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2012.05.31

夢の美術館! ボルティモア美術館

3903_2     マティスの‘桃色の裸婦’(1935年)

3904_2     マティスの‘青い裸婦’(1906年)

3905_2          ゴーギャンの‘チェロ奏者ウパウパ・シュネークルード’(1894年)

3906_2     ゴッホの‘木と人物’(1889年)

海外の美術館が所蔵する作品がごそっと公開されるのはその美術館が改築工事のため休館中のときが多い。だから、美術館で仕事をする学芸員たちはそういう美術館事情をいち早くキャッチする網をいろいろ張っているにちがいない。

大都市にある美術館でも地方の都市にある美術館でも、美術館はその地域の人たちにとってはとても大切な文化施設だから人気の作品があれもこれも姿を消すというのは普通はありえない。また、館の方針として他館への貸し出しはあまりしないことを決めているところもあるかもしれない。

そんなことを考えると、よその国の美術館にある名画にお目にかかれるというのは幸運の2段、3段重ねの賜物。ところが、美術ファンはそれはわかっていても美術館にはつい多大な期待をかけてしまう。アメリカの地方都市にある美術館を開拓してくれることを。メリーランド州にあるボルティモア美はそんな美術館のひとつ。

作品の情報はわずかしかないが、憧れの作品が4点ある。マティス(1869~1954)の傑作‘桃色の裸婦’と‘青い裸婦’、そしてゴーギャン(1848~1903年)の‘チェロ奏者ウパウパ・シュネークルード’と‘マンゴーを持つ女’(1892年 拙ブログ09/7/11)。

マティスの‘赤い部屋’を国立新美で久しぶりにみて、またマティス熱に火がついた。この2点はとっても有名な絵。アメリカにあるマティスは運よく‘青い衣裳の婦人’(フィラデルフィア美)も‘音楽’(オルブライト=ノックス美)も‘生きる喜び’(バーンズ・コレクション)、そして‘エトルリアの花瓶のある室内’(クリーブランド美)も日本でみることができた。‘桃色の裸婦’がやってくると最高だが。いつものように帆だけは高くあげておきたい。

ゴーギャンの2点もみたくてしょうがない。10年ロンドンのテートモダンで開催された回顧展で遭遇することを期待していたが、願いは叶わなかった。じつはワシントンのナショナル・ギャラリーに巡回したとき2点とも出品されなかった。これはどうして?ゴーギャンはマティスとともに美術館の宝だから出したくない?

ここにあるゴッホ(1853~1890)は‘木と人物’1点のみ。なかなかよさそう。ほかにはルノワール(1841~1919)の‘洗たくをする女たち’(1889年)などがある。

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2012.05.30

レイズ 松井 いきなり2点本塁打!

3902レイズにメジャー昇格した松井がホワイトソックスとの試合に6番レフトで出場し、2点ホームランを放った。

やっぱり松井はイチロー同様ビッグな選手。2ヶ月遅れの大リーグでのプレーとなったが、ひとまず安心。

昨年アスレチックスでそこそこ活躍したのに、今年はなかなか声がかからなかった。

本人は膝は問題なく守備につける状態だと思っているから、だいぶフラストレーションがたまっていたことだろう。3割を打つのは難しいかもしれないが、松井の魅力は勝負強く打点が多いこと。選球眼がよく状況に応じたバッティングができるから、マトン監督には好かれるタイプの選手。レフトとDHの併用で常時ゲームにでるのではなかろうか。

松井にとって3つ目の球団となるレイズはここ数年アリーグの東地区で優勝を争う強いチーム、現在首位を走っている。試合数はまだたっぷり残っているから、松井のバットがチームの勝利に貢献することは大いに期待できる。レンジャーズのダルビッシュとの対戦が楽しみ!

今日本人選手で注目の的は投手ではダルビッシュ、そして打つほうではブリュワーズの青木。イチローに次ぐヒットメーカー、青木の調子が上がってきた。3割をこえる成績を残しているので、今はレギュラーとして出場している。大リーグの野球に慣れるのにはまだ時間を要するだろうが、もともと青木は確かなバッティング技術をもっているので対戦する投手の配給のパターンがつかめてくるとヒットの数はもっと多くなる。

一方、心配なのがマリナーズのイチロー、50試合打席に立ち、打率.271、ホームランは1本。今年も昨年に続き3割を切るかもしれない。イチローのバッティングはこんなはずではないと思いたいが、現実は厳しい。打球のキレと勢いが少しずつ落ちているのが気になる。

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2012.05.29

夢の美術館! トレド美術館

3899_2     ゴッホの‘麦束と刈り取る人’(1888年)

3901_2     モネの‘サリ公園からのアンティーブの眺め’(1888年)

3898_2     トマス・コールの‘建築家の夢’(1840年)

3900_2     ホッパーの‘通路側の2人’(1927年)

エリー湖の西の端のすぐ近くにトレド市がある。同じオハイオ州のクリーブランドは東へおよそ150km。そして、80km北上するとにミシガン州のデトロイトに着く。

トレドと聞くと普通はスペインのトレドかと思う。グレコが好きだから、このアメリカの街もずいぶん前から記憶されている。でも、トレド美術館が所蔵する作品の情報は少なく、ゴッホ、モネ、クールベとアメリカ人画家のトマス・コール、ホッパーの作品しか知らない。

ゴッホ(1853~1890)の全油彩画集にはこの美術館が所蔵するいい絵が2点載っている。黄色パワーが全開の‘麦束と刈り取る人’とこの絵の2年後に描かれた‘オーヴェールの家並’。ゴッホはアメリカでも人気は高く、エリー湖沿いの2館には魅力あふれる絵がおさまっている。オルブライト=ノックスは‘古い風車’(1888年)、クリーブランドは‘サン・レミのヴィクトル・ユゴー大通りの道路工夫’(1889年)、ともに日本で公開された。

モネ(1840~1926)のアンティーブの風景を描いた作品は10年パリのグランパレであった大回顧展ではじめてお目にかかった。会場には同じ構図で朝の情景を描いた作品(フィラデルフィア美)が並んで展示してあり、しばらくいい気持ちでながめていた。

壮大なスケールでピラミッドやゴシック様式の教会が描き込まれているトマス・コール(1801~1848)の作品は見ごたえがありそう。コールはハドソン・リヴァー派の創始者。フランスの画家ではドラクロア(1798~1863)やコロー(1796~1875)が同世代にあたる。コールやチャーチ、ビアスタットらが描いたアメリカらしい雄大な風景画をどっさりみる機会があることを夢見ている。

08年シカゴ美を訪問したとき、幸運にもホッパー(1882~1967)に出くわした。飛び上がるほど嬉しく興奮状態で傑作の数々をみてまわった。‘通路側の2人’はそのなかの一枚。また、みたくなった。

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2012.05.28

夢の美術館! バッファロー オルブライト=ノックス美(2)

3894_2     マティスの‘音楽’(1839年)

3895_2     バッラの‘鎖でひかれた犬のダイナミズム’(1912年)

3896_2     ポロックの‘収斂’(1952年)

3897_2            オキーフの‘ブラック・スポット NO.3’(1919年)

アメリカにある美術館が所蔵する作品をまとめて展示する‘美術館名品展’はヨーロッパの美術館に比べると回数は少ない。5回あると4対1くらいの感じ。

これまで体験したものを思い起こしてみると、まず定番のボストン美印象派展、フォッグ美、メトロポリタン美、MoMA、グッゲンハイム美、ホイットニー美、シカゴ美、クリーブランド美、フィリップス・コレクション、フィラデルフィア美、ワシントン・ナショナル・ギャラリー。

オルブライト=ノックス美展はあっただろうか?開催されたような気もするのだが、記憶があやふや。というのもマティス(1869~1954)の傑作‘音楽’を日本でみたことはよく覚えているのである。昨日とりあげたゴーギャンの‘黄色いキリスト’も目に焼きついているから、名品展でこうした傑作をみたのかもしれない。

この美術館の近代絵画はマティスの‘音楽’、ピカソの‘化粧’(バラの時代)、シュルレアリスムのミロの‘アルルカンのカーニバル’があるのだから豪華きわまりないラインナップ。そして、エコールドパリではシャガールは確認できないが、スーチンとモディリアーニ。モデイの名画‘召使の少女’(拙ブログ08/5/19)は08年名古屋市美で行われた回顧展に出品された。

未来派のバッラ(1871~1958)が描いたユーモラスな絵がここにおさまっている。スピード感あふれる‘鎖でひかれた犬のダイナミズム’。静嘉堂文庫にある‘平治物語絵巻’に描かれた牛車の車輪にこの絵と同じような描写(09/6/29)あった。だから、本物を是非ともみてみたい。

コンテンポラリーアートのコレクションを目にするとアドレナリンがどっとでてきそう。画集にはいい作品が沢山載っている。その筆頭が‘もっと見たい’シリーズでもとりあげた
ポロック(1912~1956)の‘収斂’。また、オキーフ(1887~1986)のやわらかい色で塗られた大きくてしなやかなフォルムが画面に広がる‘ブラック・スポット NO.3’にも魅了される。

このほかにも、ステラ、ゴーキー、アルバース、シーガルといったビッグネームの作品がずらっと揃っている。NYのMoMAにいるような気持ちになるにちがいない。

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2012.05.27

夢の美術館! バッファロー オルブライト=ノックス美(1)

3890_2    

3892_2           ゴーギャンの‘黄色いキリスト’(1889年)

