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2012.02.18

東近美平常展は楽し!

3542_2     速水御舟の‘門(名主の家)’(1924年)

3540_2     川端龍子の‘慈悲光礼賛・朝’(1918年)

3539_2     前田青邨の‘石棺’(1962年)

3541_2       杉山寧の‘穹(きゅう)’(1964年)

ポロック展をみたあと時間があったので平常展をのぞいてみた。以前はここの平常展は定期的に通っていたが、図録に載っている作品を全部目に中におさめたから、今は企画展へでかけたときしか縁がなくなった。

現在は前期(1/24~3/11)、いつものように展示リストを二つもらって4階へ上がった。リストを二つもらうのは一つを清書用にしているから。作品をみているときは思いついたことをこのリストに速記風にどんどん書いていく。作品に惹きこまれたのは何だったか、色の調子、描写の精度、絵肌、構図、絵のサイズのどれだったかを短い言葉で書き残しておく。

手にもった鉛筆が動き、★マークのついた作品をいくつか。ここで速水御舟(1894~
1935)は10点くらいみただろうか、‘門’はたしか3度目。とても小さな絵、手前に門をどんと大きく描き門の奥に農家を配置する構成がなかなかいい。

久しぶりにみた川端龍子(1885~1966)の‘慈悲光礼賛・朝夕’の前に長くいた。これは朝のほうで目の覚めるような群青と緑青で描かれた木々の葉や草花と木漏れ日に目を奪われる。ほぼ四角の画面だから、視線は中央で光に照らされている魚にすっとむかっていく。

前田青邨(1885~1977)の‘石棺’にはちょっとした思い出がある。斜めに置かれた石棺が動きを生みだしているこの絵との対面をずっと待っていた。そんなとき06年、岐阜県美と浜松市美で待望の回顧展が開かれた。で、岐阜に2回、浜松に1回、都合3回も出かけることに。日本画の場合展示替えがあるので何度も出動せざるをえない。

浜松へ出向いたのは‘出棺’をみるため。ところが、1ヶ月あと東近美の平常展に登場した。もっと早く情報が入っていたら浜松へでかけなくて済んだのに、、回顧展というのはやはり特別な展覧会、いい絵がどっと集まるからみれるときにみておかないと悔いを残すことになる。で、気持ちがどうしても前のめりになる。

杉山寧(1902~1993)の‘穹’に200%魅せられている。最接近してみると、スフィンクスの顔の絵肌はザラザラで盛り上がっておりエジプトの砂漠を思わせる。悠久の時の流れが感じられるこの絵は杉山寧だけがたどり着いた絵画世界。この画家は東山魁夷とともに別格の存在である。

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