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2012.01.07

アムステルダム国立美のお楽しみ レンブラント!

3411_2     アムステルダム国立美 南棟の入り口

3409_2     ‘夜警’(1642年)

3408_2     ‘使徒パウロに扮する自画像’(1661年)

3410_3     ‘マリア・トリップの肖像’(1639年)

アムステルダム国立美は05年訪問したとき工事中だったが、まだ続いている。美術館のパンフレットによると全面新装オープンするのは13年。予定通りに完成するのだろうか?ゴッホ美の隣にある市立美も‘るるぶ情報版 オランダ・ベルギー’には10年春の予定と書いてあるのに、実際はできてなかった。

アムステルダム国立美で現在みられるのは南棟に展示されている400点あまり。そのなかにはこの美術館のお宝であるレンブラント(1606~69年)の‘夜警’やフェルメールの‘牛乳を注ぐ女’はもちろん入っている。館内にいるのは1時間くらいだが、オランダ絵画が中心の限定展示だから時間内にしっかりみれる。

南棟に入っても、どういうわけか05年のときの展示会場の記憶が戻ってこない。別のところでみたのだろうか?だから、‘夜警’ははじめてみるような気分でとても新鮮だった。この大作はベラスケスの‘ラスメニーナス’同様(拙ブログ11/2/27)、絵と一体になるような錯覚を覚え、今まさにこの自警団の出発の場面に立ち会っているような気分。

隊長の姿より目立つのが右にいる副隊長。黄金のように光輝く絹の衣裳の刺繍模様や帽子の白い羽飾りの精緻な質感描写に目が吸い込まれる。これはびっくりするほどスゴイ。今回画面に最接近してみておどろくことがあった。それは左手に持っている矛。水平になった矛の鋭い先がこちらにとびだしてくるように感じられる。これはカラヴァッジョの絵でテーブルの端に置かれた果物籠が落下しそうにみえるのと似ている。レンブラントはカラヴァッジョの描き方を意識したのかもしれない。

そして、衣裳に映る隊長の左手の影も目に焼きつく。最前列にあたる光が強いことは右で太鼓を叩く男の服の青緑の煌きからもよくわかる。副隊長の静的な美しさに対し、躍動感あふれる姿で描かれているのが隊長の斜め後ろで銃に装填するポーズをとっている男。スポットライトのような光があたった金色の服を着た少女の前で力強く浮き上がっている。

レンブラントの絵は全部で12点、‘夜警’は特別扱いの部屋にあるが、ほかの作品は2つの部屋に展示されている。長いこと対面を待っていた‘使徒パウロに扮する自画像’にやっと会うことができた。数多くある自画像の中でケンウッドハウスにあるものとこのパウロの自画像が最もレンブラントの内面、感情を表現しているように思える。

まるで老人顔のレンブラントが目の前にいるよう。声をかけるとすこし戸惑いながら、‘なにか?’と力無く応じるという感じ。人のよさそうなお爺さんだが憂鬱さと諦めの境地がないまぜになったような表情をみせるので、寄りそってあげたいという気持ちが自然にわいてくる。

再会した集団肖像画の傑作‘綿物業組合の理事たち’(09/3/27)と‘ユダヤの花嫁’、そしてレースの精緻な描写が強く心に残る‘マリア・トリップの肖像’の前にも長くいた。美術館としては‘夜警’とこの3点は他館へ貸し出さないこと決めているにちがいない。出張要員の絵が‘使徒パウロの自画像’や日本にやってきたことのある‘エルサレムの街の崩壊を憂うエレミア’、‘修道士に扮するティトゥス’。

レンブラントは今回の美術館めぐりで追っかけ画2点が運良くみれたので、一段落できる。ミューズに感謝!

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