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2011.10.12

‘モダンアート、アメリカン’展でモーゼスおばあさんの絵をみた!

3159_2     グランマ・モーゼスの‘フージック・フィールズの冬’(1944年)

3160_2     ホーマーの‘救助に向かう’(1886年)

3161_2     ホッパーの‘日曜日’(1926年)

3162_2     ブルースの‘パワー’(1933年)

国立新美で開催中のフィリップス・コレクション‘モダン・アート、アメリカン’(9/28~
12/12)のお目当てはオキーフでもホッパーでもなく、モーゼスおばあさん(1860~
1961)。美術館へ足を運んだのはこの農婦が84歳のときに描いた‘フージック・フィールズの冬’をみるため。はじめからこの展覧会は1点買いと決めている。

絵は章立てでいうと7章‘記憶とアイデンティティ’のコーナーに展示してある。冬一色の景色がとてもあたたかく感じられるが、絵のサイズは想像していたものより一回り小さかった。視線が集中するのが海坊主のように大きく蛇行する川と中央の鉄橋を渡る列車。人物も家々も平べったく子どもが描いたような絵だが、なぜか惹きつけられる。この絵を知ったのは今から25年前。次回のワシントン旅行で対面のはずだったが、日本でみれることになった。素直に嬉しい。

もうひとつの収穫はホーマー(1836~1910)の‘救助に向かう’。とびっきりの絵というのではないが、この画家の特徴である動きのある描写に思わず足がとまった。ホーマーの油彩の回顧展と遭遇することを願っているから、1点でもヴァリエーションが増えると心がはずむ。

ホッパー(1882~1967)は2点ある。3年前シカゴ美の回顧展でみた‘日曜日’と‘都会に近づく’。‘日曜日’をみていて、家の前で座っているつるっぱげの男の位置について思いをめぐらした。もし右端、あるいは左端に座っていたらどんないイメージになるか?都会に生きる人間が体験する孤独さはやはりこの絵のように真ん中でないと強く伝わってこない。

NYはまだ3回しか行ったことがないので、この街の風景をあれもこれも知らない。ブルースの‘パワー’ではNYが豊かな近代社会における理想都市として崇高な雰囲気で描かれている。しばらく息を呑んでみていた。

好きな画家オキーフ、ポロック、ロスコはどれも小さくてグッとこない。あまり期待しないほうがいい。これよりローレンスの‘大移動’シリーズの5点のほうが心を打った。展覧会の満足度は◎とはいかないが、モーゼスおばあさんの代表作があったから○とした。

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