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2012.04.18

一級品のホノルル美北斎コレクション!

3752     ‘富嶽三十六景・尾州不二見原’(1830~32年)

3753     ‘百人一首乳母か絵と起 参議篁’(1835~36年)

3751     ‘地方測量之図’(1848年)

3754            ‘雪松に鶴’(1834年頃)

現在、三井記念美で開かれているホノルル美蔵‘北斎展’は前期(4/14~5/13)と後期(5/15~6/17)で作品が全部展示替えになる。出品数は粒揃いの160点。

この美術館の浮世絵コレクションが摺りの状態のいい質の高いものであることは過去に体験した‘北斎展’(05年東博)や03年に山口県美で風景画に絞って公開された‘浮世絵風景画名品展’でよくわかっているので、今回どんなプラスαがでてくるか楽しみだった。

北斎に限らず浮世絵の揃物が全部みれるというのはちょっとした快感。ここは‘富嶽三十六景’(全46点)は2点欠くものの44点あり、ほかの‘諸国瀧廻り’(全8点)、‘諸国名橋奇覧’(全11点)、‘琉球八景’(全8点)、‘詩哥写真鏡’(全10点)、‘百人一首姥か絵説’(全27点)は全点所蔵しているのだからまさに最強のコレクション。これはエポック的な浮世絵体験になりそう。

摺りで200%魅せられるのは青や緑のグラデーションや決して多くない色と色が見事に響き合っていること。‘富嶽三十六景・尾州不二見原’では富士の上の空に描かれたうす肌色と青の諧調がなんとも心地よかった。

‘百人一首乳母か絵と起 参議篁’は立体感のある空間表現が目を引く。太鼓橋のような岩の下を小舟が通り、海面では海女たちが鮑採りの真っ最中。構成といい鮮やかな色使いといい、北斎の豊かな絵心と高い技量によって生み出された傑作である。

今回の収穫はこれまでみたことのなかった‘地測量之図’と花鳥画の‘雪松に鶴’。土地を正確に測量している様子を絵の題材にするところが北斎の真骨頂。人物のポーズや動きを大量に描き‘北斎漫画’としてお手本帖をつくった北斎のことだから、測量技師たちの仕事ぶりにも興味があったにちがいない。

鶴の絵は羽のこまかい描写を夢中になってみた。応挙の鶴をみているよう。こんな手のこんだ羽を彫るのだから彫師の技も半端ではない。また、隣に飾ってあるマグリットばりのシュール感覚にびっくりする‘滝に鯉’も目を楽しませてくれる。

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