3893_2     ミロの‘アルルカンのカーニバル’(1924~25年)

3891_2           スーチンの‘皮をはがれた牛’(1925年)

絵画作品の情報は美術館で体験した展覧会と美術本によってもたらされる。絵に興味がわいてくると展覧会をより楽しむために、画家の本でも取り揃えようかという気になる。国立新美で‘セザンヌ展’を体験したから、東京美術から刊行されている‘もっと知りたいセザンヌ’(12年3月)を買ってみようと、そうなるともう好きな画家からはぬけられない。

こんなことの繰り返しで美術本が相当たまってきた。おかげで絵のことだけでなく世界中の美術館についての情報も増えてきた。ニューヨーク州バッファローにあるオルブライト=ノックス美は印象派の本や近現代アート関連の本には必ずでてくる美術館。断片的な作品情報ではあるが、現地を訪れると‘こんなすばらしい美術館だったのか!’と感激するのではなかろうか。

バッファローを地図で確認してみると、ナイアガラの滝のすぐそばにあった。この人気の観光名所は20年前訪問したのにどこをどう行ったのかまったく忘れている。バッファローのことなどひっかかりもしない。そんなバッファローだが、オルブライト=ノックス美には気になる作品がいくつもある。

ここはゴーギャン(1848~1903)がすごい!画集に必ず載っている‘黄色いキリスト’と‘死霊が見ている’(拙ブログ10/12/23)。‘黄色いキリスト’は展覧会の名前は忘れたが日本にやってきた。そして、10年の‘ゴーギャン展’(ロンドン テートモダン)にも‘死霊’と一緒に出品されていた。

ゴーギャンに限らないが印象派やポスト印象派の名画がアメリカの主要な美術館には本当に沢山ある。ゴーギャンだとシカゴ美、ワシントンナショナルギャラリー、MET、ボストン美、オルブライト=ノックス美、ボルティモア美のコレクションが有名。

好きな画家の作品があるとその美術館への思い入れも強くなる。これを決定づけているのがミロ(1893~1983)の‘アルルカンのカーニバル’。じつはこの傑作も日本にやってきた。10年前にあった‘ミロ展’(世田谷美と愛知県美)、当時広島におり東京出張の際に楽しんだが、この絵は愛知県美のみの展示だったので会えなかった。残念な思いをいまだに引きづっている。

スーチン(1894~1943)の絵をすこしまとまった形でみたのはオランジュリー美だけ。フィラデルフィアのバーンズコレクションへ足を運べばいい絵がみられそうだが、バッファローにもこんな気を惹く作品がある。

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2012.05.26

夢の美術館! デトロイト美術館

3887     ブリューゲルの‘農民の婚礼の踊り’(1566年)

3886     スーラの‘ル・クロトワの眺め、上流’(1889年)

3888     ファイニンガーの‘帆船’(1929年)

3889        ニューマンの‘Be1、Second Versions’(1970年)

ミシガン州デトロイトはアメリカ自動車産業の中心都市。ヒューロン湖からすこし下ったところに位置している。ここもクリーブランド同様、大リーグの球団がある。アリーグの中地区のタイガース。ここのエース、バーランダーは現在大リーグNO.1の投手と言われている。

デトロイト美が所蔵する作品の情報は手元の美術本にはあまり載ってないが、1点びっくりする絵がある。それはブリューゲル(1525~1569)の‘農民の婚礼の踊り’。どういう経緯でブリューゲルの絵がこの美術館にあるのか知らないが、フォード一族とかGMあるいはクライスラーの上級経営者をつとめた人物が手に入れたものが後に寄贈されたのではないかと勝手に推測している。

ブリューゲル追っかけ作品で見たい度の強いのはベルリンにある‘ネーデルランドの諺’とこの絵、そして今年からプラドで公開がはじまった‘聖マルティン祭のワイン’。アメリカにある作品よりヨーロッパにある作品のほうが気分的には楽なのだが、アメリカの美術館を集中的にまわり、カラヴァッジョだ、ブリューゲルだ、ラ・トゥールだと大騒ぎするのも楽しいかなとも思っている。

ブリューゲルのほかで気を惹くのは‘もっと見たいルドン’でとりあげた‘蝶’(拙ブログ2/26)とスーラの点描画‘ル・クロトワの眺め、上流’。アメリカにはスーラ(1859~1891)のいい絵がいくつもある。シカゴ美には門外不出の‘グランド・ジャット島の日曜日の午後’、METには‘サーカスの客寄せ’、そしてバーンズコレクションの‘ポーズする女たち’。

点描の風景画があるのはNYのMoMA、ワシントン・ナショナル・ギャラリー、デトロイト美、インディアナポリス美、ミネアポリス美。昨年オランダのクレラー=ミュラーで‘シャユ踊り’などが幸運にもみれたから、残っているのは‘ル・クロトワ’とインディアナポリス、ミネアポリスの3点。ここまできたら、全点制覇を実現したい。

近現代絵画の情報はきわめて少ない。ファイニンガー(1871~1956)の‘帆船’は三角形の尖ったフォルムがロマン派のフリードリヒの作品を思い起こさせる。鮮やかな赤が目に焼きつくニューマン(1905~1970)の絵はとても魅力的。こうした傑作があるのだから、ほかのアメリカ人作家の作品もコレクションしているにちがいない。

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2012.05.25

夢の美術館! ハートフォード ワズワース・アシニアム美

3882_2     カラヴァッジョの‘聖ランチェスコの法悦’(1596年)

3883_2     ダリの‘海辺に現れた顔と果物鉢’(1938年)

3884_2     モネの‘トルーヴィル海岸の板敷き歩道’(1870年)

3885_2     ルノワールの‘アルジャントゥイユの庭のモネ’(1873年)

NYのメトロポリタン美やボストン美のように団体ツアーの日程のなかに館内見学が組み込まれていると美術館めぐりはずいぶんと楽なのだが、そうでない場合はなかなか大変。アメリカは広いから、気になる美術館の所在が確認できてもそこまでどうやっていくのか。美術館にたどり着くにはハードルをいくつもクリアしなければならない。

現地に住んだことがないので、都市と都市をむすぶフライトの所要時間のイメージがつかめない。唯一の情報は以前NYからボストンとワシントンにシャトル便を利用して訪問したこと。よく覚えてないが1時間半くらい?で到着したような記憶がある。

コネティカット州ハートフォードにあるワズワース・アシニアム美はNYから出かける場合、3時間半くらいのフライトだろうか?クリーブランド美にせよこの美術館せよ、実際に行くとなると1週間くらいNYに滞在し一日一美術館という段取りでまわっていくことになりそう。

ワズワース・アシニアムにはいつか行ってみたという思いは強くある。それはお気に入りの画家2人の絵があるから。一枚はカラヴァッジョ(1571~1610)の‘聖フランチェスコの法悦’、そしてもうひとつはダリのダブルイメージが巧妙に仕掛けられた‘海辺に現れた顔と果物鉢’。

カラヴァッジョの作品がアメリカには5点もある。この美術館のほかではMETに2点‘合奏’と‘リュート弾き’、クリーブランド美1点、‘聖アンデレの殉教’、そしてテキサス州フォートワースにあるキンベル美が所蔵する‘いかさま師’(拙ブログ5/19)。

‘いかさま師’は10年ローマであった大回顧展で幸運にも遭遇したし、METの作品はすでに鑑賞済みだから、残りは2点。カラヴァッジョ全点制覇が生涯の夢、だから、おおまかなプランは頭の中にできている。順序はまだ決めてないが、ナポリ(2点)、マルタ(2点)、シチリア(2点)、アメリカ(2点)。

アメリカの美術館には印象派のいい絵がどっさりあることが08年の美術館めぐりでよくわかった。ワズワースにもいいコレクションがあるような気がする。所蔵品の情報は2年前パリでみたモネの‘トルーヴィル海岸の板敷き歩道’とルノワールの‘アルジャントゥイユの庭のモネ’しかないが、ほかにもサプライズがあるかもしれない。

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2012.05.24

ピカソの‘パラード’ 21年ぶりにポンピドゥーで公開!

