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2011.11.04

世界遺産‘ヴェネツィア展’にカルパッチオの追っかけ画が登場!

3227_2     カルパッチオの‘サン・マルコのライオン’(1516年 ドゥカーレ宮殿)

3228_3           カルパッチオの‘二人の貴婦人’(1490~95年 コッレール美)

3229_2         ベッリーニの‘聖母子’(1470年 コッレール美)

3230_2          カナレットの‘柱廊のあるカプリッチョ’(1775年 カ・レッツォーニコ)

数多く行われる展覧会のなかで自分が待ち望んでいる作家の作品とか、追っかけている絵を展示してくれる展覧会ほど嬉しいものはない。現在、江戸東博で開催中の世界遺産‘ヴェネツィア展’(9/23~12/11)はまさにそれにピッタリ。

昨年1月アカデミア美を再訪したとき、ヴェネツィア派のカルパッチオ(1460~1526)に開眼した。この画家のどこがすごいのか、それは対象を精緻に描き出す卓越した筆使いと近代の画家をおもわせるような内面描写。だから、代表作の‘聖ウルスラ伝’(拙ブログ10/2/610/4/16)ような絵は何時間でもみていたくなる。

画家に心を寄せていると願いが叶うもの。今年はマドリードのティッセン・ボルネミッサ美でみた‘風景の中の若い騎士’(2/1)に続いて、また幸運がやってきた。5月‘いつか行きたい美術館シリーズ’に‘二人の貴婦人’(5/18)と‘サン・マルコのライオン’(5/20)をとりあげたら、なんとこの2点が江戸東博に特別出張してくれた。

会場に入ったら心はこの絵のことだけ。すぐ威勢のいいライオンが出迎えてくれた。誰もいなかったら最敬礼するところ。背景のヴェネツィアの建物と帆船は横一線に描かれている。そして、画面の中央で圧倒的な存在感をもつ羽つきライオンがこちらをみている。

‘二人の貴婦人’の表情からは派手なイメージは感じられない。瞬間的にドガの‘アプサント’に描かれた女性が重なってくる。横向きなのでそう楽しくもなさそうな表情が強く印象づけられる。なにか気がかりなことがあってぼんやりしている感じ。

オマケの絵は2点。ベッリーニ(1434~1516)の明るい‘聖母子’とカナレット(1697~1768)の遠近感たっぷりのカプリッチョ(奇想画)の前に長くいた。今回は絵画、しかもカルパッチオの1点買い。追っかけ画が日本でみられたのだから、もう黙って◎としたい。

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コメント

こんばんは。入院していておひさしぶりです。
ヴェネツィア展退院してすぐに行きました!
いづつやさんは、カルパッチョを追いかけておられたのですね!
二人の貴婦人には最近解ったなぞがあるようで面白いですね、これは図録付録になってますね。
ヴェネツィアを網羅したというかヴェネツィアングラスとかあれこれ興味尽きない展覧会ですね。会場余裕ありましたし。

投稿: oki | 2011.11.05 19:56

to okiさん
一ヶ月病院のなかですか!ご自愛ください。

願っても無いカルパッチオが日本でみれたの
ですから、ミューズへ感謝の祈りをささげて
ます。LAにある絵もいつかみたいですね。

ヴェネツィアはイスラムなどとの交易によっ
て繁栄した都市国家ですから、イタリアの
なかでは政経分離が強く豊かな芸術が花開い
た町ですね。そういう歴史をよく伝えてます。
いい企画展だと思います。

投稿: いづつや | 2011.11.06 00:19

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