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2012.01.04

ゴッホ以外のコレクションも一級品揃い!

3394_2        スーラの‘シャユ踊り’(1889~90年)

3393_2     ‘ポール・タン・ベッサンの日曜日’(1888年)

3392_2     シニャックの‘朝食’(1886~87年)

3395_2     トーロップの‘ティマーマン博士’(1900年)

週間美術本、‘ラ・ミューズ 世界の美術館 クレラー=ミュラー美’(講談社)が発行されたのは1993年。これによりここにはゴッホ以外にもみてみたい絵が沢山あることがわかった。それから18年の時が流れ、ようやくお目当ての絵を見る機会が巡ってきた。

必見リストの◎はスーラ(1859~1891)の絵。全部で5点あった。みたい度筆頭は‘シャユ踊り’、図版で馴染みの絵だが、本物は大きな絵だった。絵画鑑賞で体験するサプライズは絵のサイズからうまれることが多い。画集をみるときはそこに記されているサイズまでみてないから、思った以上に大きかったりするとその絵が強く印象づけられる。

この絵に描かれているフレンチカンカンは誰もが知っている踊り。体が柔らかくないとこれだけ高く足はあがらないだろうし、これほど激しく踊りまくれば相当な体力がいるにちがいない。おもしろいことに足が上にあがるだけでなく、踊り子のくちびるや目、髭もつりあがり、靴のリボンから肩の飾り物までぴんと立っている。

スーラは凝り性の性格だから、興味のあることを理論的に考える。ある科学者が‘水平線は穏やかさ、下降線は悲しみ、上昇線は陽気さを表す’という理論を発表すると、これにとびつきバカ騒ぎのシャユ踊りを上昇線を多用して描いてしまう。確かにどれもこれもが逆重力現象に見舞われたように斜めの角度で描かれていると、つい浮かれた気分になる。

‘ポール・タン・ベッサンの日曜日’は‘シャユ踊り’とは対照的にスーラらしい静寂さにつつまれた点描画。スーラはこのノルマンディー地方の漁港の光景を4点描いているが、この絵だけは人物が登場する。真夏の昼下がりという感じで明るい画面なのだが、ここからは音は聞こえてこない。

大収穫だったのはシニャック(1863~1935)の‘朝食’。点描で描かれているのに人物の丸さや量感がしっかりとらえられている。そして、じっとみてしまうのが奥から入ってくる光でできる右の老人の鼻やテーブルにおいている手の影。これまでみたシニャックの絵ではこれが一番いいかもしれない。隣の方も気に入ったらしく、二人でしばらく息を呑んでみていた。

ジャワ生まれのヤン・トーロップ(1858~1928)は以前日本へやってきた‘3人の花嫁’と再会する予定だった。だが、これはなく展示されていたのは点描画6点。目のなかにあるトーロップの絵は2点、どちらも象徴主義の画風のものだから、この点描画には面食らった。でも、どれもいい絵。なかでも人物画‘ティマーマン博士’に魅了された。

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