3879_2     ‘バレエ・パラードの幕’(1917年 ポンピドゥーセンター)

3880_2         ‘ひじかけ椅子に座るオルガ’(1917年 パリ ピカソ美)

3881_2     ‘3人の踊り子’(1925年 ロンドン テート・モダン)

今日のニュースにピカソの作品がでてきた。ピカソがバレエ‘パラード’のために制作した緞帳が所蔵しているパリのポンピドゥーセンターで21年ぶりに公開されるという。

この緞帳は15年前日本にやってきた。モダンアートに関心がある方は足を運ばれたのではないかと思われる‘ポンピドゥー・コレクション展’(1997年)、場所は東現美。この美術館で開催された展覧会のなかでは最も多くの観客を集めた超一級の展覧会だった。 そこで話題を集めたのがこの‘パラード’。

幕は高さ10.5m、横16.4mあり、みあげるほど大きなものだった。布に描かれているのは道化師やサーカスの芸人、羽を生やした馬ペガサス。馬の上に乗っている女性のモデルは1年後にピカソと結婚するオルガ。明るい色彩でサーカスの楽しさが画面に満ち溢れている。

ピカソ(1881~1973)が92年の生涯で深く愛した女性は7人。3人目がロシアバレエ団のダンサーだったオルガ。貴族の娘で父親はロシア陸軍の将校だった。‘ひじかけ椅子に座るオルガ’には彼女の気位の高さがよくでている。

オルガは有名になったピカソにいろいろ要求する。‘私を描くときは私とよくわかるように描いてよ、それからあなたは一流の芸術家なのだから、上流階級の人たちとの交流はうまくやってネ、、、’ 長男のパウロが生まれたが、二人の愛は長続きせず、ピカソはブルジョワ的な生活にも飽きてくる。

‘3人の踊り子’はピカソとオルガとの仲が破局にむかっているころの作品。ピカソのイライラした気持ちが踊り子の破壊的なフォルムに現れているのかもしれない。この絵を描いた2年後、ピカソは17歳のマリー・テレーズと運命的な出会いをする。

45歳のピカソから‘あなたはとても美しい顔をしている。あなたの絵を描かせてください。すばらしい作品になるはずです’と誘われれば、マリー・テレーズだって悪い気はせずこれに応じる。そして‘夢’などの傑作が次々と生み出されていく。

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2012.05.23

夢の美術館! クリーブランド美術館

3877_2            ピカソの‘人生’(1903年)

3876_2     アンリ・ルソーの‘虎と水牛の戦い’(1908年)

3878_2          ルドンの‘オルフェウス’(1903~10年)

3875_2     マティスの‘エトルリアの花瓶のある室内’(1940年)

08年にアメリカの美術館を回ってから4年が経った。そろそろ第2弾の美術ツアーを敢行したいところだが、ヨーロッパの美術館の磁力のほうが強く具体的な実行プランづくりはのびのびになっている

今頭の中に描いている中期的な美術館めぐりは2フェーズ。第1フェーズはもう一度シカゴ、ワシントン、ボストン、NYを訪問するリカバリーツアー。

シカゴ美のお目当てはトーマス・コールなどのアメリカ絵画、ワシントンナショナルギャラリーは改築工事のためみられなかったフラゴナールらのロココと近現代アート。ボストン美は10年にオープンしたアメリカン・ウィング。そして、NYは前回時間がなくて訪問できなかったMoMAとグッゲンハイム美、ホイットニー美。

つぎの第2フェーズはまったく新規に開拓する美術館。一番最初に予定しているのはフィラデルフィア美とバーンズコレクション。そのあとはまだラフなアイデアの段階。だから、夢の美術館。オハイオ州にあるクリーブランド美もそのひとつ。

アメリカでこれまで行ったところはNY、ボストン、ワシントン、シカゴ、ナッシュビル、ラスベガス、グランド・キャニオン、モニュメントヴァレー、これだけなので各都市の地図上の位置関係が正確につかめてない。あらためてクリーブランドを確認してみると五大湖のエリー湖の南岸にある。人口は40万人ほどらしい。

ここは大リーグ、インディアンズの本拠地。アリーグのチームだからよく知っている。今年は調子がよく中地区の首位を走っている。また、クリーブランド美術館も有名。6年くらい前?そのコレクションの一部が日本で公開された。だが、残念ながらここにとりあげた作品はやってこなかった。

最もみたいのがピカソ(1881~1973)の青の時代の傑作‘人生’。ピカソはピストル自殺で亡くなった親友カサヘマスを描いている。ここにはもう1点バラの時代の‘ハーレム’がある。ルソー(1844~1910)のジャングル画もみたくてしょうがない一枚。

ルドン(1840~1916)は2点いい絵がある。‘オルフェウス’と‘ヴィオレット・ハイマンの肖像’(拙ブログ2/26)。この美術館のコレクションの質は相当高く、マティス(1869~1954)もある。この‘エトルリアの花瓶のある室内’は西洋美であった大きな回顧展に展示された。釘付けになるほどすばらしい絵だったので強く印象に残っている。

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2012.05.22

夢の美術館! サンパウロ美術館

3872     ゴーギャンの‘ゴルゴダの丘の自画像’(1896年)

3874            マネの‘画家’(1875年)

3873            ルノワールの‘水浴する女とフォンテリア’(1870年)

3871     セザンヌの‘大きな松の木’(1887~89年)

印象派およびポスト印象派の作品をみることをライフワークにしており、名画の追っかけに情熱を燃やしている。関心を寄せている画家は15人くらい。これくらい多いと画集に載っている代表作はかなりの数にのぼり、全部をみるには相当の時間とエネルギーがいる。

画集や美術本を定期的にパラパラながめるのが長年続けているルーチン。だから、まだ見ていない名画はどれでそれがどこの美術館にあるかということはおおよそ頭のなかに入っている。さて、その美術館へ果たして行けるか?

名画を多く所蔵する美術館のなかにはオルセーやメトロポリタンなどのように旅行会社が企画するツアーを利用して訪問できそうなところはもちろんあるがその数は限られている。だから、名前は知っているがその多くは夢の美術館に終わりそうな可能性が高い。

南米ブラジルにあるサンパウロ美もそのひとつ。どう考えてもこれはゆるぎない。北欧同様、南米は未体験ゾーン。隣の方は2,3年前はマチュピテュに行きたいといっていたが、今は体力的なことを自覚して口にしなくなった。で、南米旅行は無くブラジルはずっと遠い国のままになりそう。

サンパウロ美の情報は薄く、印象派の作品しか知らない。この美術館で気になっているのはゴーギャンの自画像、東近美やテート・モダンで回顧展があったとき期待していたが、展示されなかった。残念!

マネの男性肖像画やルノワールの初期の作品、水浴画にもとても惹かれる。ルノワールの絵はもう長いこと画集でみている、いつか会ってみたい。セザンヌの松の絵は横浜美であった回顧展にやってきたが、松のその強烈な存在感が目に焼きついている。

ここはセザンヌとともにロートレックのいい絵がある。5年くらい前サントリー美であったロートレック展に出品された4,5点は強く印象に残っている。

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2012.05.21

いつか行きたい美術館! コペンハーゲンの美術館

3867_2         ゴーギャンの‘花をもつ女’(1891年 ニュー・カールスベア美)

3868_2     ゴーギャンの‘悪魔の言葉’(1894年 ニュー・カールスベア美)

3869_2         マティスの‘緑のすじのある肖像’(1905年 国立美)

3870_2             マティスの‘ズルマ’(1950年 国立美)

北欧のデンマーク、ノルウェー、スウェーデンはまだ行ったことがない。以前普通の団体ツアーに参加して名所観光を楽しんでいたときは順番としてはイタリアやフランス、スペインの方が先で北欧には心が動かなかった。

でも、最近の旅行は美術館めぐりが楽しみの中心で名所をみるのはオマケ感覚。このため、今はいつかはみたいと思っていたノルウェ-のフィヨルド観光とムンクで有名なオスロ国立美やコペンハーゲンにある美術館の訪問を目的にして、北欧へ出かけてみようという気になっている。

あるツアーではコペンハーゲンで自由時間が入っていた。こういうのがいい。折角北欧に行くのだから、必ず入館が日程に組み込まれているオスロ国立美だけでなくほかの美術館にも足を踏み入れてみたい。では、コペンハーゲンにはどんな美術館があるのか。

手元の美術本により名前だけは知っているのは3つ。国立美、ニュー・カールスベア美、そしてオードロップゴー美。このなかでオードロップゴー美の所蔵品は一度日本にやってきたことがある。たしか、デパート系の美術館で展示されたような気がする。よく覚えているのがドラクロアが描いた‘ジョルジュ・サンドの肖像’とゴーギャンのびっくりするくらい綺麗な女性の絵。

ニュー・カールスベア美の情報は今のところゴーギャンだけ。4点くらいはわかっている。そのなかでみたくてしょうがないのが‘花をもつ女’。画集でもその存在感が強く伝わってくるのだから、本物の前に立つと声がでないかもしれない。‘悪魔の言葉’は10年テート・モダンで開催された回顧展で遭遇し、大変魅せられた一枚。うすピンクと紫の色の組み合わせに体が震えた。

国立美にある作品もほとんどわからないが、マティスの絵をみるためだけでも足を運ぶ価値がありそう。妻を描いた‘緑のすじのある肖像’を知って久しいのに、いまだにこの絵と対面できるという感じがもてない。コペンハーゲンはそれだけ遠いところなのである。この美術館には魅力的な切り紙作品もある。がんばって訪問してみたい。

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2012.05.20

祝 旭天鵬 初優勝!

3866大相撲夏場所は37歳のベテラン旭天鵬が決定戦で栃煌山にはたきこみで勝ち初優勝した。拍手々!

