

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