ゆったり鑑賞!東博総合文化展 漆工
東博の総合文化展を法然・親鸞展のあとぶらぶらみた。とくにHPで出品作のチェックはしてない。こういうときはえてして収穫がある。とくに1階12室の漆工の展示品
(11/22~2/12)が豪華なラインナップだった。
東博へはもう7年くらいコンスタントに通っているから浮世絵を除いてお目当てのものはほとんど目のなかに入れている。だが、追っかけリストにまだ数点消えずに残っているものがある。その1点‘蓬莱山蒔絵袈裟箱’がひょいと目に前に現れた。これは幸運なめぐりあわせ。
中央に描かれているのはおもしろい図柄で、大きな亀の背中に蓬莱山が乗っかっている。なぜか惹きつけられたのが波の形。野にあるぜんまいを横に寝かせたような感じ。こういう波はこれまでみたことがない。上のほうに目をやると松喰鶴が六羽、リアルな飛行の姿とその絶妙な配置の仕方がとてもいい。
作品は経箱、手箱、硯箱などが全部で20点。そのなかになんと国宝が3点もある。三嶋大社蔵の‘梅蒔絵手箱’と‘倶利迦羅龍蒔絵経箱’(奈良・当麻寺 拙ブログ09/12/19)が特別出張し、‘片輪車螺鈿手箱’と並んで展示されている。こうした名品が前に並ぶと即座にみるぞ!モードに火がつく。
‘梅蒔絵’と‘倶利迦羅龍’はともに2,3年前ここでみたから、定期的に借りてくることになっているのだろう。おもわぬ宝物に遭遇したような気分。‘片輪車’は雅な香りが漂う手箱の名品。金粉の地蒔と螺鈿で表された片輪車文様の組み合わせが心を打つ。
‘獅子螺鈿鞍’は2階の刀や兜が展示されているコーナーでよくみかけたが、今回はここで獅子に形づくられたピンクの貝殻を輝やかせていた。
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