長い大相撲の歴史のなかでこんな歳で優勝したのははじめてのこと。見事な優勝だった。

旭天鵬は昨日琴欧州をぶん投げて優勝争いのトップを守った。どっちが大関かわからないくらいの強さだった。

今日の相手、豪栄道はなかなかの強敵。勝負では負けていたが、うまくねばり勝利をものにした。今場所は体調がいいのだろう、体がよく動くので勝ちがついてくる。

旭天鵬はもう20年も相撲をとっている。先場所までは元大関旭国が師匠だった大島部屋にいたが師匠が定年になったため部屋は閉鎖、それで今場所は移籍した友綱部屋の力士として土俵にあがった。平幕優勝は11年ぶりのことだが、たまにはこんなことがあっていい。

じつは大関稀勢の里がやはり最後は勝つと思っていた。ところが、番付通りとはいかなかった。今日の一番、いい流れになったのに把瑠都を押し切れない。調子の悪い把瑠都でもこれまでの対戦成績がいいから力を出して最後は逆転勝ちする。

稀勢の里はまだ力が足りない。精神的な強さのことより、攻めの技術、受けの技術をもっとあげないとダメ、脇が甘いから勢いを止められるとすぐ相撲がばたばたしてくる。動きが俊敏な力士に対してはがばっとつかまえてねじ伏せるどっしりした相撲、そして把瑠都や琴欧州といった大型力士に対しては相手の体が浮き上がるような下からそして横からの攻めをもっと鋭くする。

優勝を逃した悔しさを肥やしにして来場所は是非とも賜杯を手にして欲しい。

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2012.05.19

満足のキメ手はリファレンス作品! 生肌感覚

3862_2     カラヴァッジョの‘いかさま師’(1595年 フォートワース キンベル美)

3863_2      カラヴァッジョの‘勝ち誇るアモール’(1601年 ベルリン国立美)

3864_2 カラヴァッジョの‘エジプト逃避上の休息’(1595年 ローマ ドーリア・パンフィーリ美)

3865_3 ベラスケスの‘鏡を見るヴィーナス’(1647~51年 ロンドン ナショナル・ギャラリー)

西洋でも日本でもありあまるほどの才能を発揮し人々を驚かせた画家はいつの時代にも存在する。目が点になるほど精緻な描写で気を惹く画家もいれば、類稀な色彩感覚でみる者を楽しませれくれる画家もいる。

好みには限度があるからすべての才能に最接近というわけにはいかないが、作品を幅広くみて嫌いゾーンに入れる画家の数を少なくしておくほうが美術鑑賞は2倍も3倍も楽しい。

国立新美で現在開催中の‘大エルミタージュ展’に興味深い作品が展示してある。それはオランダの画家が得意した静物画‘蟹のある食卓’。これを描いたヘダの作品はほかの美術館でもみているが、これまではそれほど前のめりになってみてなかった。

ところが今回はちがった。銀製のワイン入れやガラス器のグラスなどがまさに目の前にあるよう。そのリアルな質感描写は半端ではなく、口あんぐり状態でみていた。

ここで描かれているのは食卓に置かれた容器や皿、そして蟹、果物といったものだが、人物画でも同じように口あんぐりとなった生描写がある。カラヴァッジョ(1571~1610)の作品に200%魅せられているが、心を振るわせるのはその光と影の強烈な対比と人物の内面までも深くとらえる写実的な描写。

これまで聖母や女性を描いた絵は沢山みてきたが、その体の肌に最も生感覚を感じるのはカラヴァッジョとベラスケス(1599~1660)が描いた人物。ここにとりあげた4点が生肌描写の究極のリファレンス作品。

どうしてこんなにリアルにやわらかい肌が描けるのかと思いながらみていた。まさに神業的な超絶テクニックをもっていたカラヴァッジョとベラスケス、作品をみればみるほどその豊かな才能の虜になる。

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2012.05.18

満足のキメ手はリファレンス作品! やきもの

3860     ‘青花魚藻文壺’(重文 元 14世紀 東博)

3859     ‘青花蓮池魚藻文壺’(重文 元 14世紀 大阪市立東洋陶磁美)

3861     ‘青花牡丹蔓草文盤’(明 1403~24年 トプカプ宮殿博)

美術館へ足を運んだとき目の前にある絵画や彫刻、やきもの、工芸に感動するかどうかはこれまで体験したなかで最も惹かれた作品との比較によってきまることが多い。だから、リファレンス作品になりうる名品との出会いは一生の思い出になるというだけでなくその後のアートライフの満足度を左右するといってもいいすぎではない。

そんなリファレンス作品をこれから不定期にとりあげてみたい。このリファレンス作品はひとりの作家の最高傑作となっているケースもあるし、似たような作風のなかで作品としての完成度がとくに高いものであったりする。

そして、リファレンス作品が変わることもある。これによって同じ作品をみても満足度が変わってくる。以前は思い浮かべていた基準作と比較して満足度が高かったのに、もっといい作品と出会いこれが比較のベースになると同じ作品をみているのに前ほどぐっとこなくなることはよくある。

これは美術品の評価というのはあくまでもみる人の主観の問題で相対的なものだからである。カラヴァッジョのパトロンだった貴族のひとりがおもしろいことをいっている。友人が邸宅を訪ねたとき絵が飾ってる部屋に布で覆い隠されている絵があった。‘なぜ布をかけているのか?’と尋ねるとその貴族は‘カラヴァッジョのこの名画をみてしまうとほかの絵がみられなくなるからさ’と答えたという。

やきもののなかに青花がある、日本では染付といっている。これをみる楽しみは輝く青。国内にある中国の青花の名品はほとんどみたが、このなかですばらしい青の発色がみられるのは‘魚藻文壺’と‘蓮池魚藻文壺’。この青をこえる青花はまだみたことがない。1月‘北京故宮博展’があり青花が2点でていたが、日本にある2点の青には敵わない。

もう一点リファレンス作品にしているのはトプカプ宮殿にある‘牡丹蔓草文盤’。これはイスタンブールでみたし、嬉しいことに07年日本にもやって来た。現地にはこれと同じくらい発色のいい青がほかに3点くらいあった。噂には聞いていたがまさに最強のやきものコレクション、生涯の喜びである。

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2012.05.17

開幕まで1ヶ月をきった‘ベルリン国立美展’!

3857_2     フェルメールの‘真珠の首飾りの少女’(1662~65年)

3858_2     フェルメールの‘真珠の耳飾りの少女’(1665~66年 マウリッツハイス美)

千葉市美の‘曽我蕭白展’(5/20まで)をみおわったので、今年期待していた日本美術および中国美術関連の展覧会はひとまず終了。

まだ今年の展覧会を振り返るのは早いのだが、前半に登場した作品は傑作中の傑作といえるようなビッグな作品が続いた。エポック的な鑑賞体験となったものをあげてみると、
★‘清明上河図’
★岩佐又兵衛の‘山中常盤物語絵巻’
★‘平治物語絵巻 三条殿夜討巻’
★曽我蕭白の‘雲龍図’
★伊藤若冲の‘垣豆群虫図’
★雪舟の‘山水長巻’
★棟方志功の‘花矢の柵’
★尾形光琳の‘八橋図屏風’

前半内容の濃かった日本美術、さて次の楽しみは。心はこれから続々と名品が登場する西洋絵画に向かっている。今年最も期待している女性画が2点ある。あと1ヶ月もすると会えるフェルメールの‘真珠の首飾りの少女’(ベルリン国立美)とルーベンスの‘クララ・セレーナ・ルーベンスの肖像’(リヒテンシュタイン美)。

6/13に開幕する‘ベルリン国立美展’の目玉としてやってくるのが‘真珠の首飾りの少女’。これはまだみてないフェルメール作品4点のなかに入っており、長年追いかけてきた。ベルリンで会うつもりだったが、思いもかけず日本でみれることになった。これほど嬉しいことはない。

フェルメールはお気に入りの画家だが、カラヴァッジョやレンブラントとちがってカッコつき。全部の作品にのめりこんでいるわけではない。36点のなかで惹かれているのは10点ほど。これらは200%愛している。当然全西洋画のなかでは最上位のランキング。とくに思い入れが強いのが6/30から東京都美で公開される‘真珠の耳飾りの少女’、‘デルフトの眺望’、‘女と召使’、そして‘真珠の首飾りの少女’。

‘真珠の首飾りの少女’との対面が近づいている。だんだんテンションがあがってきた。そして、6/30からは‘マウリッツハイス美展’がはじまりフェルメールの2つのすばらしい絵が夢のコラボ。上野は大賑わいになるにちがいない。

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2012.05.16

京画壇のスター 若冲・応挙・芦雪の共演!

3856_2                伊藤若冲の‘旭日松鶴図’(18世紀)

3855_2     伊藤若冲の‘寿老人、孔雀、菊図’(18世紀)

3854_2     円山応挙の‘秋月雪峡図屏風’(1786年)

3853_2     長澤芦雪の‘花鳥蟲獣図巻’(1795年)

千葉市美で開かれている蕭白展(4/10~5/20)はメインディッシュの蕭白作品でお腹は満腹になるが、最後のコーナーに展示してあるサイドメニューの京の画家たちの絵も目を楽しませてくれる。後半の展示は11点。

この美術館が所蔵する京画壇のスター、伊藤若冲(1716~1800)、池大雅(1723~1776)、円山応挙(1733~1795)、長澤芦雪(1754~1799)は前後期で全部でてきた感じ。若冲の‘旭日松鶴図’はほかの美術館のものだが、あとの3点はみな千葉市美のもの。

‘旭日松鶴図’でおもしろいのは首が手前にでてきた鶴。よくまあこんなに曲がるな!というくらい細い首が横に曲がっている。鶴はもう何年もみていないが、じっさいこのくらい曲がるものなのだろうか?また、松の木の表面にじつに奇妙な模様がみえる。まるで蛸の足の吸盤のよう。

若冲の三幅の掛け軸でヘンな感じがするのは真ん中の寿老人。頭が異様にデカイ寿老人はすぐにでもゆるキャラとしてイベントに出演できるのに、その姿が後ろ向きでは楽しみようがない。若冲の水墨画でとくに目が吸い寄せられるのが筋目描き。孔雀の羽と菊の花びらで墨の面のにじみと重なり具合をじっくりみた。

応挙の‘秋月雪峡図’をみるのは久しぶり。これは右隻の‘秋月’のほう。はじめてお目にかかったとき目が点になったのが塗り残しで表現された月の位置。月を描いた絵は沢山あるが月をこんな低いところに描いたものはあまりみない。左右にゆるく蛇行しながら流れていく川と墨の濃淡で描かれた木々により画面に奥行きができ、静寂な秋の風情が広がっている。しばらく無心にながめていた。

芦雪の可愛い犬や雀がでてくる‘花鳥蟲獣図’は大好きな絵。前期は赤い鸚鵡が描かれているところだったが、今回は犬が戯れている場面。横向きの犬と竹の笹に隠れるようにしてこちらをじっとみている犬がとくに印象深かった。

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2012.05.15

大リーグ序盤戦 日本人選手評価!

