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2011.12.18

心が踊るマグリット美術館!

3325_2     マグリット美術館

3326_4          ‘光の帝国’(1954年)

3323_2     ‘収穫’(1943年)     

3324_2         ‘プレゼント’(1938~39年)

旅行は出かける前から楽しい。直前になると旅行会社から詳しい行程表が届き、気分がだんだん盛り上がってくる。この時点ではお目当ての観光地の情報はガイドブックで一通りインプット済み。本にはマーカーペンでしるしをつけ付箋も入れて準備万端。

このツアーを3ヶ月前に申し込んだとき、OAZOの丸善で‘るるぶ情報版 オランダ・ベルギー’(JTBパブリッシング 10年3月)を購入した。すると、そこに嬉しい情報が載っていた。ベルギー王立美の一部を大規模に改築してできたマグリット美が09年6月にオープンしたというのである。ええー、新美術館が出現していたの!

シュルレアリスム狂いだからこの情報に心が踊ったのはいうまでもないが、はたしてここへ入る時間があるかどうか。王立美の鑑賞時間は1時間。みたい絵として古典絵画部門にはブリューゲル、ボス、バウツの絵があり、近代絵画では一番のリカバリー作品、ダリの‘聖アントニウスの誘惑’(拙ブログ06/2/27)へダッシュしなければならない。また、前回展示されてなかったデルヴィルの‘悪魔の宝物’も見逃すわけにはいかない。

一方、マグリット、デルヴォーは前回しっかりみることができたので優先度は追っかけ画にくらべると低い。で、この度は時間があればマグリット美に寄るという作戦。ところが、ところがである。近代絵画の展示室は今年の春から閉鎖になっていた。るるぶの本に載っていた王立美のレイアウトは昨年までのもので、ブリューゲルの展示場所も違っていたし、ダリやデルヴィルらは全滅状態。ガックリ!またしても‘聖アントニウスの誘惑’がみれなかった。どうしてこんなに相性が悪いのだろう。

こうなると、心は複雑だがオプションのマグリット美へ急げである。写真の建物は出口オンリーで8ユーロの入場券は王立美のところで買うことになっている。地下2階に入り口があり、最上階の3階までエレベーターであがり2階1階と降りてくる。マグリット
(1898~1967)の画業を初期のころから晩年までこの順番でみられるように展示されている。

マグリット単独の美術館だから絵だけでなく、スケッチや写真、ポスター、オブジェなどもある。作品の数は200点くらい。お気に入りの絵を2回にわたって紹介したい。‘光の帝国’はマグリットの作品のなかで最も美しい作品。マグリットは50歳のころから10点以上描いている。

この絵は空は真昼で建物の部分は夜という一つの画面のなかに昼と夜が同居するという変な設定であるが、夕暮れどきはこういう光景をみないでもないから、ほかの絵とちがいすっと絵の中に入っていける。なんとも静謐な世界、そして夕闇に沈む家の池に映りこむ影がきらきら輝く様がとても美しい。

‘収穫’と‘プレゼント’はまさに収穫の絵。前回は展示されてなかった。‘収穫’ではモデルをつとめる妻のジョルジェットの裸体はその顔、手、胴体、足が赤、緑、紫、青、黄色で塗り分けられている。こういう配色もありか!という感じ。まったく意表をつかれた。

‘プレゼント’の茶色のジャケットを着た鷲の存在感に圧倒され、声を失ってみていた。鋭い爪の前に置かれたお馴染みの白い鈴がアクセントになっている。この絵は個人コレクターの寄託、ダブルイメージが使われた‘アルンハイムの領土’(09/6/18)同様、一生の思い出になりそう。

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