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2012.05.18

満足のキメ手はリファレンス作品! やきもの

3860     ‘青花魚藻文壺’(重文 元 14世紀 東博)

3859     ‘青花蓮池魚藻文壺’(重文 元 14世紀 大阪市立東洋陶磁美)

3861     ‘青花牡丹蔓草文盤’(明 1403~24年 トプカプ宮殿博)

美術館へ足を運んだとき目の前にある絵画や彫刻、やきもの、工芸に感動するかどうかはこれまで体験したなかで最も惹かれた作品との比較によってきまることが多い。だから、リファレンス作品になりうる名品との出会いは一生の思い出になるというだけでなくその後のアートライフの満足度を左右するといってもいいすぎではない。

そんなリファレンス作品をこれから不定期にとりあげてみたい。このリファレンス作品はひとりの作家の最高傑作となっているケースもあるし、似たような作風のなかで作品としての完成度がとくに高いものであったりする。

そして、リファレンス作品が変わることもある。これによって同じ作品をみても満足度が変わってくる。以前は思い浮かべていた基準作と比較して満足度が高かったのに、もっといい作品と出会いこれが比較のベースになると同じ作品をみているのに前ほどぐっとこなくなることはよくある。

これは美術品の評価というのはあくまでもみる人の主観の問題で相対的なものだからである。カラヴァッジョのパトロンだった貴族のひとりがおもしろいことをいっている。友人が邸宅を訪ねたとき絵が飾ってる部屋に布で覆い隠されている絵があった。‘なぜ布をかけているのか?’と尋ねるとその貴族は‘カラヴァッジョのこの名画をみてしまうとほかの絵がみられなくなるからさ’と答えたという。

やきもののなかに青花がある、日本では染付といっている。これをみる楽しみは輝く青。国内にある中国の青花の名品はほとんどみたが、このなかですばらしい青の発色がみられるのは‘魚藻文壺’と‘蓮池魚藻文壺’。この青をこえる青花はまだみたことがない。1月‘北京故宮博展’があり青花が2点でていたが、日本にある2点の青には敵わない。

もう一点リファレンス作品にしているのはトプカプ宮殿にある‘牡丹蔓草文盤’。これはイスタンブールでみたし、嬉しいことに07年日本にもやって来た。現地にはこれと同じくらい発色のいい青がほかに3点くらいあった。噂には聞いていたがまさに最強のやきものコレクション、生涯の喜びである。

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コメント

東洋陶磁美術館の‘青花蓮池魚藻文壺’私も大好きです。
コバルト顔料の発色もよいし何といってもこの絵にはパワーがあり、かつ楽しい。”押しも押されもせぬ名品”と言う感じですね。 蓋が残っていたらどんな感じだったかな
と想像しています。

投稿: Joyce | 2012.05.19 23:34

to Joyceさん
‘青花蓮池魚藻文壺’は仰るように名品中の
名品ですね。

やきものの展覧会には青花や染付がよく登場
しますが、青の発色の具合をみるときはいつも
この壺や東博にあるものを思い浮かべてみて
います。

投稿: いづつや | 2012.05.20 00:38

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