3852大リーグは開幕から1ヶ月ちょっとが経過し、各チームの戦力の強弱が勝敗に現れてきた。

注目のチームや日本人選手の成績をチェックしてみたい。

BSの大リーグ放送は大半がイチローやダルビッシュ、黒田がいるアリーグの試合。

今、一番おもしろいのはダルビッシュのいるレンジャーズのゲーム。西地区の首位を走っている。

このチームはとにかく打線が強力、その中心となってガンガン打っているのが左バッターのハミルトン、ホームランをすでに18本打ち、打点も48をつけている。先だっては一試合4ホームランを放ち、大リーグ記録に並んだ。

打の主役がハミルトンなら、投の主役はダルビッシュ、12日のエンゼルス戦でもいいピッチングをして勝ち投手になった。これで5勝1敗。この調子なら20勝も夢ではない。おそらくオールスターにも選ばれるだろう。そうなると、投手では野茂、長谷川に次いで3人目。夢の大舞台でみせた野茂の勇姿が目に焼きついているが、ダルビッシュもすばらしい投球をみせてくれるかもしれない。今は怪我に注意して一試合々力のある打者との対戦に集中してもらいたい。

ヤンキースの黒田も予想どうりのいいピッチングを続けている。成績は3勝4敗、ヤンキースは押さえのエース、リベラが故障したのでチームは東地区優勝に黄色信号、そのため黒田の勝ち星は期待している15勝にはとどかないかも。今年は松井が3A契約したレイズが強そう。だから、このチームでの松井のプレーを早くみたい。あと1ヶ月もしたら昇格するだろう。

さて、われらがイチロー、3番がだいぶ馴染んできた感じ。打率は現在.291、本塁打は1本と少ないが、2塁打を結構打っている。その打席みると明かに長打を狙って思い切りバットを振っているのがよくわかる。マリナーズはこの戦力だとまた最下位だろう。新加入の岩隈の影が薄くなっているのは残念だが、先発陣の入れ替えがいずれあるから、そのときに実力を発揮すればいい。今は辛抱のとき。あせることはない。

悪夢としかいいようがないのがオリオールズに入団した和田、肘の故障で手術とは。レッドソックスの松坂と同じ状況になるとは本人は思ってもみなかっただろう。辛いだろうが、多くのファンが再起を応援しているのだからがんばってリハビリに取り組んでもらいたい。

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2012.05.14

五浦六角堂再建記念 ‘五浦と岡倉天心の遺産展’!

3850_2     平櫛田中の‘岡倉天心先生像’(1931年)

3848_2     塩出英雄の‘五浦’(1970年)

3851_2                菱田春草の‘五浦ノ月’(1909~10年)

3849_2     横山大観の‘神州霊峰の図’

昨年3.11の東日本大震災に伴う大津波で五浦の六角堂が無残にも壊されその姿を消したことは拙ブログ11/4/11で記事にした。いずれ再建されるだろうと思っていたが、その時期は予想外に早くなんと4月に新しい六角堂が完成した。それを記念する展覧会が今日本橋高島屋で開かれている。会期は5/9~5/28

この記念展は偶然知った。当初5/8(火)に5つぐらいの展覧会をまわることにして、出かける準備をしていた。そのとき、はたと気がついた。‘今日は火曜日、国立新美は休館だよ!大エルミタージュ美展もセザンヌ展もみれない、お出かけは明日に延期’。千葉市美の蕭白展を軸して日程を組んだのがよくなかった。でも、でかける直前に気づいたのは100%ぼけてない証拠。美術館に着いて切符売り場が閉まっていたらドッと疲れがでる。

そして、仕切り直しの翌日。朝刊を読んでいるとこの展覧会の案内が目にとまった。このところデパート関係の美術館の情報は薄いので、これは全然知らなかった。GWに放送された六角堂の再建を追っかけたBSジャパンの番組をみたからすぐ反応。急遽、この日の行程に組み込んだ。

お目当ては横山大観(1868~1958)や菱田春草(1874~1911)、下村観山(1873~1930)の作品。岡倉天心(1862~1913)の物語は北茨城の五浦記念美に展示してある本や平櫛田中(1872~1979)の‘岡倉天心先生像’などをみておおよそ頭のなかに入っているから、今回展示されているものはさらさらとみた。

塩出英雄(1912~2001)が六角堂や天心旧居など五浦の海岸の様子を描いた絵は以前日本美術院絡みの展覧会でみたことがある。この絵のように、五浦のシンボルである六角堂がよみがえったことを地元の人たちと一緒に喜びたい。

大観の絵も春草の絵も初見の作品。この二人と観山は一点でも多くみたいという気持ちがあるので、プラスαに出くわすのは嬉しいかぎり。こうした記念展に運良く遭遇したのだから、いつか五浦へクルマを走らせ新生六角堂を目のなかにおさめようと思う。

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2012.05.13

蕭白パワー全開 ‘群仙図屏風’登場!

3846_2     ‘群仙図屏風’(重文 1764年 文化庁)

3847_2     ‘群童遊戯図屏風’(18世紀 九博)

3845_2     ‘唐獅子図屏風’(18世紀 加島美術)

3844_2     ‘月夜山水図屏風’(重文 18世紀 近江神宮)

‘曽我蕭白と京の画家たち’展(4/10~5/20)の後半に登場する作品をみるため再度千葉市美へ足を運んだ。曽我蕭白(1730~1781)は前半(拙ブログ4/19)と後半あわせると59点をみることができる。東博のボストン美展に出品されている蕭白11点をみてここの回顧展もみたら、‘蕭白倶楽部’の会員になれること請け合い。

‘群仙図’をみるのは4年ぶり。東博であった‘対決ー巨匠たちの日本美術展’(08/7/13)のときより、今回のほうが気持ちがぐっとのめりこんでいる。これはこの回顧展の前にボストン美蔵の‘雲龍図’と‘風仙図’をみているから。

目の覚める青い衣裳を着た人物が乗っている龍の鼻の大きな穴は‘雲龍図’の鼻とよく似ている。そして、二つの渦巻きや猛烈に吹き上げる風はすぐ‘風仙図’を連想させる。では、波はどうか、ちょっと違っている。この‘群仙図’の波はずいぶん丁寧に描かれている。波頭が下にカールする部分が細かいうえ、水が勢いよくせりあがっていくところを細い線を横に何本も引くことにより表現している。なんだかレースのカーテンをみているよう。

‘群童遊戯図’は2年前板橋区美であった展覧会(10/10/6)ではじめてお目にかかった。これは左隻のほう。真ん中で鰻と格闘する子どもや左端で捕まえた亀をめぐって喧嘩している二人の男の子に目がすーっと寄っていく。こういう子どもたちの遊んでいる姿を描いた絵は心が安まる。

初見の絵で一番の収穫は‘唐獅子図’。とくに右の獅子の子落としを夢中になってみた。背中の輪郭線が濃い墨で描かれた親獅子の下をみつめる目が威厳に満ちている。‘おっ、また落ちたな、そう簡単にはここまでは上がってこれないのだ。情けない顔をするんじゃない。でもあいつ、相当参っているからちょっと心配だな、ううーん、がんばって上がってきてくれよな’

山水画は大変魅了されている‘月夜山水図’と‘山水図押絵貼屏風’(京博)の前に長くいた。府中市美で開催された‘山水に遊ぶ’展に出品された‘月夜山水図’(09/4/30)は花を描いた胡粉の小さな白い点や建物の一部に塗られた赤がじつに印象深い。また、金泥の横線で描かれた霞にも目が吸い込まれる。

一見すると岩や滝、塔の垂直性が強くイメージされるが、画面全体をゆっくりみていくと下のほうには円い形の石橋があり、また滝のまわりの山々はもっこりしたフォルムで量感豊かな姿をしているので、角々した感じと柔らかい雰囲気が悠然と溶け合った感じになっている。

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2012.05.12

光琳の‘八橋図屏風’と20数年ぶりの対面!

