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2012.04.26

期待値を大きく上回った‘セザンヌ展’!

3782_2     ‘サンク・ヴィクトワール山’(1886~87年 フィリップス・コレクション)

3783_2     ‘大きな松の木と赤い大地’(1895~97年 エルミタージュ美)

3785_2     ‘りんごとオレンジ’(1899年 オルセー美)

3784_2         ‘庭師ヴァリエ’(1906年 ワシントン・ナショナル・ギャラリー)

国立新美で現在開かれている‘セザンヌ展’(3/28~6/11)は事前にいだいていたイメージとはちがい大回顧展だった!作品の質の高さではだいぶ前横浜美でおこなわれた回顧展と並ぶかもしれない。

この展覧会は3/28に開幕したのに、出動が遅くなったのはチラシのせい。ここに載った絵はみているものが多い。プティ・パレが所蔵する‘ヴォラールの肖像’(拙ブログ10/12/7)や12身頭くらいある女性が描かれた大きな装飾画‘四季’は10年に体験済みだし、ボストンにあるマチィスの色使いを連想させる妻オルタンスの緑の顔も以前現地でじっくりみた。

となると、初見で気になる絵はフィリップス・コレクションの‘サンク・ヴィクトワール山’の1点だけ。だから、この絵と大好きな‘りんごとオレンジ’を楽しもうと思い軽い気持ちで入館した。ところが、ところがである。世界の美術館からいい絵が予想以上にある。作品は全部で90点。‘チラシにこれなかったじゃあー’という感じ。で、一転してみるぞ!モードになった。

セザンヌの絵で好きなのは静物画とカード遊びの男たちをはじめとする肖像画、そしてサンク・ヴィクトワール山などの風景画。初期の人物が沢山下手くそに描かれた絵や髑髏にはまったく関心がない。

風景画は傑作が集結している。Myカラーが緑&黄色なので緑一色の‘サンク・ヴィクトワール山’に魅了された。手前に描かれた松の枝が窓のような役割をはたし、中景の鉄道橋、そのむこうの雄大なサンク・ヴィクトワール山へと視線を導いてくれる。期待値どおりの見事な風景画だった。

その横に飾ってあるロシアのエルミタージュからやってきた‘大きな松の木と赤い大地’と‘トロネの道とサンク・ヴィクトワール山’も画面のなかに吸い込まれる。この2点は現地でみたのでよく覚えており、‘大きな松の木’は横浜美での回顧展にも出品された。

THE 静物画、‘りんごとオレンジ’との再会を存分に楽しんだ。物のもっている形がしっかり描かれており、複数の視点から構成された画面には違和感がなくリンゴやオレンジの生き生きとした色彩に心を奪われる。こういう絵はまさに世界遺産ともいうべき人類共通のお宝、そんな絵が日本に何度もやってくる。本当にすばらしい。

最晩年に描かれた‘庭師ヴァリエ’の圧倒的な存在感に釘付けになった。手元のセザンヌ本にこの絵が載ってなく、08年に訪問したワシントンのナショナルギャラリーでも遭遇しなかった。昨年やってきたセザンヌの父親の肖像画や印象的な形が目に焼きついている‘ペパーミント瓶のある静物’といった名画のほかにもこんないい絵があったとは。セザンヌの人物画はじつに味わい深い。

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