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2011.12.16

ベルギー王立美のお楽しみ ブリューゲル!

3315_2     ベルギー王立美の正面

3316_2     ‘反逆天使の転落’(1562年)

3318_2     ‘鳥罠のある冬景色’(1565年)

3317_2     ‘ベツレヘムの人口調査’(1566年)

ブリュッセルの観光はどのツアーでもグランプラスとベルギー王立美の入館が定番。
6年前、王立美へ入ったときはガイドさんの説明はなかったが、この度はユニークなガイドさんが見所の絵について解説をしてくれる。

われわれはここでリカバリーの絵をいくつもみなくてはいけないのでこの輪から離れお目当てのところに突進した。鑑賞時間は1時間とちょっとだから忙しい。前と作品の展示場所が大きく変わっている。事前に準備したレイアウトのコピーが役に立たないので、監視員にみたい絵のある部屋をフランス語で聞いた。 ウソです。

まずむかったのはブリューゲル(1526~1569)。リカバリーの絵は‘鳥罠のある冬景色’、それにプラス4点の全部で5点。このなかで‘イカロスの墜落の風景’(拙ブログ05/4/27)は現在は伝ブリューゲルとなっている。この絵については10月、TV東京の‘美の巨人たち’で取り上げられたのでみられた方もおられるだろうが、絵にこめられメッセージやブリューゲルの真筆でない理由を詳しく説明していた。

一番の楽しみはボス風の絵‘反逆天使の転落’。夢中になってみた。怖いものみたさで画面につい接近してしまうのが堕天使が地獄へ落ちていくなかで姿を変えた悪魔や悪霊。鳥、昆虫、ヒキガエル、ムール貝、魚などいろいろいる。その姿は合成生き物だから奇怪でグロテスク。だから、あまり長くみたら夢にでてきそう。でも、なかには河豚
(ふぐ)と鳥が合体したようなとてもユーモラスな怪物もでてくる(右上、拡大図で)。

雪景色を描いた風俗風景画2点に魅せられる。とくに前回貸し出し中だった‘鳥罠のある冬景色’に心が寄っていく。画面右の木のそばに仕掛けられた罠をみて小さいころを思い出した。こういう仕掛けをつくり地べたに米粒をまいて雀を獲ろうとしたが、成功したためしがない。

この絵は構図がとてもいい。家々の屋根には真っ白な雪がたっぷり積もり、中央から左に曲がる凍った道で人々がスケートを楽しんでいる。おもしろいのは手前の枝にいる2羽の鳥と右上にいる鳥が人間と同じくらいの大きさで描かれていること。これに目をつけて、この絵は単なる冬景色を描いたものではなく、鳥のまわりには罠があり危険が潜んでいるようにスケートを楽しむ者も足元が脆い氷面に気をつけろという教訓的な意味がこめられているという解釈もなされてきた。

氷の上で遊ぶ場面が‘ベツレヘムの人口調査’でもでてくる。画面の右端。前のほうでは女の子が籠のようなものに乗って両手にもった木の棒で氷をかいており、その後ろでは男の兄弟が手をつないでスケート中。向こうがわに目をやると椅子をソリにして引っ張る人物、その先では2人の子が氷上の駒まわしを楽しんでいる。

ところで、この絵のテーマは?ローマ皇帝によって住民登録が命じられたため、ヨセフとマリアがベツレヘムへ戻ってきたところ。でも、宗教画とはちがって、手前中央に描かれたヨセフと騾馬に乗った身重のマリアはとくに目立つ存在ではない。ここには冬の農村における日常生活の一こまが描かれている。

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