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2012.05.19

満足のキメ手はリファレンス作品! 生肌感覚

3862_2     カラヴァッジョの‘いかさま師’(1595年 フォートワース キンベル美)

3863_2      カラヴァッジョの‘勝ち誇るアモール’(1601年 ベルリン国立美)

3864_2 カラヴァッジョの‘エジプト逃避上の休息’(1595年 ローマ ドーリア・パンフィーリ美)

3865_3 ベラスケスの‘鏡を見るヴィーナス’(1647~51年 ロンドン ナショナル・ギャラリー)

西洋でも日本でもありあまるほどの才能を発揮し人々を驚かせた画家はいつの時代にも存在する。目が点になるほど精緻な描写で気を惹く画家もいれば、類稀な色彩感覚でみる者を楽しませれくれる画家もいる。

好みには限度があるからすべての才能に最接近というわけにはいかないが、作品を幅広くみて嫌いゾーンに入れる画家の数を少なくしておくほうが美術鑑賞は2倍も3倍も楽しい。

国立新美で現在開催中の‘大エルミタージュ展’に興味深い作品が展示してある。それはオランダの画家が得意した静物画‘蟹のある食卓’。これを描いたヘダの作品はほかの美術館でもみているが、これまではそれほど前のめりになってみてなかった。

ところが今回はちがった。銀製のワイン入れやガラス器のグラスなどがまさに目の前にあるよう。そのリアルな質感描写は半端ではなく、口あんぐり状態でみていた。

ここで描かれているのは食卓に置かれた容器や皿、そして蟹、果物といったものだが、人物画でも同じように口あんぐりとなった生描写がある。カラヴァッジョ(1571~1610)の作品に200%魅せられているが、心を振るわせるのはその光と影の強烈な対比と人物の内面までも深くとらえる写実的な描写。

これまで聖母や女性を描いた絵は沢山みてきたが、その体の肌に最も生感覚を感じるのはカラヴァッジョとベラスケス(1599~1660)が描いた人物。ここにとりあげた4点が生肌描写の究極のリファレンス作品。

どうしてこんなにリアルにやわらかい肌が描けるのかと思いながらみていた。まさに神業的な超絶テクニックをもっていたカラヴァッジョとベラスケス、作品をみればみるほどその豊かな才能の虜になる。

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コメント

こんばんは。確かにカラヴァッジョとベラスケスの肌の描写テクニックは神業的ですね。

『大エルミタージュ展』はすでに二回行ったんですが、レンブラントの『老女の肖像』の手の描写にも感服しました。
近くから見ると絵具が盛り上がって荒い筆致なのに、距離を置いてみると、個人的によく知っている高齢の女性を思わせるリアルで生々しい血管の浮き出た肌。

レンブラントとベラスケスの肖像画は荒い筆致で描いていても、距離を置くとすごいリアリティーで共通していると思います。

同様にすごいリアリティーをカラヴァッジョは、もっと入念できめ細かい筆致で描いていると思います。

投稿: ケンスケ | 2012.05.20 22:23

to ケンスケさん
カラヴァッジョの描く人物の肌や花や果物な
どの生身感覚に200%KOされてます。
2年前ローマであったカラヴァッジョ展で
その描写を息を呑んでみてました。

そして、以前ロンドンでみたベラスケスの裸婦
の足のふくらはぎの描き方がカラヴァッジョ
の‘エジプト逃避’に描かれた女性のふくらは
ぎにそっくりなことにも気づきました。

仰るようにレンブラントの肖像画にも感激しま
すね。‘老女の肖像’はじっと見入ってしまい
ます。

投稿: いづつや | 2012.05.21 01:29

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