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2012.04.05

ブレイクの幻視ワールドをのぞいてみたい!

3705_2     ‘ヘカテ’(1795年 テート・ブリテン)

3706_2     ‘大きな赤い竜と海の獣’(1803~05年 ワシントン ナショナル・ギャラリー)

3707_2         ‘旋風’(1803~05年 ボストン美)

3708_2     ‘ペスト’(1805年 ボストン美)

詩を書き絵筆もとったウイリアム・ブレイク(1757~1827)の絵はフュースリ同様、不気味で奇怪な雰囲気につつまれているものが多い。二人はイギリスのロマン主義の先駆者だった。

ブレイクの版画や水彩画はロンドンのテート・ブリテンを訪問するとかなりみることができる。作品の数が多いのでローテーションによる展示、だから画集に載っている所蔵品を全部見ようとすると数回は足を運ぶ必要がある。

次回の訪問で対面を願っているのはフュースリの‘悪魔’のような奇怪さにちょっと腰がひける‘ヘカテ’。ヘカテはギリシャ神話のなかでもとくに謎めいた女神。女性の守護神で3つの顔をもち、幽霊や精霊や気味の悪い生き物を飼っていた。横向きで描かれたヘカテは目力のあるただならぬ美女の姿。でもこれが曲者。

強烈な幻視体験と鋭い想像力を駆使して生み出されるブレイクの絵画世界は怖さや不気味さがじわじわと体を沁みてくる感じ。‘大きな赤い竜と海の獣’は西洋の地獄絵をみているようで心がザワザワする。この絵と同じく画面の中心に裸の人物を配置する構成になっているのが‘旋風’。ブレイクの絵にはこういうぐるぐる回る車輪のようなモチーフがよくでてくる。

ボストン美のあるもうひとつの‘ペスト’は一度みたら忘れられない絵。濃い緑で体を彩られたペストの巨大な擬人像は大きく手を広げ、世界を死体で埋め尽くす悪の力を人々にみせつけている。

ブレイクは‘ダンテに語りかけるベアトリーチェ’のような明るい色調の絵も描いているが、大半はこういう霊的な幻視ワールドが表現されている。ブレイクの絵で連想されるのが何年か前にヒットしたサイコ殺人映画‘羊たちの沈黙’(ジュディ・フォスター主演)。この映画にブレイクの絵がでてきたこともあり、以来ブレイクというとこの怖ーい映画がセットで思い起こされる。

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