3840_2     ‘八橋図屏風’(18世紀 メトロポリタン美)

3841_2     国宝‘燕子花図屏風’(18世紀 根津美)

3842_2     ‘白楽天図屏風’(18世紀 根津美)

3843_2     ‘銹絵寿老人図角皿’(18世紀 MOA美)

根津美で尾形光琳の‘燕子花図’と一緒に飾られた‘八橋図’(4/21~5/20)をみてきた。この絵をNYのメトロポリタンでみたのは1990年のこと。それから22年もたっているから、はじめてみるようなものである。

尾形光琳(1658~1716)が‘八橋図’を描いたのは最晩年。同じ頃‘紅白梅図’も完成させている。光琳の名を天下に知らしめた40代の作‘燕子花図’の前はそのまま通りすぎて、まずは横に飾ってある‘八橋図’をじっくりみた。

関心のポイントはひとつ。‘燕子花図’にみられる同じ花形の繰り返しがあるのかどうか。右隻から左隻へと注意深くみたが、どの花群も微妙にちがっていた。そして、一つ々の花の大きさは‘燕子花図’よりはすこし小さい感じ。

画面に使われている色は黄金、青、緑、そして茶色、‘燕子花’と茶色を除くと同じだが全体の色調は柔らかく目にやさしい。また、群生するかきつばたを二つに分ける八つ橋があるので伊勢物語の話をイメージしやすくなっている。二つの絵が一緒にみられるのは100年ぶりという。こういう機会にめぐりあったことを心から喜んでいる。

‘白楽天図’で目を楽しませてくれるのは波の描写、現在東博に展示されている‘松島図’(ボストン美)とよく似た量感豊かでダイナミックな波のフォルムをみているとこちらの体まで前後に揺れてくる。

光琳、乾山兄弟の合作、銹絵四角皿は‘寿老人図’と‘梅図’がでている。この四角皿や六角皿をずっと追っかけているが、ユーモラスな頭をした‘寿老人’はお気に入りの一品。不思議なのは大きな頭、どうしてこんな頭になったのだろうか?

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2012.05.11

最も魅せられたマティスとライトの絵!

3838     マティスの‘赤い部屋’(1908年)

3836     ライトの‘外から見た鍛冶屋の光景’(1773年)

3837     セザンヌの‘カーテンのある静物’(1894~95年)

3839           ピカソの‘マンドリンを弾く女’(1909年)

1999年、エルミタージュ美術館をはじめて訪問した。古典絵画も近代絵画もおもわず立ち止まる名画がここにもあそこにもあるという感じ。そのなかで沢山みたなという思いが強いのがレンブラント、ゴーギャン、そしてマティス。

そのマティス(1869~1954)の傑作中の傑作‘赤い部屋’が最後の部屋にどーんと飾ってある。ゴッホがイエローパワーなら、マティスはレッドパワー。テーブルと後ろの壁は同じ平面のように赤で塗りこめられ、アラベスクの模様でリズミカルに装飾されている。左上の窓のむこうには大きな花がみえるが、花を描いた絵が壁にかけてあるようでもある。

この絵がとても落ち着いた気分でみられるのは平面的な構成のなかに遠近法の要素も入れているから。窓の外に描かれた小屋が消失点になっている。今回驚いたのが女性の目と眉毛、緑色で描かれていた!図録の図版は緑をひろってないし、現地でこの絵をみたといっても緑の眉毛のことなど記憶から消えている。名作をみると本当にいい気持ちになる。‘赤い部屋’が来たのだから、次は‘ダンス’。二度目の対面がはたして叶うか?

初見の絵で大きな収穫だったのがライト・オブ・ダービー(1734~1797)の絵。ライトの作品は過去にみたのはテート・ブリテンにある‘ヴェスヴィオス火山の噴火’(拙ブログ4/7)のみ。この画家がホントホルストのような‘キャンドルライト画’を描いていたことはまったく知らなかった。この度は‘幼少期のキリスト’をみたあとに、この‘外から見た鍛冶屋の光景’が現れたので、その光と影の対比に目を奪われた。ロンドンナショナルギャラリーの図録には同じような絵が載っているので次回は見逃さないようにしたい。

3冊も購入したエルミタージュ美の図録に◎をつけていたセザンヌ(1839~1906)の‘カーテンのある静物’が出品されたのは大ヒット。これはオルセーにある‘リンゴとオレンジ’などとともにMy‘静物画ベスト5’に入れている作品なので、しばらく見入っていた。

GWにどこかのTV局が放送していた‘エルミタージュ美特集ーダ・ヴィンチとマティス’の冒頭にでてきたのがピカソ(1881~1973)の‘マンドリンを弾く女’。現地でみた覚えはないが、とても気になる絵だった。でも、この絵も今回やってきているとは頭がめぐらなかった。女の丸い顔にとても惹かれていたので、夢中になってみた。

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2012.05.10

予想を大きく上回った‘大エルミタージュ美展’!

3832_3     ルーベンスの‘虹のある風景’(1632~35年)

3833_3         ヴァン・ダイクの‘自画像’(1622~23年)

3835_3     ホントホルストの‘幼少期のキリスト’(1620年)

3834_3          レンブラントの‘老婦人の肖像’(1654年)

現在、六本木の国立新美で開かれている‘大エルミタージュ美展’、期待は一度みたことのあるマティスの‘赤い部屋’とルーベンスの‘虹のある風景’の2点買いだった。ところが、展示してあった作品は名作揃い。これまでエルミタージュの展覧会は4回くらい体験したが、ひょっとすると今回のラインナップが一番いいかも。心をとらえた作品を2回にわたって紹介したい。

作品の数は16世紀に活躍したティツィアーノからピカソ、マティスまで89点、馴染みのない画家も沢山含まれているが、知っている画家の作品の前では思わず足がとまるものが多い。図録をみてわかったのだが、この展覧会の監修は千足伸行氏だった。NHKの美術番組に熱心な方なら覚えておられると思うが、この先生は作家の五木寛之と一緒に‘エルミタージュ美’を徹底解説してくれた(拙ブログ09/6/2)。この美術館のことを誰よりも熟知している人が作品を選ぶのだから、いい絵がやってくるはずである。

チラシでみて気になっていたのがルーベンス(1577~1640)の‘虹のある風景’。1999年現地を訪問したときこの絵をみたという実感がないので、遠くのうす青い空に美しくかかる虹を息を呑んでみた。画面全体が明るく農民の表情が生き生きとしているウォーレス・コレクション蔵の同名の作品と比べると、虹の描写は理想郷的な雰囲気を醸し出している。

ヴァン・ダイク(1599~1641)の自画像はお気に入りの一枚。これほどの美男子だから目に焼きついている。ウィーン美術史美術館にも同じようなポーズで描かれたものがあるが、ヴァン・ダイクは実際こんなにカッコよかったのだろうか?イギリスの宮廷画家になり王妃や娘たちを脚色して美しく描いたのが実情だから、自分の顔も多少手を入れたのかもしれない。

今回の大きな収穫はホントホルスト(1590~1656)との再会。この絵はチラシに載っておらず、いきなり目の前に現れたのでびっくりした。現地でみたときはまだカラヴァッジョに最接近してなかったため、このユトレヒトのカラヴァッジェスキのスゴさも半分くらいしかわかってなかった。が、今はカラヴァッジョだけでなくホントホルストの作品も数が増えたから、蝋燭を光源にしたその明暗描写がより心に沁みるようになった。

レンブラント(1606~1669)の‘老婦人の肖像’の前にも長くいた。エルミタージュのレンブラントコレクションは数が多いので、この絵は記憶から消えていた。深い内面描写に惹きこまれる。レンブラントといえば、6/30から東京都美で開幕する‘マウリッツハイス美展’で最晩年の自画像が展示される、楽しみ々!

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2012.05.09

草間彌生の最新作に200%KOされた!

3829_2     ‘わが永遠の魂 花園にうずもれた心’(2009年)

3828_2        ‘神をみつめていたわたし’(2011年)

3830_2     ‘愛はとこしえ 朝が来た。’(2005年)

3831_2      ‘愛はとこしえ 河のながれ’(2006年)

埼玉県近美で現在行われている‘草間彌生展’(4/14~5/20)をみてきた。この美術館はしばらく行ってなかったから、北浦和駅を地図で再確認して電車に乗った。JRの原宿からだと池袋と赤羽で2回乗り換えがあるから結構時間がかかる。

館の入り口は赤の水玉模様一色、この演出なら中はもっと楽しいだろうと思って2階へ上がった。今回はチラシがなく、作品については最近制作されたものが並ぶのだろうとアバウトの予想。それは当たったが、目の中に入ってきた作品106点のインパクトの大きさは半端ではない。草間彌生は今年83歳、超怪物アーチストの生み出した作品に200%KOされた。

2009年にはじまった‘わが永遠の魂’シリーズは140点をこえという。このなかから47点が飾られている。マドリードのソフィアセンターとかパリのポンピドーなどの一級の近現代美術館をまわる回顧展に出品されているのもこの最新シリーズなのだろう。

作品の多くに登場するのが図案化された横顔、そして目。また靴のような意外なモチーフもある。最も惹かれたのは‘花園にうずもれた心’。赤と緑の大きな花びらが強く印象に残り、上の無数の小さな赤い点を短い黒の線でつないだ模様が画面をひきしめている。

最新作の自画像3点のなかで強烈に吸い込まれたのが‘神をみつめていたわたし’。女性は神を崇めているときの表情が一番美しい。どうでもいいことだが、瞬間的に楠田枝理子を連想した。

黒白の‘愛はとこしえ’50点も時間をかけてみた。横顔にはいろいろなヴァリエーションがあり、それを円をつくるように並べたり斜めに配置して動きをつくっている。お気に入りは‘朝が来た’。顔だけでこれほどハットさせる構成が生まれてくるのだから、クサマの造形感覚はやはり並みではない。

全体の作品をみていくなか、ふとフンデルトヴァッサーの絵が思い出された。親和性の高いのは‘河のながれ’とか‘女たちのつどい’。このフォルムに色をつけると二人の絵は似てくる。

何年か前東近美で草間彌生の回顧展があたっとき電飾ルームを体験したが、今回は2度も部屋の中へ入った。平日だからすぐ入れたが、土日は大変だろう。作品を見終わったあと寄ったショップでは草間グッズがよく売れていた。いまやその人気はうなぎのぼり。マドリード、パリでも同じことが起こっているにちがいない。

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2012.05.08

‘芸術新潮5月号’をお読みになった?

