夢の美術館! バッファロー オルブライト=ノックス美(1)
絵画作品の情報は美術館で体験した展覧会と美術本によってもたらされる。絵に興味がわいてくると展覧会をより楽しむために、画家の本でも取り揃えようかという気になる。国立新美で‘セザンヌ展’を体験したから、東京美術から刊行されている‘もっと知りたいセザンヌ’(12年3月)を買ってみようと、そうなるともう好きな画家からはぬけられない。
こんなことの繰り返しで美術本が相当たまってきた。おかげで絵のことだけでなく世界中の美術館についての情報も増えてきた。ニューヨーク州バッファローにあるオルブライト=ノックス美は印象派の本や近現代アート関連の本には必ずでてくる美術館。断片的な作品情報ではあるが、現地を訪れると‘こんなすばらしい美術館だったのか!’と感激するのではなかろうか。
バッファローを地図で確認してみると、ナイアガラの滝のすぐそばにあった。この人気の観光名所は20年前訪問したのにどこをどう行ったのかまったく忘れている。バッファローのことなどひっかかりもしない。そんなバッファローだが、オルブライト=ノックス美には気になる作品がいくつもある。
ここはゴーギャン(1848~1903)がすごい!画集に必ず載っている‘黄色いキリスト’と‘死霊が見ている’(拙ブログ10/12/23)。‘黄色いキリスト’は展覧会の名前は忘れたが日本にやってきた。そして、10年の‘ゴーギャン展’(ロンドン テートモダン)にも‘死霊’と一緒に出品されていた。
ゴーギャンに限らないが印象派やポスト印象派の名画がアメリカの主要な美術館には本当に沢山ある。ゴーギャンだとシカゴ美、ワシントンナショナルギャラリー、MET、ボストン美、オルブライト=ノックス美、ボルティモア美のコレクションが有名。
好きな画家の作品があるとその美術館への思い入れも強くなる。これを決定づけているのがミロ(1893~1983)の‘アルルカンのカーニバル’。じつはこの傑作も日本にやってきた。10年前にあった‘ミロ展’(世田谷美と愛知県美)、当時広島におり東京出張の際に楽しんだが、この絵は愛知県美のみの展示だったので会えなかった。残念な思いをいまだに引きづっている。
スーチン(1894~1943)の絵をすこしまとまった形でみたのはオランジュリー美だけ。フィラデルフィアのバーンズコレクションへ足を運べばいい絵がみられそうだが、バッファローにもこんな気を惹く作品がある。
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