3823_2     ‘芸術新潮5月号 大特集 まだ村上隆が、お嫌いですか?’

3825_2     村上隆の‘五百羅漢図 玄武’(2012年)

3824_2     ‘五百羅漢図 朱雀’

3827_2     ‘五百羅漢 白虎’

美術雑誌を定期購読する習慣はないが、‘芸術新潮’だけは関心のある作家が特集されたとき手に入れている。新聞広告に載った5月号にはすごいタイトルがついていた。‘まだ村上隆が、お嫌いですか?’

これにはおもわず笑った。こんないわれ方をするところをみると、日本には世界にはばたくアーチスト、村上隆を嫌な奴だと思っている美術ファンが大勢いるということだろう。だが、そういう反村上派ではない者にとっては、この大特集はじつに有難い。

現在、カタールの首都ドーハで村上隆の大規模な回顧展が開かれており(2/9~6/24)、そこに全長100mの‘五百羅漢図’が展示されている。この話は1月の新聞記事で知り(拙ブログ1/18)、完成した作品がどんなものか興味深々だったが、日本での展示は期待できないため関心が薄れていた。

そこへ5月号がでた。村上隆は好きな作家なのに図録とか関連の美術本が一冊のないので、この特集が図録代わりになると思い喜び勇んで本屋へ向かった。雑誌を手にとるまで村上隆の回顧展が今ドーハで行われていることはまったく頭から抜けていた。

みたかった‘五百羅漢図’がドーンと折込の形で紹介されている。これは奇想天外の大漫画。漫画本なら手のひらのサイズで人物や生き物が動き疾走する世界を楽しんで終わりだが、天地3メートル、横100mの大キャンバスに物語が展開していくとこれは見る者の体全体をつつみこむアートに変容する。漫画チックな描写であっても、これだけの数の羅漢と朱雀や獅子などを幽谷の山水世界や宇宙を背景に描きこめば唯一無二のアート空間になる。

展覧会ツアーも募集しているが、そこまで前のめりにはならない。‘五百羅漢図’を日本で展示するという情報はまだ入ってこない、村上隆は日本の子どもたちにこの絵をみてもらいたくないのだろうか?

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2012.05.07

いつか行きたい美術館! アシュモーリアン博(2)

3819_2     オックスフォード アシュモーリアン博物館

3820_2     ウッチェロの‘狩猟’(1465~1470年)

3821_2     コジモの‘森の火事’(部分 1490年代)

3822_2     バーン=ジョーンズの‘カンタベリー物語のキャビネット’(19世紀)

海外の美術館を紹介するるBSの美術番組‘美の浪漫紀行’と‘世界の名画’ではいわゆる世界中から美術ファンが集まるルーヴル、オルセーなどの超ブランド美術館だけでなく、週間‘世界の美術館’のような本には載ってこないが知る人ぞ知る価値のある美術館も取材してくれる。

ちょうど1年前にとりあげたオックスフォードにあるアシュモーリアン博物館(拙ブログ11/4/26)が4月の‘美の浪漫紀行’に登場した。ここは美術館と思っていたが、大間違いで100万点以上の作品を所蔵する世界最古の博物館だった。

09年にリニューアルされ館内は現代的な雰囲気へと生まれ変わったというし、番組にでてきた絵画や古代遺跡の発掘品のなかには鑑賞欲をそそるものがいくつもある。俄然出かけてみたくなった。

そう強く思わせたのはウッチェロ(1397~1521)が遠近法を綿密に使って描いた‘狩猟’。手元の美術本に載っている図版とちがって人々の赤の衣裳と緑の木々草花がびっくりするほど鮮やか。絵の前に立ったら相当いい気持ちになりそう。

もう一点、気になる絵がでてきた。それはダ・ヴィンチと同時代に生きた画家コジモ(1461~1521)の‘森の火事’。牛やライオンなどが登場するこの絵のことは知っていたが、ここの所蔵というのは見落としていた。そして、ハットさせられたのが人面の豚や鹿!怪奇画家コジモならでは表現だが、とても興味がわく。

アシュモーリアン博が心に印象づけられているのはなんといってもウッチェロの絵とラファエロ前派。だから、ロセッティとバーン=ジョーンズの作品もみたくてたまらない。‘カンタベリー物語のキャビネット’の横にはバーン=ジョーンズの絵が飾ってあったから、この部屋にロセッティの‘ベアトリーチェの一周忌’もあるのだろう。

オックスフォードはロンドンから気楽に行けるところだから、この博物館の訪問は早まるかもしれない。

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2012.05.06

ビッグニュース! 2013年2月 クラーク・コレクション展

3816_2         ルノワールの‘劇場の桟敷席’(1880年)

3817_2     ルノワールの‘ヴェネツィアのパラッツォ・ドカーレ’(1881年)

3818_3     ルノワールの‘ヴェスヴィオス火山’(1881年)

国内の美術館で開かれる展覧会の情報がわかるのはだいたい1年くらい先まで、それ以降のものは決定しているものでないかぎり美術館からは発表されない。だから、美術シーンが心をとらえるタイムスパンは今から先1年ということになる。

今年もGWが終わるところまできた。で、来年前半あたりに計画されている展覧会がわかればと思い、めぼしい美術館のHPをサーフィンしてみた。すると、嬉しい情報にぶちあたった。こういうときはすぐ‘ビッグニュース!’にすることにしている。それは三菱一号館美で来年2/9~5/26に開催される‘クラーク・コレクション展’。

クラーク美術研究所はアメリカ、マサチューセッツ州ウィリアムズタウンにある美術館。現在、館は増築中でその有名な印象派のコレクションはワールドツアーにでている。スタートが昨年プラド美で行われた‘ルノワール展’だったが、これを運悪く切符売れ切れのため見逃したことは拙ブログ11/2/18で書いたとおり。

ミラノ、ジヴェルニー、バルセロナで好評を博したというこの印象派コレクションが来年2月日本にもやってくるという。プラドのときはルノワール作品だけだったが、ミラノからはほかの印象派もラインナップに加わっている。作品数はルノワール、マネ、ピサロ、シスレーなど75点。これは元気がでる。

予想もしなかったルノワールのリカバリーのチャンス、どの作品に会えるだろうか?プラドでは展示会場の入り口のところから単眼鏡でみた‘劇場の桟敷席’と真近で対面したいのはいうまでもないが、姿がまったくみえなかった風景画の傑作‘ヴェネツィアのパラッツォ・ドカーレ’への期待も高い。

‘ヴェネツィア’と同じ年に描かれた‘ヴェスヴィオス火山’がプラドにでていたか不確かだが、これも是非みてみたい。クラークコレクションで最も充実しているのはルノワール作品、この3点が含まれていることを祈っている。

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2012.05.05

いつか行きたい美術館! エル・エスコリアル修道院

3812_2     ボスの‘荊の冠のキリスト’(1510年)

3813_2           グレコの‘聖マウリティウスの殉教’(1580~82年)

3814_2        グレコの‘イエスの御名の礼拝’(1577~79年)

3815_2     ティツィアーノの‘最後の晩餐’(1557~65年)

5月1日にBSジャパンで放送された‘美の浪漫紀行 スペイン エル・エスコリアル修道院’を楽しくみた。

わが家ではTV各局が制作する美術番組をみるのは三度の御飯を食べるのと同じように生活の一部になっている。その美術番組、最近はどこも情報が豊富で充実した内容。だから、月刊のTV番組雑誌を買い込み翌月に放送される番組をカレンダーにせっせとマーキング、これが美術館めぐりの印‘E’をつけるのと同様じつに楽しい。

毎週みているのはBSの‘美の浪漫紀行’(火曜8時)、‘極上美の饗宴’(プレミアム 水曜9時)、‘世界の名画’(朝日 水曜9時)。このうち‘世界の名画’は番組のつくり方が変わった。これまでのように美術館をオーバーオールに紹介するのではなく、あるテーマをかかげひとりの作家の制作した一枚の名画を軸に番組を構成している。また‘美の浪漫紀行’を意識してか、食べ物の紹介とかお店や名所案内もいれくだけた美術番組へイメージチェンジ。

さて、マドリードから50kmのところにあるエル・エスコリアル修道院。古い話だが30年前に訪問したことがある。記憶はほんんど消えかかっており、覚えているのは建物の外観と地球儀があった図書館だけ。一般のツアーに参加して現地のガイドさんの英語で話を聞いたような気がするが、絵画が飾ってある部屋をまわったのだろうか?

今でこそこの修道院を建てたフェリペ2世が好きだったボスの絵とかティツィアーノやグレコの有名な絵がここにあることは知っているが、当時はまだ絵画への関心は普通の観光客と変わらないレベル。だから、絵をみたとしてもさらっとみたため記憶から消えているのかもしれない。

最もみたいのはやはりグレコ(1541~1614)の絵。とくに‘聖マウリティウスの殉教’はフェリペ2世から受け取りを拒否され宮廷画家への道を閉ざされることになったいわくつきの作品だから、是非ともこの目でという思いが強い。

ボス(1450~1516)の‘荊の冠のキリスト’は全点制覇に近づくためにはMUSTの作品。グレコも学んだティツィアーノ(1485~1576)は5,6点ありそうだが、追っかけリストに載せているのは‘聖マルガリータ’と‘最後の晩餐’。

次回マドリードを訪問する機会があったら、エル・エスコリアル修道院の誇る絵画コレクションをじっくりみてみたい。

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2012.05.04

ムンクの‘叫び’ 96億円で落札!

3811_3     ムンクの‘叫び’(1895年)

2月にとりあげたムンクの‘叫び’(拙ブログ2/23)がNYで開催されたサザビーズのオークションで、約1億1992万ドル(約96億1200万円)で落札された。出品が報道されたときの予想値段は8000万ドル(約64億円)以上とされていたが、実際にはこれを50%上回る史上最高の落札価格となった。

これはスゴイ値段。絵画のこれまでの最高額は2年前のオークションでつけられたピカソの作品‘ヌード、観葉植物と胸像’の約1億650万ドル。ムンクのパステルで描かれた‘叫び’はピカソのこの絵をこえた。ムンクの人気ってこんなに高かったのか!?というのが率直な感想。オークションの会場でインタビューされた人が‘ムンクは最高にすばらしいよ!’といっていたのが印象的だった。

美術品の競売にはまったく縁がないのに、ここで競られた金額の情報には美術ファンだから大いに興味がある。で、これまで世間を驚かせた美術作品の落札価格については少ない情報だが記録としてファイルしている。その落札価格をいくつかあげてみると、

<2002/7/11>  ロンドン サザビーズのオークション 
★ルーベンスの‘ベツレヘムの幼児虐殺’(1610年) 4950万ポンド(約90億円)

この落札価格は世界で史上3位の金額(当時) ちなみにその上は
  1位 ゴッホ作品 8250万ドル(約97億円) 1990年NYのオークション
  2位 ルノワール作品 7810万ドル(約92億円) 1990年NYのオークション

<2010/2/3>   ロンドン サザビーズのオークション
★ジョコメッティの‘歩く男’ 1億430万ドル(約94億円)

<2010/5/4> NY クリスティーズのオークション
★ピカソの‘ヌード、観葉植物と胸像’ 1億650万ドル(約101億円)

<2011/5/11>  NY クリスティーズのオークション
★ウォーホルの‘自画像’ 3840万ドル(約31億円)

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2012.05.03

マックス・エルンストはお好き?

3810_2     ‘少女が見た湖の夢’(1940年 横浜美)

3809_2     ‘嘘八百’(1959年 ポンピドゥー・センター)

3807_2        ‘ユークリッド’(1945年 ヒューストン メニル・コレクション)

3808_2     ‘美しき女庭師の帰還’(1967年 メニル・コレクション)

現在、横浜美で開催中の‘マックス・エルンスト展’(4/7~6/24)は平日(5/1)閉館30分前に入館したためか、なかでみかけた人はわずか3人だった。

シュルレアリスト、エルンスト(1891~1976)への思い入れはダリ、ミロ、マグリット、デルヴォーの4強と比べると正直いって半分くらい。でも、シュルレリスムの作品をみるのは絵画鑑賞の楽しみのひとつだから、このはじめて体験する回顧展には期待するものはある。

いつものように作品の情報はチラシに載っているものだけ。油彩、コラージュ、版画、立体作品などおよそ130点あった。これまで国内の美術館が所蔵しているものは過去に行われたシュルレアリスム関連の企画展でお目にかかる機会があったが、今回めぼしい作品は全部集めてきた感じ。これをみると作品への好みは別としてエルンストがビッグなシュルレアリストのひとりとして広く受け入れられていることがよくわかる。

シュールな絵と向き合うとき、いつも夢中になるのが作家が仕掛けたダブルイメージ。‘少女の見た湖の夢’でもそのフォルムとイメージをパズルを解くような感覚でさがした。この絵は密集する苔のイメージが強すぎてあまり気持ちのいいものではないが、中央横向きの牛や右上の人間の顔になっている岩などをひとつ々追った。

大作の‘嘘八百’をしばらくみていた。すると、抽象画のような緑の背景に沢山あるリンゴみたいな丸に交じって子供でも描けるような四角の顔や鳥や魚が配置されていることがわかってきた。結構楽しい絵。前回のポンピドゥーでみたかもしれない。

チラシでみて気になっていたのが‘ユークリッド’。これはヒューストンにあるメニル・コレクションが所蔵する自慢のエルンストコレクションの一枚。三角形の顔は好きではないが、魚をもっている手のところのシュールさに惹きつけられる。

76歳のエルンストが若い頃描いた絵を復元した‘美しき女庭師の帰還’がみれるとは思ってもいなかった。この絵の話は以前から知っていたが、メニル・コレクションに入っていたとは! ナチスドイツから退廃芸術として排斥された‘美しき女庭師’(1924年)は焼失して今はないから、このリメイクを感慨深くながめていた。

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2012.05.02

定例の鏑木清方記念美詣で!

3806_2                ‘薫風’(1918年 千葉市美)

3803_3                ‘江の島 箱根’(右幅 1916年 横須賀美) 

3804_2                ‘江の島 箱根’(左幅 1916年 横須賀美)

3805_2                ‘阿竹大日如来’(1943年)

神奈川県内にある美術館で展覧会情報を定点観測しているのは横浜美、横浜そごう美、平塚市美、金沢文庫、そして鎌倉にある鏑木清方記念美の5館。

実際に足を運ぶ企画展は各館とも年に一回ないし二回。昨日出かけた鏑木清方記念美は3,4年前まではクルマで30分くらいで行けることもあって三回以上通っていたが、今は年一回とお宮参りみたいになってしまった。館内にいるのはいつも10分ほど。

現在行われている‘鏑木清方没後40年 女性風俗と四季の風情’(4/19~5/23)のお目当ては千葉市美と横須賀美からやってきた‘薫風’と‘江の島 箱根’。二つともはじめてみる絵ではない。‘薫風’は昨年芸大美であった‘香り展’にも登場した。この絵を最初にみたのがどこだったか忘れたが、みるといつもフィギュアスケートの浅田真央ちゃんの顔を思い浮かべることには変わりない。

‘江の島 箱根’は4年前?サントリー美で開催された清方の回顧展で対面し、‘好きな鏑木清方’に即登録した。展示期間がちがっていて右幅が4/19~5/6、左幅が5/8~5/23となっている。左幅をみて思い出したのは回顧展図録のチョンボ。図版が左右逆になっていた。

初見は個人蔵の‘阿竹大日如来’。この絵は数少なくなった追っかけ画の一枚だから機嫌がいい。ここの記念館へ年に一回でも足運んでいるのは、こういう嬉しい絵を集めてきてくれるから。

小町通りを散策し鎌倉駅に向かう途中、ルーチンにしているのが馴染みの古本屋に寄ることとすぐ近くの‘豆や’で試食品をいただくこと。今回はいい美術の本は見あたらなかったが、豆のほうはいつものようにマヨネーズ味(売れ行きNO.1)などでている種類全部食べさせてもらった。

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2012.05.01

元気のでる‘棟方志功展’!

3799     ‘飛神の柵’(1968年)

3801     ‘宇宙頌’(1953年)

3800        ‘東西南北頌’(1941年)

3802     ‘鷺畷の柵’(部分 1960年)

現在、平塚市美で開催されている‘棟方志功展’(4/14~6/3)をみてきた。鎌倉にある棟方板画館へ最近は訪問してないため、棟方志功(1903~1975)の絵を沢山みるのは久しぶり。

今回の回顧展は青森の棟方志功記念館や青森県美が所蔵する作品に棟方板画館のものを加え、総数55点で構成されている。棟方の展覧会は見逃さないように皆勤しているので目に馴染んだ作品が多いが、はじめてお目にかかる色彩鮮やかな大作などもあり充実したひとときだった。

志功の版画は白黒、色彩、どちらもすごく惹きこまれる。志功の描くものは観音様でも裸の女性でも、そして馬や鯉でも、皆生命力にあふれ今にも動き出そうとしたり、大地や空を疾走する姿が画面いっぱいに広がっている。

再会した‘飛神の柵’(拙ブログ05/9/5)の前に長くいた。ここにいる二人の人物の体がどういう風になっているのかはぱっとみただけではつかめない。5分くらいじっと目をこらしていると、先が鋭く尖った指が手で指と指の間が開いていないのが足というのがわかってくる。こうい人体のフォルムはちょっとピカソの絵を連想させる。

‘宇宙頌’では手足の指が消えた天妃の丸みのある豊満な肉体が視線を釘づけにする。志功の手にかかると顔の頬はイベントで貼って遊ぶ模様のようなものに変わり、やわらかい体は小さな丸の線が連なった模様や短い線でつくられる笹の形や斜めや三角のブロック模様で埋め尽くされる。そのエネルギッシュな肢体が今にも画画からとびだしてきそう。

今回、黒と黄色、緑、赤、青が見事に融合した大作がでている。‘花矢の柵’。見てのお楽しみ!

心をずしんと捉えるのが人物を白と黒の対比で描いた‘東西南北頌’や‘二菩薩釈迦十大弟子’、足をあげ力強い踊りをみせる‘東西南北頌’に思わず惹きこまれた。また、大きな画面に空を飛び交う鷺の姿や菖蒲などの草花などが描き込まれた‘鷺畷の柵’にも足がとまった。

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